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1948-10-13 第3回国会 衆議院 議院運営委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十月十三日(水曜日)     午前十一時五十一分開議  出席委員    委員長 淺沼稻次郎君       坪川 信三君    石田 博英君       稻田 直道君    小澤佐重喜君       工藤 鐵男君    高橋 英吉君       益谷 秀次君   山口喜久一郎君       笹口  晃君    山下 榮二君       吉川 兼光君    神山 榮一君       中村 俊夫君    小島 徹三君       椎熊 三郎君    石田 一松君       平川 篤雄君    成重 光眞君       中野 四郎君    榊原  亨君       林  百郎君  委員外出席者         議     長 松岡 駒吉君         副  議  長 田中 萬逸君         議     員 岡田 春夫君         議     員 齋藤  晃君         議     員 多賀 安郎君         議     員 高倉 定助君         議     員 只野直三郎君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 本日の会議に付した事件  本日及び明日の本会議に関する件     —————————————
  2. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 これより運営委員会を開きます。  本日の議題は、昨日留保された本日の議題のことについて相談することになつておりますが、総理大臣指名に関する件について、何か御意見ございませんか。
  3. 林百郎

    ○林(百)委員 昨日の委員会模樣ですと、民自党民主党との間の話がまだはつきりしなくて今日に延びたのだが、その後の関係はどうなつたか。
  4. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 民自党民主党との関係は、こちらに報告する筋合のものじやないと思う。あくまでも議院運営委員会を通しての関係じやないと思う。
  5. 林百郎

    ○林(百)委員 内容は別として本日首班指名にいく段階までに來ているかどうかということです。
  6. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 それはまだ発表の段階に達していない。だから平たくものを言えば、午前中に型のごとく議院運営委員会を開いて、ここですぐ何時に首班選挙を行うということは、今ちよつと無理かと思うのです。
  7. 椎熊三郎

    椎熊委員 私の方は昨日夕刻來民主自由党の方といろいろ私どもから差上げた回答に対しての質問やら打合せのようなものがあつたようです。本朝來そのことについてなお折衝しつつあり、大体今委員会に入る直前の状況だと、民自党ではわれわれからの返事並び條件についてさらに党をまとめての御返事をするためには多少の時間を要するので、しばらく待つてもらいたいという話が來ているということです。從つて今の段階では午後一時から本会議を開いて総理指名選挙をやるというのには無理があるのではないか。しかしわが党としては大体党の方針がまとまりかかつているので、民自党態度はつきりさえすれば、即刻にでもできる態勢にはなつているけれども、せつかく両党の間で交渉中であるとするならば、事は重大な問題だから、なるべく円満な話合いがついた上で選挙した方がよいのじやないかという氣持をもつています。
  8. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 そういう意味合いからどうでしよう。われわれの方と民主党の方と御相談の上、委員長にさらに運営委員会を開いてもらつて、時間をきめないで大体の目安が立つた場合に開いて首班選挙の開会を決定する。こう御了承願つたらいかがでしよう。
  9. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 山口君の今の案も一案だが、時間に制限なくすると何時に開くかわからぬから、およそ三時なら三時ということを両党の間でひとつ……。
  10. 椎熊三郎

    椎熊委員 三時ごろもう一ぺん開いてもらいましようか。
  11. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 では三時ごろ。
  12. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 では態度決定の党派もあるようですから、三時までこの委員会休憩いたしまして、三時にもう一ぺん開いて、どういうぐあいにするかということを相談することにいたします。しばらく休憩します。     午前十一時五十九分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後三時二十二分開議
  13. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  総理大臣指名議決に関する件の取扱い議題に供します。
  14. 椎熊三郎

    椎熊委員 先ほど委員会で申し上げた通り、目下のところ先ほどとさらに変化のない状態で、わが党としては民主自由党からの何分の挨拶を待つておる状態であります。他党の方々にはたいへん御迷惑でございますけれども、事は非常に重大な問題で、民自党におかれても、承るところによると目下役員会等を開いていろいろ御相談中のようですから、いましばらく本会議を開くことを延期していただきたい、これだけ希望します。
  15. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 今椎熊君のおつしやる通り、正式な返事はいたしておりません。それかといつて進行を休んでおるわけではなく、誠意をもつて進行中であります。結論においては今椎熊君のお話通り、もう少し時間を貸していただいて、できるだけ進行するようにしたいと思つております。
  16. 成重光眞

    成重委員 そうすると、民自党の方としては本日中にも話合いがつきそうですか。
  17. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 話がつくということは、いろいろに解釈されますが、成立するかしないかは、もちろん断言できませんけれども、少くとも私どもは、話がまとまるものならば本日中にまとめ、党として難関にぶつかつてまとめることができない状態ならば、これはやむを得ないから從來のわれわれの構想で進むようにいたしたいと思つております。御了承願います。
  18. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 大体私の問わんとするところは、今言われたようであるが、続けて小澤君が心配しているように、両者の感情に影響することを聽くのもどうかと思うが、今日という意味は、私ども希望からいつて、少くとも六時の定刻ぐらいまでに片づけるように両者でお骨折り願うよう誠意を披瀝してやつていただきたいと思います。六時以後では連日ずいぶん迷惑している人もあるので、六時を越してまで今日中にやらなければならぬということもないわけですから、明日に持越す、そういうふうにしてやつていただきたいと思います。
  19. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 吉川君のお考えは了としますが、たとえば六時になつてもう一時間か二時間努力すればまとまるという場合があり得る。そういう場合を予想すると、今ただちに六時ときめることはできませんが、できるだけ六時ということに努力します。
  20. 林百郎

    ○林(百)委員 もう一つ民自党民主党の話が六時についても、他の社会党國協党等はそれを一つの材料として党の態度をきめるということになつておるのか、いないのか。もしなつておるとすれば、民自党民主党の話が六時についても、やはり今日中にはできない。その辺の事情もお聽きしておきたい。
  21. 平川篤雄

    平川委員 國協党民主自由党から申出があり次第ただちに決定をいたします。一刻も空白を続けたくないという氣持ですから、できるだけ今日中に上げてもらいたい。
  22. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは六時という議論も出ておりますが、幾分か余裕を見て五時半にこの会を再開するということで暫時休憩いたします。     午後三時二十九分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後五時三十七分開議
  23. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  総理大臣指名議決に関する件の取扱いについてお諮りいたします。
  24. 椎熊三郎

    椎熊委員 先刻ちようど五時ごろだと思いますが、民主自由党から私ども回答に対する挨拶が参りまして、それによつて幹部会を開きまして、幹部会は未決定のまま散会になりまして、六時から代議士会最後決定をするということになつております。そこでそれがどれだけの時間を要するかは、開いてみなければちよつとわかりませんので、そういう状況にございますことを御参考までに申し上げておきます。
  25. 高橋英吉

    高橋(英)委員 民主自由党の方では、もうほとんど見透しがついたので、この際早急に指名投票をしたいと思います。
  26. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ほかに御意見ありませんか。
  27. 林百郎

    ○林(百)委員 社会党の方はどうなつているのですか、御参考までに……。
  28. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 社会党はこの政変の当初からの態度と少しも変つていないのでありまして、各党の間で非常に複雜な動きが見られておりましたので、その大体の段落を見ましてから、これはもうかねてからこの運営委員会でも申し上げておりますように、一、二時間の時間の割愛によつてわが党の機関にかけまして態度はつきりしたい、こういう待機の姿勢にあるのであります。ということは、各党派首班指名に対する態度が具体的になつあとに、社会党は元來純粹な野党ということも声明しておることでありますから、社会党の議がまとまることは決して皆様の御迷惑をかけるほどの時間はいりません。今しかし民主党椎熊君のお話を伺いますと、六時から代議士会をおやりになつて、しかもその時間がどのくらいかかるかというお見込みもはつきり立たぬというような情勢のように承りますると、私は先刻この委員会発言いたしましたように、各党とも議員の諸君は、この問題以來連日詰め切つてたいへんお疲れのようでありますし、先刻民自党小澤君も私の話に御賛成のようでありましたが、六時から代議士会を開いて、それに相当の時間がかかるということでありますと、今夜中にはとても指名投票まで行くことは困難ではないか、こういうように考えておりますので、できればひとつ明日あたりに持越されたらどうか、こういうふうに考えております。
  29. 中野四郎

    中野(四)委員 民自党から、民主党並びに國民協同党に向つて、かねての御希望に対して答弁がたしか與えられておると思う。從つてその答弁内容は十分考慮するというか、何かよくしりませんが、これについてもし御賛成願えればけつこう、御賛成願えぬなれば返事もいらないというふうに私は伺つておりますが、この点は民主党においてはどうですか。その点態度をきめておるのですか。
  30. 椎熊三郎

    椎熊委員 それはこういうことです。態度は昨日の議員総会できまつております。その態度に基いてもちろん協議してそれに挨拶をしたのでありまして、挨拶に対する返答は、もちろん幹部会ではやりましたし、代議士会でもやつたのです。今度やる代議士会は、まさに最終段階でありまして、しからばわが党は本会議場においていかなる投票をするかということをきめるのであります。
  31. 中野四郎

    中野(四)委員 この際お互いにガラス張りの中でやるのであつて各党各党党利党略のために動くことは、政局收拾の上において正しいことではないと思いますから、民自党側國民協同党に、いわゆる回答内容、あるいは民主党に與えた回答内容、あるいはいかにして今日の本会議をば運営して行きたいと考えておるかという点を民自党側から明確にしていただきたいと思います。その内容はみんな各党にわかつていないのです。
  32. 石田一松

    石田(一)委員 私たちの党でも、ただいま中野君からお話になりました民自党としてのこれが最後回答であるという回答が参りました。その回答議題として、今代議士会を開いた結果、この回答に対しては、われわれが昨日発表した第一項目に対する回答としては誠意があるとは認められないということに決定しました。その後、但し誠意があるとは認められないが、しからばだれに指名するかということの段階の討議に入りましたところ、ちようど運営委員会という御通知がありましたので、一應二十分間休憩をしてここに來たのであります。
  33. 高橋英吉

    高橋(英)委員 中野君の御質問ですが、これはわが党でもまだ公表していないのです。それで今ただちにここで発表するわけにいきません。いずれ党議にはかつて発表しても差支えないということになけば……。
  34. 中野四郎

    中野(四)委員 ぼくはそんな四角ばつたことをいつまで言つていたつて納まりはせぬと思う。たとえば昨日から今日までの段階が一向変化をしておらない。傳えられるところによれば、いわゆる民主自由党イニシアをとらせることについては、各党異議なしと言いながら、今度の民自党首班指名することについては、吉田ではいけない、山崎ならいいということを聞いておる。もし今度憲政運営の上において、第一党のものがイニシアをとる上において、その党の代表者たるものが首班指名の選に当らずして、党内の何人かを選定投票するというような惡例を残すことになると、社会党が第一党をとつた場合、社会党片山委員長投票しないで、特定の人間に投票するという結果になる。私は昨日から今日までの結果を見ておると、一向進捗しておらぬ。さらに明日までこのままで行つたところで、同じような段階で、ただ時を稼ぐだけで、政局昏迷に陷れ、國民をして國民の信を失わしめる何ものでもない。むしろそれよりも、卒直に民育党民主國協党申入れをした点についてこの会に発表せられて、民自党がこういう態度に出ておる、ないしは國協党はこういう態度に出ておるということを明らかにされて、お互いに協議した方が、今後本会において、首班指名段階においても速急にいくのではないかと思う。ここで発表する限りでないと言われればそれまでですけれども、むしろ発表された方がいいのではないか、こう考えるのですが、どうですか。
  35. 椎熊三郎

    椎熊委員 中野君の御意見ですが、事態は昨日以來さらに進展しておらぬという御解釈であるが、私どもはそうではない、非常に進展して、まさに最後段階であると考えている。民主自由党とわが党の間にかわされたいろいろな文書等については、民主自由党先ほど言われたように公表をはばかるということで、わが党はむしろ受身の形でありますから、民主自由党の御発言を尊重いたしまして、私どももこれを公表いたしたくありません。ただ中野君の言葉の中に一党の総裁を差しおいてたれかを選挙するというような、あなたの憲法上あるいは政党上の御議論は、御議論としては尊重いたしますが、昨日以來私ども民主自由党との間においては、内容は申し上げられませんが、さようなことで交渉しておつたのでは断じてございません。誤解ないようにお願いいたします。
  36. 中野四郎

    中野(四)委員 私はもちろん傳えられるところによればということが前提になつているので、それが基本になつているのではない。
  37. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 党と党との挨拶交渉を今後とも運営委員会においてこれを発表し、あるいは議にかけるというようなことは、運営委員会自体の行き方ではないと私は思いますから、かようなことは、たとえば休憩を宣した後の各党の懇談の形式において話すということが当然であつて速記録を通じてかようなことをお話する筋合いのものではないと思います。
  38. 成重光眞

    成重委員 先ほど社会党からの発言の中に民主党民主自由党との間の交渉経過について、民主党が六時から代議士会を開いていろいろ協議をしたい。時間的に大体の見透しがつかないのと、なお他党の人たちもその点について一應愼重に考慮したらどうかという御意見がありましたけれども、われわれの党としては、最初公に党の方針を発表してある通りに毫も変つておりませんので、ただ問題はこれを明日に持越すということよりも、民主党にお尋ねいたしますが、六時から代議士会を開いて大よその時間の見通しが立ちますならば、なるべく今日やる方がいいんじやないかと考えておりますが、一應民主党として六時からの代議士会がさほど長引くものかどうか、その点の大体の見通しをお聽きいたしまして、なおその見通しがつかないというならば、一應本日はこれにて散会するよりほかはないじやないかと思いますが、その点はいかがですか。
  39. 椎熊三郎

    椎熊委員 まだ開いてみないからわかりませんけれども、事すこぶる重大な問題でありますから、私どもはもし長くかかれば徹宵してもやるつもりでおります。おそらくは明日の本会議までにはきまると思いますが、三十分や一時間できまるとは想像されないのであります。
  40. 林百郎

    ○林(百)委員 結局今民主党態度決定で他の党が待機するという姿になつている。それは党内事情がいろいろあることでしようから、よその党から無理を言うわけにいかぬから、そこで民主党自体希望としては、一体われわれ全部に待機していてもらいたいのか、あるいは明日までに延ばしてもらいたいのか、そこをひとつ聽かしてもらつて、われわれも態度をきめたいと思います。
  41. 椎熊三郎

    椎熊委員 われわれはちつともむだではない。一生懸命なんだが、あなた方の方でむだだと考えられるならば、私どもは今日はどうしてくれということを言う立場でないので、どうか状況お察しの上で全体で御決定を願いたい。
  42. 高橋英吉

    高橋(英)委員 椎熊君のお話を聽きますと、最後段階に來ておるということですが、相当論議し盡すだけのことは盡しておると思う。あと勉強していただけば、一時間とか一時間半内に党議をまとめていただくことができるのではないかと思いますが、私どもも一日も速やかに昏迷な現状を打破することが、國民に対する責務だと思つております。一時間半でできなければ、二時間でも二時間半でも待ちますから、一定の時間内に極力党議をまとめていただいて、開会していただきたいのですが、いかがですか。
  43. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 私どもも同じことを言うのでありますが、各党態度がきまりましてから、社会党は二時間ばかり時間がほしいのです。一時間ないし二時間ほどほしいということは、最初から申し入れてあるところです。そこで民主党の方は、もし二時間で終れば、そのあとでなお社会党の協議する時間だけは頂戴しなければなりません。これをひとつお含み願います。
  44. 石田博英

    石田(博)委員 今吉川氏のお話でありましたが、先ほどから聽いておりますと、社会党はもう当初から一定方針をきめておるのであつて、今さら御議論なさる必要もないように私どもはとつたのであります。各党がきまつてから、なお二時間というようなことは、少くとも本日は承つた記憶はないのであります。
  45. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 それは一番最初から申し上げたのであります。私の方は中央執行委員会議員総会を開きますので、これに一時間ずつかかる。事きわめて重大なことですから、基本的態度はきまつておりますけれども……。
  46. 成重光眞

    成重委員 ここで重ねて民主自由党にお尋ねいたしますが、民主党交渉なされておることについて、その内容は発表できない。これはごもつとものことだと思いますが、われわれのところに民主自由党から來てお話のあつた程度のことは、一應民主自由党文書に書いてこれだけのことを民主党に言うたけれども民主党はこの字句の点において異議があるのだ、こういうことを言われておるので、何かわれわれは隠し事があるように考えて、非常に不明朗だが、その程度のことなら、少くともこれを引延ばして何するほどの問題ではないように思うのですが、それ以上にあるのですか。
  47. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 民主自由党はそれ以上に何ものもない。だから早く本会議を開いていただきたい、かように主張しておるのであります。
  48. 齋藤晃

    齋藤晃君 先ほどからお伺いいたしましても、首班選挙はもう一刻も猶予できないと思う。私どももちろんそうでありますが、社会党としましても、小会派においても、いずれも態度はきまつておる。態度がきまつた今日において、いたずらなる昏迷が、大政党あるいは二、三の間においてあるということは遺憾にたえない。この内閣がこうなつた原因も、いわゆる民主党のああした事件にあることを考えられまして、昏迷な時局を收拾するために、即座にひとつこの際ぜひ開会願いたいと思います。
  49. 榊原亨

    榊原(亨)委員 ただいま齋藤君から、小会派態度がきまつたとおつしやいますが、私の方ではまだ態度はきまつておらないのであります。これは民主自由党の方から、この間吉田さんをよろしく頼むというお話でありましたが、その後何らのお話もございませんから、私どもの方としては、いずれあると思つたところが、先ほど三十分前に小澤君がおいでになりまして、またよろしく頼むというお話です。そこでよろしく頼むというのはどうよろしく頼むのかというと、民主党並びに國協党の方から申入れがあつた、そういうお話です。そこで私の方ではさらに詳しいお話民主自由党の方からあるものと待つてつたのでありますが、そういうふうなことを三十分前に聞きましたので、さらにこの上は民主党並びに國民協同党の御態度がきまつた上で、私どもは独自の立場から民主自由党にいろいろお話を申しまして、そうして態度決定いたしたいと私は思います。
  50. 高橋英吉

    高橋(英)委員 榊原君のお話ちよつとわれわれ受取りがたいのですが、私どもは、私どものの総裁指名してくれというふうに交渉したのであつて、そのほかの何ものもないのです。從つてどもの方で首班指名申入れをしたのに対して、御考慮くださればよいので、その点はどうかひとつ了承願いたい。
  51. 榊原亨

    榊原(亨)委員 ただいま高橋君のお話がありましたが、先ほど三十分前に小澤君から聞きまして、民主自由党憲法上の解釈と、私ども憲法上の解釈とが非常に行き違つているということが初めてわかつた。從つて何でもよいから首班はひとつ吉田さんに選挙してくれということは、私ども憲法上の解釈から申しまして、そういう憲法上の解釈は私どもはしておらないのであります。從つてその前提となるべき事項につきまして、一應の了解を求めなければ、私どもといたしましてはただ無條件吉田さんを選挙してもらいたいというお話にはちよつと應じかねると思います。
  52. 石田博英

    石田(博)委員 榊原君のおつしやるのは、ここであなたの党が應じてくださるのか、くださらぬのかということをこの席上で私どもは承る必要はない。これはこの機会の議論の対象ではないと思うのですが、各党殊社会党でも、また新自由党準備会でも、それぞれ独自の立場で党の態度をきめられるというお話ですが、そのお話と他党の態度決定を見てから、その後に時間がほしいという御言明とは、はななだ矛盾するものがあるように私どもは承つた。そこでもうこういう問題についての議論はし盡して來たものであると私ども考えるのであつて、われわれとしましては、いたずらに同じ議論をして昏迷を重ねてまいりまするよりは、本日時間がたとえ遅くなりましようとも、最大の努力を拂つて本日のうちに投票をせられるようにおとりはからい願いたい。
  53. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 私どももこの昏迷した政局を一刻も早く收拾するということには、決して反対するものではありません。但し巷間行われておりまする議論をわれわれ聞くたびに思いまするのは、このたびの政変は、いわゆる政策の行詰りによる政変ではないのです。國民の待望するところの政界淨化ということが、このたびの政変の主目的でありますから、そこでわれわれといたしましては、單に政策によつて倒れたということでありまするならば、すぐものが片づくかもしれません。また民自党がいわゆるイニシアチーブをとるということにはわれわれは反対しているものではありませんけれども政界淨化という重大な意味をもつた政変でありまするがゆえに、ことさらに一日を爭つて、議会において各議員がその考えを自由に投票に反映するというだけの考慮をする時間がないような、そういう投票の仕方をとるよりは、國民が納得するような、いわゆる政界淨化には最も適当な後継首班であると、こういうようなところにおちつくことができるならば、私は本日が明日になつたからといつて、それが國民の待望を必ずしも裏切るものではないと考えます。  それからもう一つは、この前の三時の会合のときにも、私が六時を限りということを申し上げまして、そのときに小澤君から、六時とはつきりきめるのははなはだ実がなさ過ぎるから、そのあと一時間か一時間半ぐらいで片づくようであれば、それで片づけてもいいじやないか、私どももそれはお互いの常識にまつということで行きたいものだということで、別れてもおりますし、三時の運営委員会会合のときのそういう申合せを尊重する意味で、また民主党なり、新自由党準備会なり、わが党なりの態度決定する多少の時間を御考慮に入れていただくことができるならばということを、重ねて申し上げます。
  54. 中野四郎

    中野(四)委員 今の吉川君の御発言を聽いていると、私の足らざるところかもしれないが、政界淨化のために、いわゆる政界淨化見通しがつかなければ、首班指名を急がなくてもいいじやないかというお話だが、それでは一体昭和電工石炭國管が全部檢挙されて、全部済んでからやるという意味か、それとも吉田さんがおかしいという意味か、よくわからないのです。
  55. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 どうも運営委員会として、大分政治上の議論に飛躍して來たようです。しかし実際問題として、時間的見通しというようなことを中心に論議を進めていただきたい次第でありまして、わが党としては、先ほど工藤君から申しました通り、すでに民主党及び國協党に対しては工藤君は最後の通牒というような言葉を使われましたが、われわれの態度は明白にお傳えしてある次第であります。それを中心として、はたして今晩中にできるかどうかというようなことを御協議願いたいのであります。われわれはあくまで今晩中に首班選挙が議了するように御努力を願いたい。これが民主自由党態度であります。
  56. 林百郎

    ○林(百)委員 先ほどから各党お話を聽いておりますと、大体の大勢は今夕は無理なような感じがします。これは民主党の方は代議士会がどのくらい時間がかかるかわからない。國協党もまだはつきりしていない。社会党各党態度決定を待つて後に二時間ぐらい要する。また各代議士も外に出ている人もあり、これを呼ばなければならぬ。そういういろいろな情勢からいつて、今夕は無理だと思います。だめならだめという見通しをつけて、明日に延ばす方がいいと思いますから、われわれとしては明日に延ばしていただきたいと思います。
  57. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ちよつと速記をやめてください。
  58. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは暫時休憩いたします。     午後六時十五分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後六時四十三分開議
  59. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは休憩前に引続き、会議を開きます。
  60. 工藤鐵男

    ○工藤委員 私らもこの席を円満にしたいために、諸君に御迷惑をかけて相談してもらいました。議員五、六十名集まつて、今日中にやれ、明日でなければいかぬという説は実は一つも出ない。そこでわれわれは大勢に從うよりしかたがない。各派の方もいろいろ都合があるようですから、われわれとしてはやはり各会派の方々の意思を発表していただいて、どうしてもいかぬということであれば、最後に私らも考慮します。
  61. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ではもう一ぺん國協の方からも民主党の方からも、自由党の方からも結論を言つてください。
  62. 椎熊三郎

    椎熊委員 だんだん時間が参りましたし、この運営委員会が済まないと代議士会が始めようがないので待機しております。これから始めるのでは実際問題としては二時近くまで残つてやることになつて、さらに迷惑をかけることになるから、今日は散会していただいて、明日定刻から始める。それまでには間に合わせる。こういうつもりでおります。
  63. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 明日は定刻から始めていただく。定刻に始まらないまでも、明日中には必ずやるということを申し合せて、今日はひとつ延期してもらいたい。
  64. 石田一松

    石田(一)委員 ただいまの社会党の御意見に同調します。
  65. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでどうでしよう。先ほど休憩中いろいろ懇談の際に、林君と中野君から今日はこの程度にして明日あらためてやつたらどうかという提議も出ておりましたが、何か発言がございましたらどうぞ。
  66. 中野四郎

    中野(四)委員 私は先ほどの動議を一應撤回して、速やかに本日投票に入られた方がいいと思う。
  67. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方はその動議を提議しております。はかつてください。
  68. 高橋英吉

    高橋(英)委員 ちよつと民主党椎熊君にお尋ねしますが、いつも強い言葉で表現される椎熊君が、明日の定刻に開会するつもりだというお言葉ですが、つもりだということは、日ごろの椎熊君の発言からいつても、最大限度の弱い言葉だと思うがどうでしよう。
  69. 椎熊三郎

    椎熊委員 日ごろどうかしらぬけれども、実際問題として定刻一時かつきりに始めたことはないじやないか。始めることは一時としておいて、それの責任は感じますけれども、故意にそれを延ばすということじやなしに、今までそれでやつてきたんだから、前例通りやつたらどうですか。
  70. 成重光眞

    成重委員 私の方ではこの会議の第一回から提議して申しておる通り、終始一貫毫も変りません。
  71. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではお諮りいたします。先ほど休憩中に林君と中野君から今日はやめて明日にしたらどうかという動議があつたのですが、今聽くと自由党の方からどうしても今日やつてもらいたいという強い御要求がありまして、採決をとればおのずから決定するのですが、これは採決をとつて多数決ということでなく、大体皆さんの意向が明日まで延期してもらいたいという方が多いようですから、民主自由党の意向を抑えるということではなく、民主自由党に消極的御了解を願つて、明日に延ばすということにして、これで散会したらどうですか。
  72. 工藤鐵男

    ○工藤委員 御参考までに、参議院の方の状況を御報告申し上げます。参議院の方はどうしても今夜中にやろうということに大勢はなつておりまして、それについての多少の異論もあるようだけれども、議長もこの点を心配して、何とか衆議院の方が今日中にやるような情勢であれば、ぜひ今夜中にやつてしまおうと、現在足とめしているような状態で、向うは非常に急いでおるということだけは申し上げておく。だから民主党も無理はないと思いますが、われわれの態度先ほど申し上げましたように……。
  73. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 中野さんから一應動議を撤回されて、必ず明日は指名選挙を行うということになれば、考慮の余地のあるようなことを言つておられますから、結局最後に残るものは民主自由党関係だと思います。もし御了解が行きますれば、採決をしないで、そういう議論があつたが、皆さんの氣持が明日にやるということに決したということでどうでしようか。必ず明日は指名選挙を行うということで……。
  74. 林百郎

    ○林(百)委員 ただいま民自党申入れを了解事項として今日は散会したらどうですか。
  75. 成重光眞

    成重委員 何か参議院の方と連絡していて、そういう話があつたのですか。
  76. 松岡駒吉

    ○松岡議長 参議院の方からは、正式に何もそういうことはございません。ただ参議院議長から電話で、どういう形勢にあるかということが今日晝過ぎにありまして、どうも何とも目安のつかぬ状態だということを申し上げておきました。
  77. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは民主自由党の方から今晩やるという強い要求がありましたが、この委員会の空氣を察知されて、明日は必ず指名選挙を行うということに決定して、ただちに本会議を開かれて、同時に散会願うということに御異議ありませんか。
  78. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 皆さんにお願いします。新しい議論ではないので、先ほど片鱗だけを申し上げたのですが、よその問題とは違いまして、たびたび繰返して申し上げるように、この政治の空轉、空白ということは、一日たりとも許されないのであります。今晩中に指名はできないかもしれません。しかしわれわれ國会議員としては、最後まで努力して、それでできぬならば國民に対して言訳ができるけれども、努力もしてみずに、漫然として一日延ばすことは非常に遺憾である。そういう意味において私は結論においてできなかつた場合にはやむを得ませんが、民主党党議が何時間かかるかわからぬが、あるいは二時間くらいでまとまるかもしれない。どうしてもそれができぬという場合に、さらに考慮しても遲くはないのではないか。だからもう二時間ぐらいやつてみて……。
  79. 椎熊三郎

    椎熊委員 われわれは眞劍にやつている。君らの方の回答つて一日早く來れば何でもない。
  80. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 大体さつき懇談をしているうちに、動議が林君と中野君から出て、今日はこの程度で散会して、明日には必ず指名を行うということにしてはどうかという話が出たわけです。しかし懇談会の席上だから、採決をとらないで、今まで延ばしてきたのです。それで工藤さんから今お話を願つて各党各派からそれぞれ意見を求めたのですが、その結果は、民主自由党の御了解を願えるならば、明日必ず指名選挙を行うということにして、今日は散会しよう、そういう意見がまとまつてきている。
  81. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 よそはまとまつているかもしれないが、私の方はまとまらない。だから私も最後のお願いをしているのです。私はこういう重大な問題だから、各派と喧嘩してやるというようはことは断じて避けなければならぬ。しかし今七時だから、あと刻限まで五時間あります。その中の二時間ぐらいを各派で帰つて御審議願つて、それでもできないということならばやむを得ない。まことに皆さんも御迷惑でしようが、二時間ぐらいのことは辛抱してやる責任があるのじやないかということを申し上げるだけです。これでもみんなが反対だというのならばしかたがないが、願わくば重大な問題でありますから、もう一度お考えつて私——どもは決してここで採決とか何とかいうわからぬ議論はしません。最後には皆さんと一緒になりますから、もう二時間ぐらい各党に帰つて相談の上、どうしてもまとまらぬというときに、こうした結論を得ても遲くはないと思います。
  82. 林百郎

    ○林(百)委員 小澤さんのお話はよくわかりますが、それは自由党の面目を立てるだけであつて、実際今夜開くことは、大体の趨勢からいつて不可能だから、この際自由党の面目は捨ててもらつて、明日に延期してもらいたい。國民に迷惑とか何とか言いますが、かりに今晩一晩延ばしても、むしろ昭和電工とか何とかそういう汚いことをやらない内閣ができた方が、國民には大いに仕合せだと思う。それは理屈と考えようです。運営委員会の大体の情勢からいつて、やはりこの際民主自由党の方も同調してもらいたいと考えます。
  83. 工藤鐵男

    ○工藤委員 今林さんから面目というような話が出たが、われわれは何も面目を立てようとか何とかいうのじやない。ぼくら同士の主張は今日中にやるということで決定しておるのだから、これを今日やらぬということには賛成ができないのです。從つて採決の方法によるなり、あるいはここで意見の発表をしてしりぞこうというのです。何も面目など考えてはいないのです。そこで今小澤君の中間説が出ましたが、その中間説はもつともな話で、二時間ぐらいわれわれは待機してもいいじやないか。そのうちに民主党態度がきまればやつてもいいじやないかと思うので、これは決して不当の議論じやないと思う。
  84. 椎熊三郎

    椎熊委員 それはよくわかりますけれども、われわれは今の見通しというものも必要だし、先般來民主自由党とわが党との間には、重大な問題で協議を続け、文書のやりとりなどまでもして、その間何らの爭いもなく今日までその相談に対してはお互い誠意を盡しておつたのに、今日俄然一方的に今日中にやろうじやないかと、他会派の都合も聽かずにきめてしまつた。他会派の方は明日にしようということが大勢を制しているのに、自分の方ではすでにきまつたのだから、どうしてもその意見を通さなければならぬというような態度は、あまりにも一方的だ、もう少し円満にやつたらどうです。
  85. 山下榮二

    ○山下(榮)委員 いろいろ話を伺いますと、民主自由党の切なる御意見もよくわかるのであります。そこで委員会委員会としての方針決定を願いたいと思うのであります。大多数のものが現状の見通しの上では、今晩中に投票を行うことは至難であるという見方の上に立つて、明日に持越そうと考えているので、ただ徒らに今晩を明日に延ばそうというのではないのでありますから、今日のところは、今晩中に各党各党がひとつ相談をして決定を願つて、明日はぜひとも投票を行われるように申合せをしていただきたいと思います。
  86. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 小澤さんからいろいろ御意見もありましたが、民自党以外は、明日に延ばして、明日は必ず行うということにしたらどうかという御意見が大多数のようですが、さよう決定するに御異議ありませんか。
  87. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではさよう決定いたします。  本日はこれで散会します。     午後七時五分散会