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1948-12-08 第4回国会 衆議院 災害地対策特別委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十二月八日(水曜日)     午後二時十分開議  出席委員    委員長 椎熊 三郎君    理事 原  孝吉君 理事 高橋清治郎君    理事 坪井 亀藏君 理事 加藤吉太夫君       淺利 三朗君    内海 安吉君       小暮藤三郎君    高田 弥市君       梁井 淳二君    石川金次郎君       金野 定吉君    田中織之進君       林  大作君    馬場 秀夫君       矢尾喜三郎君    圖司 安正君       長野 長廣君    山崎 岩男君       谷口 武雄君    鈴木 善幸君       石野 久男君    大瀧亀代司君       木村  榮君  委員外出席者         建 設 技 官 目黒 清雄君 昭和二十三年十二月二日  椎熊三郎君が委員長に当選した。 同日       小平 久雄君    原  孝吉君       鈴木 雄二君    成瀬喜五郎君       志賀健次郎君    高橋清治郎君       坪井 亀藏君    加藤吉太夫君理事に当選した。     ————————————— 本日の会議に付した事件  災害地復旧に関する説明聽取     —————————————
  2. 椎熊三郎

    椎熊委員長 これより会議を開きます。  昭和二十三年度風水害による復旧費として、公共事業費六十億が計上されておりますが、その項目別予算額につきましては、お手元に配付してあります参考資料をごらん願いまして、議事を進めて参ります。  なお、経済安定本部建設局より提出されております昭和二十三年度公共事業費災害復旧費各省要求額調資料をもあわせて参考にしていただきたいと思います。  なお、この際御了承をお願いいたしたいのでありますが、本日は速記の関係委員部の方で要領筆記して議事を進めます。  まず建設省河川局長より説明を求めます。
  3. 目黒清雄

    目黒説明員 本年九月のアイオン台風と前後して、水災害が各地に頻発したのでありますが、それによる河川道路各局関係等被害復旧額約四百三十億でありまして、この中にはもちろん北陸地方の震災及びそれ以前の雪解けによる災害をも含んでおります。これら水災害復旧費に対し現行規定による國庫補助金は三百五十億であります。またそれ以前に昭和二十二年災害復旧費は百億でありまして、これが現在まで六〇%程度復興状況を示しており、残り四〇%が未復興なつておるわけであります。  それに対しましてお手元資料にありますように追加予算として六十億が計上されております。そのうち河川三十六億二千四百万円、道路六千万円、砂防五千万円、都市三千万円、住宅等合算三十八億六千七百万円でありまして、その他は港湾の運輸省、耕地森林等の農林省、その他法務、文部及び厚生各省関係予算を加えて六十億となつております。  われわれ建設省関係といたしましては最小限度河川関係五十億を要求いたしたのでありますが、不幸にして三十六億二千四百万円となりました。この三十六億二千四百万円で、大体來年の雪解けまで、あるいは雪解け災害のない地方も、春までにはこわれた箇所を直し、何とか見通しをつけたいと考えております。金額が僅少でありますので、さらに明年度に入りまして予算として相当額要求し、これによつて出水期に対する緊急工事を進めたいと考えておる次第であります。  河川関係につきましては、大体これを國が直接やつております直轄河川と、都府縣の分として河川道路土木施設補助と北海道に対する全額補助と、あるいは現在起りつつある地盤陷沒及び國南海の地震によるものに対して補助したいと考えております。六十億が二十三年度予算追加額として計上されておりますが、このわく内において規定による第四・四半期の残額とを合算して、これを配当しなければならないのでありますが、御承知通り公共事業費の性格は、安本における四半期ごと承認いたしますので、これが済まないと出せないのでありまして、これは今後に残されました問題なのであります。それでありますから、各府縣ごと金額につきましては、今のところ何とも申されません。
  4. 坪井亀藏

    坪井委員 ただいまの河川局長の御説明によれば、建設省関係緊急工事費として約五十億の要求をされたとのことでありますが、しからばそれが三十八億余に切りつめられました経過を御承知ならば説明していただきたい。
  5. 目黒清雄

    目黒説明員 私としては現在まで関知いたしておりません。
  6. 坪井亀藏

    坪井委員 その経緯につきましては、別に大臣にお伺いすることにいたしまして、建設省関係要求額に対して現実に計上されました公共事業費比率はどのくらいになりますか。
  7. 目黒清雄

    目黒説明員 七、八分程度になります。
  8. 坪井亀藏

    坪井委員 一割弱の比率では、眞の災害復旧は望むべくもないのでありまして、その及ぼす影響は人命にもかかり、ひいては食糧増産あるいは産業復興の上からもわずかに七、八分程度ではまことに遺憾であります。この予算ではどのくらいの復旧ができ得るかを考えて、次の二十四年度予算にはぜひ完成できるような線に実情調査をし、少くとも総予算の一割すなわち五千億でありますならば五百億の線を確保したいのであります。委員長におかれても予算委員会において発言を求められ、この点を強調していただきたいと思います。
  9. 椎熊三郎

    椎熊委員長 現在計上されております予算において復旧ができなければ無責任であります。緊急やむを得ざるものとして約五十億を要求したのに対して、三十八億しかとれぬ状態では、建設当局は責任ある処置はとれぬと思うのであります。二十四年度よりはむしろこの緊急事態を何とか別途の方法を見出して処置して行かねばならぬと思います。委員長としては個人の意見でなく、委員会の総意をもつて行けるようにいたしたいと思います。
  10. 梁井淳二

    梁井委員 内訳は先ほど説明を聞いたのですが、さらにこまかい内容をお聞きしたい。まず要求されたものに対し、内容の中のどういう点が節約削減されたかをお伺いいたしたい。
  11. 目黒清雄

    目黒説明員 非常に大きい額の要求に対し、一割にも足りぬ状態なのでありまして、復旧仕事を縮小し、仕事を重点的に徐々にやるより方法がありません。場合によりましては方法を多少低下させて、つまり將來二、三十年もたせるための工事を確率を落して、二、三年くらいもたせるように計画を変更することでありまして、とりたくない方法ではありますが、費用が僅少なのでやむを得ないのでありまして、とりたくないと思いましても、地方ごとに考えるとき、一應民心安定のためにも、仕事をある程度完了しておかねばならぬと考えております。各府縣内における事業ごとの額については、その取捨を知事に一任する建前とつております。このことは中央で指示するより、地方自治建前からも妥当と考えますので、一定の金を送つて府縣自身最も妥当と認める事業に金を配分する形をとつたわけであります。お手元の表に載つております以上の仕事が進んでおりまして、この金額については内渡しのような形をとり、予算以上の仕事をさせるようにやつております。
  12. 梁井淳二

    梁井委員 そういたしますと工事箇所の選択は全然知事にまかせているのか、若干でも留保しているのか。今のお話では建設当局でする目安と、知事が取捨選択する点の限界がはつきりしていない。その点をもう少し伺いたい。
  13. 目黒清雄

    目黒説明員 われわれの府縣に割当の算定の基礎は、第一に災害からこの方の工事進捗状況を見るのと、第二は災害被害状況を見るのと、第三は積雪その他氣象状況等を種々総合して予算を分配するのであります。府縣は現地において中央から來た査定官が一一現場の箇所を当りまして補助すべきかどうかをきめ、優先的にやるかどうかもあわせて査定し、その趣旨にのつとり補助の受領を推測して府縣仕事を進めて行くのでありますが原則として金額の分配はやはり知事に一任いたしております。
  14. 梁井淳二

    梁井委員 府縣仕事を進める場合、必ず配付のあるものとして工事が進められるのですが、補助が全然なかつたり、あるいは額において不足することのないようにしていただきたい。なお昭和二十三年度災害復旧費第四・四半期と合せて決定せねばならぬということでありますが概略でもけつこうですから、各府縣別のものをすみやかに提出していただきたいと思います。
  15. 目黒清雄

    目黒説明員 実はこの委員会安本関係を呼んでいただけば、はつきりすると思うのでありますが、それは安本の方で関係方面から承認を受けなければならないのでありまして、その時期ははつきりしないのであります。これはやはりなかなかやつかいなので、安本自身が相当時間を要すると思われます。第四・四半期になりますと、残りの金ではありますが、なかなか簡單に行かぬのでありまして、安本は四百三十五億のわくを定め、この中に最初の予定は立てるが、予定通り行くか行かぬかわからぬ。差引計算はできていましても、つかまぬうちははつきりしないのでありまして、結局は安本承認を受けねばならぬのであります。そういう点を御了承願います。
  16. 椎熊三郎

    椎熊委員長 梁井君に申し上げます。安本関係を呼んだのでありますが、都合により出席できなかつたので、明日午前十一時から委員会を開き、安本関係を呼びまして質問をしていただきたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時三十分散会