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淺岡信夫君 先程
懇談会の席で、この
引揚促進
関係の問題につきまして二、三
打合せをいたしたのでありますが、丁度第二
國会が終りまして、休会中ではありましたが、この
特別委員会はずつと継続いたしてお
つたのであります。時たまたま九月の二十七日、約五百人余が全國から上京されまして、
留守家族の
人達が三日間に互り断食をなさつた、その
根本目的は、早く
外地にいる
人達を帰したいという血の出る
ようなことから起
つたのであります。でその際
政府の、
芦田総理大臣としましても、或いは
苫米地官房長官としましても、更に
厚生大臣竹田さんにしましてもいろいろこれに対して慰撫をいたしたのでありますが、なかなか聞き入れるところとならず、直
遽参議院におきましては
特別委員会を
開きまして、これに対して如何なる
処置をするかという問題から、日比谷公園を訪れまして、そうして縷々折衝いたしました結果、
参議院の
特別委員会の今後の
処置に待つことにして一應今日の六時を以て打切ろうという議が
纒たつのであります。そうした点から併せ考えまして、又その後におきますところの対
日理事会、或いは
連合軍の非常なお計らいによ
つて碎氷船その他のものを送るとか、或いは
ソ連側の要望する港々に、いずれの港にも船を送るという、実に有難い発表を私共は新聞紙で見たのであります。ところがその後の
引揚状況というものは、一昨年の十二月十九日の
米ソ協定を遥かに下廻るところ十九ヶ月に及んでおるのであります。昨年の例からいたしますならば、昨年の十二月六日以降今年のこの五月当初に至る間中絶いたしてお
つたのであります。そうした点を考えて見ますと、どうしても四年目のこの冬を再び越させることがあ
つては相成らんと考えますが、なかなか力の及ばんことでありまして、尚この問題が例えば今度の愛の
運動とな
つて行くという
ような事態に立ち至
つておりまする今日を考えまするときに、どうしても第三
國会の冒頭におきまして、この
引揚促進の
決議を重ねていたしたいということをこの
委員会におきまして御採択頂き、本
会議にこれを上程いたすということを
一つお取上げ頂きたいということを提案するのであります。