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1948-11-22 第3回国会 衆議院 災害地対策特別委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十一月二十二日(月曜日)     午前十一時四十分開議  出席委員    委員長 椎熊 三郎君    理事 小平 久雄君 理事 鈴木 雄二君    理事 成瀬喜五郎君 理事 志賀健次郎君    理事 高橋清治郎君 理事 加藤吉太夫君       青柳 高一君    淺利 三朗君       今村長太郎君    大澤嘉平治君      小笠原八十美君    小暮藤三郎君       平澤 長吉君    梁井 淳二君       石井 繁丸君    石川金次郎君       加藤 靜雄君    河合 義一君       金野 定吉君    林  大作君       馬場 秀夫君    矢尾喜三郎君       鈴木 強平君    圖司 安正君       山崎 岩男君    大島 多藏君       鈴木 善幸君    外崎千代吉君       石野 久男君    大瀧亀代司君       只野直三郎君    木村  榮君  出席政府委員           大藏事務官 河野 一之君  委員外出席者           大藏事務官 原  三郎君     ————————————— 本日の会議に付した事件  災害地対策に関する説明聽取     —————————————
  2. 高橋清治郎

    高橋委員長代理 これより会議を開きます。  委員長不在でありますので、私が委員長代理を勤めさせていただきます。  この際お諮りいたします。大藏当局より、今次追加予算災害復旧費についての説明は、祕密会の形式で議事を進めてもらいたい旨の申出がありましたが、いかがでございましようか。
  3. 高橋清治郎

    高橋委員長代理 それではこれから祕密会に入ることにいたします。      ━━━━◇◇━━━━━
  4. 椎熊三郎

    椎熊委員長 これより会議を公開いたします。  それでは前の会議で、林大作君から臨時集会の問題についての質問がありました。それに対して大藏大臣のお答えがなかつたのですが、今日主計局長から大藏省としての考えを明確にしておきたい、こういう申出がありますから、これを速記にとどめておきたいと思います。
  5. 河野一之

    河野(一)政府委員 先般林委員から御質問がありました点につきまして、二、三御答弁申し上げます。  災害予算緊急集会にかけられるかという問題でありますが、これは國会事務当局あるいは政府ともいろいろ御相談した結論でありますが、緊急集会にかけられるというふうな御意見のようであります。緊急集会にかけらるべき議案については別に制限がございませんので、緊急やむを得ざるものは、すべてかけられると考えております。これは憲法には予算についての衆議院の先議権ということがございますが、これは國会が両院とも成立しているときの問題でありまして、その成立をまつにいとまない緊急の場合に開かれる緊急集会においては、こういう点は適用がないものと考えております。  それから災害復旧のために公共團体に前貸しして、やらしておるものについて、予算がとれなかつた場合には、どうなるかという御質問が第二の点であつたように思いますが、これは現在前貸ししてやらしております仕事には、いろいろございますが、たとえば災害土木事業のごときにつきましては、これは法律上大体三分の二でありますが、三分の二を國庫から補助するということにきめられておりますので、これはいつかは予算をとつて返さぬばならぬ。補助しなければならぬ性質のものになつております。もちろん現在融資いたしておりますものは、復旧費の全額を融資いたしているのでありまして、予算としてこれを返すというのは、この三分の二になりますので、その金額はくつつかぬわけでありますが、少くもその一部は返さねばならぬというように法律で定められているものがございます、補助する義務を負つているものがあります。それから農林省関係耕地復旧事業につきましては、必ずしもそういう法律の規定はないのでございますが、從來の慣例その他から見まして、一定の補助をするという制度があるのでありまして、この先例その他を尊重いたしまして、政府は当然この予算を盛るべきものであり、從つて現在融資しておりますものの一部というものは、いつかの予算において出すということに相なろうかと思います。その他前貸ししているもので、そういつた法律とか先例とかいうものに関係のないものもございますが、これはそのときの実情に應じまして適当に措置いたさねばならぬと考えております。  第三は災害復旧金庫の問題であつたかと存ずるのでありますが、この災害復旧金庫の問題につきましては、地方財政の問題といたしまして、前國会以來相当問題になつた点でありまして、その設立の趣旨につきましては、ある程度うなずける点があるのでありますが、これは現在の段階におきまして、事務当局と申しますか、大藏省と申しますかの考え方といたしましては、なお時期尚早ではないかというふうに考えております。結局これは災害復旧のための保險料的なものを積み立てておくという制度が、その根本になつておるのでありますが、現在のように毎年起ります非常な災害につきましては、これは過去における補修の十分でなかつた点、それから戰時中における材木の過伐というようなことが相当な原因になつておるのでありまして、毎年幾らを積み立てて行くというようなことは、数理的にはほとんど不可能な状態にあるのではないかと思います。從つてその保險数理的な計算も非常に困難でありますると同時に、災害自体が最近のごとく相当大規模なものが出た場合において、こういう金庫をつくつておいて、その財源の範囲内においてやるということは、とうてい不可能なことであります。從來考え方におきましても、災害は第一優先という建前で出しておりまして——もちろん各種の経費との振合いその他で財源に制約を受ける面がありまするが、こういうような法定的な制限のもとにこれを考えるということは、現在の事態としては適当ではないだろうという考え方で、むしろこういう金庫制度でなしに、そういう災害の起つた場合においては、金庫から出る財源のごときものとは別個に考えて措置した方がいいのではないか、こういうような考え方のもとに、現在のところ、いまだこの金庫の設置は尚早ではないかというふうに考えておる次第でございます。
  6. 椎熊三郎

    椎熊委員長 委員長として主計局長にちよつとお伺いしておきますが、先ほど來の説明を総合いたしまして、今までの事務当局予算に関する経過の上から、私どもは今月中に災害対策費を含めたる追加予算案というものは第三國会に提出するの運びにすこぶる困難があるという状況に了解しておつてよろしゆうございますか。
  7. 河野一之

    河野(一)政府委員 予算の編成には、多少の事務的な余裕を必要といたしますので、これはもちろん先ほども申し上げましたが、相手のある仕事でありまして、今急にどうというふうには申し上げられませんが、私どもといたしましては、いつ内閣より提出せよというようなお話がありますれば、できるだけその趣旨沿つて全力をあげて、方針從つて努力邁進するつもりであるというふうに御了承願いたいと思います。
  8. 椎熊三郎

    椎熊委員長 重ねてお伺いいたしますが、内閣から事務当局予算を提出せよという命令があれば、即刻にも出せるようになつておるというのは、そのときから関係方面との折衝が始まるという意味か、すでに関係方面との折衝を続けておるので、今となつてはいつ出せといつても即刻出せるというような状態なのか、それはどつちなのですか。
  9. 河野一之

    河野(一)政府委員 目下関係方面折衝をいたしております。そういう関係でいつ出せるというような確定的なお話は申し上げかねるのでありますが、この予算の出し方自身としましても、全体を出すという考え方もございましようし、あるいはその一部、緊急を要するものだけを全体計画の中から出すというような考え方もありますが、そのやり方によつて内閣方針從つてやり得る点もありますし、あるいはそう行かない場合も事務的にはあるかというふうに考えております。
  10. 椎熊三郎

    椎熊委員長 それではお諮りいたします。ただいまの祕密会速記録は、これを公開しないことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
  11. 椎熊三郎

    椎熊委員長 さよう決定いたします。  これより懇談会に入ります。