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1948-11-19 第3回国会 衆議院 人事委員会労働委員会連合審査会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十一月十九日(金曜日)     午前十一時二十二分開議  出席委員   人事委員会    委員長 角田 幸吉君    理事 木村 公平君 理事 赤松  勇君   理事 生悦住貞太郎君 理事 玉井 祐吉君       淺利 三朗君    中野 武雄君       根本龍太郎君    山村新治郎君       菊川 忠雄君    島上善五郎君       前田 種男君    松澤 兼人君       高橋 禎一君   長野重右ヱ門君       最上 英子君    吉田  安君       船田 享二君    松本 瀧藏君       相馬 助治君    徳田 球一君   労働委員会    委員長 綱島 正興君    理事 尾崎 末吉君 理事 川崎 秀二君    理事 中原 健次君       東  舜英君    倉石 忠雄君       松崎 朝治君    亘  四郎君       久保田鶴松君    辻井民之助君       安平 鹿一君    山本 幸一君       秋田 大助君    中曽根康弘君       木下  榮君    赤松 明勅君  出席國務大臣         國 務 大 臣 林  譲治君         労 働 大 臣 増田甲子七君  出席政府委員         臨時人事委員長 淺井  清君     ————————————— 本日の会議に付した事件  國家公務員法の一部を改正する法律案内閣提  出第七号)     —————————————
  2. 角田幸吉

    角田委員長 これより人事委員会労働委員会連合審査会を開会いたします。  前会に引続き國家公務員法の一部を改正する法律案を議題として質疑を続行いたします。  この際これにて休憩し、午後一時より開会いたします。     午前十一時二十三分休憩      ————◇—————     午後二時二十分開議
  3. 角田幸吉

    角田委員長 再開いたします。  午前中政府側出席がないので休憩いたしましたが、これより前会に引続き國家公務員法の一部を改正する法律案について質疑を続行いたします。安平鹿一君。
  4. 安平鹿一

    安平委員 前会に引続きまして、まず労働大臣にお尋ねし、さらに人事委員長にお尋ねしたいと思います。  まず第一に労働大臣にお尋ねいたしますが、公聽会において労働組合はもちろんのこと、中立委員の末廣氏並びに鮎澤氏らの意見を徴しましても、この公務員法がかなり行き過ぎである。特に労働者團結権罷業権の問題につき、さらに罰則の点、こういう点について相当強い反対の意思表示があつたように思うのであります。この点につきまして、労働大臣はこの公聽会に現われましたこれらの意見に対してどうお考えになつておられるか、こういう公聽会に現われた強い意見を御採択になる御意思があるかどうか、こういう点をまずお尋ねして置きたいと思います。
  5. 増田甲子七

    増田國務大臣 安平さんの御質問お答え申し上げます。公聽会は私もときどき拜聽いたしておりました。御意見もつともの点も多々ございますが、政府としては今回あの改正案を提出するにあたりましては、各方面の意向も愼重に檢討し、打診した結果でございまして、また御承知通り要求をも含む強い勧告であるマツカーサー書簡の精神にのつとつて、この法案を提出した次第でございます。私もあるいは政府といたしましては、この法案をもつて適当なる法案である、こういうふうに考えておる次第でございます。
  6. 安平鹿一

    安平委員 公聽会の問題につきましては、後日速記録を取寄せて十分に労働大臣の所見を伺いたいと思いますが、公務員法に盛られました内容について、まず第二條現行法を見ますると、第十四項に、單純労務者特別職に指定されておるのでありますが、改正法を見ますると、これが全然除外されておるのであります。從つて労働大臣考え方が、この單純労務者と、今度労働委員会に提案されております公共企業体関係労働法との関係でありますが、これらの点から見ますと、鉄道從業員並びに專賣從業員現業員と、それから一般職との区別がなされておるように思うのであります。こういう点について何がゆえに区別されておるか、かような点をお尋ねして置きたいと思います。
  7. 増田甲子七

    増田國務大臣 お答え申し上げます。これはあと人事委員長からも補足されることを予想しつつお答え申し上げますが、要するに本人保護意味をもつて一般職といたした次第でございます。なお安平さんも御承知通り、たとえ單純労務者でありましても、全体としてピラミツト型の有機体を形成すべき行政機能の一部を果しておる次第でございますから、その機能の一部がやはり公務員的に取扱われませんと、公共福祉惡影響を來す、こういう見地からも一般職に相なつておる次第であります。
  8. 淺井清

    淺井政委員 大臣の御答弁に補足して、私からも申し上げます。ただいまお示しの、單純なる労務に從事する者を一般職といたしましたのは、ただいま労働大臣から御説明がありましたように、主として本人保護するという立場からでございまして、從來これらの者に対する保護が必ずしも十分でなかつたように存じます。但しこのような單純労務に從事する者は、その勤労のあり方が違うということも、これまた嚴然たる事実であろうと存じますので、全面的に國家公務員法をこれらの者に適用いたしますには、いろいろ支障もあろうかと存じますが、その点は附則十三條等を活用して、適当なる処置をいたしたいと存じております。
  9. 安平鹿一

    安平委員 人事委員長の適当な処置と言われることは、どういう内容を持つておるか、お示しを願いたいのであります。なおその時に御参考のために申し上げて置きたいことは、現在の進駐軍関係並びに営林署関係に働いておる労務者、これは営林署関係におきましては、御承知のように独立採算制立場から、常用人夫のような色彩で雇用されておるのであります。從つて一般公務員法とは給與体系労働條件、こういう点についてまるきり違つておるのであります。こういう下部の実情を人事委員長はほんとうにお調べになつておるかどうか、またお調べになつておれば、実際問題として、一般職に入れることがよいか惡いかということくらいは、お氣づきのはずであると思うのであります。先ほど申した適宜の処置内容——こういう点についてどうするかということを、具体的にお示しを願いたいのであります。これは営林署関係でありますが、さらに進駐軍関係も、御承知のように雇用関係身分上の関係給與関係等におきましては、これは進駐軍関係雇用者として、全然切離して雇用関係身分上の関係給與関係が取扱われておるのであります。こういう点についてもお尋ねしたい。またそのほかに一般的に考えられる点は、たとえば地方的に考えても、掃除夫であるとか、あるいは小使であるとか、そういう人たち一般職に繰入れておるのでありますが、この三つの分野において十分納得の行くような御説明が願いたいのであります。
  10. 淺井清

    淺井政委員 お答えを申し上げます。第一の單純労務に從事する者に対する特別の処置と申しますのは、もし國家公務員法があのままにかぶさつて参るということになりますと、任用における試驗制度のようなもの、あるいは職階制度のようなもの、これらが全部適用されることに相なりまして、これは決して勤労のある方から見て適当でないように存じておりまするから、そういうものの適用を排除する、こういう方向に考えておる次第でございます。それからお示し進駐軍関係労務者営林署関係労務者、これはまことにごもつともな御趣旨でございまして、一体こういう人たち國家公務員であるのか、それとも國家公務員でないのか、その限界点にある問題だと存じております。これらの人々は一應一般職というわくにはまるわけでございまするが、この点に関しては、必ずしもわれわれはこれに対して、國家公務員法を全面的に適用することが適当だとは考えておらないのでございます。申さば、國家公務員と、そうでない者との限界点にあるような人々に対する措置については、國会の方においてもしかるべく御考慮願いたいと存ずる次第でございます。
  11. 安平鹿一

    安平委員 むろんわれわれはこういう單純労務者は、現行法の十四号だと思いますが、それを生かして、ただいま申し上げた三つ労務者適用外に置く、こういうふうに人事委員長もお認めになつておると承知してよろしゆうございましようか。
  12. 淺井清

    淺井政委員 それに対しまして私どうぞお答え申し上げたらよろしゆうございますか存じませんが、御意見に対してはまことに敬意を拂つて拜聽いたしております。
  13. 安平鹿一

    安平委員 ただ敬意を拂つて拜聽しておるだけじや困るので、適用を排除するということを、今明確に御答弁なつた以上は、從来通り現業員として取扱い、公務員法わくからすはずすということでなければ、適用を排除するという御意思とは合わないと思います。こういう点について人事委員長はもう少し明確に御答弁願いたい。
  14. 淺井清

    淺井政委員 お答え申し上げます。單純労務に從事いたしまする者を、全然一職から除きますることはいかがかと存じておりまするが、これは附則十三條の規定を應用いたしまして、不都合な部分を除去して行きたい、私といたしましてはそのように考えておる次第でございます。それから進駐軍労務者あるいはただいまお示し営林関係労務者、このような者に対しては、正直なところ、私としてはこれは國家公務員法適用しない方がいいじやないか、このように考えております。
  15. 安平鹿一

    安平委員 そういたしますと、人事院規則附則第十三條によると、その從事している労務内容によつてこれを適宜人事院規則で定められるという規則でそれを排除しよう、こういうお考えですか。
  16. 淺井清

    淺井政委員 お答え申し上げます。單純労務に從事しておる人々に対してはお示し通りでよかろうと存じまするが、進駐軍関係労務者あるいは営林関係のただいまの労務者を、どういうふうにして適用から除くか、これは研究させていただきたいと思います。
  17. 安平鹿一

    安平委員 営林署関係及び進駐軍関係労務者が、人事委員長の御説明によりますと、今ただちに單純労務者と指定することができない、研究する、こういうお答えでありまするが、少くとも木びき、集材運材雜役というような関すに從事している労務者は、賃金の面においても、また仕事内容においてもまつたく文字通り單純労務者ということが言えるので、ひとつも考える余地はないと思います。この点で明確に適用外に置くというような一番最初のお答えであつたのでありまするが、その点をあいまいにせずに、もつと明確にしたらいかがかと私は思う。どうですか。
  18. 淺井清

    淺井政委員 その点を明確にせよというお話でございますけれども、私の立場といたしましては、ただいま申し上げたことによつてどうぞ御了承を願いたいと存じます。
  19. 安平鹿一

    安平委員 適用を排除するという御意見があつたのですから、しかも言明されておる。しかも單純なることが明確にされておる。進駐軍営林署も……。そういう点でもうここではつきりできると思うのですが、なお人事委員長の明言をひとつ承りたい。
  20. 淺井清

    淺井政委員 ただいま、はなはだ申し上げにくいことですが、これを全部適用から簡單に排除することが適当であるかどうかは、若干の疑問があるように思つておりますが、実際の運用面におきまして、ほとんど全面的に不都合なところは取除けるように、はからえるんじやないかと考えております。
  21. 安平鹿一

    安平委員 運用の面というと、政府を信用しないわけではないのですが、今までえてして運用の面でごまかされて來たので、その運用の面というのを、具体的に明確にお示しを願いたい。
  22. 増田甲子七

    増田國務大臣 これは私と委員長意見が合致しているわけではございませんが、今安平さんの御意見はごもつともな点が多々あると思つております。でございますから、附則第十三條を活用いたしまして、法律あるいは人事院規則で、不都合な部分適用の外に置く。こういう意味に御了承願いたいと思います。
  23. 辻井民之助

    辻井委員 人事委員長並び労働大臣から非常に矛盾した御答弁があつた。安平君の先ほどの質問に対して、單純労務といえども官公廳の中で一体をなしておるんだから、除外するわけにいかないという御答弁があつて、今営林署関係の問題に対しては、除外してもいいと思う。もし営林署関係の方で單純労務に從事しておる者を除外していいのなら、なぜその他の官廳においても單純労務に從事しておる者を除外していかぬのであるか、この点明確にお答え願いたい。
  24. 淺井清

    淺井政委員 その点でございますが、営林署関係のものは、私ここで詳しく調べたものを手許に持つておりませんが、請負制度等になつておるようなものがあると承知しております。そういう人たち身分というものは、まつたく國家公務員であるか、そうでないか、その限界点で非常に答弁に苦しむ次第ですが、そういう点を指して申したわけでございます。
  25. 辻井民之助

    辻井委員 結局私は同じではないかと思う。他の官公廳に働いておる者も、官公吏とどの面から見ても見られないところの、あるいは賃金請負制度になつていないかもしれないけれども、他の一般労働者と何らかわりのない者がさらに包容されておるのであつて、この点何ら官公吏共通点がない。單なる労務を提供しておる者が幾らでもある。ただ賃金の形態だけで区別することは決して問題にはならぬと思う、その点どうお考えになりますか。
  26. 増田甲子七

    増田國務大臣 委員長と私の答弁が矛盾しておるとは思つておりません。今委員長の言われたのは請負という関係でありまして、これは法律問題でございまするが、請負ということになりますと、いわゆる雇用ではございませんから、要するに安平さんの御質問も、單純なる労務雇用された者、少くとも官廳機構一つとして單純なる労務に雇われて、その機能の一部を果しておる者、こういうことになりますと、やはり一般職といたしたゆえんのものは、御承知通り特別職になれば、全然適用外にするために特別職にするのでありまするが、一般職にするためには、またしたからには、全然適用外に置かないという趣旨であればこそ一般職にしたわけでございますから、全然適用外ということは、淺井さんもあとでおつしやつた通り、そうおつしやつているわけではありません。ただ安平さんのおつしやる通り單純なる労務雇用されたる者、これは社会的、客観的に見ますと、普通の筋肉労働とあまり違わないという意味合いから、特殊の扱いをしておる場合が多々ある。こういうようには存ずる次第でございますが、しかし私が一番初めに申し上げました通り單純なる労務雇用されておる者でありましても、行政機構というピラミツト型の基底なら基底をなすものでありますから、もしその機能を十分に果し得ないようなことになれば困りますから——どういうことが困るかというと、公共福祉を害するというようなことになつては困りますから、その範囲における適用はある。しかし單純なる労務一般筋肉労働であるという見地から扱われなければならぬ部分が多々ある。こういう部分適用外に置く。こういう趣旨だと思います。
  27. 辻井民之助

    辻井委員 ただいまの答弁には一向納得でできぬのでありますが、これくらいにしまして、これに牽連して御質問したいのは、現在別に公共企業体労働関係法案が御提出になつております。これによると、專賣局関係並びに國有鉄道の職員、あるいは労働者が、別の法律適用を受けることになるのでありますが、これ以外にただいまもちよつと問題になつ営林署関係從業員でありますとか、あるいは地方の公共團体には、おわい屋であるとか、塵芥燒却場に働いている現業員とか、こういうものが無数にあるわけであります。こういう職にあります者は一体どうなるのか。依然としてこれは改正される公務員法適用するお考えであるか。この点を明らかにしてもらいたいのであります。
  28. 増田甲子七

    増田國務大臣 私から御答弁申し上げても、委員長から御答弁申し上げても同じでありますが、要するに御指摘のような点は多々あります。道路工夫にいたしましても、それから土木事業などをやる場合も、請負でなくて直接雇用して土木事業をやらせるというような、建設省関係仕事もあると私は思つておりますが、そういうものをやはりこの際一般職にしたというのは、たとえば労働組合をつくつてよろしいかどうかというようなときには、これは行政機能をかんがみまして、労働組合をつくるということは予想していない。こういうわけであります。その他御説の通り、たとえば試驗制度とか、職階制度ということは、労務者についてはナンセンスでありますから、当然適用外にある。こういうことになると思います。
  29. 前田種男

    前田(種)委員 先ほど労働大臣は、單純なる労務者の問題は附則十三條で行けるんじやないかという答弁があつたわけです。その單純なる労務者内容について、さらに辻井君から質問があつたのでありますが、こういう話が出ましたからもつとはつきりしていただきたいと思いますことは、いろいろな行政官廳に、單純なる労務者がたくさんあるわけです。これも改正法から行くと、全部十ぱ一からげで、人事院の監督のもとに一切をやる一般職の中に入れてありますが、私はそこまで廣範囲煩雜にすることは、人事院の能率を向上する目的でもありませんし、煩雜にすればするほど、かえつて全体のめんどうが見られないという惡い結果になるおそれが多分にあるわけです。そうした單純なる労務者は、各行政官廳に多々あるわけです。こうした單純なる労務者があればこそ、現行法では第二條の十四項にその項目を設けて一般職から除外してあるわけです。これは公團にいたしましても、その他の官廳にいたしましてもありますから、そういう單純なる労務者を、むしろ直接行政官廳の長が適当に指導し、あるいはめんどうを見、あるいはいろいろな点でも直接相談相手になるということがむしろ能率的である。その意味から言つても、この改正案内容というものは、いろいろな点で矛盾していると私は考えますから、附則第十三條でやれるじやないかと言われましたが、労働大臣なり、淺井委員長がそこまで答弁し、研究をすると言われるならば、いつそ現行法の第二條の十四項はそのまま生かすということが、むしろよいというような結論になつて來ますが、そこまで行けば十四項を生かすというような意思があるかどうかという点を、もう一度両氏のうちで御答弁つておきたいと考えます。
  30. 増田甲子七

    増田國務大臣 お答え申し上げます。前田さんの御質問でございますが、われわれが一般職にいたしたのは、從來と違いまして、行政機能というものは一つ有機体である。たとえば雜役でありましても、あるいは建設省関係土木工事に從事する筋肉労働者でありましても、一つの完全なる有機体として機能を果してもらわなければならぬ。そうでないと公共福祉惡影響がある。國民全体の奉仕者であるという見地から見ておもしろくないというわけで、一般職にいたしてこの公務員法適用せられることになつた次第であります。ところで今申し上げましたような任用制度とか、試驗制度とか、こういうナンセンスのものを適用されたのでは、これはたまつたものじやないのでございますから、そういう当然除くべきものは多々あると私は思つております。
  31. 赤松勇

    赤松(勇)委員 ちよつと淺井人事委員長に二点だけお伺いしておきます。第一点は、これはちよつとお断りしておきますが、何も社会党の今の質問は、この法案を肯定しての質問ではないのでございまして、ただ参考委員長の御意見を聞きまして、われわれ独自の立場から考えて行くのでございますから、誤解のないようにお願いしたいのであります。ただいま委員長から明白に、安平君の質問に対しまして、自分も安平君と同じような考え方に立つているのでありますが、これは國会においてしかるべく考慮をされたらよい。つまり國会の独自の解決にまつてよいというような答弁でございました。もちろんこれは國会自身意思決定する問題でありますが、その点についてさらに確認しておきたいのであります。  第二点は、あと大藏大臣に対する質問がありますので、ちよつと人事委員長の御意見だけをお伺いしておきますが先般あなたが政府に対しまして勧告されました六千三百七円ベース、あの勧告は一体遡及するのかどうか。遡及するとすればいつから遡及するのか。この二点だけ明らかにしておいていただきたいと思います。
  32. 淺井清

    淺井政委員 お答え申し上げます。第一点につきましては、さいぜん安平さんに対するお答えがやや不十分でございましたが、私といたしましてはその点は公務員として取扱い、附則十三條でこれを十分不都合のないようにするということを主眼とする立て方がよいように考えております。  第三番は勧告書の中にありまするように、遡及と申しますか、十一月以後、こういうふうに考えております。
  33. 赤松勇

    赤松(勇)委員 私たちが七月の第二國会の衆議院の財政金融委員会におきまして、三千七百円ベース法律案を通しました際に、当時政府からこういうような確約をいただき、こういう條件つきであの法律案を通しておるのであります。これはおそらく人事委員長も、議会決定を御尊重くださいますので、その点私は安心しております。当時の法律案をお読みになつてもわかりますように、また当時の労働課長キレン氏のお言葉によりましても、六月に遡及する。全官公廳側の方では四月に遡及してもらいたい。こういう非常に切実な要求がございましたが、マツカーサー司令部意向といたしましては、六月に遡及する。政府といたしましても、六月に遡及し、三千七百円ベースというものは内拂いである、仮拂いである。この親法律は全官公廳政府團体交渉によつて交渉が行われて、それが妥結された後において、親法律を出すのだ、現在それが七千円になつても、六千円になつても、五千円になつても、その間の差額は六月に遡及して支拂う。つまり六月に遡及するということが第一点、第二点としては、内拂いであるということ、この二点が條件となつて、こういうような了解の上に立つてあの法律案議会を通過した。ところがいやしくも政府に対して、一定の基準賃金をお示しになつてこれを勧告された以上は、当然第二國会において議決されましたそれらの條件等については、尊重していただかなければならぬ。もう一度あなたの御意見をお伺いしておきたいと思います。
  34. 淺井清

    淺井政委員 ただいまお示し國会政府とのお約束ということは、これは人事委員会として尊重することは申すまでもないのでございまして、私どもの勧告は一應あのような形になつておるのでありますが、その國会政府とのお約束に関しましては、これは政府においてまた善処せられること等があろうかとも考えております。
  35. 赤松勇

    赤松(勇)委員 私は政府に対して言つているのじやありません。臨時人事委員長であるあなたに対して、國会決定を尊重してもらいたいということを申しておるのでありまして、あなたはああいうような重大な勧告をされました以上は、その賃金ベース決定については、これは單に基準賃金を示すということだけなら意味ない。いつからこれを拂うか、あるいはあのときの内拂いというような了解は、こういう形でこれが実行されるかということの御配慮を願う責任が当然あると思うのです。これは政府議会の問題である、私は議会決定は十分それを尊重するが、しかし政府議会のことだからというようなことはいれない。いやしくもあなたは人事委員会を背負つてつておられる以上は、当面の責任者である以上は、当然マツカーサー司令部の御意向も、六日に遡及するということをキレン労働課長ははつきりと言つておるのでありますから、從つてあなたとしても、一應責任あるあなたの見解を明らかにしておいていただきたい。大藏大臣に対しては、別個の立場から質問いたします。
  36. 淺井清

    淺井政委員 ただいまお示しの点につきましては、当方におきましても、御希望に添い得るかどうかわかりませんが、十分に考慮いたしたいと存じております。
  37. 玉井祐吉

    玉井委員 單純労務者を、一般職の中に入れるか入れないかという点について御意見があつたわけですが、それに関連いたしまして、実は御承知農地改革が現在進行中であります。政府側の方の発表によりますと、百パーセント以上に進捗したかのごとき報道がありますが、事実上は不当なる土地取上げその他によつて、今後農地委員会において、もつと具体的な動きを示さなければならない部面が相当あります。その仕事を直接に担当しておるところの農地委員会の事務局の事務員の諸君、すなわち專任書記の人々身分関係については、現在のところいかなるようにお考えになつておるか。特にその問題に関して、身分関係に関しましては、農地調整法施行令第三十三條第一項の中において、市町村農地委員会は補助員を置くことができる、かように規定してあり、そうして最近においては、さらに同じ農地調整法の第十五條の二十一の中におきましては、市町村、都道府縣は農地委員会に関する費用はそこで負担をしろというような條項がえたわれておるのに対して、逆に今度改めて施行されたところの地方財政法の第十一條の中におきましては、農地調整に関する費用については、地方の自治体はこれを負担する義務を有しないというように、財政関係においてはまつたく逆の規定が二つ存在しているのであります。そのために、地方の農地委員会の事務をとつている專任書記の人々は、財政的には地方の援助を受けるか受けないのか不明でございます。かつまた身分関係においてはまつたく不明であると同時に、また先ほど政府側の方々の御答弁によりますと、一般職に入れることによつて、これらの人々の生活を保障するのだ、あるいは保護するのだという立場をとつておられるとすれば、この縣農地委員会の專任書記の身分関係をいかようにお考えになつておられるか。それからもしもこれを認められるとすれば、これは賃金問題と関係しますが、これらの人々の生活費を國庫が負担されるつもりか、あるいは財政法を改正して、地方においてこれをまかなわせるような方針をとられるか。この二点について伺いたいと思います。
  38. 淺井清

    淺井政委員 お答え申し上げますが、ただいまお示しの職員の身分は、非常に疑問がございまして、第一、これらの人々國家公務員であるのか、それとも地方公務員であるのか、この点に非常に疑問がございまして、関係官廳においても協議などいたしておる次第でございまするが、私どもはこれは地方公務員ではなかろうか、こういう見解に立つております。この点はただちによく相談をいたしまして、あらためてお答えをさせていただきたいと思います。
  39. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 今の一般職特別職かという問題で、ここに條文があるのですが、第二條第十二号のあとに、「人事院はある職が、國家公務員の職に属するかどうか及び本條に規定する一般職に属するか特別職に属するかを決定する権限を有する。」こういう規定があるわけです。そうすると、今まで増田労働大臣お答えなつ範囲では、ここに制限列挙してある以外のものは原則として一般職だ。つまり國家のピラミツド型の範囲に属するものは、すべて一般職である。こういう御見解ですか。それをまず確認したいと思いますが、その通りでありますか。
  40. 増田甲子七

    増田國務大臣 中曽根さんの御質問お答え申し上げます。私は今の條項は、疑義が起きるというような場合が多々あるわけでございますから、そういうときの決定権は人事委員会にある。こういうふうに解釈いたしております。特に中曽根君の御承知通り現行法である公務員法にも、單純なる労務者雇用せられたるものというものが特別職になつているというのは、これは公務員である雇用人を予想したからでございまして、今度は特定の雇用されたものが、一般公務員であるかいなか、というような疑義が起きた場合に、この條項によつて委員会が決定するものである。こういうように解釈してしかるべきものと思つております。
  41. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 そうしますと、國家公務員であるものと、それから特別職であるものと、それからその中間にもやもやしたものがある。そういう三つの段階に分れるわけでありますか。
  42. 増田甲子七

    増田國務大臣 お答え申し上げます。疑義が起きた場合に、これはただ單純なる労務雇用せられたものと言いますか、ほかの項目につきましても、はたしてこれが公務員であるかどうかという疑義が起る場合があり得ると思います。現に今問題になつておる農地委員会の書記その他の職員について、まだ委員長ははなはだこれは疑いのある対象であるというようなことも言われておる次第でございまして、中曽根君のような御疑問は、これはたとえば行政権限についても爭いがある。職務の範囲についても、公務員の場合においても爭いがある。その爭いがあつた場合に委員会が決定できる。こういうことを書いてある次第であります。結局公務員というものには一般職特別職、これ以上にはないわけでございますから、もしこれが公務員でないということになりますれば、その範疇から取除かれる。今申しました農地委員会の書記が——私はよく存じませんが——かりに國家公務員でないということになれば、地方公務員の範疇にはいる。こういうことに相なるかと存じております。
  43. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 そうするとさつきの場合、單純労務者であるようなものを、國家公務員法から除外する場合が起るわけですが、その場合は地方公務員でもないし、また國家公務員でもない、特殊な單純労務者である、そういう特殊なものができるわけでありますか。
  44. 増田甲子七

    増田國務大臣 これは法律論でございますが、ただいま私の観念し得るところでは、要するに請負関係に立つておる、請負関係に立つておれば民法上の関係でありますから雇用ではありません。私はそういうような疑義が起る場合に委員会が決定し得るものだ。單純なる労務雇用せられたものにして、しかも公務員ではないということは、ちよつと観念上は予想し得ないと思つております。
  45. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 今のようなお考えで実質的に考えて見ますと、職務の性格から一般職には適しないものが相当出て來ると思います。たとえば先ほど前の議員が御指摘になつたものや、私は公團というものがあるだろうと思います。公團というものは、今度は公共企業体で現業廳という特別な職員になりますが、公團職員が依然として一般職にはいつておるということについては、はなはだ私は不可解に思うのであります。やつておる仕事はタバコの專賣やその他と同じように、物資の配給業務、現業の業務であります。そうすると何ゆえ特別に一般職に包含をしめるような措置をとつたのか、この点を人事委員長にお尋ねいたします。
  46. 淺井清

    淺井政委員 お答えを申し上げます。この公團職員の問題も非常に苦心をして参つたところでございまするが、これをつまり特別職から除いて一般職に入れましたことは、やはり國家公務員法は一本で、國家公務員一つにしたい。こういう考え方になつておるわけでございまして、もし國家公務員勤労のあり方が國家公務員げないならば、特別職よりももう少しさらに遠のいたところの、いわゆる公的企業のところに行くべきものだ、こういう考え方から出発しておるのでございます。しかしながらこの公團と申しますものは、ただいまお示しのように非常に違つた性格を持つておりますし、また法規の上では臨時的のものにもなつておりますから、これが一般識になりましても、これは相当大きく違つた定めをしないといけないと思つております。そのためにさきに申したような附則十三條の規定を十分活用しまして、不都合のないようにやりたい。こういうように考えております。
  47. 徳田球一

    ○徳田委員 労働大臣公務員の中で單純労働者に、この一般職適用しておるということは、保護する立場からいつておる。あなたはこの公務員法で一体何を保護しておるのか、單純労働者に何を保護しておるのか。権利がなくて保護するとは一体どういうことだ。人間が権利がなくてどこにどう保護されるか。どうです。
  48. 増田甲子七

    増田國務大臣 これは公務員法全体をよく御研究くださればわかるのでありまして、公務員というものは要するに労務の対象は、なるほど政府なり國民全体の奉仕者であるというような立場から、業務関係給與なり、身分なり、この他の関係について必要な保護が與えられておる。こういう意味であります。
  49. 徳田球一

    ○徳田委員 現に保護されてないじやないか。現に國立病院だつてどこだつてみな破壞しつつある、どこの大学にでも行つてごらんなさい、みな破壞しつつある、あなたの、労働大臣の役所だつて何だつて、あんな役所だつて兵隊の住つた跡だ。あすこに行つてごらんなさい。設備から何からみなあの通り、生活もみなあの通り。全逓等の生活というものは全然問題にならない。三千七百円ベースで生きて行けますか。それでどこに保護しているか。保護しておるのは何もないじやないか。政策上の看板だけでもつて何にもなりはしない、だから実際上あなた方は、すべてこれをピラミツド型に構成されておるから云々と言いますけれども、結局あなた方の意図は、ストライキをやられては困るから、ちりやあくたのようにこの監嶽の中に放り込んで置くというのが、この公務員法じやないか、はつきり言いなさい、それが大事だ。
  50. 増田甲子七

    増田國務大臣 はつきり申し上げます。この法律の建前は保護することになつておる。ところが一般勤労者といわず、公務員の中で雇用者なるものは、給與條件について、あるいは一般労働條件において、酷薄なる條件下において働いておるということは、あなたとお説は大体私同感であります。しかしながらこれはこの法規が惡いのでなくして、法規の精神はあくまでも給與その他において保護したいという、この点はあくまで御認識を願いたい。
  51. 徳田球一

    ○徳田委員 法規が惡いのでない。なるほど法規は書いてあるだけを読めば惡いに違いないけれども、惡くなさそうにも言える。惡くなさそうに言えるけれども、しかしそれよりもすべて法律というものは、現在の生活に適應して書いてあるものであつて、これがただ学校の教科書と同じじやない、これができればこの日からすぐこれは適用されるものだ、それがあなた方、たいへんな罰則を課しておる。何年間監嶽に入れるとなつておる。そういうひどい罰を加えながら——現にあなたは保護してない、一般よりは苦しいということを言いながら、これはみな義務です。権利を全部剥奪して、全部義務を負わしておる。そういうわけで事実上、この法律保護しておるという状態は一つもない。だからあなたは全体の建前から保護しておると言いますけれども、この保護しておるということに対しては、公聽会の公述人諸君も、これくらい残酷なものはないと、全部否定しておる。だからしてこの点はここでお答えするのはむずかしいかもしれませんけれども、たいへんむずかしいのでありますから、いずれ委員会にどの点が保護されておる、現実には実施されてないけれども、どの点でどう保護する、実際上の権利、実際上の生活の状態をどの点で保護しておるか明示してもらいたい。これをりつぱに立証して明示してもらいたい。これは明らかにうそだと思うから明示してもらいたい。その上で爭います。
  52. 増田甲子七

    増田國務大臣 大分徳田君は私の説に同感くだされたようですから、私はこれ以上申し上げませんが、要するに法規の精神は、これは実施にあたつて保護する建前にあると思つております。ただあなたのお氣に入らぬ点は、行政機能者は國民全体の奉仕者であるという建前から、公務員法上の勤労者は使用者である。政府とはちようど上下の関係に立つておる。これが氣に食わぬということで、昨日一昨日の公聽会にもありましたが、これはまつたく公共福祉のために絶対必要である。保護さるべきは公務員全体でありますが、より以上保護さるべきは國家國民全体である。こういうように思つておる次第でございます。
  53. 徳田球一

    ○徳田委員 なるほどあなたはそう言われるけれども、一体國家というものは何だ。今の國家は資本家の國家じやないか。現に資本家を擁護しているじやないか。実際の國家のあり方を見てごらんなさい。國家は何をしているか。大資本家にはいろいろの援助を與えているのに、労働者に対して一体何をしているか。彈圧ばかりじやないか。これを実際公務員の上で國家と公務員と上下があると言うけれども、なるほどその関係行政上のことである。行政上の命令はそうである。一方憲法第二十八條で人間の権利は主張されているのだ。この憲法の建前では、われわれもこの人民の自由があるのだから、あなたの言うようだと、われわれ自身公務員ならば、公務員は自分自身で主人で、自分自身で使つておるわけです。実際そういう考え方では問題にならぬです。一方行政権の命令はそれでよろしいが、他方でこれに対するわれわれの憲法第二十八條の権利を剥奪される理由にはならない。そういう点はどうか。
  54. 増田甲子七

    増田國務大臣 デスカツシヨンというのは私は好きなんで、ほんとうはそれをやり出すときりがないですが、止めます。あなたの論理には非常に飛躍があります。今は人民主権時代で、われわれ自身が主権者である。國民の総意が主権者であるという考えを持つております。そこで公務員というものは、マ書簡にもございますように國民全体の奉仕者である。こういう全体の奉仕者という立場に立てば、労資対等の立場に立つものではない。こういうことに相なるのでありまして、また國民全体の代表者である國会あるいは政府との関係において、上下の関係に立つということはよく認識してもらいたいと思います。八千万の総意が主権者であります。その八千万の奉仕者でありますから、この点徳田さんも誤解のないようにお願いいたします。
  55. 生悦住貞太郎

    ○生悦住委員 総理大臣にお尋ねしたいのですが、きようは総理大臣がお見えになつておられませんから、林副総理にお尋ねいたします。  昨日及び一昨日の公聽会におきましては、公述人の大多数は、この國家公務員法の一部を改正する法律案に対しては、非常に反対論が多かつたと思います。このことはすでに御承知と思います。そこで私ども伺いたいことは、本法案が憲法に違反するものであるかないかということを明確にお答えを願いたい。  それから第二番目に、人事院の機構の厖大な組織とわずかな人事官をもつて、その責任が果し得るかどうか、それからまたこの厖大な機構の拡大化によつて、官僚勢力を温存する結果になりはしないか、こういう点についてお問いしたい。
  56. 林讓治

    ○林國務大臣 私はあなたのただいまの問題について、みずからよく研究しておりませんので、関係大臣よりお答えさせていだたくことにいたします。
  57. 生悦住貞太郎

    ○生悦住委員 副総理たるものが、こういう問題の答弁ができないでどうするか。
  58. 林讓治

    ○林國務大臣 正直に申し上げます。憲法に対しての関係は、違反でないと考えております。
  59. 生悦住貞太郎

    ○生悦住委員 それだけですか。この人事委員会において、あなた方が答弁されるのに、われわれの言うところを何と聞いておりますか。それではもう一ぺん言います。第二点の人事院の機構の厖大な組織、これがわずかな人事官をもつてその責任を全うすることができるかどうか。もう一つ、これとは反対に、またこの厖大な機構の拡大化によつて、官僚勢力の温存になりはしないか。こういう点を聞いておるのであります。
  60. 林讓治

    ○林國務大臣 人事院の問題につきましては、ただいまのところ、その初めといたしまして現在員で全うし得られるものと考えます。さらにこれが全うし得ないような事実が起きた場合においては、さらに拡充してしかるべきものだと考えます。それからいま一つの問題は、官僚勢力の温存になるようには考えておりません。
  61. 生悦住貞太郎

    ○生悦住委員 どうも林副総理ではなんですから、増田國務大臣にお尋ねします。
  62. 増田甲子七

    増田國務大臣 生悦住さんの御質問お答え申し上げます。これは必ずしも私の所管ではありませんが、どうかその点を御了承を願います。第一に、人事院の機構をもつてしてこの法案をりつぱに運営できるかどうか。私はこの点については必ずしも百パーセント肯定できないのでございますが、しかしこれを実施に移してみまして、人事院は、生悦住さんの御承知通り、本改正法律案がもし通るとすれば、非常に厖大な厄介な仕事を担当することになつております。そこで御疑問の起ることはごもつともと思つております。しかし一面行政整理というような問題もございますし、今回のところは人事委員会の拡大強化ということは考えておりませんが、実施いたしてみまして、任用だとか、職階制だとか、試驗制度だとか、なかなかややこしいたくさんな仕事人事院に課せられることになりますから、どうもこれだけの機構では不十分であるというときには、われわれは仕事な体驗をそのときに得るわけでありますから、その体驗を生かし、また皆樣に御協賛を願う、こういうことに相なるのではないかと思つております。  それから官僚機構の温存になるかどうか。これはむしろこの法規をあなたも非常に御研究になつたようですから、後ほど御感想を私自身が拜聽いたしたいと思つておりますが、この法案が通過し、これが適正に人事院によつて施行されますと、むしろ官僚機構の惡い部面を破壞し、そうして健全なる官僚機構を建設するという意味合いでつくられたものでありますから、私は理想に進んだ法案であり、りつぱな法案であると思う。この活用で一番問題になるところは、生悦住さんの御心配の人事院が適正に構成されることである。その人数にいたしましても、また内容にいたしましても、りつぱな人事官並びに人事事務当局の当局者を得るということが、最も必要ではないかと思つております。
  63. 角田幸吉

    角田委員長 ただいま総司令部民政局公務員制度課長ブレーン・フーバー氏と、総司令部民政局顧問ハーター・スチユアード氏両氏が本委員会を参観においでになりましたので、両氏をここに御紹介申し上げます。     〔拍手〕
  64. 生悦住貞太郎

    ○生悦住委員 先ほどお尋ねしましたが、林さんからはあまり確実な答弁がありません。さらに労働大臣にお伺いいたします。本法案が憲法に違反するものであるかないかという点を明確にお答えを願いたい。
  65. 増田甲子七

    増田國務大臣 お答え申し上げます。私どもは今、林副総理がお答え申し上げましたごとく、憲法に違反していないという確実のもとにこの法案を提出いたした次第でございます。なおその理由等はお尋ねがあれば申し上げたいと思います。
  66. 生悦住貞太郎

    ○生悦住委員 それでは委員長にお尋ねいたします。何ゆえにこれが憲法違反ではないかという説明していただきたいと思います。
  67. 淺井清

    淺井政委員 お答えをいたしまするが、但しどの点が憲法違反の疑いがあろうかということをお示し願いましたならば、それに対しましては、私の方から御説明申し上げるのが手順だろう、さよに考えております。
  68. 前田種男

    前田(種)委員 今生悦住君の質問に対して、淺井委員長はどの点をという指摘をされましたが、この改正案に明確になつております九十八條の團体交渉権の問題、百二條の政治活動の大幅の制限、こうした問題は憲法第二十八條から行きましても、当然憲法違反だという認定がつくと思います。こういう重要な点に対するところの委員長答弁を明確にしておいてもらいたいと思います。
  69. 松澤兼人

    ○松澤(兼)委員 その点は第一條のあとにあります、すべての法律にこの國家公務員法が優先しておるという点、またこの法律に抵触する他の法律については、この法律は優先するという点についても、われわれとしましては十分に憲法違反の疑いがあるので、この点も関連してお伺いいたしたいと思います。
  70. 淺井清

    淺井政委員 お答えを申し上げます。九十八條、百二條についてのお尋ねがございましたが、私どもはこの基本的人権がまことに尊重すべき規定であるということは申しまでもございません。すなわちたとえば二十八條の勤労者の團結権及び團体交渉権が基本的人権であるということは、疑いのないところでございますが、同時に憲法第十三條に規定いたしました基本的人権が、公共福祉わくの中においてのみ存在するということもまた、基本的人権全般に通ずる原則であろうかと存じております。いわばこれは公共生活に対する個人の責任を規定したものでございます。この規定を軽視いたしましては、公共生活における基本的人権ということは無理であろうかと考えておりまするから、もしこの公共福祉わくということを考えますれば、國家公務員のこれらの行動が、ある程度の制限を受けることもまた、やむを得ないのではなかろうかと思います。從つてこの点につきまして、九十八條、百二條は決して憲法に違反するものでなかろうと、私ども提案者といたしましてはかように考えておる次第でございます。
  71. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 関連いたしまして、淺井委員長にお尋ねいたしますが、私は予備金の問題なんかは憲法違反の疑いが非常に濃厚であろうと思うのであります。なぜかと言いますと、予備金というものは、憲法に書いてあります通り政府國会に対して責任をもつて支出する。しかも事後國会に対して承諾を求める。こういう愼重な手続が行われておるのであります。ところが人事院は、御承知のように予備金まを持つております。この予備金の使用は人事院会議で議決して使用することになつておりますが、その使用した結果について、内閣総理大臣に対して詳細にわたつて報告する義務があるかというと、これは義務づけられていない。むしろ一般的の義務の報告をするというような規定があるだけであります。それで前のこの原案の規定によりますと、その報告の内容は内閣総理大臣がきめてこれこれのことを報告しろというふうになつておるのであります。ところが改正案によると、これこれしろということを内閣総理大臣が指定することができない。つまり人事院の総裁が、自発的に内容をきめて報告するということになつております。そうなると予備金の使途についても、はつきりした報告をしなくてもいいということになるのであつて、つまり國会が重大な関心をもつておる予備金の支出が不明になるおそれがある。これに対して淺井さんは本会議の席上において、いや、総理大臣一般的監督権を持つておるのだから、それを発動すればいいのだとおつしやつた。しかしこれは私は統制権干犯の問題に起つたような問題が起るだろうと思う。つまりこれは天皇陛下が批准したのだから、内閣は責任がないのだ。憲法にこういうことがあるから、この法律は矛盾ではないのだという論理をもつて來ておる。これは逆で、憲法に違反する法律をつくられておるのではないかと私は思う。このことを重ねてお尋ねいたしたいのであります。
  72. 淺井清

    淺井政委員 中曽根さんのお尋ねにお答えを申し上げます。予備金のことでございますが、これは國会または最高裁判所に対して財政法で認められております予備金、それから今度の國家公務員法案で人事院に認められている予備金でございますが、これは要するに人事院の独立性にかんがみまして予備金を與えるということを適切と認めたからでございますが、但しこういう行政機関が予備金を持つということを常例でございませんので、三年間を限つている次第でございます。その意味で特に國会や最高裁判所の予備金と違いまして、應急予備金というような違つた表現を用いておりますので、申さばこれは人事院が一人前に育つて行くまでの措置というので、そういうことを設けたわけでありますが、この予備金の支出等につきまして報告をするということは、当然であろうかと考えている次第でございます。  それからただいま第一條のお話がございましたので申し上げますが、第一條の中に「この法律のある規定が、効力を失い、又はその適用が無効とされても、この法律の他の規定又は他の関係における適用は、その影響を受けることがない。」というのは、私は憲法上の疑義があるわけではなかろう。これはむしろ法規適用の上における当然の規定であろうかと思つておりますし、またその次の、從前の法律に矛盾しまたは抵触する場合には、この法律が優先するというのも、從來から認められておりました法規適用の上の原則でございまして、私はこれが憲法に抵触するとは考えていない次第でございます。ただ問題は、それならばなぜわかりきつたことをここに書いたかという点が問題になろうかと思うのでございますが、これは人事院もしくは公務員法がこれからやつて行こうとする一つの大きな目的、すなわち從來の惡い意味における官僚制度の破壞からくるところの、抵抗に対する用意の規定と考えている次第でございます。
  73. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 淺井さんの御答弁に対して、もう一回御質問いたしますが、御存じのようにこの原案の二十四條はこういうふうな條文である。「人事委員会は、毎年、内閣総理大臣に対し、内閣総理大臣の定めるところにより、その業務の状況を報告しなければならない。」ところが改正案は「人事院は、毎年、國会及び内閣に対し、業務の状況を報告しなければならない。」こういうふうにあります。何ゆえにこの原案にあるところの内閣総理大臣の定めるところにより」というのを削つたのでありますか。これは私ははなはだ憲法違反的疑義を有する削除であろうと思います。その理由をもう少し明白に御答弁をいただきたい。
  74. 淺井清

    淺井政委員 これを削りましたことについて、ややお疑いがあるようでございましたけれども、これを削つたことは、それほどまで重大とは思つておりません。ただこれは人事院の独立性にかんがみまして、人事院の方から自発的にその報告をなし得る。こういう考え方からきめているわけであります。
  75. 松澤兼人

    ○松澤(兼)委員 なるほどわかりきつたことをここに書いたと言われればそれまでであります。それではお伺いいたしますが、今後制定される法律は、わかりきつたこういう條文を、すべての法律に記載するのかどうか、こういう法律の形式は從前から先例があるかどうか。こういう点を第一にお伺いしたい。第二の点は、その五項の從前の法律またはこれに基く法令ということは、憲法を含んでおるかどうかという問題であります。それからこの法律の規定とありますものは、この法律の規定によつて人事院規則というものが定められる。そうなりますとその人事院規則で、憲法を含む從前の法律というものと抵触する場合には、この法律の規定が優先するという結論になるか、どうか。
  76. 淺井清

    淺井政委員 お答え申し上げます。第一点といたしましてそのようなわかりきつたことをこういうふうになぜ書いたかということは、ただいま前の答弁で申し上げましたように、これはこの法律の持つている。この法律が今から進もうとする基盤の特殊性から出ているわけでございまして、これはさいぜん申し上げた次第でございます。  第二点といたしまして憲法を含むということは絶対ありません。これは法律と憲法とは、憲法自身の規定その他すべて区別されてありますから、決して憲法を含むということはございません。  第三点といたしまして、人事院規則でも、從前のものに優先するかということでありますけれども、それは含まれないのでございます。この法律だけと御承知願いたいと思います。
  77. 前田種男

    前田(種)委員 先ほど私が改正案の九十八條並びに百二條は憲法の違反なりと言つたのに対しまして、淺井委員長は十三條の規定があるから違反ではないということを言われました。しからばここで委員長にはつきり御答弁願いたいことは、十三條にありますところの公共福祉に反しない限りという文字を使つております。言いかえますならば、公共福祉に反したから、二十八條の憲法の権限は停止するのだという解釈をとつておられるのかどうか。あるいは公共福祉に反するおそれが多分にあるから、二十八條の権利は停止する。その意味において九十八條、百二條改正案として挿入しなければならぬという結論か。この十三條ではここにはつきり明文に書いてありますから、そういう結論に政府はなつているかどうかということを、明確に御答弁願いたいと思います。
  78. 淺井清

    淺井政委員 お答えを申し上げますが、十三條を引用いたしましたのは、前にも申しました通りに、基本的人権というものは、公共福祉の中において存在している、こういうことでありますからして、停止するとか何とか、そういう意味ではなくして、公共福祉立場から、二十八條を制限することは可能なりとこのように考える次第でございまして、現に他にもそういう点から二十八條を制限いたしました法律があるように存じております。
  79. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 淺井委員長にお尋ねいたしますが、先ほど人事院というものを半独立のものにしたのは違憲でない、そういう必要があつてしたのだ、こういう御答弁でありますが、しかし私はこれは重大なる問題だろうと思います。憲法第六十五條に、行政権は内閣に属すると書いてある。從つて國会に対して内閣は行政権に関しては全幅的な責任を持つわけであります。しかるに自分から手放しになつているところの人事院というようなものをもつて、たとえば大事な予備金についてすらも、特定の報告義務がないというような官廳を持つてはたして國会に対して責任が持てるかどうか。たとえば六千三百七円というものを出されて顔色蒼白となる。これは明らかに内閣としての統一を保つことができない。はたしてこれが憲法違反でないかどうか。私は重大な疑問があると思う。その点に関してもう少し明確に御説明願いたいと思います。  もう一つはこの十三條によつて人事委員会規則または人事院規則によつて、この法律の特例を設けることができるということになつております。人事院規則というのは昔で言えば勅令です。この勅令でこの第一條の精神に反しない範囲においてあらゆる特例を設けることができることは、具体的にはこれは一種の人事行政における総動員法的な性格をもつておる。この法律に規定しておる職階制その他あらゆるものについても、これは特例である、これは特例であるといつて、しかも総括的に勅令をもつて、つまり人事院規則をもつて侵害することができるということになるだろうと思う。こういう点から見ても私はこれは現在における総動員法の一種であつて、憲法違反の疑いあり、こういうように考えるのであります。この二点について御明答をいただきたい。
  80. 淺井清

    淺井政委員 お答えを申し上げます。第一点といたしまして、この人事院の独立性があまりに強過ぎるというお尋ねでございましたが、まことにごもつともだと存じます。それで行政権の担当者が内閣であつて、内閣は國会に対して責任が負えない、こういうふうな御論旨であるように思いますが、御承知のごとく素朴な三権分立ということは、なかなか今日行われないのでございまして、この行政の部門におきましては、相当複雜ないろいろな機関ができてまいりました。そうしてその中には行政権を担当するけれども、必ずしも内閣の指揮監督に属しないという独立性をもつ機関が、だんだん出て來た状況にあるのでございます。これは一面において行政の複雜さを示すとともに、また発達であろうと存じておる次第でございます。ただお示しのごとく人事委員会の独立性というものが非常に強い。その点について御疑念があるように存じておりまするが、人事行政の公正さを保つためにはこの程度の独立性は仕方がない。提案者といたしましてはこのように考えておる次第でございまして、総理大臣の憲法第七十二條に規定いたしましたところの監督権というものは、私は失われていないと考えております。但しその監督のあり方が制限されてまいりまするがために、御疑念のような点が出て來たと存じまするが、このような強力な機関をこしらえていいか惡いかということは、御論となりましようが、私は憲法に違反するというようには考えていないわけでございます。  それから第二点の、人事院規則がきわめて廣汎なる委任立法の性質をとつたということも、まことにごもつともだと思いますが、このような廣汎な委任立法をとるに至りましたことは、第一には主としてこの人事委員会規則が專門的な、技術的なものであつて、どうもこれは法律をもつて全部書けないということであります。そのように御承知を願います。
  81. 前田種男

    前田(種)委員 先ほど委員長が私の質問に対してお答えになりましたが、あまりにも抽象的だと思います。他の法律でも憲法の條文が制約された法規があるような答弁でございましたが、少くとも憲法に盛られておりますところの権利を縮小し、あるいはそれを停止するような改正案を出そうとする場合には、重要なる決意を政府はして出さなくてはならぬと思います。この十三條を引用されまして、憲法の侵害ではないという答弁をされておりますが、やはり一番この法律の大事なところは、公共福祉に反しない限りというこの解釈が、こうした制限をしなければ、今日の労働組合運動は健全にならぬという方針から出されておるのかどうか。あるいは行き過ぎてあつたからいかぬというところから來ておるのかどうかという点で、明確なる答弁がなければならぬと私は考えます。私の解釈でいきますならば、福祉に反しない限りということは、反した実例があるからこういうふうに制約するのだ、あるいは重要なる公共福祉に反するところのおそれが多分にあるから、こういうように制限をしなければならぬのだという結論が、明確にならなければならぬと私は考えます。私はその意味から行きまして、今日の日本の労働組合運動全体のあり方についてはいろいろな意見がございます。しかしこれはただ單に労働組合運動ばかりではありません。政治の民主化の問題にいたしましても、経済の再建の問題にいたしましても、あるいは社会秩序の民主化にいたしましても、これは全体と相関連して、五年なり十年なりの長い年月がたつて、初めてほんとうの民主化に向うところの過程を一歩踏み出したにすぎぬのであつて、ただ單に労働運動が正常に行こうとするものを、この法規をもつて、重大なるおそれがあるから、あるいはそうした実例があるからといつて、憲法に抵触するというような議論が重要に発議されておるにもかかわらず、こういう改正案を出さなければならぬということになつた、その主たる目的を政府当事者が明確に答弁をする必要があろうと思うので、重ねて私は質問をいたします。
  82. 淺井清

    淺井政委員 重ねての御質疑でございましたが、私としてはこれ以上申し上げることはないのでございます。なお憲法第十二條國民は基本的人権を濫用してはならず、また常に公共福祉のためにこれを利用する責任を負うという点もございまするから、どうぞその点を御了承願いたいと存じます。
  83. 徳田球一

    ○徳田委員 それは逆じやないか。大体二十八條、二十七條、それから自由に関するものはありますけれども、これはすべてこういうものがなければ、公共福祉というものはできないということを意味しておる。これがむしろ公共福祉の本質である。そうじやないですか、今の社会において労働者團結権を失い、これが罷業権を失へば、これ自体公共福祉を害する。すなわち奴隸的な方向に向けることが公共福祉を害する。今まで日本の帝國主義者は何をした。日本の天皇制は何をした。こういうものの権利を奪つて、彈圧をして、戰爭氣違いになつたから世界平和を害した。今これに対しては戰犯として全世界の注目の的に処罰されつつある。すなわちこういうことがあること自体が公共福祉を保つゆえんである。これは集会結社の自由といい、また信教の自由といい、すべてこういうものが公共福祉である。この公共福祉のものを、前に書いてある一般的な法則のこの公共福祉に反しない限り云々というものを運用して、これを彈圧し、制限するということは、まつたく反対の方向に私は行つておると思う。そこで公共福祉を害しない限り、公法その他の國政上において最大の尊重を必要とするというのは、あたりまえの規定です。こんなものは書かなくても皆わかつておる規定なのである。こんなことはあたりまえのこと、社会の一般の生活上あたりまえのことで、公共福祉をだれも害するとは言いはしない。害すれば罰せられるのは社会法則上あたりまえである。そういうものを特に書く限りにおいては、これはこれまでずいぶん公共福祉を名として彈圧して來たからなのである。すべてこの憲法は、日本の帝国主義憲法の反対である。これに対する攻撃である。これを攻撃してこれを民主化するためにこの憲法はできた。だからこれを反対の側から見なければいけない。昔の憲法のそのままの延長として見るならば、これは明らかに間違つておる。それは反動に対してまた制限されるものとして取上げなければならぬ。でありますから委員長のそういう発言は非常に間違いである。だからしてもう一ぺんこの点において所見を聞きたい。
  84. 淺井清

    淺井政委員 徳田さんからだんだんと御教示にあずかりましたが、私は不幸にして少しく見解を異にいたしております。一体公共の生活における権利と責任というのは、車の両輪のようなものでございまして、その一方を欠きましても私はだめだと考えております。公共生活に対する責任公共福祉わくというものは、おのずから存在しておるのでありまして、これを無視いたしまして基本的人権ばかりを主張いたしますることは、これはいささか極端に走るおそれがあると考えております。
  85. 徳田球一

    ○徳田委員 人民の根本的な権利、これなくしてどこに福祉がある。この人権なくしてどこにあるか。それを答えてもらいたい。
  86. 増田甲子七

    増田國務大臣 これは政府全体に対する御質問のようでございますから私からお答えいたしますが、要するに十二條、十三條においては、この憲法において保障せられたる権利は、公共福祉に合致するように行使されなければならない。公共福祉に反してはいかん、これは公務員については特に御考慮願いたいと思います。公務員勤労の対象は國民全体である。國民全体の奉仕者である。こういうことになりますと、無制限に二十八條によつて與えられた團体交渉権、あるいは爭議権等が行使された場合は、團民全体に対する奉仕という点について、遺憾な点が從來も多々あつたわけでございます。この実績に徴してみましても、これは相当の制約をした方がよろしい。これは徳田君といえども虚心坦懷に考えられたならば、われわれと同感の点が多々あるであろうと私は存じます。
  87. 角田幸吉

    角田委員長 生悦住君に発言を許します。
  88. 生悦住貞太郎

    ○生悦住委員 委員長、今日は総理大臣、それから労働大臣大藏大臣、商工大臣要求しておりましたが、この目的に沿うたのはわずから労働大臣だけであります。大藏大臣は來られたがすぐ帰られた。こういうことでは質問をするわけに行かぬ。こういうことでは審議が進まない。こちらから要求した通りつていただきたい。これをお願いして、本日は本会議が始まつておるのでありまして、こういうことでは運行上非常に困ると思いますので善処されんことを要望する。
  89. 角田幸吉

    角田委員長 了承しました。善処します。
  90. 赤松勇

    赤松(勇)委員 大藏大臣がいけないのだ、委員出席要求しておるのに、委員長了解を求めて帰るならばいいけれども、默つて帰るとはけしからぬ。われわれけ侮辱しておる。委員長より嚴重に警告け発していただきたいと思う。
  91. 安平鹿一

    安平委員 関連質問が多くて私の質問はすみませんが、これを保留しておきます。
  92. 角田幸吉

    角田委員長 本日はこれにて散会し、明日午前十時より開会いたします。     午後三時四十九分散会