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1948-11-28 第3回国会 衆議院 大蔵委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十一月二十八日(日曜日)     午後三時四十七分開議  出席委員    委員長 島村 一郎君    理事 大上  司君 理事 梅林 時雄君    理事 堀江 實藏君       石原  登君    松田 正一君       川合 彰武君    佐藤觀次郎君       荒木萬壽夫君    山下 春江君     早稻田柳右エ門君    内藤 友明君       本藤 恒松君  出席國務大臣         大 藏 大 臣 泉山 三六君         商 工 大 臣 大屋 晋三君  出席政府委員         大藏政務次官  塚田十一郎君         大藏事務官   黒金 泰美君         大藏事務官   愛知 揆一君         專賣局長官   原田 富一君         大藏事務官   松尾 俊次君         貿易廳長官   永井幸太郎君         貿易廳次長   新井  茂君  委員外出席者         大藏事務官   冠木 四郎君         商工事務官   稻益  繁君         專  門  員 黒田 久太君     ————————————— 十一月二十八日  食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案(  内閣提出第三五号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  日本專賣公社法案内閣提出第一一号)  貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案(  内閣提出第三〇号)  專賣局及び印刷局特別会計法の一部を改正する  法律案内閣提出第三三号)  金融機関再建整備法の一部を改正する法律案(  内閣提出第三四号)  食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案(  内閣提出第三五号)     —————————————
  2. 島村一郎

    島村委員長 これより会議を開きます。  貿易資金特別会計の一部を改正する法律案に関する質疑は昨日一應打切つたのでありますが、念のためにお諮りいたします。ほかに御質疑がございますか。本藤君。
  3. 本藤恒松

    ○本藤委員 貿易のことでひとつ参考にお聞きしたいのですが、本年の八月十五日から民間貿易が自由になりまして、大体九、十、十一月の間に、日本から、米國はもちろんですが、どういう國に出ておるか。その行先をお聞きしたいと思います。民間貿易としてどういう種別で多くの注文日本に來ておるか。また額もどのくらい程度に上りつつあるか。こういうようなことを大体でいいですか、こまかいことはひとつ書面であとで知らせていただきたいのですが、それを一應お聞きしたい。  次にお聞きしたいのは、かりに日本の現在の品物が、まだ日本でもそれほども技術というか、発明というか、資材の関係で優秀なものができるか、できぬかわからない今日、アメリカなり諸外國から注文があつたとして、これが一應はバイヤーからそれを注文をとつて、かりに貿易廳の方で許可されてやつたとして、いよいよ製品ができ上つたら、それが品の惡いとかいうことと、また向うに持つて行つて予想違つたというような苦情が起きて、破談になるとかいうようなことが現在あるか、ないか。もしそういうようなことがあつたとすれば、経済の小さい日本の今の專業家であり、また國民であるから、將來なかなかやつて行けぬ。これに対して政府がどういうように援助されるか。もし輸出補償制度とか何とかいうことがあつて、一應成立したものに対しては、政府のある一つ補償制度があつて、補償されるならばいいけれども、そういうものまでにまだ運んでいないというものに対しては、將來どうなるか、その二点をちよつとお聞かせ願いたい。
  4. 永井幸太郎

    永井政府委員 ただいまの第一のお尋ねは、きようは日曜日でありまして資料を持つてつておりませんから、後ほど届けさせることにいたします。大体としては、むろんアメリカインド等がおもなる仕向先でありまして、アメリカは御承知通り生糸を主にいたしまして陶磁器。インド北アフリカ蘭印方面等に向けまして大体綿製品が七割くらい占めております。まずアメリカインド蘭印が大体輸出の大部分を占めております。詳しい資料はお届けいたします。  それから第二の御質問品質のことでありますが、戰前は日本品物は惡かろう、安かろうということでありましたが、戰後の輸出商はよほど目覚めまして、そう大してごまかすようなものは出ていません。これまで参りましたクレームの百分比をとつて参りますのに、約二割くらいが返品であります。その他は積遅れとか、あるいは先方法律を知らないで手続が間違つておるとかいうよう状態でありまして、輸出に対する道義心がよほど向上したよう考えております。  それから補償制度云々ということでありましたが、品質に対する補償制度をこしらえるということはちよつとむずかしいかと思います。もし輸出補償でもございますれば、思い設けざる先方における戰乱があつたとか、ストライキがあつたとかで手形が不拂いになつたとか、あるいは先方の買手が破産したとかいうことによつて生ずる不拂によつて輸出補償というようなことは考えていいことと思いますけれども、目下のところではすべて一流銀行の保証の信用状をとつたものだけ輸出をしておりますから、それが続く限りは輸出補償制度は必要ないと思います。
  5. 川合彰武

    川合委員 私は商工大臣お尋ねをしておきたいと思うのですが、これは決して私が野党の立場において云々という問題でなくして、深く日本將來考える上において、われわれはどうしても貿易というものが、日本産業経済復興のために、重要な役割、機能を果すべき運命を持つておるというよう観点から、党というようなことを離れましてお尋ねしたい、かように思いますから、どうか商工大臣におかれましても、そういう意味で御答弁願えれば幸いであります。  そこでお尋ねしておきたい点は、貿廳長官にもお伺いしてその答弁を得たのでありますが、日本貿易行政機関というものは、現在商工省の外局として貿易廳がある、これに対して吉田総理内閣直属貿易廳というようなことを考えておるというようなことを新聞に語つておりますが、当面の責任者であるところの商工大臣は、これに対してどういうようなお考えを持つておられるか、この点を明確に御答弁願えれば幸いであります。
  6. 大屋晋三

    大屋國務大臣 ただいま川合君から御質問ですが、いろいろと御質問よう趣旨が傳えられておりますことは私も承知しておりますが、まだ私自身に対しては、総理大臣から何もそういう貿易廳貿易機構の問題に対しまして、意見の開陳ないし傳達がないのであります。またかねてそういうことをいろいろ憂慮した民間の筋からも、貿易廳機構、すなわち日本貿易行政をめぐつて將來の姿は、かようようであるべしというよう意見などが私のところへ申達されておりますが、私は御承知通り、就任一箇月余りなのでありまして、かくあるべしという私の考えもまだ熟していないのではありまするが、いずれにしましても、御承知通り、現在のわが國の情勢におきましては、輸入の方式におきましても、輸出方式におきましても、経済再建のかぎは、貿易にあることは言うまでもないことでありまするから、私もいろいろな観点から、ひとつこの問題は十分に研究をいたしまして、適切な改善をすべき点がございましたならばそれをやつて行きたい、目下ような心境で考慮研究中でございます。
  7. 川合彰武

    川合委員 ただいまの御答弁によつて私はある満足を得たのでありますが、ことに商工大臣は長年の間、民間業者としていろいろと御経驗が深いので、私は特にそういうよう観点から、貿易行政機関というものをながめてほしい。と申しますのは、この貿易行政機関に関しましては、御承知通り機務省系統人たちがかれこれというようなことも過去においてあつたようでありますし、またこれを全然生産行政関係のない一つ機関にした場合においては、ともすればデスク・プランの一つ機関になりがちであります。そういうようなことのないように、どこまでも生産趣接に結びついて貿易振興をはかる、いな日本産業経済復興と、より一層の発達をはかるというよう観点において、貿易行政機構というものが拡充なりあるいは強化されるということを、この機会に望んでおく次第であります。  もう一つ特にこの機会に明らかにしていただきたい点は、これはまた吉田総理が先般新聞記者との会談において、貿易関係官吏がきわめてスキヤンダルに満ちているというようなことを言われております。私は先般貿易廳長官にお伺いしたところが、昨年の九月であつたか、ある二級事務官一つ事件を起した、これは当時聞新にも出たのでありますが、その後貿易関係官政行吏汚職事件を起したということを聞いていないわけです。そこで世間の眼は、吉田総理のああいうよう談話によつて、ともすれば貿易関係官吏に対して、疑惑の眼をもつて見ておるというような点は、私は貿易関係官吏のために、はなばた同情にたえないと思うのであります。しかるところ、せんだつて貿易長官の御説明によつて、そういうようなことはないという力強い言明を得たのでありまするが、主管大臣としてこの機会に、どういうよう実情にあるかということを明確にしておくことは、これは貿易行政にタツチしておる官吏のみならず、廣く官吏に対するいろいろな世間の誤解を一掃するゆえんと思いますので、この機会にひとつ明確に御所見を承りたいと思います。
  8. 大屋晋三

    大屋國務大臣 ただいまの御質問の点に対しまして、吉田総理大臣談話新聞に出ておつたということは、実は新聞を私は読まないのですが、さよう談話があつたということは聞知いたしまして、総理にどういう根拠であなたはさよう談話をされたのか、談話が事実であるか、あるいはそうでないかということをただしてみようと思つておりまして、まだ実は総理には聞いておらないのであります。またそれとは別途に、実は貿易廳の幕僚の方からも、そういうような種類の世間うわさがあるということを聞いて、ただちに私としても貿易廳にさような事実があるかということを長官ないし次長に話をしましたところ、川合君もお聞き及びだそうですが、長官初め次長その他も、貿易廳に関する限り昨年の五月ごろでしたか、一、二、二級官でさよう汚職事件を起したのがあるというようなことを、私報告を受けたのでありますが、とりとめて貿易廳自体にさような腐敗の事実はないということなので、私も一應その程度で安心しておるわけなのでありますが、何した御承知通り貿易廳貿易廳自体並びに貿易事務関係しております公團というようなもので、たくさんの人員をかかえておるものでございますから、あるいはまたいろいろな物を扱う役所でございます関係上、あるいは世間にいろいろなうわさがあるかと思いますが、今後ともよく注意をいたしまして、もしさようなことがあれば、むろんこれをただちに摘発糾單いたしますが、ただいまのところではとりとめて何にも報告を受けておりませんから、さような事実は私もないと信じておる次第でございます。
  9. 川合彰武

    川合委員 商工大臣から力強い言明を得まして、私たちもそうあるべきことを信じております。  次にお尋ねしておきたい点は、同時にまたこれはわれわれとしても希望をいたす点でありますが、御承知通り、ある政党貿易亡國論というようなことを盛んにとなえ、ひいては日本の現在の貿易はむしろ日本植民地化、あるいは半植民地化希望しておるというようなことを一般的に宣傳しておるのでありますが、これらのことはわれわれから考えるならば、非常に書あつて益なしと考えるのであります。從いまして私どもはまず一般の人々が貿易知識を大いに得る、そういうことが貿易振興を促進するゆえんだろうと思うのでありますが、商工大臣としては、ある政党によつて誤取されたところの貿易知識に対しても、正確な貿易知識を普及するようなことをお考えであるかどうか。われわれとしてもこういう点に関しては、及ばずながら党派を離れて御協力申し上げたい。かよう考えるのでありますが、御所見を承りたいと思います。
  10. 大屋晋三

    大屋國務大臣 ただいまの御質問の、ある政党貿易亡國論をとなえておるというような、もし事実がありといたしますならば、これはとんでもない間違いでございまして、現在の日本実情から申しまして、この貿易振興するというのが、経済日本再建の最も有力なる手段であるということは、嚴として間違いのない事実でございますので、私はいやが上にもこの貿易振興するように、あらゆる点におきましてこれから努力をし、欠陷がございますならば改善をし、朝野をあげてこの貿易振興を大いに期したいと考えておる次第でございますので、ひとつ國会議員諸君におかれましてもぜひこの点を御認識いただき、御協力をお願いいたしたい。さよう考えておる次第ぶございます。
  11. 川合彰武

    川合委員 もう一点だけ、これは商工大臣と特に大藏大臣に御質問し、かつまだ希望を申し述べておきます。これは私が今まですでにこの國会あるいは前國会においてもしばしば述べたところでありまするが、日本貿易いな日本産業経済を左右するものは為替レールにある、ところが御承知ように、これを三百円にするか五百円にするかによつて日本のインフレーシヨンがどういうようになるか、あるいはデフレーシヨンに導かれるかという問題とかなり関係するわけであります。この場合、ともすれば個別経済、各私企業関係から、極力円為替を安くしたいという希望があるわけでありますが、とうていこういう各個別経済を満足せしめるようなことはなかなかできない。同時にまたわれわれは、日本為替レート決定ということが、われわれ日本のみの力によつて解決し得られないというように思うのでありますが、これらに関して、関係筋を対してどういうようなことを政府として希望しておるか、為替の速期一本建決定ということが言われておりますが、もちろんわれわれは理論的に、また実際的に早期一本建ということが決定されるべくもないと思うのでありますが、商工大臣大藏大臣はどういうお考えであるか、また関係筋はどういう意向を傳達しておるか、この機会に明らかにしておいていただきたいと思います。
  12. 大屋晋三

    大屋國務大臣 為替の問題につきましては、目下朝野をあげて関心を注いでいる次第でございますが、お説の通り、現在のわが國の産業状態が、相当に力の整備できたものもございまするし、また非常に薄弱なものがあつて、コストが非常に高くつく、従つてその関係におきまして、輸出の面にかんがみまするときにも、御承知通り二百円台でいけるものもあり、あるいは相当輸出品にいたしましても、八、九百円に上るというものもございまするし、これらをある時期において一本にいたして行くというのが、この貿易の常道であり、かつさようしなければならぬのでありまするが、これをいたしまするために、いたずらに時期を急いでこれを一本化するという場合には、そのために産業として成り立たないというようなことがございまするので、やはり相当のところにある一定の目標を暗示いたしまして、産業界に対して、ここまでついて來い、ここまでお前の産業改善しろ、そうしてそれが実行できないものは、國際経済自由競爭市場から脱落するのであるというような、自覚を促すある一定期間を設定いたしまして、たとえば今千八百円ないし九百円でなければ輸出のできないものも、六百円ないし五百円までにどうしても下げるのだと、ある相当期間を與えて、ここに向つて産業合理化を促すように指導して行く、さような私は一定の時間がそこに必要であろうと思います。もちろん早く一本にいたす希望ではございまするが、そこに相当の時間、すなわち企業合理化の時間が必要で、その時期は論者いろいろな論がありまするが、來年の春という説もあるし、あるいは來年の夏、秋という説もありまするが、ともかくもどういう時期にさような適当な時期が参りますか、現在予断は許しませんが、相当期間が必要であると考えて、なるべくその期間を早く到來せしめて、一本為替実現を期したいと思つております。この点につきましては、もちろん在來貿易廳方面におきましても、関係筋としばしば折衝をいたし、いろいろな資料をもちまして、また日本経済の見通し、國際経済観点というような、あらゆる角度からいろいろな議論もいたし、研究を続けておるような次第でございまして、これから先も私たちはこの点を愼重に誤らないように、適当な時期に為替の一本レート実現ができまするように、内外の経済界実情と、商工行政とを十分にこれに対應せしめ、かつまたあちらの関係とも十分打合せをいたしまして、適当の時期になるべくすみやかに一本レート実現を期したい、さよう考えておる次第であります。
  13. 泉山三六

    泉山國務大臣 一本為替の問題につきまして、川合さんにお答え申し上げます。ただいま大屋商工大臣よりるる申し述べられましたが、私はまつたくその所見を一にするものでございます。以上で御了承を願います。
  14. 川合彰武

    川合委員 私は最後に商工大臣お尋ねしたいのであります。これは昨日も早稻田委員からも御意見が漏らされておつたのでありますが、私たちは、決してさようなことがないとは思いまするが、一般的に、この貿易資金特別会計法によつて処理されておる各公團のいろいろな輸出関係品物が、疑惑の目をもつて見られているというような氣がいたします。われわれは決してそういうようなことがないと思いますが、これらに関して、商工省においてはどの程度の調査をされておるか。同時にまたわれわれとしましては、國民の代表として、こういうよう特別会計法を審議する関係上、やはり場合によりますならば、小委員会ようなものを設けて、われわれの責任において実情を把握したいというよう考えておるわけでありまするが、商工大臣としては、たまさか世間に流布されているよう疑惑の目に対しまして、どの程度関心を拂われ、また実態をつかまれておるか、この点を明らかにしていただきたいと思います。
  15. 大屋晋三

    大屋國務大臣 公團方面は、御承知通り、いろいろな物を取扱いまする関係上、かりに事実がないといたしましても、とかく世間疑惑を招きやすい関係にあるのでございまして、私が最初に申し上げました通り公團方面におきましても、現実に汚職事件がここに胚胎しているということを、まだ報告を受けておらぬのでございまするが、將來も十分これに対して注意いたしまするとともに、よく調査研究いたしまして、川合君の仰せのように、小委員会というようなものがもしどうしても必要であるというような場合がございますならば、御趣旨に沿うて適当な措置をいたしたいと考えております。
  16. 本藤恒松

    ○本藤委員 大藏大臣が見えているからちよつとお尋ねいたしますが、貿易に関して、日本問屋なりメーカーが、バイヤーによつて商談成立した。そこで商工省からヴアリユエーシヨンをいただいたとしても、向うから信用状が來なければ金融ができぬというような、そういうよう手続を一切とつてつたら、なかなか注文を受けて、今度は納付するまでに相当の日数がいる。今の一般問屋にしてもメーカーにしても、これに対する資金というものはとうていあるはずかないから、一切が順調に進んで行かないことになると、この間に、つまり貿易はどうしても日本再建する一つのほんとうの枢軸というか、中心になる問題であるとわれわれは思うので、これの円滑に行ける方法がひとつほしいのである。大藏大臣のこれに対する所感というか、御方針を承りたい。
  17. 泉山三六

    泉山國務大臣 よく私にはわかりませんから、政府委員をしてお答えいたさせます。
  18. 永井幸太郎

    永井政府委員 ただいまのお尋ねでありますが、貿易手形を発行し、それを割引することにおいては、その振当に対する信用状が來ておるということを條件としてはおりません。從つて民間信用ある業者は、信用状の來ると來ないとにかかわらず、信用を得ておるのであります。それから御存じの通り、近來非常にたけのこのごとく輸出業者というものができておりますので、それらの人たちに、契約ができたということで、銀行がただちに貿易手形を割引するというだけの信用を與えることができない場合に、海外の信用状の來るのをお待ちしましようというようなことは、銀行の自衞上まずやむを得ないと考えております。
  19. 本藤恒松

    ○本藤委員 大体常識的の金融というものは、これはむろん現在行われておりますが、結局私、前の委員会でもちよつと質問したように、日本のあらゆる中小企業がだんだんと貿易に振向いて行く、また行かなければ日本再建はできぬというふうにわれわれは考えておるのでありますが、こういう場合に、今までの既設的な業者自分所有品もあり、また銀行に対しては相当信用もあるから、これはそれなりで、私は順調に行くと思います。しかしこれから新しくどんどんとこの方面に進出して、自分努力してみたいという人に対しては、要するに問屋といえども、またその業々の種別によつて問屋もできるだろうし、また新しい発明をしたメーカーもどんどんできて行くと思う。こういう場合に、今のよう状態で行くと、かりに成立はして、商工省からその成立に対するところのヴアリユエーシヨンをもらつたとしても、金融には今結局向うから信用状というものが來なければならぬというふうにわれわれは聞いておるのであります。もしそういうものの手続が完備すれば、むろん商談は一切そこに成立するかもしれませんが、これがなかなか問題で、商談成立しても、その納品の期間に納まらないと、結局また將來苦情になつたりいろいろになりまするから、私はこういうふうな今後新しく生れる人たち問屋にしても、またメーカーにしても、これを大藏省当局がよく考えて、うまく日本銀行市中銀行との連絡をとつていただいて、貿易の発展のために、一段の努力を願いたいと私は思うのであります。今度の融資に対する一つ増額——だんだん次から次へと増額されて來ると思うのであります。だからこれは復金などと同じように、貿易資金がますます次から次へと増額されて行く段取りになると思うのでありますが、これに対して、ただ今までの既設的の問屋とか、メーカなどに行くということでなくて、新しい人たちにもどうか道を開くように、大藏当局の方で今から心配を願いたいと思う氣持で、特に大藏大臣質問というか、御所見を承つたり、なお注文したいのであります。それをどうかくんで、お願いしたいのであります。
  20. 泉山三六

    泉山國務大臣 拜承いたしました。
  21. 島村一郎

    島村委員長 本案の質疑はまだ盡きないかと思いますが、一時中止いたしまして、日本專賣公社法案議題にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  22. 島村一郎

    島村委員長 御異議なければさよう決定いたします。     —————————————
  23. 島村一郎

    島村委員長 それではこの際日本專賣公社法案議題といたします。発言の通告があります。これを許します。佐藤君。
  24. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 大藏大臣に御質問申し上げますが、近く追加予算が上程されると聞いておりますが、その新賃金給與ベースに対して、その財源としてタバコ値上げあるいは汽車賃値上げの問題を取上げられるかどうかをお尋ねいたします。
  25. 泉山三六

    泉山國務大臣 佐藤さんにお答え申し上げます。目下関係方面との間に追加予算については折衝中でございますが、その中に新賃金ベース財源といたしまして、タバコ値上げを含むものか、どうかかようお尋ねでございますが、新賃金ベース財源としてさようなものを見込んでいることはないのであります。
  26. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 そうすると、今度いよいよ專賣公社ができまして、新しい機構に移ると思うのでありますが、この新しい機構に移るにあたりまして、大藏大臣はどういうような腹案でこの專賣公社を運営されるか、その大体の方針を伺いたい。
  27. 泉山三六

    泉山國務大臣 ただいまのお尋ねの御趣旨はよく了承しかねたのでございますが、本法案にるる掲げられましたその方針によりまして、運営いたすのでございます。
  28. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 この法案に対してわれわれが非常に疑問に思うのは、今までの長い間のタバコ專賣局の仕事と民間の仕事との間に——今度は公社でありますから、多少今までと違つた機構になつて参りますが、そういう機構の場合におきまして、運営に全然蹉跌が來ないものかどうか、そういう点について大藏大臣の立場からお答え願いたいのであります。
  29. 泉山三六

    泉山國務大臣 お答え申し上げます。本專賣公社は本法第一條にもあります通り、その設立の目的の一つは能率の向上にあるのであります。しかしながら本公社がその発足ただちに能率を上げ得るものとは、必ずしも期待し得ないかもしれないのでございますが、しかしながらこの公社が独立の一運営形態といたしまして、新たに発足せんとする限りにおきまして、その責任態勢において当然能率が前提にならなければならないと思うのでございまして、あらゆる法規の運営もその一点に集中せられて、もつて運営せられるもの、さように御了承願いたいのであります。
  30. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 先日の公聽会におきましても、このタバコ專賣公社法案に対していろいろな方面から反対がありました。こういう点についてわれわれもその反対の理由をいろいろ調べたのでありますが、せつかくこういうような案が労働組合の関係上出て來た以上は、これを有効に使うのをわれわれの建前とするところでございますけれども、しかしこういうように実際に機構がかわつて來ますと、かえつてタバコの配給問題などについてもいろいろ不便をかけるおそれなしとしないのでありますが、そういう点についての準備はうまく行つておりますかどうか、大藏大臣から御答弁願います。
  31. 泉山三六

    泉山國務大臣 お答え申し上げます。本專賣公社はただいまも申し上げました通り、独立の形態といたしましてその責任態勢の中にあるのでございまして、一面におきましてはタバコ專賣益金の確保をはかり、他の一面におきましてはこれが從業員諸君の生活並びに福祉の上に遺憾なきを期すると申しますか、一層の厚きを期する、かようなことに相なりますので、必ずやそこには企業の自主性と申しますか、その経済性は高揚せられるもの、かように期待をいたしているような次第でございます。
  32. 山下春江

    ○山下(春)委員 大藏大臣お尋ねいたします。この間の公聽会のお話のように、私もこの法案がただいま大藏大臣がお述べのごとく、少しも能率的でないということの確信を持つております。ただ官僚の変形による官僚温存でありまして、決して能率的の機構に改革されておらないのであります。のみならず、今タバコ專賣は御承知ように財政專賣でございますから、むろん財政の面で非常に大きな予算面の力を持つておることは当然であります。その九百四十三億という國庫に入ります財源を捻出するために考えられた一つ考え方の中に、タバコの原料というものを少しも考えられておらないと思うのであります。これは本年後におきましても、タバコの葉が五百万ポンドくらいの賠償に充てられておる中で、品質不足のために百二十一万ポンドくらいしかその荷物ができていないということを漏れ聞いておりますが、そういう面から考えましても、日本の農業というものはどうしても多角化しなければならないという現実の今の場合において、タバコを抜きにいたしまして、南方の暖かいところはよいのでありますが、東北あるいは北海道のような寒冷單作地帶においては、タバコを抜きにしては農業の多角化はほとんど考えられないのでございます、耕作農民が五十年の間、非常に苦労のあとを残しまして、たとえば福島縣のもののごときは相当優秀な賠償の対象になつておりますが、タバコ趣旨の世界のものだけに、法律をもつてのめという規制もできないのでありましようし、將來民間に移行された場合においては、よりうまい、より安い値段でのむということになると思うのであります。そうすれば日本タバコの寒冷地帶におけるところの改良を施すのに非常に困難な地域、氣候風土の惡いところにこういうタバコ耕作をするということは、今日まで非常な五十年間の苦労して來た改革というものを、すべて放擲しなければならないということに私は到達すると思います。そういう観点でただ九百三十四億の財源が、いかなる方法にしても國庫に入ればよいという考えをもつて、この機構を改革されることは、害あつて益がないと私は思うのであります。またこの法案だけを見ますと、なるほど今の專賣局の看板を裏返しただけでありますが、そのことによつて公社という名前がついただけで、おそらく取締りというものは一挙に乱める、これは私はタバコ産地の人間だけに確信をもつて言えるのであります。のみならず、將來の農村に対する非常な大きな打撃を考えますと、大藏大臣の言うように、眞に能率本位に考えられるならば、もつと徹底的に民間経営に移すべきであつて、かくのごとき非能率的な、いろいろな役員制度を見ましても、官僚を温存した惡き一つの非能率的の運営の面が見られるのであつて、少しも能率化していないというこの公社法案というものに対しまして、そういう將來の農民その他に與える打撃をいかにして防ぐか、あるいは能率化されておるという点はどういう点か、この点をお聞かせ願いたいと思います。
  33. 泉山三六

    泉山國務大臣 ただいま山本さんからるるタバコ裁培につきましてお話がございました。まことに啓発されたのであります。本專賣公社法案におきまして、從來のタバコ裁培に対しまして、今度の公社の面においては何らかその間に変化を來すやの御憂慮の点があつたやに拜承いたしたのでありますが、さようの点につきましてはないものと考えますのみならず、一層これが指導奬励に当りたい、かように思うのでございます。しこうして本公社の能率を上げますためにいかなる規法がありや、方策ありや、かようお尋ねでございましたが、これはその実情に即しまして、随時随所に施策を展開いたしたい、かように思うのでございます。
  34. 山下春江

    ○山下(春)委員 能率向上の問題で、大藏大臣は随時随所に適当なる措置を講ずるというお話でございますが、タバコ耕作というものはただいまは收納期でございまして、これが專賣事業であるということについては、一糸乱れず、労苦に耐えて收納が完璧が行われていることは御承知でいらつしやいましようけれども、あの六百俵くらいある梱包を、一日のうちに收納係官も收納者も努力してやつておるのであります。ああいつたような苦労は、非常に限られた一つの時間とか、あるいはいろいろな專賣法による一つの規定があるために、非常にスムーズに、しかも労働基準法とか何とかいうことをほとんど無視したかのように見える一つの働きをいたしておりますが、これがもしも公社というものがただ專賣局の看板を裏返しただけであるということから考えれば、そんななまはんかなものをこしらえましても、何にもならないと思いますが、將來やはりこれは民間の営利会社に移行される下心があつてこしらえられたものと思います。そういう場合に、今大藏大臣は随時随所にとおつしやるけれども、とうてい私にはそれは想像がつかないのであります。おそらくこれは日本全体としても、ちつとも得はしないことであろうと思います。のみならずそういうふうな機運がもうすでにタバコの方に與えられたとしますれば、品種の改良というものは必至だと思います。その品種の改良をせしめるのに、貧乏な百姓の自己犠牲において改良しろなどと言つても、それはとうていできないことでありまして、どうしてもそれは國がめんどうを見て、改良の犠牲を國が背負つてやらなければならぬと思うのであります。しかしそういう面に対して、この公社法案でそれを随時随所にやるとおつしやるけれども、どういう方法をもつておやりになるのか、あるいは大藏大臣自身この公社法案に対して、心から腹の底から賛成しておいでになるのであるかどうか。公務員法から、この專賣局に從事いたしております労働組合員を除外してやりたいというためにのみ考えられているのであつたら、公務員法というものはまだ決定しておりませんが、その公務員法の中にも團体協約権などの許されるような場合においては、何ら企業体の労働組合法案の中にあるものと大差ないと思います。それならばただいまこういうときに機構いじりをなさる必要はないと思います。どうしてもこの公社法案の方がよろしいとお思いになるのかどうか、あるいはそういう点をいろいろ勘案して、今日ただいまこれを通過させなくても、よりよき方法をもう少し御熟考なさる御意思があるかどうかを承りたいと思います。
  35. 泉山三六

    泉山國務大臣 お答え申し上げます。本專賣公社そのものの根本についてのお尋ねでございましたが、今日ただいまにおきましては、本公社をもつて適当とするものと、かように解釈いたしておるのであります。本公社は申し上げるまでもなく、いろいろ客観情勢にもよりまして、沿革的にはまた一つの理由のございますことも、あわせて御了承のところかと思うのでございます。なお將來につきましていろいろお話がございましたが、これは將來につきましてのお考えにつきましては、時代とともにいろいろ考えもあることかとも考える次第であります。
  36. 山下春江

    ○山下(春)委員 大藏大臣は、この公社法案が非常に時宜に適した、いい法案だとお持しやるのでありますが、私とは根本的に考え方が違つております。しかしこういう問題は、一國の國務大臣とか政治家とか專賣局の役人とか耕作者とか、小さな領域でものを考えるべきでない。全体が打つて一丸となつて、はたしてこれがよい法案なりやいなやということについての結論を求むべきだと思います。大藏大臣は、いろいろ客観情勢からというようなお話で、そういうこともあろうと想像いたしますけれども、私はいろいろな意味から結論の出し方が違つてつたと思いますが、大藏大臣がそうおつしやるならば、私と見解が違うという点において、私の質問はこれで打切ります。
  37. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 いろいろ質問したいことがありますが、大藏大臣が大分急いでおられますから、希望條件を申し上げておきます。前回の公聽会においても、非常に國民関係の深いタバコの問題でありますので、今までの機構改革がかえつて民衆に非常に害を及ぼすことがたくさんあつた関係上、今山下女史が言われたように、にわかに賛成しがたい点もありますが、特に関係方面との関係もありますので、この法案が決して満足だという考えはありませんけれども、しかし事が非常に重大なものであるだけに、この取扱いについては十分大藏大臣において御考慮あらんことを希望條件として申し上げておきます。
  38. 泉山三六

    泉山國務大臣 ただいま佐藤さんよりの御懇切なる御指示に対しましては、深く感謝をいたしますのでございまして、まつたくその心を心として進めたい、かよう考える次第でございます。
  39. 堀江實藏

    ○堀江委員 この專賣公社法案は、今まで私欠席してこれまでの質疑を知らなかつたのでありますが、マツカーサー書簡によつてこれが出されたものであると拜承いたします。しかし少くとも政府專賣公社法を出されるというのは、從來の專賣局なり、あるいは鉄道なり、そうしたものの運営が非常に官僚的な運営であり、非能率的な運営であつたということはお認めになつていると思いますが、こうした機会において、專賣事業はもつと民主化した運営をやらなければならない、能率的な運営をやらなければならないということを、われわれは日ごろから考えておつたのであります。先ほど大藏大臣は、この案は最も時宜に適したよい案だということを、さつきの山下さんの質問に対して答弁されたのでありますが、われわれから見れば、ただ名称をかえただけでは、何ら能率化も民主化もされない。各條につきましてそういう点が現われておりますが、政府としましては、こうした機構改革の際に、これを民主化し、能率化するような態勢に考え直すという考えがあるかないかということを、大藏大臣にお伺いしたいのであります。
  40. 泉山三六

    泉山國務大臣 堀江さんにお答え申し上げます。本專賣公社機構並びにその運営方式につきましては、今日ただいまといたしましては、これが最良である、かよう考えのもとに本法案を本委員会に御提出申し上げた次第であります。しかしながら將來その運営上の実態の面につきまして、ただいませつかく御指摘のような、あるいは遺憾の点がありとすれば、これを改めるのに何ら躊躇いたすものではないのであります。いわんや御指摘のごとき経営の民主化の点につきましては、もとより本公社の改組の本旨に照らしましても、一路その方向に向つて進むべきものと考えておる次第であります。
  41. 堀江實藏

    ○堀江委員 大藏大臣は何か二つの意味のような御答弁であつたわけであります。今ではこれが最上であるが、そういう非能率化なり、あるいは民主化しておらないところがあれば、民主化したいというような御答弁であつたのでありますが、大藏大臣も在野の時代には民自党の政策としましても、企業合理化あるいは民主化ということを一つの主張としておられるよう考えるのでありますが、これが民主化しており、あるいは能率化しておるかどうか。今の能率化しており、民主化しておるというような御答弁は、われわれとしては承服しがたいのでありまして、この点われわれと見解の相違と言えば言えますが、しかし根本的に考えて、日本專賣公社法案を出すということは大きな機構の改革であつてタバコ事業あるいはしようのう、塩事業がそうした政府の事業と別に、いわゆる公共企業体としてやるべきであるというところのこの案が出された趣旨から申したならば、これが民主化し、能率化するような体制にならねばならない。しかるにこの法案はこの專賣局機構日本專賣公社法案に移し、しかもその機構はなお官僚の支配が濃厚になつておるやにわれわれは考えておるのでありまして、大藏大臣は今の法案が民主化しておる、能率化しておるとお考えになつておるかどうかということを、もう一ぺん念のためにお伺いしたいのであります。
  42. 泉山三六

    泉山國務大臣 重ねてお答え申し上げます。本日本專賣公社機構がまたそのよつてうかがわれる運営の形態が、はたしてただいま堀江さんの御期待のごとき民主化の線まで前進いたしておるものかどうかにつきましては、私ここに答弁の限りではないのであります。しかしながらお示しの趣旨につきましては十分これを拜承いたしたのであります。     —————————————
  43. 島村一郎

    島村委員長 日本專賣公社法案質疑は次会に讓りまして、再び貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案議題として、その質疑を継続いたします。
  44. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案につきましては、すでに相当質疑をいたしましたので、これの質疑をここで打切りたいと思いますが、皆さんいかがでございますか。
  45. 島村一郎

    島村委員長 ただいまの佐藤君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  46. 島村一郎

    島村委員長 御異議ないものと認めます。それでは動議のごとく質疑はこれをもつて打切ります。     —————————————
  47. 島村一郎

    島村委員長 次に專賣局及び印刷局特別会計法の一部を改正する法律案、並びに金融機関再建整備法の一部を改正する法律案の両案を議題として御質疑を願います。
  48. 堀江實藏

    ○堀江委員 この金融機関再建整備法の一部を改正する法律案趣旨なり御意図に対しては賛成するものであり、むしろわれわれは前の國会におきましても、郵便貯金の切捨てはすべきでないという意見を持つてつたものでありますが、しかしかようにきめられたのでありますが、今回の提案理由の説明によりますと、百六十三億を百六十五億にふやす。二億円増加されるように拜聽したわけでありますが、まだ政府追加予算を出しておられません。この二億円はわずかな金ではありますが、この法案が通つたら、これはどういうふうに処理されるのであるかという点をお伺いいたします。
  49. 塚田十一郎

    ○塚田政府委員 お答え申し上げます。これは交付公債をもつて交付する予定になつております。
  50. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 先ほど堀江委員から金融機関再建整備法のことについて質問がございましたが、これと関連しまして、私は第三國会の場合において郵便年金の第二封鎖の打切を反対する緊急動議を出したことがありますが、現在の実情は預金部の方はどういう形になつておりますか、ちよつと郵便年金のことについて簡單に御説明を願いたいと思います。
  51. 島村一郎

    島村委員長 佐藤君、その点は銀行局長が参りましてからお答えいたすそうであります。委員の諸君に御了解を得たいと思いますが、ただいま銀行局長が参りますので、それまで金機関再建整備法の一部を改正する法律案の御質疑をお待ちいただきまして、さきの專賣局及び印刷局特別会計法の一部を改正する法律案の方で御質疑がございましたら……。
  52. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 專賣局及び印刷局特別会計法の一部を改正する法律案質疑につきましては、非常に簡單なことでもありますし、了承もできますので、本案はこれで質疑を打切り願いたいと思います。
  53. 島村一郎

    島村委員長 ただいまの佐藤さんの動議に御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 島村一郎

    島村委員長 御異議ないものと認めまして質疑を打切ることといたします。     —————————————
  55. 島村一郎

    島村委員長 それではただいま銀行局長が見えませんから、本日提案されました食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案政府の説明を求めることにいたします。     —————————————
  56. 塚田十一郎

    ○塚田政府委員 食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申し上げます。  改正の内容は次の三点であります。  第一点は、食糧証券及び借入金等の限度額千二百億円を千五百億円に引上げようとする改正であります。その理由は、第二回國会の議決を経と改訂されました千二百億円の最高限度額は、主要食糧の買入数量を前年の実績から推算いたしまして、本年の十月末日までに内地米五百万石を、また二月末日までに割当数量三千二百万石の買入れを終了する。こういう予定のもとにきめられたものでございます。ところが本年の実績は、十月末における買入数量はすでに、九百万石を突破し、今後計画の二割増をもつて買入れが進行いたしますように見受けられるのであります。こういたしますと、十二月末までに割当数量の買入れが完了することとなり、それだけ手持数量が増加することと相なる次第であります。また政府の買入れ價格も当初計画の見込み價格三千三百八十円を約一割程度上まわつて決定された関係も加わりまして、十二月末における所要資金は千四百三十億円を必要とし、これに資金計画上の余裕を見込み、その法定限度額千二百億円を千五百億円まで引上げる必要があるのであります。  第二点は食糧買入れ代金支拂事務の整備に関する改正であります。現在食糧買入れ代金の支拂いは、農業協同組合、農業会及び一般市中銀行に委託して行わせることとなつているのでありますが、その後の状況にかんがみ、その支拂に必要な資金の交付方法につき所要の改善を加え、あわせて農業会の解散に伴う不用條文の改正措置を行つた次第であります。  第三点は、農業調整委員会に関する費用を今年度に限つてこの会計の所属とする措置を講じたことであります。御承知通り、農業調整委員会は本年七月、食糧確保臨時措置法に基き、都道府縣及び市町村等に設けられましたが、供出数量の公正な割当が当面の主要な任務となりますので、今年度に限り、その費用の負担金をこの会計の所属とすることとし、本法の附則にこれに必要な一項を加えた次第であります。  以上の理由によりまして、この法律案を提出した次第であります。  何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを希望いたします。
  57. 島村一郎

    島村委員長 しばらく休憩いたします。    午後四時五十分四休憩      ————◇—————     午後四時五十五分開議
  58. 島村一郎

    島村委員長 休憩前に引続きまして、会議を開きます。
  59. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 金融機関再建整備法の一部を改正する法律案は、大体質疑もないようでありますから、これで打切られんことを希望いたします。
  60. 島村一郎

    島村委員長 佐藤君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  61. 島村一郎

    島村委員長 御異議なして認めます。さよう決定いたします。  本日はこれに散会いたします。     午後四時五十七分散会