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岡元義人君 時間も経ちましたので、最後にこの問題は、未
復員者給與法の
改正という問題がここに出ておりますので、先ず未
復員者給與法の
改正に至るまでに、今日この
委員会に取上げられましたことをばもう一歩研究して頂きまして、そうして我らが今日
要請いたしましたことが、その運用の妙によ
つて活かし得るという段階に達しましたならば、これは又幸なことだと思うのであります。
それを次の來週の
委員会までに
一つ十分御檢討願いまして、御回答が願いたいということを強く要望いたしますと共に、先ず
労働省に私はお願いしたいのは、成る程
労働省の方でも、今までの経過でこれはよその火事見たいにお考えにならない至
只今の
労働省関係の
引揚関係につきましては、
失業保險法も失業手当法も除外してしま
つて、たまたま
災害補償があるがこれも今のところは実施されていない。これでは日本の
労働省というものは單なるいわゆる
内地におる日
本人ということになるのですが、まあ六百数十万の日
本人というのは、日
本人並みに取扱われていない、除外されている形に
なつているわけです。この点は十分お考え願
つて、当然これは
労働省という大きな看板を上げている以上は、無
関心たり得ない筈であります。私はできますならば、同僚委員の総意によりまして、この際速かに
労働省からとそれから
大藏省側から、舞鶴の
只今帰
つて來まして收容しておりますところの病院を、直ちに視察して頂きたい。(「同感」と呼ぶ者あり)これをば同僚委員の総意によ
つて一つ要請したいと思います。
それはなぜかと申しますと、
只今帰
つて來てこの
適用を受けなければならんという者の大半が、大陸その他において殆んどレントゲンに掛けられておりますが、骨折患者が多い。その骨折患者は相当長期間に亘
つて療養しなければ治らない。そういう者は殆んど切断を受けまして、長いのになりますと一年間、而も奥羽地方や鹿兒島あたりから、この
家族の人たちがあそこに看護に行くのですが、看護に行く旅費一銭も貰
つておりません。そして自分の手鍋を下げて看病しているのです。こういう実情から先ず御覧に
なつたならば、取りも直さず一番先にしてやらなければならない
災害補償というもの承諾であるかということは
はつきり分ると思う。このことをこの
委員会の総意によ
つて要請したいと思います。(「同感」と呼ぶ者あり)
それからもう
一つは、先程來いろいろ地方におきまして、地方と申しますと、東京の眞中におりますと、よく分りませんが、地方末端に参りますと、片一方の
労働者は、
災害補償法によ
つて、十数万の金を貰つた。片一方におきましては僅か千六百円しか貰
つてない、旅費とも千六百円ですが、九百円の埋葬料と、こういうような、非常にそこに差が非常に激しいのであります。こういうことが本当に民主化を目指しておる日本再建の途上において、果して本当に將來に禍根を残さないかということを、眞劍に私は檢討して頂きたい。
それからもう
一つ、これは昭和二十一年の次官会議のいわゆる
通牒によりまして、各
府縣に出されております。先程今井局長から
説明がありましたような、いわゆる
内容の
通牒が、地方自治体へ出ておるのであります。併しながらその後の情勢は非常に変
つておるということをば、この際知
つて頂きたい。尚今井局長のお話に、私は非常な期待を持
つておつたんでありますが、出ませんでしたけれ
ども、今年の第二
國会の五月二十五六日の衆参両院を通過いたしました、あの
決議案の第六項目には、遺
家族、
留守家族に対しては、積極的に援護を行うべしとしてあります。この
決議案は、もう十分御承知の通り
関係方面の
了承を得たる
決議案であります。あなたのここで御
説明なす
つたのとは大分その間に非常に懸隔がここに生じておるということに氣づいて頂きたい。で、できますならば、最初に戻りましてこの運用の妙をば発揮して頂いても差支ない段階に來ておるんだということを、私は強く
指摘したいのであります。
それからもう一点誤謬ありますから、これも今井局長に質しておきますが、この
委員会に御
説明なさいました
外務省の役人の問題であります。これは当
委員会においてつとに予算編成のときに
指摘された問題でありまして、これは何も
復員軍人、一軍属という問題ではなくて、
外務省の出先役人と雖も一般の邦人と何ら変るところなく、私も
引揚者の一人でありますが、
外務省の役人であるからどうこうということは、全然今のところはないのであります。
引揚げて來るまでは、單なる一般の邦人として、一様に
引揚げて來るのであります。それが
外務省に籍を置いたからとい
つて、一般邦人が一銭の金が貰えないのに拘わらず、
外務省の役人だけが貰
つておるということは、第一
國会以來この
委員会として
指摘されておるのであります。併しながらその当時は、我々としても目を瞑
つたのであります。併しこういうように外の問題まで
解決つかないので、いつかこれは指彈の的にならなければならんということは明らかでありますから、この際私はそれを
取消してくれというのじやなくて、これと同様に外の方も取扱
つて頂くように、とくにお願いして、この問題は今日は打切
つて頂きたいということをお願いいたします。