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政府委員(近藤鶴代君) 引揚促進に関しまして、
決議案が上程されました後の、
政府といたしましての
処置を
お話申上げたいと思います。
御承知の
通り引揚の問題は
外務省の
関係当局、或いは
政府当局だけの問題ではなくして、恐らくは敗戰と同時に日本
國民が最も関心を持
つた中の
一つの問題であろうと存じます。従いまして、
決議案が上程されるとかされないとかいうことは問題ではなくして、いずれの当局におきましても、これに全力を挙げて参られたということは皆様方も御承知であろうと存じます。私共も所管省に参りまして、今日までに
政府がいろいろと骨を折
つて参りました点を十分に了承いたしまして、更にその上に何をなすべきかということについて、十分
考えて参
つたわけでございます。父兄の
立場においてなされましたところの引揚促進に、更に母親の
立場を以て、更に妻の
立場を以てこれに全力を挙げて行きたいということが、私の就任する時の願いであ
つたのでございますが、たまたまそのときに、又皆様方の御熱意のあるところの
決議が衆参両院を通過いたしましたので、私は去る十九日であ
つたかと記憶いたしておりますが、それより前にもつと早く参りたいと思いましたが、お
差支がありましたので、司令部の方々とのお約束によ
つて十九日に参
つたのでございます。訪問いたしました人は四名でございましたが、倭島管理
局長と一緒に参りまして、
決議の内容について、或いは又当局者として熱望いたします点について、十分意のあるところを傳えまして、これを了承して頂いたということが、した
一つのことであります。その後管内、所内におきましてその次はこうしたい、その次にはこうしたいという段取は決めておりますけれども、相手側の都合の悪い日とか、又私共の都合のいい日ということでなかなかうまい工合に参りませず、又
一つには、司令部はこの問題に対して非常に深い理解を持
つて、十分努力を続けて下さ
つております
関係上、余りこう矢継ぎ早に参りますのもどうかと思いますので、その点の勘案も
考えておる次第であります。
又砕氷船につきましての、司令部の
考え方はという
お話でございましたが、これは私共の要求いたします
通りに、全部手配ができておるように聞いております。ただ問題が、私共の折衝の相手と違いますので、幾らかそこに確たる御返事を申上げることができないのを残念に存じますが、二十六、七日頃には或る
一つの
段階の報告が得られる時期ではないかと
考えておりますので、その時期には又いろいろと折衝して見たいと思
つております。