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1948-11-27 第3回国会 衆議院 災害地対策特別委員会 第7号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十三年十一月二十七日(土曜日) 午後四時三十六分
開議
出席委員
委員長
椎熊
三郎
君
理事
小平 久雄君
理事
成瀬喜五郎
君
理事
高橋清治郎
君
理事
加藤吉太夫君
淺利 三朗君
今村長太郎
君
大澤嘉平治
君
小暮藤三郎
君 竹尾 弌君 平澤 長吉君 梁井 淳二君 石井
繁丸
君 河合 義一君 林 大作君 馬場 秀夫君 鈴木 強平君 圖司 安正君 大島 多藏君
外崎千代吉
君
大瀧亀代司
君
只野直三郎
君 木村 榮君 ————————————— 本日の
会議
に付した事件
災害地復旧
に関する件
中間報告
に関する件 —————————————
椎熊三郎
1
○
椎熊委員長
これより
会議
を開きます。 ただいまより
災害地対策特別委員会
における今日までの経過を御報告申し上げます。 本
委員会
は、十月十一日、
災害地対策樹立
のため、院議をもつて設置せられましてから、十一月十二日第一回の
委員会開会以來
、同月二十二日までに、六回の
委員会
を開会いたしまして、
調査審議
を進めて參りました。 御承知のごとく本年は三、四月ごろから東北、
北陸地方
の融雪による
水害
を初め、六、七、八月と連続して、局地に
記録的豪雨
の襲來あり、また七月には
北陸地方
の震災の突発あり、さらに九月には
アイオン台風
の襲來ある等、
被害地方
は
香川縣
を除く四十五都道府縣に及んだのでありまして、
被害復旧見込み総額
は相当厖大な数字に上るものと考えられます。 当
委員会
におきましては、
建設省関係
、
逓信省関係
、
運輸省関係
及び
農林省関係
について、主として
昭和
二十三年度
公共事業費災害追加要求
の面を、各
関係大臣
及び
政府委員
より説明を聽取し、詳細にわたり、るる質疑を行い、本
委員会設置
の
趣旨
に沿い、これが
対策樹立
のため鋭意
檢討
を加えて來たのであります。 次に、
各省別
に申し述べますれば、
建設省関係
百三十億八千余万円中、
今期緊急要求額
五十一億二千万円、
農林省関係
八十五億八千余万円、
運輸省関係鉄道被害應急復
旧
工事費
二十八億九千余万円、
逓信省関係應急復旧費
二億七千余万円、以上
運輸
、
逓信各省
については、この
復旧費
は
予備費
でまかなうといたしましても、この四省のみでも二百五十億弱に上るのであります。この額におきましても、應急
復旧費
でありまして、根本的本
復旧費
については、さらにこれ以上の経費を要するものと推測されるのであります。 これに対しまして
政府
は先日の新聞に現われた六十億を計上するといたしますならば、燒け石に水の感を強くするものであります。何ゆえならば、最も
被害
の大なる
河川道路
の
復旧緊急費
のみでも五十一億二千万円を要するのを見てもおわかりになると思うのであります。 これら
被害
を生じせしめたおもなる原因は、
災害復旧地
に対する
年度ごと
の
割当額
が
僅少
のため、
復旧事業費
が累年増加し、
復旧
の実現困難となつているためでありまして、近時
河川
、山林の荒廃はその極に達し、
僅少
の降雨にもたちまち
水災害
を惹起する実情であります。
災害
が
食糧増産
、
國民生活
の安定、
運輸交通
の
確保等
に甚大な影響をもたらし、
再建
を阻害することの著大なることは言をまたぬところであります。さらにこれら
災害復旧
の遅延は今後の
災害
をさらに助長し、
國土
の
保全
はもとより、
生産
の
増強
も
國民生活
の安定をも期し得られぬと思うのであります。
現下國庫財政
はきわめて窮迫し、それがために
恒久治水施設
に巨費を投ずることは望むべくもないのでありますが、少くとも
現状
を
保全
し、
生産
の基盤を確保することは、
再建
の
最大要件
であると信ずる次第であります。すなわち
災害復旧工事
は
現状保全
の策であり、これが
復旧
を等閑にしますならば、
國土
はますます荒廃し、
生産
の
増強
も
國民生活
の安定も期し得べくもないのであります。
災害復旧工事
は迅速を要し、しかも
次期出水期
までには少くとも
緊急地点
の
應急完成
をなすにあらざれば、さらに
水害
を増大する
危惧大
なるをもつて、
復旧費
の最優先的に措置すべきは、
現下焦眉
の急務であると固く信ずるものであります。すなわちこの際すみやかに
災害復旧予算
を計上し、再度の
災害
を未然に防止せられんことを本
委員会
としては切望する次第であります。 大体こういうことでございます。この内容については、なおお手元にこれをおまわしいたしますので、よく御
檢討
の上、御賛同を得ることができますれば、この
趣旨
をもつて本
会議
に
中間報告
をいたしたいと存じます。 御発言ございませんか。——それではただいま朗読いたしましたる
報告書
の案文については、大体御了解を願つたことと信じます。よ
つて委員長
におきましては、適当の手続によりましてこれを本
会議
に報告申し上げようと存じます。御異議ありませんか。
椎熊三郎
2
○
椎熊委員長
さよう決定いたしました。 本日はこれをもつて散会いたします。 午後四時四十四分散会