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1948-11-20 第3回国会 衆議院 議院運営委員会 第21号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十一月二十日(土曜日)     午前十一時五十六分開議  出席委員    委員長 山口喜久一郎君    理事 細川 隆元君 理事 椎熊 三郎君    理事 田中 久雄君    東  舜英君       今村 忠助君    木村公 平君       佐々木秀世君    淺沼稻次郎君       笹口  晃君    島上善五郎君       小島 徹三君    櫻内 義雄君       坪川 信三君    長谷川政友君       多賀 安郎君    内藤 友明君       成重 光眞君    岡田 春夫君       榊原  亨君  委員外出席者         議     長 松岡 駒吉君         副  議  長 田中 萬逸君         議     員 井上 良次君         議     員 今井  耕君         議     員 玉井 祐吉君         議     員 寺本  齋君         議     員 高倉 定助君         議     員 林  百郎君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 本日の会議に付した事件  懲罰動議取扱いに関する件  委員派遣承認申請に関する件  決議案取扱いに関する件  公務員衆議院議員立候補についての特例に関  する法律案起草についての申入の件  議場における映画撮影に関する件  福利小委員会経過報告に関する件  明後日本会議開会に関する件     —————————————
  2. 木村公平

    木村委員長代理 これより議院運営委員会開きます。  石田博英提出懲罰動議取扱いにつき、御相談を申し上げます。
  3. 松岡駒吉

    松岡議長 昨日あらかじめ不穏当と思う点を消しておきましたが、なお氣のつかなかつた点について石田君が指摘された点もありました。そうしておるうちにそういう事情を傳え聞かれまして、民主党北村徳太郎君から自発的に自分の方で取消しを申し出られました。速記録から極右反動という言葉を削除いたしました。そうなればおのずから問題は解消するのでないかと思いますので、そう願えれば結構と思います。
  4. 東舜英

    東委員 速記録から除かれるということは結構ですけれども、どういう形式で取除かれるのですか。北村君が発言されて、不穏当だつたから取消しますと言明されるのか。ただやみからやみ速記録から文字を取除くということですか。
  5. 松岡駒吉

    松岡議長 そうではありません。すでに議長は不穏当な点があれば、速記録を見て適当に処理いたしますということを申し上げておいたわけです。何分忙しくて全体を整理することができないので、著しいところを削除しておいたところ、石田君が見て指摘されたわけです。そうこうしておるうちに御本人から申出がありましたので、そういう点を削除したわけです。
  6. 東舜英

    東委員 今までもばかとか、恥を知れというような言葉の下品なのを、よく不穏当ということの対象にしたが、言葉の本質についてあまり議会でやかましく言わぬようだけれども、むしろ私はその方に注意をしなければならぬのではないかと思うのです。保守反動であるとか、極右などという言葉は、ポツダム宣言において許すことのできない重大な言葉でありますから、それをただ取消しましただけでは済まぬと私は思うのです。ですからこの際何か議場においてはつきり議長からでも宣言されるか、あるいは本人が立つて、今後こういう言葉は使わぬというようなことをはつきり表現されないと、ただ速記録から取除いただけでは私ども承認しかねる。そういうようなおとりはからいを願いたいと思います。
  7. 坪川信三

    坪川委員 今の東君の御提議ですが、議場において北村君がみずから発言することは、わが党としては承服できません。もし民自党としてあくまでもおやりになるのなら、堂々とお立ちになればいい。われわれは対策を講じたいと思います。昨日北村君が自発的に極右という言葉をお取消しになつておるのでありますから、これを新しく取上げられることは、民自党に逆に今東君が指摘されたようなことが、かえつて効果を來たすようなことがありはせぬかと思う。しかし私らの党としては一應円満に解決しようという、みずからの行動で、昨日北村君が議長まで申入れになりましたから、私はこの辺で円満に妥結をみたいと思いますが、東君があくまで主張されるならば、またわれわれとして主張したいと思います。
  8. 木村公平

    木村委員長代理 この運営委員会の主たる目的議院運営並びに議院権威保持というところにあろうかと思うのです。その意味においてわが党の先般來皆様方におしかりを受けた某代議士等の言動についても、まことに遺憾なことがありましたので、陳謝の意を本人並びにわれわれより開陳したのでありますが、今極右反動という言葉がどういう印象を與えるかということについては、いろいろ御議論もありましようし、各党面目論にも及ぶことでありますから、ここでその問題をいろいろ論議するよりも、今後われわれ自身、わが党自身も大いに自粛自戒をいたしまして、國会権威を保持し、さらに進んではこれを高めるために、なるべく野卑なる言葉を愼しむ。同時になるべく他党を刺激するような言葉愼しんで、議員諸君の良識を疑わしめないように、今後は議場内においても進んで行つたらいかがなものであろうかと思います。ただいまわが党の東君の御議論もありますけれども、すでに北村君よりみずから進んで取消しのお言葉もあつたことでありますから、この問題はこの程度でいかがでしよう。
  9. 林百郎

    ○林百郎君 同時に共産党に対する言葉も、ぜひ愼しんでいただきたい。
  10. 成重光眞

    成重委員 私は少し意見があるのです。最近の議会運営に対して、私は非常に遺憾の意を表するものであります。それはたびたびこうして議員発言に対する懲罰動議が出る。少くとも運営委員会なり、國会なりに対して、懲罰動議を出すということになりますれば、出される方も相当お考えになつて出されなければ、何か議場においてかつて発言をして、あとで何かけちをつけられればこの程度でもつて終りになる。これから先もこういうことはたびたび起ると思う。何かの方法をもつて、もう少し議員みずからが議場における発言に対して、自戒自粛をすることのきつかけをつくらなければ、この議場で言いたいことを言つて言つたあと議長のところへ來て、めんどうくさい、懲罰とかやかましいことを言うなら、速記録取消しますと言うが、速記録國民は読まぬ。議場ではあれだけの多数の傍聽者が來ておる。北村さんが民主自由党極右であると言うたのに対して、速記録は取消されても、あれだけ聞いておつた者がある。あるいは公器であるところの新聞記者が聞いております。今後もこういうお取扱いをするかどうかということを、委員長にお聞きしたい。
  11. 松岡駒吉

    松岡議長 私自身の物の考え方が間違つておれば、これは運営委員会で御協議を願いまして、一般的な方針を御指示願うということも結構だと思いますが、私の考えによれば、今まで懲罰に付すほどの言論は大体なかつたと認めます。ただ議場空氣懲罰々々ということが、むしろ簡單に言い出されることを、私ははなはだ遺憾とする。だから前段に指摘されました成瀬君の、いたずらに相手方を刺激する言辞はなるべく避けていただきたい。委員長もさつきから言うておりますように、それは議会の品位のために避けてもらいたいということは熱心に希望いたしますが、しかしそうでない言葉があつたからというて、それを懲罰に付するか付さないかということは、これはまた別箇の問題だと思います。いたずらに懲罰々々ということがむやみに出るので、それは事実上懲罰に値するかしないかは、皆さん懲罰委員会に付されて、そこで御決定になることですが、議長としてはむやみやたらに懲罰などということはしたくないし、またすべきでないと思うような事柄が、のべたらに懲罰が出る。これをただ見過すのもよくないと思うから、今までとつておるような処置をとつてきておるわけであります。だから逆襲するようですけれども、むやみやたらに懲罰動議を両々相出していただくことは、双方でお考えを願いたい。
  12. 木村公平

    木村委員長代理 きのうの様子をみますと、提案者である石田博英君がすぐ壇上の事務局行つて懲罰動議提出書類を持つて來て、それに署名賛成者を求めて、ただちに出す。その前のときには、椎熊君がそれと類似のことをやつておられるようですが、そう簡單に、今の議長の仰せのようにちよいちよい成規賛成さえあればできることはできるが、懲罰ということは非常に重いことだから、各党持帰つて、一應党議に諮つて、あらためてその日でも翌日でも、期限は二日間あることですから、出すというような内輪の申合せをしておいたらいかがなものでしよう。
  13. 小島徹三

    小島委員 そこまでは行過ぎだと思う。とにかく懲罰動議については、愼重な態度をとろうではないかという申合せにしておこうではありませんか。
  14. 林百郎

    ○林百郎君 今小島委員からお話のありました通り懲罰濫用お互いに愼しもうではないかということを、運営委員会申合せるのはいいと思います。そうでないと、議員発言が不当に拘束されるようなことがあつてもいかぬ。今度の石田君の懲罰のごときは、むしろ自分がやられたから、そのしつぺい返しという感じがある。われわれが考えてみると、極右という言葉はいかぬと思います。しかしこれは失言だと思います。失言を取消すと言つたのに、これがために懲罰ということは、懲罰濫用の感があるとわれわれは思う。
  15. 東舜英

    東委員 今の懲罰程度の問題、これは非常に結構と思います。私も賛成ですが、そこで取消しのことです。これについて成重君の発言は非常にいいと思うので、ただ議長が不穏当と認めて、速記録取消したということだけでは徹底せぬ。ですからああいう場合には、ただいまの発言の中のこの箇條は不穏当と認めるから、議長において取消しますということを、議長議場で宣明されれば、おそらく何でもかんでも懲罰々々という動議は起らぬと思うのです。でから不穏当と認められる言葉は、議長においてはつきりそこを宣言される必要があると思う。ただ速記録から削除されるということは、明日でもいいのではないかと思います。
  16. 木村公平

    木村委員長代理 これからはそういうふうに御考慮を願つて、今までのは帳消しということにしてもらつてはどうでしよう。
  17. 成重光眞

    成重委員 議員発言に対する懲罰動議取消しが出た場合には、こういうふうにしてやみからやみに葬るようなことをしないで、そのとき即座にはできますまいが、翌日でもいいから、議長において昨日の北村徳太郎君の発言のこれこれこういう点は、本人申入れにより取消しますというくらいのことはやらないと、懲罰動議濫用されるというのです。その場のことはその場で処置してもらいたい。
  18. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 われわれはそういう慣例をつくらない方がいいと思う。慣例をつくるとすれば、しよつちゆうその見解になつて、収拾がつかない結果になろうと思う。やみからやみへ葬るわけではないけれども、速記録にはしやべつたことが削除になつて出てくるのだから、それを議長の権限に任せて、議長が本会議議場宣言するということになれば、これは與党、野党の対立のはげしいときは、失言の追究ごつこになつて惡いと思いますから、お互い発言自粛するし、それと同時に懲罰事犯の取り上げ方も自粛する。そういうふうに自粛で片づけて行く以外にないと思う。あまり議長が、この点が惡かつたからと言うて、全部速記録を読む。そうするとここが惡いからと言つて、また取消しを要求する。また議長が読むとなると、奔命に疲れると思う。
  19. 成重光眞

    成重委員 それは淺沼氏は総括的のことを言われるが、私は懲罰動議として出されるような大きな失言なり何なりがあつた事犯に対しては、こういう運営委員会でやらずして、一應議場においてなすべきだというのです。
  20. 松岡駒吉

    松岡議長 ところがこういう場合を一應お考えおき願わなければならぬと思うのです。そういうことになるとあくまでロジカルに、自分は決して相手を侮辱したのでもなければ、相手をしいたわけでもない。読んでごらんなさい。自分はこういう言葉こそ使つておるけれども、相手反動極右と断定したのでない。こういう事態になつておるからこういうぐあいに考えられるが、それをあなたはどうお考えになるかと聞いたにすぎない。こういうことになつて開き直られると、議論が盡きないことになつてしまう。そういうことになると、そのこと自体で何べんも議論しなければならぬ。非常にめんどうなことになる。
  21. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 東君はきついことを言つておられるけれども、民主党はえらい讓歩をしておる。それは懲罰事犯にかかつた保守反動だ、ないしは極右だということを、あらゆる角度から委員会でやられたら、えらい致命的なものになる。それと同時にある場合には、必ずしも北村君の言葉を支持しないというのでなく、支持する人が相当強くて、そのことが懲罰委員会に反映して行つたら、かえつて惡い結果になる。そういうことを考えずに、ただ自分の方だけ都合よく考えることはどうか。
  22. 東舜英

    東委員 私は北村君の発言のことばかり言うておるのでない。とにかく議長において失言と認め、かつまた議員の方からこれは失言だということの提議があつた場合において、議長が適当と認めた場合は、その言葉をただ速記録やみからやみ取消したのでは意味をなさぬ。宣言をすればいいではないか、それから本人が申し出た場合は、本人が申し出ましたがこの点を取消しましたと議長宣言すればいい。
  23. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 宣言をしないところに官報速記録効果があるので、宣言をすれば取消し取消しにならない結果になつてしまう。議長が職権をもつてやるときは棒引きになるが、議長議場で読むのでは、言つたことそのものが出てくる。極右反動という言葉がちやんと官報に載つてくる。官報に載れば、北村君の言葉の中に極右とか反動という言葉があるが、これを不穏当と認めましたから取消しますと載つて來る。そうでなく、取消しと言えば、反動のところは棒が引かれるだけで、取消しというのは取消しであつて、宣告して取消しすることは事実を確認することになる。
  24. 東舜英

    東委員 せつかく取消すのだから、議場においてはつきりと声明することが一番正確なことであつて、何のためにそこの言葉だけを省略しなければならぬかという問題です。
  25. 松岡駒吉

    松岡議長 東君の言われることは一應のりくつですが、ただ東君の言われるようなことにしようと思えば、容易に取消さぬということになると思う。そこで取消す人も、ほんとうは取消さなければならぬと思つていなくても、相手に対してあまりに刺激するような言葉を使つたことは氣の毒であつた。これは取消した方が穏やかであろうというので、陳謝するほどの氣持でない。その方がよかろうというくらいの氣持で、取消すことをなくしてしまう。あくまでりくつでつつぱねてしまうことになる。だから取消しはすべてそれでいいというのではない。取消しにもあまりに重大な場合は、今成重君や東君の言われるようなことでいい。
  26. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 いろいろな問題で、今までのことについては、各党に不満があるけれども、これはこの程度において円満にまとめて、今後のことについては自粛自戒して、問題が起きた場合にまた提議するという程度にとどめておいたらどうでしようか。
  27. 山口喜久一郎

    山口委員長 そういうことにいたしておきます。石田君から提出北村徳太郎懲罰動議は、撤回することに御異議はありませんか。
  28. 山口喜久一郎

    山口委員長 御異議がないようでありますから、これを撤回することに決定いたしました。     —————————————
  29. 山口喜久一郎

    山口委員長 御報告及び御承認を求めたいことがあります。昨日G・H・Qのギーダー氏及びアメリカ映画撮影監督のローラーという人が見えまして、十一月二十二日の午前十時三十分から、議場において前回に引続き、教育映画をぜひ撮影さしてもらいたいということであります。前回以來のいきさつを御存じない方もあるかもわかりませんが、前回玄関等において撮影したのが、議員を何かエキストラ同様に取扱つたということで、運営委員会としては議場内の撮影お断りするということをはつきり断つておいたわけです。またG・H・Qがどの程度参與されておるかということを聞きたいためにこれをお断りする、こういうことになつてつたのですが、昨日あらためて正式にG・H・Qのギーダー氏がやつて來て、この映画日本議会がともすればけんか口論をやつておるようなことが、世間に流布されておるから、正しい民主的な議会のあり方を、日本内地及びアメリカに紹介したい教育映画であるから、ぜひ撮影さしてもらいたい。議員さんの数は五十四、五名程度あつたら結構だというようなことでありましたので、それでは運営委員会に諮つて善処することにいたしましようと私から申した。さらにまた、先方の意見としては、日本議場内の映画は、すべてうしろから写しておる。あるいは横からで、議員の前の顏がわからなかつたりするから、議場内の御座所撮影機をすえることをぜひにということでありましたが、この点は私からはつきりお断りをしておきました。あの御座所は、われわれの知る限りにおいて、何人もまだ使つてない。日本議会においては、最も神聖なところだということになつておるから、これはとうてい不可能なことでありますからということで、断つておきました。これについて皆さんの御意見を承りたいと思います。
  30. 林百郎

    ○林百郎君 五十名の議員がどういうことをやるのですか。
  31. 山口喜久一郎

    山口委員長 人数は五十四、五人で、うち婦人議員を八名程度含んでもらいたい。そうして今の國協党のところ、議長席から見て左側のところに全部並んでもらつて、全員出席しておる形において、そこだけを写して、その中のだれか一人が演壇に立つて、何か朗読するというかつこうを写しておきたい。こういうことでありまして、時間的にも十時三十分から十二時以後にはならないはずです。
  32. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 議会をいい意味において内地並びに外國に宣傳するということは結構ですが、ただ日にちが二十二日ということはどうですか。
  33. 山口喜久一郎

    山口委員長 本会議は一時からですから、本会議が開かれるまでにやるというのです。
  34. 細川隆元

    細川(隆)委員 御趣旨はよくわかりましたが、この前こつちで拒絶したときは、社会党では幹部会で諮つたら、当然なことだ、この前玄関先で写して、それに出た者さえけしからぬという話が出たくらいで、お引受けして帰つても、割当の人数がはたして出て來てくれるかどうかという点、ことに今は出席率惡いので、そこのところに多少の疑念を持つわけです。
  35. 山口喜久一郎

    山口委員長 この件に関してはこの程度の御協議にしておきまして、最後の決定は今一回本会議前、あるいは本会議中にでも、この件だけで運営委員会を開催することにいたしたいと思います。御承知を願います。     —————————————
  36. 山口喜久一郎

    山口委員長 農林委員会から前回運営委員会において、大阪神戸その他の各地に、食糧配給公團の実際の状況を視察するということで、委員派遣申込みがありまして、委員長外四名の派遣方申出がありましたが、会期の短いおりからでもあり、またその他の委員会委員派遣についても、本運営委員会としてはお断りをするという方針で、幾多お断りをした前例がありますので、これも一應お断りすることに決定された次第ですが、これについては農林委員会からさらに強き要望がありますので、これをいかようにするか御協議を願いたい。さいわい理事井上良次氏が見えておりますから、井上君にこの事情について御発言を願うことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
  37. 山口喜久一郎

    山口委員長 御異議がないようでありますから、井上良次氏に事情の御説明を願います。
  38. 井上良次

    井上良次君 それでは私から事情を御説明いたします。  農林委員会で、明年度食糧需給対策及び米價決定に関する消費者價格負担の問題について、いろいろ審議を重ねました結果、生産者價格消費者價格開きが、百五十円余りの開きを持つておりますし、この内容を檢討してみますと、消費者に相当轉嫁されるものの中には、行政費食糧公團配給マージン等が大幅を占めておりまして、檢討を加えれば、当然それははずさなければならぬものであるにかかわらず、消費者に轉嫁をしておる。さらに重要な点は、最近主食が増配をされたと言いながら、その配当操作が非常にまずいために、大消費地においてはいもがどんどん配給されまして、それが三日とか五日の配給ならともかく、月のうち十日以上もいも配給しておる。しかも一括配給をしておる。そういうことから消費者においてもこの配給辞退しておる傾向が非常に多くなつてきております。御存じ通り年間千四百万石からの米を連合國から援助を受けておる日本において、主食であるものを消費者配給辞退するということになりますと、これは輸入食糧の上に、今後の食糧事情の上に重大な影響をもつて來るのであるから、一体どういうわけで辞退をしておるか、どういう操作をやつておるかということの質問もいたしてみたのですか、実際消費者側の要求しております、またいろいろ陳情して來ております内容と、政村の説明が全然違います。すなわち相当腐敗をしておるいもが多く、しかも持込配給ではなしに、店頭渡しをやつておる。こういうものを一ぺんに引取れといつても引取れない。そういうことから辞退をしておる者が相当多い。そういう点が名古屋大阪、京都、神戸東京、これらの地帶にあるのであります。東京はもうすでに調べてしまつたのでありますが、京阪神及び名古屋を調べることになつております。もしこの辞退をしたものを公團店頭に置きますならば、全部腐敗をいたします。腐敗したものがまた消費者に逆轉換されまして、一層大きな負担になつて行きますので、これらの配給操作の欠陥がどこにあるか。どういうぐあいにしたら喜んで配給を受ける工作が講ぜられるかという実情を、調査する必要が起つて來たのであります。  いま一つは食糧公團マージンが、相当大きな部分を占めております。しかも人件費が、政府か言うのと公團側の資料を突き合せてみますと、まつたく違うのであります。政府側の言うところでは、職階制によりますならば、公團平均人件費は六千何ぼというものが出ております。しかるに公團側から出ておるのは四千何ぼで、二千円かの開きがあります。そこに一体何かあるのかということを一應聞かなければなりませんし、そういうようないろいろな事情で、今ただちにその処置を講じませんと、駅頭及び各配給所店頭に、いもが雨ざらしのままになつておりますから、その点を御了承願いまして、委員の数及び日程においては多少の議論はありましようが、御了承いただきたいと思います。
  39. 山口喜久一郎

    山口委員長 井上さんにお尋ねいたしますが、本委員会において前回訴追委員会から、大阪に判事の不正事件委員を派遣することについて、その日にち及び人員を減らしたのであります。せつかく申出でありますから、これから委員会に諮りますが、委員長外二名という程度にして、その日数も多少の制限を加えるというような程度で、御了承できますか。
  40. 井上良次

    井上良次君 結構です。
  41. 山口喜久一郎

    山口委員長 いかがでしようか。ただいま井上氏から熱心なる申出もありましたから、前回訴追委員会の例もありますので、委員長外二名、日数も五日間ということに限つて承認することに御異議はありませんか。
  42. 山口喜久一郎

    山口委員長 御異議がないようでありますから、さように決定いたします。
  43. 山口喜久一郎

    山口委員長 前回の本委員会の話合いになつておりました公務員衆議院議員立候補についての特例に関する法律案起案についての申入れがあります。今その申入れの概要を朗読いたします。   公務員衆議院議員立候補についての特例に関する法律案起案についての申入  当今國又は地方の官公吏就中知事、副知事、部長、課長等)が衆議院議員立候補目的をもつて官僚統制を基盤とする官吏の地位を利用し、自己の便宜のため、ほしいままに許可、認可を與へ、或は土木事業厚生事業その他あらゆる面に偏頗な措置をなし、選挙直前退職して立候補せんとする者全國的にみるも数十名に及ぶと聞いている。若しこの弊を今矯正しなければ善良なる民間候補者は立候補の機会を失うに至り、やがて衆議院は官僚の跳梁跋巵にゆだねられることとなる。よつて我々衆議院運営委員会有志相諮り國又は地方公共團体の公務員衆議院議員立候補についての特例に関する法律案を立法化せんと志し、当該委員たる貴委員会にこの旨申入れをいたすものである。     参照(改正弁護士法案第十三條第一項第四号) この下に議院運営委員会各党から一名ずつ署名をして、これを地方行政委員会提出したい。こういう申出がありますが、いかがいたしましようか、御協議を願いたいと思います。
  44. 林百郎

    ○林百郎君 今の趣意書を見ますと、公務員言つても相当上級官僚の人たちだと思うのですが、そこに何か一定の線を引かれますか。
  45. 山口喜久一郎

    山口委員長 その点は地方行政委員会において、当該委員が適切に論議討究されるだろうと思うのです。本委員会としてはその趣旨に基いて申入れをする。こういう程度でさしつかえないと思うのですが、いかかですか。
  46. 林百郎

    ○林百郎君 私の方の党としては、そういう御趣旨ですと、やはり一級官というような官僚の首腦部の人たちが、その職権を利用して立候補することを停止するとか、一定の線を引いてもらいたいという希望で、條件付で賛成します。
  47. 多賀安郎

    ○多賀委員 それは階級であるとか、年限であるとか、選挙区の範囲の制限等については、当然当該委員会でやるので、原則としてこれをお認め願いたいというのです。
  48. 細川隆元

    細川(隆)委員 その問題も私の方の政務調査会で、木村君の案通り解して、大体一級官の問題は私らの方で案ができかかつておるのですが、その取扱いも午後の委員会まで待つてくれませんか。
  49. 山口喜久一郎

    山口委員長 それでは本件も午後開かれる運営委員会において決定することにいたしたいと思います。     —————————————
  50. 大池眞

    ○大池事務総長 それ以外にちよつとお考えおき願いたいと思いますのは、石炭購入資金及び寒冷地給支給に関する決議案が、提出されたままになつております。この取扱いをどうするかまだきまつておりません。それから尾崎行雄さんの衆議院解散に関する決議案も御提出のままになつております。もう一つ婦人代議士の方から提出されております本会議の開会時間を正確に取扱えという決議案も出ております。この三つの決議案取扱い方を、午後の運営委員会に御協議を願いたいと思います。
  51. 山口喜久一郎

    山口委員長 この問題も午後の委員会までに御研究を願うことといたしまして、運営委員会は暫時休憩いたします。     午後零時五十四分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後三時十六分開議
  52. 山口喜久一郎

    山口委員長 これより運営委員会開きます。  午前中の委員会において御協議申し上げました二十二日午前十時三十分より院内を撮影する件について、これを許可することについての御意見を承りたいと思います。
  53. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 私どもの方では反対が強いけれども、各党各派でやるのに全然協調しないというわけにもいかぬということで、一應割当てられた人が出るような手はずをしておきました。はたしてそれが出るかどうかは、当日の空氣で人が、かわることもあると思いますが、出てもらうようにしておきました。
  54. 山口喜久一郎

    山口委員長 それではこれを承認することに御異議はありませんか。
  55. 山口喜久一郎

    山口委員長 これを承認することに決定いたします。     —————————————
  56. 山口喜久一郎

    山口委員長 次に公務員衆議院議員立候補についての特例に関する法律案起案についての申入れについてお諮りいたします。しばらく速記をとめて……。
  57. 山口喜久一郎

    山口委員長 それではただいま議題となつております公務員衆議院議員立候補についての特例に関する法律案起案についての申入れにつきましては、本委員会としては委員長から本委員会皆さん方の意向を代表して、地方行政委員会の方へ、これが善処方を要望するということにいたしたいと思いますが、これについて御意見はありませんか。
  58. 山口喜久一郎

    山口委員長 御異議がないようでありますから、さようにとりはからいたいと思います。
  59. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 委員長宣言のように、單に立法方、起案方を申し込むということでなく、それの前提としての可否を決定するということにお願いしたいと思います。
  60. 山口喜久一郎

    山口委員長 浅沼君からただいま地方行政委員会に、これが起案についての可否を含めて、申入れを行うという御意見がありましたが、さように決定しておさしつかえありませんか。
  61. 林百郎

    ○林百郎君 私の方の党の希望としては、一定の身分を持つた人に限つてもらいたい。
  62. 山口喜久一郎

    山口委員長 お答えをいたします。ただいま林君よりお話がありましたが、林君の御意見を加えると、先ほど來の内容に入つて來る次第でありますから、その他のことは口頭をもつて、地方行政委員会の方へ委員長から申入れをするということに、御了承を願いたいと思います。
  63. 林百郎

    ○林百郎君 口頭の際に、わが党の方の申入れがあつたということをお傳え願いたい。
  64. 山口喜久一郎

    山口委員長 口頭のことでありますから、また將來委員長失言等の問題が起きる憂いもなきにしもあらずでありますから、これがもし委員長申入れによつて、地方行政委員会において起案さるる場合におきましては、各党各派においてそういう御意見については、皆さん方の責任においてこれが檢討を行つていただきたい、こう思う次第であります。
  65. 東舜英

    東委員 この問題は期日が切迫しておりまして、会期もあといくらもありませんから、大急ぎで御審議をいただくように願いたい。
  66. 山口喜久一郎

    山口委員長 ただいま東君の御意見がありましたが、御審議ということでなく、ただいまの決定に基いて委員長はすみやかに行動を起す、こういうことに了承いたしたいと思います。それではさように決定いたします。     —————————————
  67. 山口喜久一郎

    山口委員長 次に昨日開催いたしました議院運営委員会福利小委員会において、いろいろ議論がありましたが、その経過並びに結果の概略を御報告申し上げます。  福利関係事項については、各委員よりいろいろ貴重な御意見もありましたが、その中で特に重要なものは、第一に議員の政務調査費についてであります。参議院の方では一應議員一人当り月額五千円ということにきまつたそうでありますが、本院としては月額一万円要求することとし、この点に関しては参議院と交渉の上、大藏省並びに関係方面と折衝することに大体話合いがまとまりました。  次に会期中議員の越冬用の木炭について、これが特配を交渉することとし、また木炭生産縣より都内への輸送方途を講ずるなど、農林省とこれが善処方について打合せをしたというような話合いがありましたから、御承知を願いたいと思います。  次に議員の記章についてでありますが、最近衆議院議員の記章と類似の記章がきわめて多くなりました。衆議院自体としても迷惑の及ぶ範囲が廣くなつたように思われるから、何とかこれに善処しなければならぬというので、すみやかに議員記章の新たな意匠を考案したらどうかという意見もありましたが、これが処置については、一福利小委員会等で決定すべき性質でもありませんから、とりあえず福利小委員会としては新たなる意匠を考案し、これを採用するかしないかということは後日の問題として、一應努力してみよう、こういうことになつた次第であります。以上概略御報告申し上げます。
  68. 山口喜久一郎

    山口委員長 それでは福利小委員会申合せを了承することに御異議はありませんか。
  69. 山口喜久一郎

    山口委員長 これを了承することにいたします。     —————————————
  70. 大池眞

    ○大池事務総長 さつきお願いいたしました石炭購入資金及び寒冷地給支給に関する決議案、これは館さんの方から出ておりましたが、それ以外に各党とお打合せの上、館さん外二十八名が追加されて提案されております。それ以外に森三樹二さんほか七名で、寒冷地における官公職員に対し、暖房手当並びに寒冷地手当支給に関する決議案というのも出ております。これをどう取扱いますか。それから尾崎さん外二決議案が出ております。これがお取扱いを御決定願えれば結構と思います。
  71. 山口喜久一郎

    山口委員長 ただいま事務総長から御説明のありました尾崎行雄君提出の衆議院の解散に関する決議案、及び婦人代議士提出の本会議の開会時刻に関する決議案、右両件は本委員会に付託することといたし、その他の案件については二十二日の運営委員会において、さらに協議するということに御異議はありませんか。
  72. 山口喜久一郎

    山口委員長 御異議がないようでありますからさように決定いたします。
  73. 林百郎

    ○林百郎君 準備もあるのですが、緊急質問は月曜日におやりになる予定ですか。
  74. 大池眞

    ○大池事務総長 月曜日は本会議日ではありませんが、月曜日に開くかどうかということをここでお諮りを願います。
  75. 山口喜久一郎

    山口委員長 月曜日に本会議を開くことに決定してさしつかえありませんか。
  76. 山口喜久一郎

    山口委員長 しからばさよう決定いたします。緊急質問、その他可能な範囲において、月曜日に今日までたまつておる案件を処理する、こういうことにいたしたいと思います。  本委員会はこれにて散会いたします。     午後三時五十九分散会