○
佐藤(榮)
政府委員 ただいまの
お尋ねにお答えいたしたいと思います。
吉田内閣ができまして、その冐頭におきまして大体
追放関係も一段落ついておるのだが、その
追放だと言われた方の中に、その後の
事情によりまして再
審査を必要とされる方が非常に多いので、
内閣といたしましても、ぜひとも
訴願の
委員会をつく
つて再
審査の
機会を與えて、
皆さん方あるいは
國民の
要望に沿うのが望ましいのだ、かような話が組閣の当初において実はあ
つたのであります。しかしながらただいま
前田委員から
お話のような実情によりまして、
訴願委員会はすでに解消し、そうして
内閣の一部の
監査課等におきまして、きわめて、小範囲でその
事務を扱
つておる。從いまして新たに
訴願委員会を設けるといたしますならば、
手続その他も必要でありますし、事前に
関係の筋との
了承を得なければならない。実はかような筋合いのものであ
つたのであります。昨日偶然のことから
記者諸君からこの点についての
質問がありましたので、
吉田内閣成立当初からの大体の
意向を、その
機会に明確にいたしたのであります。ところが非常に話が順調に進んだと申しますか、
けさほど
総理からこの
訴願委員会をつくる
方向で、至急
準備を命ぜられたような次第であります。從いまして私
どもがかねてから考えており、また皆樣方の御
要望の線にも沿い得るのではないかと考えまして、今朝來実はその
準備を至急にまとめるべく手がけておるような次第であります。いずれこれはその
関係の筋ともとくと
連撃をとらなければならない問題であります。また事柄の性質上、一
党一派に偏することなく、どこまでも公正な
取扱いをいたしまして、再
審査等もどこまでも公正に、また各方面からの支援を受けるような
方法で
委員会を設置し、今後の
取扱いにおいてもそのような
方向で、明朗な
審査をいたす、かような考えでいるような次第であります。