○
成瀬委員 昨年來
國会におきましてしばしば
災害に対する
復旧を院議をも
つて決定いたしております。また
大藏大臣も自由党といたしまして、自由党の政策の中の十六におきましては、すみやかに
災害を
復旧し、治山治水を完遂することを期する。こういうことを強くうた
つておるのであります。しかるに本日の新聞によ
つて見ました
数字によりますならば、一割強のわずかな
数字、すなわち六十億の
災害復旧費しか見込んでおりません。かような口にいかように決定され、いかように同情されましても、その実行をなすべきところの
予算的な
方面に対する熱意がないということに対しましては、私ははなはだ遺憾千万に考えるのであります。さらにさいぜん
委員長の問いに対しましては、その六十億の内容の
説明につきましても、今
予算が決定されない立場において報告ができないという
お話でありますが、しからば本
委員会は、
調査の面におきまして
調査を徹底し、そして重点的にその
復旧を促進するために
法律上の措置を講じなくてはならないし、また
予算におきましても、そういつた
復旧に対するところの適切なる
予算獲得のために努めなければなりません。大体の
予算が確定いたしまして、そうして本院に提出された後においての本特別
委員会の活動は、あまりにもおそきに失しはしないかと考えるのでありまして、少くとも行政面における責任者といたしまして、この特別
委員会の性質を御理解してくださるものであつたならば、もつともつ
とつつ込んだ内容の
説明があ
つてしかるべきものである。かように考えるにかかわらず、ただ閣議において決定されないために内容の
説明ができないということは、はなはだわれわれは遺憾に考えるのでございます。
從つて行政権におけるところの決定権はも
つておらなくても、まずまず新聞に発表するくらいであれば、その内容については微に入り細に入り、それに対する誠意ある
説明を願いたい。
なおこれは私
根本問題として
お尋ねするのでございますが、大体わが國における
予算上からする
災害復旧は、今までの
予算面における立場をと
つて考えてみますと、とうてい見込みが立たない。農村における、こういつた國土におけるところの
災害に対しましての
予算の面から來る
復旧は全然見込みない、かように極言しても、私はしかるべきであると考えるのであります。しかるにわが國
産業の再建のために、復金の資金は千五百億を今回決定せんかというような空氣にあるのでございますが、かような復金の
関係、あるいはまた官公労働組合等に対するところの
予算面からする熱意等々から比較いたしまして、食糧増産あるいは
災害復旧に対しましては、鳴物入りによりまして
各種の
方面から声を大にし、それを認めておるにかかわらず、その面に対する経費の
予算の計上があまりにも微細であるということに対しまして、はなはだ私は失望を感じておるのであります。
從つてかようなことを考えてみる場合に、新たに
災害復旧金庫とか、こういつた特別の金庫制度をもちまして、一時急速に
災害を
復旧し、その金利に対しましては、これはまた
政府が金利に対する
補助政策をや
つて行く、いわゆる赤字融資等の
方面も復金等においてや
つておりまするが、大体そういうような形における行き方をも
つて災害を急速に
復旧するというお考えをも
つておられるかどうか、この二点につきまして
お尋ね申し上げたいと思うのであります。