運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1948-11-27 第3回国会 衆議院 経済安定委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十一月二十七日(土曜日)     午前十時四十分開議  出席委員    委員長 水田三喜男君    理事 八百板 正君 理事 小川 半次君       青木 孝義君   小野瀬忠兵衞君       鈴木里一郎君    松野 頼三君       大矢 省三君    笠原 貞造君       梶川 靜雄君    鈴木 雄二君       神山 榮一君    高橋清治郎君       田中  豊君    舟崎 由之君       米田 吉盛君    平川 篤雄君       吉川 久衛君    早川  崇君       岡田 春夫君  委員外出席者         議     員 冨永格五郎君         議     員 鈴木 強平君         経済安定本部参         與       稻葉 秀三君         総理廳事務官  吉田 晴二君         総理廳事務官  土屋 光豊君         專  門  員 圓地與四松君     ――――――――――――― 十一月十八日  薪炭統制撤廃に関する請願山本幸一君紹  介)(第二四三号)  生鮮食料品統制撤廃に関する請願山本幸一  君紹介)(第二四四号) 同月二十五日  近海魚類公定價格撤廃請願原健三郎君紹  介)(第五二九号)  價格調整公團石砂部廃止請願冨永格五郎  君紹介)(第五三二号)  乾椎茸公定價格撤廃請願伊藤郷一君紹  介)(第五七七号)  番系類に対する統制撤廃請願鈴木強平君外  三名紹介)(第六一三号)  大麻等に対する統制撤廃請願山口好一君紹  介)(第六四四号)  製菓業に対する融資順位引上に関する請願(小  川原政信紹介)(第六六八号)  いも適正價格制度に関する請願寺島隆太郎  君紹介)(第六六九号) の審査を本委員会に付託された。 同月十六日  水産物荷受機関集出荷機関に対する融資順  位差別撤廃陳情書  (第一五四号)  家庭用石炭特定價格設定に関する陳情書  (第一五  六号)  物價補正並びにその善後対策に関する陳情書  (第一六一  号)  通貨金融対策に関する陳情書  (第一六二号)  砂利、砂、碎石等價格調整廃止に関する陳情  書  (第一八六号)  電氣ガス料金及び酒類販賣價格改訂陳情書  (第一九〇号)  蔬菜及び漬物統制撤廃に関する陳情書  (第一九一号)  地代及び家賃改訂に関する陳情書  (第一九六号)  硅素鋼板割当削減に関する政策確立陳情書  外一件  (第二三三号)  独占禁止法の一部改正に関する陳情書  (第二三七号) 同月十九日  主要食糧價格是正に関する陳情書  (第二八  五号)  独占禁止法の一部改正に関する陳情書  (第三〇五号)  同(第三四一  号)  家庭用並びに公用石炭價格に関する陳情書  (第三五〇号) 同月二十五日  事業者團体法の一部改正に関する陳情書  (第三七四号)  價格調整公團石砂部廃止陳情書  (第三九〇  号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件   請願  一 薪炭生産者價格地域別に設定の請願(    竹尾弌君紹介)(第四六号)  二 牛蒡の公定價格引上に関する請願多賀安    郎君紹介)(第四七号)  三 薪炭統制撤廃に関する請願山本幸一君    紹介)(第二四三号)  四 生鮮食料品統制撤廃に関する請願山本    幸一紹介)(第二四四号)  五 近海魚類公定價格撤廃請願原健三郎    君紹介)(第五二九号)  六 價格調整公團石砂部廃止請願冨永格    五郎紹介)(第五三二号)  七 乾椎茸公定價格格撤廃請願伊藤郷一    君紹介)(第五七七号)  八 蚕糸類に対する統制撤廃請願(第鈴木強    平君外三名紹介)(第六一三号)  九 大麻等に対する統制撤廃請願山口好一    君紹介)(第六四四号) 一〇 製菓業に対する融資順位引上に関する請願    (小川原政信紹介)(第六六八号) 一一 いも適正價格制度に関する請願寺島隆    太郎君紹介)(第六六九号)   陳情書  一 低物價政策実施等に関する陳情書    (第一四号)  二 水産物荷受機関集出荷機関に対する融    資順位差別撤廃陳情書    (第一五四号)  三 家庭用石炭特定價格設定に関する陳情書    (第一五六号)  四 物價補正並びにその善後対策に関する陳情    書(    第一六一号)  五 通貨金融対策に関する陳情書    (第一六二号)  六 砂利、砂、碎石等價格調整廃止に関する    陳情書    (第一八六号)  七 電氣ガス料金及び酒類販賣價格改訂の陳    情書(第一九    〇号)  八 蔬菜及び漬物統制撤廃に関する陳情書    (第一九一号)  九 地代及び家賃改訂に関する陳情書    (第一九六号) 一〇 硅素鋼板割当削減に関する政策確立の陳    情書外一件    (第二三三号) 一一 独占禁止法の一部改正に関する陳情書    (第二三七号) 一二 主要食糧價格是正に関する陳情書    (第二八五号) 一三 独占禁止法の一部改正に関する陳情書    (第三〇    五号) 一四 同(第三四    一号) 一五 家庭用並びに公用石炭價格に関する陳情    書(第三五〇    号)     ―――――――――――――
  2. 水田三喜男

    水田委員長 開会いたします。  日程に入ります。日程第三薪炭統制撤廃に関する請願文書表第二四三号を議題とし、紹介議員説明を求めます。
  3. 大矢省三

    大矢委員 紹介議員山本幸一君にかわつて請願趣旨説明いたします。  現在実施されている薪炭生産者價格については、各縣とも異論のあるところであるが、これは全國同一價格にて取扱うことによるものであつて、地域的に非常に矛盾を生じている。特に森林資源が貧困で、大消費地を近くに控えている縣においては、生産費の高騰が著しく、とうてい現行價格では收支が相つぐなわない。かかる見地より、実情の同じ府縣を考慮して、薪炭生産者價格地域別に設定したいというのであります。
  4. 神田博

    神田政府委員 物價廳の調査によれば、主要消費市場では、木炭はマル公の約二倍程度のやみ値が普通である。薪についても基準薪主要消費市場ではマル公を上まわるやみ値がある。但し、製材薪及びいわゆる長薪については、主要消費地でもマル公による配給を拒否する傾向がある。この点に関しては、十二月一日から製材薪及び長薪の政府賣渡價格を二割程度引下げて、消費者價格の引下げをはかることとした。基準薪についても産地縣内ではマル公を下まわるものがあるが、今後冬季の需要期に際して、この現象が継続するかいなかは疑問である。以上の事情から考えれば、今ただちに薪炭公定價格を全面的に撤廃することは不適当と考える。ただ製材薪については、事態の推移を見きわめて將來マル公撤廃を考慮することといたしたい。
  5. 水田三喜男

    水田委員長 次に日程第四生鮮食料品統制撤廃に関する請願文書表第二四四号を議題とし、紹介議員説明を求めます。
  6. 大矢省三

    大矢委員 紹介議員山本幸一君にかわつて請願趣旨説明いたします。  國民生活において、最近食糧事情が緩和されて來た。ついてはこの機会に、特に野菜鮮魚統制を撤廃されたいというのです。
  7. 神田博

    神田政府委員 野菜統制廃止については、今後の生産数量または東京その他大消費都市への入荷数量をにらみ合せ、各消費者実効價格の趨勢を考えて、今後なるべく早い機会に実現するよう檢討中である。さらに魚類統制廃止については、その生産の状況及び資材部面連合軍の好意による輸入にまつている現状を考えれば、統制廃止は非常に困難であると考えられる。
  8. 水田三喜男

    水田委員長 次に日程第六價格調整公團石砂部廃止請願文書表第五三二号を議題とし、紹介議員説明を求めます。
  9. 冨永格五郎

    冨永格五郎君 昨年六月物價廳告示によつて價格調整公團砂利、砂、切口、碎石等十一品目の石材類價格統制を実施し、現在に至つているが、実際問題として、土木建築工事請負業者が、該品目を調達する場合、公團生産者または販賣業者の中間にあつて煩雜手続と高額なる手数料の納入を要求するのみで無用の長物の感がある。また一面需要官公署の立場においても、直営採取の場合、價格調整の意義は稀薄と考えられる。よつて土建業者生産者及び販賣業者事業遂行を阻害している價格調整公團石砂部をすみやかに廃止されたいというのであります。
  10. 神田博

    神田政府委員 砂利等價格調整は、現在の情勢下では、特殊需要関係等から継続の必要がある。生産地において砂利等が不当に高いとの感を與え、また砂利等調達手続を複雜化しているのは、價格運賃プールを前提としている限りは不可避の難点である。ただ現在でも官廳公共團体直営の場合には、砂利等調達價格調整公團を通すことを特免されているが、この特免の範囲を拡張することにより、実際に即して行くことを檢討中である。
  11. 水田三喜男

    水田委員長 次いで日程第八、蚕糸類に対する統制撤廃請願文書表第六一三号を議題とし、紹介議員説明を求めます。
  12. 鈴木強平

    鈴木強平君 わが國の蚕糸業終戰後すでに三年を経過せるにもかかわらず、なお依然として戰時中と同樣の統制下にあることは、ただに蚕糸業の健全なる発展を阻害するのみならず、日本経済の再建をはばむものであつて、はなはだ憂慮にたえない。一方繭生産者たる養蚕大衆の意向もすでに現在の統制機構より脱却して、自己の欲するところの販賣したき方向にある。かかる養蚕大衆の自由を束縛する統制の存続は、必然的にその生産意欲を低下せしめるばかりでなく、本年のごとき厖大なる予算に伴う租税の完納等はとうていおぽつかなき状態となる。ついては、斯業の発展と民生の安定のために、輸出向生糸及びその原料を除く蚕糸類一切の統制を撤廃するよう要望するというのであります。
  13. 神田博

    神田政府委員 絹織物のやみ値が往往にして公定價格を下まわる場合を見るのは、主として四割の織物消費税を脱税した場合であつて、國内における蚕糸類の需給の関係はなおこれを自由價格にした場合、價格が上昇しないと断じ得るまでに好轉してはいないと認められる。よつて公定價格廃止は早急には困難である。
  14. 水田三喜男

    水田委員長 次に日程第一一いも適正價格制度に関する請願文書表第六六九号を議題とし、紹介議員説明を求めます。
  15. 小川半次

    小川委員 紹介議員寺島隆太郎君にかわつて請願趣旨説明いたします。  現在供出配給されているいもは、水分過多にして腐敗率高く、受配者の惡評をこうむり、配給辞退の声が大きくなつている。これは農家が多收穫品種のみに生産に重点を置き、食味多き優良品種には関心を持たなかつたためで、これが解決は一日もゆるがせにすることのできない社会問題であり、來年度かんしよ裁培期以前に次の対策を講ずる必要がある。  一、農家に対し、自家食用品種と同種類の優良品生産、供出させること。  一、品種改善方法としては、その澱粉含有量、カロリーその他含有成分重点的基礎を置ける適切なる鑑識方法たること。  一、当局が盛んに奬励品種たることを宣傳した茨城一号いものごとき、各地で受配辞退の声高く、莫大なる滯貨となつて取扱者は悲鳴をあげている状態で、あるいは社会問題にまで発展する可能性もある。また一面將來におけるいもに対しての食欲減退をおそれるもので、当局の考慮を望む。  一、多收穫品種運搬費及び包裝費の不経済に基く受配者側の過重の負担は、生産者側において受持たしむこと。  一、品種の良否に即應した價格を設定すること。 以上の趣旨により要望事項実施方の促進を懇請する次第であります。
  16. 神田博

    神田政府委員 かんしよの優良品種奬励のための價格上の措置としては、本年度においても等級間價格差を昨年に比して大巾に廣げる等の措置を講じたのであるが、本年度における経驗に顧み、來年度においては品種による等級規格の再檢討とともに、等級間價格差もなお大巾に廣げることについて、十分檢討したいと考えている。
  17. 水田三喜男

    水田委員長 本日紹介説明のあつた請願の採否については、追つて協議の上決定することとし、他の各請願陳情書はいずれもこれを延期することにいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時五十五分散会