運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1948-11-18 第3回国会 衆議院 議院運営委員会 第19号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十一月十八日(木曜日)     午後一時二十一分開議  出席委員    委員長 山口喜久一郎君    理事 細川 隆元君 理事 椎熊 三郎君    理事 田中 久雄君    東  舜英君       今村 忠助君    木村 公平君       倉石 忠雄君    淺沼稻次郎君       島上善五郎君    田中織之進君       長谷川政友君    多賀 安郎君       内藤 友明君    成重 光眞君       岡田 春夫君    榊原  亨君       中野 四郎君  出席政府委員         内閣官房長官  佐藤 榮作君  委員外出席者         議     長 松岡 飽吉君         副  議  長 田中 萬逸君         議     員 只野直三郎君         議     員 林  百郎君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 十一月十七日委員吉川兼光辞任につき、その補 欠として田中織之進君が議長指名委員選任 された。 同月十八日理事吉川兼光君の補欠として細川隆元 君が理事に当選した。 同月十七日國会法第五十五條の二による小委員吉 川兼光委員辞任につきその補欠として同月十八 日細川隆元君が委員長指名で小委員選任され た。     ————————————— 本日の会議に付した事件  理事及び小委員補欠選任  内閣総理大臣施政演説に関する件  決議案取扱いに関する件     —————————————
  2. 山口喜久一郎

    山口委員長 これより会議を開きます。  昨日社会党吉川兼光君が委員辞任されたので、その補充として田中織之進君が指名されました。吉川君は理事であるとともに議院運営の小委員でありまして、この際理事及び小委員補欠選任についてお諮りをいたします。
  3. 東舜英

    東委員 理事及び議院運営小委員補欠は、委員長において指名せられんことを望みます。
  4. 山口喜久一郎

    山口委員長 ただいまの東君の動議に御意見等はありませんか。
  5. 山口喜久一郎

    山口委員長 別に御発言もないようですから、ただいまの東君の動議によつて、私から理事細川隆元君、議院運営小委員には田中織之進君を、それぞれ指名いたします。御異議はありませんか。
  6. 山口喜久一郎

    山口委員長 さように決定いたします。     —————————————
  7. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 佐藤官房長官に出て來ていただきましたのは、総理大臣はこの前二十五、六日ごろに施政方針演説をやるという申出がありましたが、運営委員会の方ではこれにかかわらず、施政に関する緊急質問をやるということで、きのうから開始したわけでありますが、政府としてはまだ二十五、六日ごろに施政方針演説をやる予定でおられるのかどうか、これを一点伺つておきたいと思う。それから施政に関する緊急質問に対する答弁を昨日伺つておりまして、吉田内閣総理大臣を除く以外の大臣においては、大体において質問を取組んで、十分とは言えませんが、誠意を披瀝して答弁をされておりますが、吉田総理大臣は全然答弁をされぬというようなことになつておるのでありまして、他の大臣との間に、一つ分裂が行われておるような氣がするのであります。内閣全体として施政方針に関する質問については、答弁をしないというのなら、またわれわれも考えなければならぬのでありますが、各大臣はとにかく答弁をしておるのに、総理大臣のみ答弁をしない。こういうふうな分裂の形が現われておるのでありまして、今後吉田総理大臣施政に関する緊急質問に対して、総理大臣という立場においては、きのうと同様の態度をとられるのであるか、さらに不十分ではあるけれども答弁をされて行くのであるか、これを伺つておきたい。
  8. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 施政演説の話ですが実は打割つたお話をしますと、施政一般に関する緊急質問は、政府施政方針をやるならやめてもよさそうだというような御意向があるやに漏れ承つたので、議会の方でさようなお考えならば、政府としてもできるだけ皆様方の御趣旨に沿うような意味で、政府考え方も申し上げて、この運営委員会を通じて御協議願うことが一番望ましいのではないか。かような観点から昨日参りまして、施政演説はおそくとも二十五、六日までにする考えだというお話をしたのです。その結果が御承知のようにそれはそれ、これはこれだという話で、かわつて來たのでございます。あらためてここで政府意思を申し上げる筋ではまだないように私ども考えておるのですが、ただ昨日の話の筋は、今申し上げるような経過的のことを一應念頭において御判断を願わないと、政府としても困るように思うのです。この際率直に申せば、昨日のことは経過的な話になつておる。片一方では緊急質問がないならば、それは二十五、六日にどうしてもやらなければならぬ。こういうように一應縛られておつたのですが、緊急質問緊急質問として進行して行く。そうするとちよつと当時の考え方とかわつても、どうもやむを得ない。この辺でお許しがいただけるのではないか、こんな感じもしておるのです。これは率直に申し上げます。  第二点の問題につきましては、実は事前に皆様方の方とも打合せをし、総理の御質疑に対しては総理からお答えをするということで、一應準備等もいたし、なるべく御趣旨に沿うようにいたす、こういうことで昨日も臨んだわけでございますが、あまりに廣汎にわたつておる質疑でありましたために、一点だけ答えられて、あとは答えられなかつた。こういうようなことで、あるいは御趣旨に沿いかねたのでないかと思つております。これは皆様方の御意向のあるところは、私から総理によくお傳えをいたしたい、かように考えております。
  9. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 そうすると答弁されるか否かという点につては、運営委員会に現われた空氣を、総理大臣にお傳えくださるということ以上に出ないわけですね。
  10. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 十分傳えるつもりでおります。
  11. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 もう一点繰返してお聞きいたしますが、そうすると政府施政方針に関する演説は、事情がかわつたからやらないかもしれぬ。そういうように受け取れる御答弁ですが、さように了承しておいてよろしゆうございましようか。
  12. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 昨日のその話は、一應取消しておいていただきたい。これはもう一つ打つた話をいたしますれば、昨日椎熊さんからもお話がありましたが、二十五、六日になれば國家公務員法が大体通過するだろう。こういうお話も昨日の運営委員会伺つたのです。こういうような時期になれば、これはもう当然施政演説が行われることにも相なりましよう。そういう問題もあるわけですから、経過的な話のところは取消していただきます。
  13. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 私どもがこういうことをお聞き申すことは、経過的なこともあろうと思うのでありますが、根本は院議を尊重するかしないかということは、われわれにとつては非常に重大な問題でありまして、経過的であるけれども、やらぬかもしれぬというようなことがもし政府の方にあるということになれば、政府院議に全然從わないということになるのでありまして、このことは今官房長官から、経過的な点からいけば、やらないかもしれぬということをほのかに伺いまして、政府院議を尊重する熱意にはなはだ欠けておる。こういう点について遺憾を感ずるものであります。われわれとしては政府院議は尊重してくださるものと、こういう了解のもとにやつてつた。しかしいつやるかわからぬという状況であり、非常に先になりそうですから、自然施政に関する緊急質問をやるようなことになつたのでありまして、政府としては当然院議を尊重して何らかの行動に出てしかるべきだと考えておる次第でありまして、これは二十五日にはやらないということでなく、二十五日が過ぎてもやられる考えであるかどうか。今の経過的なことはやらぬというのであるか。もう一ぺん伺つておきたい。
  14. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 今の言著が足らなくて申しわけないのですが、施政演説はやるお約束をいたしておるわけであります。ただ二十五日という期限に中心を置いての御返事をいたしたものでありますから、とんでもない誤解を招いたようであります。その辺は御了解を得たいと思います。
  15. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 それで答弁については、これはとくと私望んでおきますが、各省の行政大臣の方からは、懇切丁寧とは言いませんけれども、與えられたものに対しては、つつ込んだ答弁をしてくださつておる。ただ総理だけがやらぬということでありまして、これははなはだ遺憾に考える。総理はきよう午後から行われるであろう施政に関する緊急質問に対しては、どうか誠意をもつて答弁くださることを、長官を通じて政府にお願いしておきます。
  16. 木村公平

    木村(公)委員 きのうこの場所で私は発言したのですが、政府の方から公式に申入れがあつて施政方針演説は二十五日、おそくとも二十六日に行うというお話がありましたので、それ以前の委員会において特に私が皆様方にお願いして、施政方針演説期日が決定したことが明言された場合においては、施政に関する緊急質問等のことについては、見合せを願えないだろうか。御断念を願えないだろうかというお話をいたしましたところ、大体その場の空氣では、それでよかろうということになりましたが、午後の運営小委員会において、施政方針演説期日が明白にされたにもかかわらず、やはり施政に関する緊急質問は行うということに、多数をもて御決定なさつたから、これはいまさらやむを得ない。ところがその場において林百郎君あたりからもお話があつたのでありますが、施政方針演説期日が明白であるのだから、緊急なものに限ろうではないか。施政に関する質問が必要であれば結構である。拒むことはできないかもしれぬけれども、ただこの場合にはあくまで緊急なものに限つて行おうではないかという、あなた方の良識に訴えて御相談申し上げたところが、大体了承されたかにわれわれは承知をいたしておつたのであります。しかるところ昨日の本会議における米窪君の緊急質問と称する施政に関する質問を拝聽するに及んで、これは主観の問題で緊急とも認め得るでありましようけれども社会通念からいつて、あれが緊急欠くべからざる質問のみであるとは、われわれ考えられない。あたかも普通の施政方針演説に対する質問のごとき感じを受けた。はたしてしからば先ほど官房長官からお話があつたごとくに、施政方針演説に対する質疑と何ら異ならないような質疑が今後続行されるならば、施政方針演説というものを再び行い、さらにこれに質疑を繰返すという煩を省いてもいいのではないかとすら思うのでありますが、この点について皆さん方良識ある答弁を願いたい。
  17. 山口喜久一郎

    山口委員長 官房長官は退席してもらつてもさしつかえありませんか。
  18. 椎熊三郎

    椎熊委員 あなたの答弁は明確でないが、きのうからの経過を見て、二十五日か、六日にやるか、やらぬかわからぬというのですか。そういう意味にとつていいのですか。きのうの申入れ白紙に返すつもりですね。
  19. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 施政方針はかねてから、本会議でも声明しておりますごとく、適当なときにこれはやります。
  20. 田中織之進

    田中(織)委員 ただいまの官房長官施政方針演説を適当な時期にやるということと、院議尊重との関係において、私は非常に了解できない点があるのです。
  21. 山口喜久一郎

    山口委員長 それはあなたの御出席前に浅沼君から詳細な應答があつたのです。
  22. 田中織之進

    田中(織)委員 ただいま官房長官から重ねてきのうの申出白紙にする。この演説を適当な時期にやるということは、院議を尊重するというが、院議政府として当然尊重しなければならない。そのことと適当な時期ということで一應示めされた二十五日か、六日ということと関連を持たないかのごとき発言は、きわめて誠意がないと思う。
  23. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 どうも私言著がとかく不十分でおしかりを受けるのですが、適当な時期という意味が、政府の一方的な意味ということではなく、ただいま問題になつておるのは二十五日か、六日にやるか、こういうことが問題になつておるように考えるものですから、政府はたびたびお答えしておりますように、すみやかに時期を得てお話する。こういうことを申し上げておるので、それは繰返して申し上げたつもりです。ただ言著が不十分でおしかりを受けておるように思いますが、この点は御了承を得たいと思います。
  24. 林百郎

    ○林百郎君 どういう理由から昨日の佐藤さんの言著が、本日変更になつたか、それを明らかにしていただきたい。昨日は二十五日か、二十六日に施政演説をなさるということをはつきり明言されたわけです。きようは昨日の二十五日、二十六日ということは一應撤回する、適当な時期にするということに変更されたわけですが、その変更される理由です。
  25. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 先ほど申しましたように、昨日の運営委員会は非常に打割つた協議的なお話であり、政府の方で誠意認むべきものがあるならば、これこれにしてもよさそうだというような御意向も伺い、私どもできるだけお話合いができるように、かように思つて政府としても時期をきめてでも申し上げて、ここを一つうまく円滑に行くように願いたい。こういうようにとりはからつたつもりでありますけれども、昨日不幸にしてそういうことにならなかつた。こういうのでこの問題は経過的な問題として私ども申し上げたのだから、この際一應その点だけは取消しておきましよう。こういうことを申し上げたのであります。
  26. 倉石忠雄

    倉石委員 今の林君のお話の点ですけれども椎熊君の方から大体二十五日ごろまでには、公務員法を上げられそうだ。こういうお話があつたものですから、それなら大急ぎでそれをやろう、こういうことになつたように思います。
  27. 椎熊三郎

    椎熊委員 政府は二十五、六日ごろにやるという、それなら公務員法が上りそうな時期になるのではないか、政府の言葉によつて私はそういう感じを述べたので、それでは意味がないというのです。
  28. 林百郎

    ○林百郎君 首相施政演説を撤回される責任が、何か國会側態度が遺憾であつたから、昨日のお約束したことはほごにしますという感じを受けるのですが、そうなると、首相施政演説をされないということが國会に轉嫁される危險が多分にある、その責任を明らかにする必要がある。
  29. 木村公平

    木村(公)委員 林君は昨日のこの運営委員会において、緊急ならざる質疑はしないことに御賛成であつた。特に議員諸君良識に訴えて、緊急でないものはやらないということで行こうではないかという、まことに味のあるお話があつて、われわれはむしろ感謝しておる。しかるところ、今は態度を豹変されて、あたかも何かあげ足をとるようなことを言われるのはどういうわけであるか。
  30. 林百郎

    ○林百郎君 それは、昨日あれほど政府側が示した誠意を、突然取消してきたという事態で私は発言しておるのである。政府が二十五、六日にやるということを昨日はつきり言つたんだから、やるというならそれは本日からの質問もなるべくその趣旨に沿うということも考えられる。しかし本日米窪氏の質問を言いがかりにして、あれほど明白に言つた二十五、六日の施政演説を取消されるというのならば、それは政府のなすべき行為でない。卑怯だというのである。
  31. 椎熊三郎

    椎熊委員 米窪さんの演説が緊急であるかないかということの批評は別として、私どもは全面的に緊急だと思う。たとえば労働問題しかり、財政問題しかり、総理大臣に対する質問である。これが明確でなければ、國家公務員法を審議するわれわれの建前がきまつて行かない。実に緊急やむを得ないものである。そこで総理大臣誠意ある答弁をこれにしてくれておるならいい。各党が代表を送つて一日、二日の間にやるのですから、それにほんとうの誠意を披瀝してくれるならば、おそらくわれわれから施政方針演説はいらないという場合があるかもしれない。しかるに総理大臣はそれに答えて、いずれ施政方針演説をやるからここでは答えないと言つておきながら、今度はきようになつて施政方針演説をいつやるかわからぬというようなことを、わざわざ官房長官をもつて言わしめるから、院議を無視することはなはだしい。何のためにわれわれは緊急質問をするのか、何のために政府施政方針を迫つておるのかわからない。ことごとく吉田内閣当初以來の議会軽視行動にある。木村さんは政府の代弁のようなことを言つておるが、自由党が米窪さんの質問をどう考えるかは別箇のもので、官房長官木村さんの言う通りおつしやるならおつしやい。木村さんの政党員として考え考え方を聞くのでない。
  32. 榊原亨

    榊原(亨)委員 先ほどの木村君のお話は、事実と少し違つておると思う。きのうは本会議が始まるという寸前政府からお申入れがあつた。そこで松岡議長もそのとき言われたのでありますが、もうこの迫つたときにおいてはいまさら原稿を書き直すわけにも行かないから、きようは原稿のままやつて、あしたからはなるたけ緊急のものに從つてやることにしたらどうでしようか、こういうお話つたと私は思います。しかもあしたからやるというのは、二十五、六日ごろに政府施政方針演説をやるという前提のもとに、あしたからできるだけ簡略にしようというお話であつた。あの寸前になつてから、実は米窪さんも夜通しで演説を準備されたので、いまさらかえることはできませんから、きようはこのままやりましようというお話であつたので、たとえば米窪さんのお話に緊急ならざるものがあつても、それはきのうのお話と違う。  もう一つ佐藤官房長官お答えを承りたいと思うのは、二十五、六日ごろにやるということをきのう政府がおつしやつた以上は、政府が努力されれば二十五、六日に施政方針演説ができるということでございましよう。ところが院議においては、すみやかに施政方針演説をされたしということを要求しておる以上は、たといいかなる事情がありましても、政府は全力をあげてやらなければならぬのでありますから、当然二十五、六日以前に政府施政演説をやらなければならぬと了解するのでありますが、その点は官房長官の御意見はいかがですか。
  33. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 取消し問題から非常に紛糾しておりますが、政府は別に二十五、六日という日にちを取消したから二十五日まではやらぬ、こういうことを申し上げておるのでない。これは詭弁だとおつしやるかもしれませんが、重ねて申し上げます。昨日も申し上げましたように、遅くとも二十五、六日までにはしたい。しかもこれは遅くともと言つておるはずです。私どもはできるだけ皆さん方の御意思に沿う考え方で行きたい。これは申し上げておる。ただ先ほど來申しますように、きのうの場合はちよつと話の筋が違つておるように思うから、一應その話はないことに願いたいということです。
  34. 榊原亨

    榊原(亨)委員 話は簡單にお願いしたい。少くとも二十五、六日までに政府が努力すればできるという御意見考えのもとに、きのうの御発言をなさつたと思う。從つてその後いかようなことが起りましても、院議としてただちに施政方針演説をされたしということを申し込んでおる以上、院議を尊重されるならば、少くとも二十五、六日以前になされなければ、院議を尊重しないということになるのでありますが、その点はいかかですか。お認めになりますか、お認めになりませんか。
  35. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 院議にただちにというお話は、昨日もあつたように思います。これはできるということを想定して、少し違つてもいいのだというように私は昨日了解しております。
  36. 木村公平

    木村(公)委員 緊急質問申出が出て來たものだから、私は特に皆様方にお願いして、施政方針演説の日取が明らかになつた場合には、こういうことで御相談に應じられないかと言つたら、それは應じられないこともないということであつた。ところが午後になつて、はからずもわれわれの申出を待たずに、政府から二十五日ないし二十六日にやるという申出があつたものだから、実は二十五日あるいは二十六日にやるという明白なる意思表示があつたが、緊急質問のことはどうだろう。何か話合いできる道はなかろうかということを、個人として実は相談したのです。そのときに米窪君はゆうべ遅くまで、あるいは徹夜をしてまで原稿を書いてしまつて代議士会で承認したから時期が遅かつたのだというお話があつたので、これは無理もない。すでに代議士会にまでかけたものをいまさらかえることはできない。その点は了承したけれどもしかしながら二十五、六日という日にちを明白にした。こういうことは一つの進歩であると解してもらつて、緊急なものだけを質問するということに、なごやかに話ができておつた從つて私は言葉が過ぎて緊急質問でなかつたから、施政方針演説は延期するとか、縮小するとかいうことは、官房長官からは言うてない。ただ私が中に入つて緊急質問でないということを言うたために、議論が混淆された。從つてここで中へ入つてお願したいのは、すでに二十五、六日という申出があつた以上は、政府はその日までに準備を完了していただくという程度で、この話は打切りにして議事を進行していただきたい。
  37. 林百郎

    ○林百郎君 実は議院運営の上で、政府申入れで非常に迷惑に感ずる点がたくさんある。昨日もいよいよ二時に本会議を開くという二、三分前に來て二十五、六日ごろに施政演説をやることになつたから、きようの施政演説に対する質問はやめてくれないかという申入れがあり、きようも二時定刻に開くというときに、佐藤さんがおいでになつて、急に昨日の二十五、六日の演説はとりやめになつたというような、政府側の一方的な、われわれからみるとまつたく無責任申入れによつていつも運営委員会國会運営を非常に混亂さしておると思う。このことについては政府としても愼重に考えていただかなければいけない。結局私のお聞きしたいことは、総理大臣は一体施政演説をやる意思があるのかどうかということが一つ、やるとしたらいつやるか、この二つを明確にしていただきたい。
  38. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 施政演説をやるということはかわりはありません。  第二点の日にちの問題は、私帰りまして、この運営委員会意向を傳えてよく諮つてみたいと思います。
  39. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 さつきから緊急質問内容のことが問題になつておるのですが緊急質問社会党でやりましたのは、内容の点もありますけれども、時期の問題の緊急性を主張するからで、緊急質問そのものについては、内容緊急性を持つものと、時期を失つては何らの價値がないものと、二つのものが包含されるので、今われわれが問うておるゆえんのものは、要するに質問の時期の緊急性をわれわれは要求するので、たとえばあとの議題の内容にもありますが、この内閣に対して施政方針演説を聞かないうちに、不信任案が出てくるという状況にある。われわれは政府施政一般に対して聞くことは、時期的に当然のことであつて内容のことのみ論じないで、時期の緊急性ということをお考え願いたい。
  40. 成重光眞

    成重委員 私は皆さん方の御意見を拜聽しておりますと、実に奇異に感ずることは、政府國会との関係において、しかも國会代表である運営委員会に対して、政府のとられる態度に非常な疑義をもつ。そこでお尋ねしたいことは、佐藤官房長官がこの席においでになつたのは、連絡というようなことで、社会党の方から來てもらいたいという申出があつたから來られたのだと思いますが、そうですか。
  41. 山口喜久一郎

    山口委員長 そうです。
  42. 成重光眞

    成重委員 そうすると昨日政府としては、この運営委員会に対して、施政方針演説を二十五日にやるということを申入れになつておる。その取扱いに対してはどうなさるお考えであつたのですか。今呼ばれていろいろな議論があつたので、二十五日は白紙に返すということをおつしやるのですか。責任ある政府代表者國会に対して二十五、六日ごろ施政方針演説をやるということを申し入れておいて、きように至つていつやるかわからないというなあいまいなことになつておる。にもかかわらず、ただいまいろいろ議論があつて追及されたので、二十五日にやるということを一應白紙に返すとおつしやるけれども國会に対して二十五、六日に施政方針演説をやると言つておいて、その取扱いはどうなさるお考えであつたのですか。それを伺つておかないと、その取扱いによつては、國会の権威を失することになると思う。
  43. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 昨日の発言の点について、先ほど開会劈頭に浅沼さんからお尋ねをいただいたわけです。その御趣旨はおそらく昨日の運営委員会の議事というか、会議の模様に則してのお尋ねであつたように私は拜聽した。そこで私が昨日出て参りましたときのこの席上の経過を率直に申し上げて、御了承を願つたわけです。きよう私がここへ出て参りまして、はつきりこれこれのことを申出をするという事態では、あるいはなかつたかもわからないのです。昨日は場合によれば政府意思表示をはつきり申し入れなければならないかと思つていたのですが、それをやるまでもなく、この席へ参りましたから、先ほどお話があつたので申し上げたのであります。
  44. 成重光眞

    成重委員 それでこの前にあなたはいろいろな新聞に発表されたことを言つたら、いや誤傳とか、誤報とか言われたけれども政府としては昨日、二十五日ごろ施政方針演説をやるということを國会申入れされておいて、今朝見ますと政府としてはこれをとりやめたと発表されておる。これはいかぬと思う。正式に申し込んでおいて、運営委員会なり國会了解、承認を得ずして、國会に申し入れたことをあなた方が勝手にくつがえすということは、國会代表である運営委員会を無視しておる。こういうことがいけないと言うのである。
  45. 椎熊三郎

    椎熊委員 成重君の発言に関連して言うのですが、政府は新聞に発表してもしかたがないが、事後でもいいから、責任ある態度をきめて國会に臨むならばいい。この場に臨んでもはつきりしない。どうしていいかわからない。やらない腹にきまつておりながらこの場をごまかして去るという態度はよくない。あなた方の腹がきまつておるなら、その通りやられたらどうか。二十五、六日ごろにやると言つた前の正式の発言に対しては、責任ある政府としては何らかの処置をしなければならぬ。
  46. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 それは先ほど林さんのお尋ねに対しまして、政府はできるだけ早く、準備のでき次第施政方針に関する演説はするということを申し上げております。これは別にかわりはありません。
  47. 椎熊三郎

    椎熊委員 二十五、六日ということにも、変化はありませんか。
  48. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 先ほど林さんからのお尋ねにお答えしたわけですが、あらためて日にち皆さん方の方から求められておる。この点については帰つて相談してみますと申し上げたのであります。
  49. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 問題の焦点を明らかにして、もう一ぺん政府に申し上げたいと思うのですが、われわれのただちにやつていただきたいということは、院議であります。この院議に対して政府の方から二十五、六日ごろにはできるからという申入れがあつた。しかし申入れがあつたから、われわれの緊急質問をやめたわけではない。緊急質問緊急質問としてやるが、政府は二十五日には施政方針演説をやるもの、こうわれわれは了承しておるわけであります。そのために念をおしておきましたところが、二十五日には今までの経過があつてやることが困難だ。先に延ばされるであろうという予測を、われわれ感ずるような答弁があつたから、事態が紛糾しておる。從つて政府は、前の言明通り二十五日なら二十五日にやるように全力を盡してやる。そういうふうに言明が願えるならばおのずから別です。從つて一ぺん申し入れたものを理由なくして取消して、しかもその理由をわが党の米窪滿亮君の演説内容が、緊急ならざるものであるということにつけておるところを、われわれは非常に遺憾に思う。
  50. 林百郎

    ○林百郎君 私はもし二十五日、二十六日を取消されるならば、院議はただちに施政演説をなすべしというのでありますから、いつ政府がなされるかということを、責任を持つて報告していただきたい。私はこれ以上論議することはないと思います。
  51. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 それでは私今から帰りまして、皆さんにお諮りして、すぐ返事を持つて参ります。     —————————————
  52. 山口喜久一郎

    山口委員長 昨日から問題になつております石田博英君の懲罰の件についてお諮りをいたします。
  53. 倉石忠雄

    倉石委員 昨日來お話になつておりました石田君の問題でありますが、あれは当日すでに私どもから本人の意思議長に傳えまして、議長は即刻取消しを宣言されたのであります。それを今日もその通りにわれわれも承認いたしておるわけでありますから、將來の円満なる議事の運営のためからも、この程度で御円満にお願いしたい、こういうわけでございます。
  54. 山口喜久一郎

    山口委員長 ただいま倉石君からの申入れがありますが、御意見はありませんか。
  55. 椎熊三郎

    椎熊委員 石田君の一昨日來のいろいろの問題は、実は当時即刻私どもの懲罰動議趣旨弁明をしようと思つておりましたが、倉石君あるいは運営委員等の懇切なるお話等もありまして、私本來の考え方としては、同僚議員の中から一人でも懲罰事犯に値するがごときを者出すことは、遺憾のきわみでありまして、そういうことのない方が理想なのであります。よつて石田君が議長の宣告通り、すなおに認めていただければ、こういう事態には発展しなかつた。そこで私は緊急を要する懲罰動議であるが、一夜を明かして、石田君も冷靜になつてくれると思つて、きのうまで待ちました。各派の意向も斟酌して、きのうの運営委員会に臨みましたところが、民主自由党の方の切なる発言等もありましたにもかかわらず、石田君みずからがこの席へ出て來ての言動は、さらに全議員を憤激せしめる態度に出られましたから、私ども穏便にしようということができなくなりまして、今日に至りました。しかしながら今日ただいま、倉石さんの説明によりますと、石田君の態度もまつたく改まつて、將來に向つて議会の権威と神聖を保持するために行動するというように思われますので、この際私の提出した動議は、各党の了解がつきさえすれば、撤回してもさしつかえありません。
  56. 山口喜久一郎

    山口委員長 お諮りをいたします。ただいま石田博英君の懲罰の動議は、提出者の椎熊君から撤回の御意見がありましたが、これを撤回するに御異議はありませんか。
  57. 山口喜久一郎

    山口委員長 御異議がないようでありますから、石田博英君の懲罰動議はこれを撤回することに決定いたしました。
  58. 倉石忠雄

    倉石委員 当日わが党の木村公平君が提出者になりまして、高橋清治郎君の懲罰動議を提出してありますが、これも同様の趣旨からわれわれの方で撤回をいたします。
  59. 山口喜久一郎

    山口委員長 木村公平君から提出されております高橋君の懲罰動議を、撤回することに御異議ありませんか。
  60. 山口喜久一郎

    山口委員長 異議ないようでありますから、さように決定いたします。     —————————————
  61. 山口喜久一郎

    山口委員長 続いて昨日來論議されておりました吉田内閣不信任に関する決議案取扱い方について、お諮りをいたします。
  62. 中野四郎

    ○中野(四)委員 昨日私欠席してたいへん失礼いたしましたが、この際提案三党より各党の方、特に社会党、民主党、國協党の方にお願いしたい。われわれ三党より提出しました不信任案に対しましては、先日來正式に伺つておるのですが、一向に御答弁がない。私らはぜひともこれに対して御協力を願いたいと考えておるのです。もとよりこのことは先ほど問題になりましたが、浅沼君から院議を尊重するかどうかということについて、政府側に強く追及をされた。もし院議を尊重せざる場合はどうするかということが、この議院運営委員会の問題になろうと思う。いやしくも院議というものは、いたずらに決定するものにあらずして、あくまでも院議によつて決定してあるものは、これを遂行せしめるというのが建前である。それでこそ院議の尊嚴は保てるものであろうと思う。もとより首相施政方針演説をせよという院議を決定せられたからには、少くとも緊急質問をもつてつたのでない。そうするとこれすらただちに実行しないということになれば、当然不信任の態度を表現されるか何らかの処置をしなければならぬということが、私らのひとしく考えておることである。これは院議尊重という國会の権威を高めることである。こういう点について、まず私らは皆さん方に御同調を願えるかどうかということをお諮りしたい。幸いに御同調を願えれば、この取扱い方について委員会に付託されるなり、あるいは適当な方法を願いたいと思う。しかしこれに同調することができぬというならば、おのずから別個の考え方をしなければならぬ。こういうことでたいへんぶしつけなお願いではあるけれども、まず社会党の浅沼さんなり、民主党の椎熊さんに、即刻この不信任案に御同調願えるやいなやということをお伺いしたい。
  63. 岡田春夫

    ○岡田(春)委員 ただいま農民党の中野氏から話がありましたように、われわれとしては正式に各党の方に同調方をお願いしてあるのでございますが、それについて各党の御論議も承つておりません。運営委員会を機会として、野党各派がこれに対してどういう態度で臨まれるかをお伺いして、どうか同調を願えるようにお願いしたい。
  64. 山口喜久一郎

    山口委員長 中野君にお尋ねしますが、昨日の本委員会でまず第一に問題になつたのは、ここに載つておる提出者の中で、あなたの党の中村寅太君が提出者であることを自分は知らない、こういう発言がありまして、それが第一問題になつたのですが、この提出された提出者全部は、賛成になつておるということを冒頭に認めてさしつかえありませんか。
  65. 中野四郎

    ○中野(四)委員 昨日は緊急を要するときであつたので、ちようど政治力結集協議会が開かれておつたので、わずかに代議士が三名しかおらなかつた從つて事後承諾の形において昨日午後三時から代議士会をやりまして、その席上において十分了承の結果でありますから、私の申し上げたことについては、齟齬はありませんということを再確認願つておきたい。
  66. 山口喜久一郎

    山口委員長 それでは本日の黒田寿男君以下提出者としてここに載つておられる方は全部承諾されて、完全なる書面として出たものとして、これから御協議をすることにいたします。
  67. 中野四郎

    ○中野(四)委員 これは議長よりその取扱い方についての諮問をされておるのでありますから、それに先だつて今私の方がお尋ねをしたことについて、浅沼さんなり椎熊さんからまず御確答を得てしかる後において各般の処置をしなければならぬことを前もつて申し上げておきます。
  68. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 当委員会は案の取扱いを決定するので、この案の取扱われた後において、われわれがどう扱うかということについては、それはおのずから意思表示をすると思うのですが、その取扱いを協議する前に、われわれの態度を表明することもいかがであろうかと思います。議事に通曉されておる中野君が、われわれとの話合いは別として、運営委員会の席上において、條件付の案件ということであれば、條件付の案というものはないのであります。提案してあるが、社会党、民主党の態度を聞いてから、われわれの態度を決定しようということであれば、この案は條件付の案であると考えるのでありまして、從つてこれに対する運営委員会の審議は、明日に延ばしていただきたいと思います。
  69. 中野四郎

    ○中野(四)委員 浅沼さんは議院運営委員会委員長をしておられた人にしては、二枚の舌をお使いになると思う。先ほどあなたは緊急性という問題については、時期とその内容があると言われておる。私はまさに今度のこの決議案を出さんとするのは、時期の緊急性ありとしておつたのであります。從つて一昨日米窪君なり、あるいは苫米地君に申入れました際にも、小なりといえども公党がそれぞれの申入れをしたものであるから、これに対する答弁も、緊急に正式の答弁があつてしかるべしと思う。從つて私からは政党記者クラブにおいても、この決議案を提出する、あるいは各党に協力を申し入れたということは、はつきりしておるのである。そこであなた方の方からこれに対する御答弁が全然なくして、條件がついておるとかつかぬということは、理由にならぬ。私どもは少くともまず第一に院議を尊重するかどうかということを、この委員会においては糾明しなければならぬ。ところが一昨日米窪君にお目にかかつて、われわれ三党として正式にお話した場合に、これは一應たな上げだということである。いやしくも院議をもつて決定したものに対して、その結論はたな上げだということで、次々と決議案院議で決定されるということは、院議をみずからもつて軽視するものだと思う。だから場合によれば院議を決定したものを、さらにこれを実行しろという決議案を出さなければならぬと思うが、少くとも浅沼さんや椎熊さんの方面で、公党としての正式な御答弁があつてしかるべきものである。これを早く聞きたい。これを出すことについて躊躇しておるのでない。しかしながら一應議長に出したものですから、議長がここへその取扱い方を諮問されるにあたつて、それに先だつてつておきたいということを申し上げたのです。
  70. 山口喜久一郎

    山口委員長 この取扱い方について中野君の今の御発言は、相当飛躍した面があるようにも思います。ですから本委員会としては、ただいま提出されておるところの決議案文をいかように取扱うかということでありまして、農民党から社会党へ農民党から民主党への御交渉等は、委員会外においてお話合を願うべきものであると思うのです。ただいまここに社会党からも民主党からも、あなたの御満足の行くような御答弁がないのは、むりからぬ点があると思うのですが、どうでしようか。この取扱いをこの空氣においていかようにするかということだけ、きようはまとめて行きたいと思うのですが……。
  71. 林百郎

    ○林百郎君 われわれとしては決議案を出す以上は、これの通過に対して万全の対策は講じておきたいと思う。そういう意味で各党の御意見を承りたいと思う。しかしこれは議院運営委員会の席上では、申しかねるという点もあると思う。いろいろな立場がおありになるから、適当な方法で各党の御意見を承るまで、本格的にここで議題として取上げるのを保留しておいていただいても結構です。
  72. 山口喜久一郎

    山口委員長 ただいま林君の申し入れのようにこれを取扱うことに、提出者各位の方で御異存はありませんか。
  73. 椎熊三郎

    椎熊委員 中野君から私個人の名前をさして聞かれましたが、私民主党の議院運営委員会の個人椎熊としては何もない。ただ特に個人の意見というのであれば、昨日あなたと廊下で会つて私は反対だと言つておる。党の意見は別です。これは私の申し上げる範囲でない。
  74. 細川隆元

    細川(隆)委員 社会党においては、ただいまこれを上程することには、反対であるということに、党議としてきまつております。その理由等については後日また機会があれば申し上げます。
  75. 椎熊三郎

    椎熊委員 民主党はただいま三派から出ております不信任案は、時期として不適当であるという意味において、ただちに上程することには反対です。
  76. 中野四郎

    ○中野(四)委員 今、林君から話があつたように、各党の御意見を適当な方法で承るなり伺いに行くとして、しかる後にこちらの態度をきめることにして、それまで保留します。
  77. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 これは事務当局の方に申し上げておきたいと思うが、議案を出すときに各党の態度を聞いてから、あるいは成果がどうであるかということを前提としての條件がついておるような議案は、なるべく受理しないようにしていただきたい。議案が出た以上はその可否について、取扱いについてのみ運営委員会その他で論議していただきたいと思う。
  78. 山口喜久一郎

    山口委員長 これは何ら條件はついていない。浅沼君のおつしやることもちよつと挑戰的に聞えますが、これは事務当局としてもまた運営委員長としても、條件等がこれについておろうとは何ら考えるべき余地はないのです。ただ提出者から先ほど私が申した通り、飛躍的な御意見があつたというだけであつて、それによつてこの決議案に條件がついたと見らるることは、失当であると思う。ではこの提出されました決議案は当分留保することに御異議はありませんか。
  79. 山口喜久一郎

    山口委員長 御異議がないようでありますから、満場一致提出されました本決議案は留保することに決定いたしました。     —————————————
  80. 山口喜久一郎

    山口委員長 官房長官がさらに出席されておりますから、発言を許します。
  81. 佐藤榮作

    佐藤(榮)政府委員 総理がいらつしやらないので、副総理と御相談いたしたのですが、皆さん方の強い御要望もあることですし、私どもも昨日申し上げた筋もありますから、できるだけその線に沿うように努力する。こういうことを申し上げます。
  82. 山口喜久一郎

    山口委員長 ただいま官房長官発言は、これを了承することに御異議はありませんか。
  83. 山口喜久一郎

    山口委員長 ではさように了承をいたすことに決定いたしました。     —————————————
  84. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 お諮りを願いたいのですが、私どもの方で十一月の給料を二十五日に支給するのを、二十日までに支給されたい。從業員が大分困つておるようですから、そういう決議案を共同で出していただきたいという扱いができれば、さように願いたいと思います。
  85. 山口喜久一郎

    山口委員長 浅沼君にお尋ねしますが、それはどういう形式でやりますか。
  86. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 各党で話がまとまれば、十一月分の給料の二十五日支給分を繰上げ支給するという決議案です。もし決議案がいけないならば、各党共同で政府申入れをやつてもいいのです。
  87. 椎熊三郎

    椎熊委員 決議案もいいが、当局の都合を聞いて、各党から申入れ了解事項にした方がいい。
  88. 山口喜久一郎

    山口委員長 ただいま浅沼君からの申出は、決議案として上程する以前に、政府と円満な話合いがつくという見込みがついた場合においては、そういう手段をとるということにして、万一できない場合においては、またその節緊急に運営委員会でも開いて、これが取扱い方を御協議申し上げる。こういうことに決定いたしたいと思います。この取扱いについては議長及び運営委員長に御一任願うことに御異議はありませんか。
  89. 山口喜久一郎

    山口委員長 御異議がないようでありますから、さよう決定いたします。
  90. 淺沼稻次郎

    淺沼委員 この問題に関連して、國会で働いておる職員の方々は特別職としておりましたが、特別職にならないことになつたわけです。從つて法律案をつくらなければならぬことになつて、從業員組合の方でも急いでおるようであります。なるべく早く給料の問題と関連して処理してあげるように願いたい。
  91. 山口喜久一郎

    山口委員長 お答えいたします。事務局の方でも相当急いでおりまして、私と事務総長と法制局長とがG・H・Qの方へ行くというような打合せになつております。
  92. 成重光眞

    成重委員 大事なことでありますから、一應党に帰つて御相談しなければならぬので申し上げますが、ただいま保留になつております不信任案の件は提案者の農民党からの御説明によりますと、不信任案の不信任理由がほかにもありましようが、一應言われておりましたのは、政府院議を無視した、こういう政府に対しては当然不信任を出すべきだというようなことも、一節に言われておつたように聞いております。そこで院議を無視するかしないかという点は、要するに施政方針演説をただちにやれということに対する院議であつた考えます。この問題に関しては今の運営委員会政府からの正式御答弁によつて、この運営委員会の線になるべく沿うということを運営委員会では今了承したことになつております。そういたしますと、この不信任案の中に強く叫ばれておりました院議を無視したという政府責任は、一應了承したので解消したことになると思つてさしつかえありませんか。
  93. 山口喜久一郎

    山口委員長 成重君にお答えいたしますが、運営委員会としてはただいま官房長官から、昨日の申入れの二十五、六日という線に沿いたいという、重ねての御発言がありましたから、これを聞きおくという程度において了承したことに御承知を願います。
  94. 今村忠助

    ○今村(忠)委員 今政府職員に対する給與の問題等が出ましたが、同時に議員自身の問題もいろいろありますから福利小委員会をすみやかに開く機会をつくつていただきたい。
  95. 山口喜久一郎

    山口委員長 承知いたしました。     —————————————
  96. 只野直三郎

    只野直三郎君 私は第一議員倶樂部の田中君の代理で出ております。私の発言委員外発言になりますが、ちよつと申し上げたいことがあります。
  97. 山口喜久一郎

    山口委員長 只野君の発言を許すことに御異議はありませんか。
  98. 山口喜久一郎

    山口委員長 御異議がないようでありますから、許します。
  99. 只野直三郎

    只野直三郎君 それは三、四日前に私の方から決議案として出した問題でありますが、政局混乱防止の原因を究めて、日本の政局を安定する方式を確立したいという私の切実な考えによりまして、政局混乱防止特別調査委員会を設置してもらいたい。そういうことを提案したのでございますが、これは相当重大な問題でございまして、簡單にできることとは考えておりません。ただ私のそれを提案するに至りました考え方を一應皆さんにお傳えいたしまして、それを審議するに際しての参考に申し上げたい。こう思うのでございます。
  100. 山口喜久一郎

    山口委員長 本日は本会議が二時という約束にもなつておりますから、明日また本委員会を午後一時から開くことにいたしまして、その際十分御趣旨を承つて委員会態度を決する、こういうことにいたしたいのでありますが、いかがでございましようか。
  101. 只野直三郎

    只野直三郎君 結構でございます。
  102. 山口喜久一郎

    山口委員長 ではさように決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時三十五分散会