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1948-01-31 第2回国会 参議院 予算委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年一月三十一日(土曜日)   —————————————   本日の会議に付した事件 ○昭和二十二年一般会計予算補正(第  十三号)(内閣送付) ○昭和二十二年特別會計予算補正(特  第七号)(内閣送付) ○予算編成に関する事前調査のための  小委員設置の件   —————————————    午後二時三十二分開会
  2. 櫻内辰郎

    委員長櫻内辰郎君) 只今より予算委員会開会いたします。議題は昭和二十二年度一般会計予算補正第十三号、及び昭和二十二年度特別会計予算補正特第七号であります。議案の説明は後程大蔵大臣出席をされて説明されることになつておりまするが、その前に案の内容について政府委員から御説明願うことにいたします。
  3. 河野一之

    政府委員河野一之君) 大藏大臣が後程参られまして御説明申上げるのでありますが、その前に御配布申上げました書類につきまして、補足的な御説明を申上げたいと思います。先ず昭和二十二年度補正予算第十三號、及び特第七號総合内訳表というのがお手許に行つておると存じますが、これについて御説明申上げます。  この表は一般会計通信鉄道を通じました予算の純計とでも称すべきものであります。通信鉄道以外の特別会計におきましては、各々の会計で今度の〇・八月分の予算を賄つておりますので、それを除きました通信鉄道会計一般会計との間に、この予算につきまして関渉が起つておりますので、その関係を明らかにした表が本表でございます。  先ず歳出の方でありますが、〇・八月分の生活補給金が、一般会計通信鉄道と通じまして三十三億九千六百万円であります。その内訳は、一般会計が十億二百万円、これには一般会計保有職員の分が最近の現在を取つておりますが、二十九万九千人、約三十万人分と、國から補助しておりまする職員約二万八千人に対する分、それから警察及び学校関係、これは地方團体に対するものでありますが、警察及び学校関係職員の〇・八月分につきましては、その二分の一を國が負担するという建前になつておりますので、この分は人員にいたしまして四十四万四千ほどに相成ります。それと簡易生命保險及び郵便年金、それから大藏省預金部、この会計におきまして〇・八月分としまして必要な金額につきましては一般会計から繰入れておりますので、以上合計いたしまして十億二百万円ということに相成るわけでございます。簡易生命保險及び郵便年金、それから大藏省預金部事務は、通信事業特別会計でその事務を運営いたしておりますので、当該会計におきましてその必要とする生活補給金分につきまして両会計一定割合で分担いたしております。その財源が両会計においてありませんので、一般会計からこれを入れる、こういう関係に相成つておるわけであります。十億二百万円の内訳を申上げますると、一般政府職員に対する分が四億七千四百万円、それから補助職員に対する分が、先程の人員に対します分が三千九百万円、地方警察関係の分が九千五百万円、それから義務教育即ち学校職員に対する分が二億三千八百万円、預金部のものが七千七百万円、簡易生命保險及び郵便年金のものが七千三百万円、こういうことに相成つております。  それから次に地方團体の分でありますが、これは警察学校以外の職員の分と、警察学校に二分の一を國が補助いたします残りの二分の一とでありますが、これが合計いたしまして十二億円ということに相成つております。この十三億円につきましては、歳入の方におきまして、五億四千三百万円という所得税の擾ね返りを見ております関係上、それに対して大体四分の一程度の分與税が行くことに相成つております。その分與税と、それからその十二億円からその分與税に相当するものを差引きました額を、貸付金といたしておるわけでありまして、両方合計いたしまして十二億円であります。それから次に通信鉄道の分が十一億九千四百万円、これは損益勘定の分だけでございまして、いわゆる建設勘定即ち工事勘定に属するものにつきましては、公債を以て支弁いたしておるわけでございます。その建設勘定支弁のものが鉄道におきましては五千三百万円、通信事業におきましては二千八百万円と、こういうことに相成つております。以上合計いたしまして三十三億九千六百万円でございます。これは生活補給金でありまして、その外にこの予算には六億という船舶運営会補助の額が載つております。これは船舶運営会の当初予算を組みました当時におきましては、いわゆる千二百円ベースで組んでありましたので、その千二百円ペースが、昨年一月から千六百円べースになりましたこと、それから昨年の七月から千八百円ベースになりましたので、その分が組んでなかつた関係、それから更にこの間の中労委の裁定に基きまして、七月以降千六百円ベースに対して大体六割程度増加をいたすということに相成りました。それから食糧費につきまして、從來月七百五十円程度でありましたものを、千五百円程度引上げる。こういうことに相成りましたので、その分の不足をこの際追加いたしたわけでございます。大体給與不足でございます。  その次は復員費不足でございますが、これは第二復員局関係でございますが、当初復員の計画につきましては、予算上におきましては十二月一ぱいぐらいまでに一應復員が完了するものであろうというような観点から予算を積算いたしておつたのでありますが、御承知のような事情でこれが遅れまして不足を生じたわけでございます。第二復員局関係復員費につきましては、本年の一月一日から掃海艦関係運輸省に行き、それから一般引揚げ関係は厚生省に行き、分割せられたのでありますが、その掃海関係の分は別途後の予算に載つてまいるのでありますが、これは主として家族に対する留守宅渡し、一月乃至三月の留守宅渡しに相当する給與でございます。  この財源といたしましては、以上合計いたしまして四十一億五千九百万円ということに相成つておりますが、これに対しまする財源といたしましては、先ず鉄道旅客運賃引上げが十九億九千四百万円ということに相成つております。大体鉄道旅客定期を除きました旅客につきまして倍額程度引上げをいたす予定でございます。鉄道の一月の旅客收入は大体十八億円程度でございまして、この中定期の占めまする割合が大体一割五分、大体二億五千万円程度でございます。一般の怖客運賃につきまして倍額程度引上げる。而してこれに対して大体一割程度利用減というものを見込んで、大低二十億に相成るわけでございます。実施期は、予算の見方といたしましては二月の十五日というように予定いたしておりますが、その後の状況によりましては多少とも繰上げたいと運輸当局としては考えておられる次第でございます。  次に通信料金引上げといたしまして七億、これは二月の十五日から同じように十割程度引上げをいたすという予定にいたしております。通信の大体の一年を通じての料金收入は八億程度でございます。これに対して一定利用減を見て七億という金額を計上いたしたわけであります。  その次に所得税の撥返りとして五億四千三百万円、即ち今回〇・八月分の補給金を出すにつきまして、これに対して所得税が課かりますので、積算いたしますと五億四千三百万円というように相成ります。  その次の生活保護費不用額が四億円でございますが、これは最近の生活保護費支出状況からいたしまして、この程度不用額が出るということを確認いたしたのでございます。從來生活保護費支出につきましてはとかくの噂もありますが、最近支出の監査をいたしまして濫給を取締りましたので、大体この程度不用額は出るのではないかと考えておるわけでございます。  その次に予備費不用額でありますが、三億四千百万円、これは今まで出しました予備費について現在使用しておらない使用残額を全部不用に充てることにいたしました。当初予算におきましては、三十億の予備費を計上いたしておりました。これを前回國会におきまして十億予備費減少いたしました。その使い残しは三億四千百万円あつたのでありますが、その全額を下用に立てまして、今回の歳出予算財源に充てたわけであります。前年度剰余金の繰入が一億八千万円、これは二十一年度決算上出て参りました剰余会でありまして、これを今までの補正予算で何回となく使つておりますが、その残りのものにつきまして、この金額歳入に計上いたしましてバランスを合せた次第でございます。これが総合内訳表内容でございます。  これを予算にくだきまして、分りよくいたしましたものが別に御配付申上げました昭和二十二年度一般会計予算補正第十三号及び昭和二十二年度特別会計予算補正特第七号という表に相成るわけでございます。前に申上げました表におきましては、財源といたしまして歳出不用額を立てております。この歳出不用額歳入ではないのでありまして、予算に現わしまするときには、歳出減少ということになりますので、從つてそれを差引いたものが純歳出増加として現われる次第でございます。この表によりますと、歳入歳出共七億二千三百九十九万一千円ということになつておりまして、これが歳出の純増加ということに相成るわけであります。特別会計におきましては歳入が十七億二千六百九十万五千円、歳出が十七億三千九十三万円一千円、ここに多少歳出の方が多くありまして差が出ておりますが、これは造幣局の特別会計におきまして予算実行上の歳入超過額を以てこれを賄うということで、受入予算を特に立てなかつたためにこれだけの差が出ておる次第でございます。更にこれを一般会計特別会計に分けて申上げますと、その裏の頁になりまして、先程申上げた数字に相成るわけであります。一般会計政府職員に対する分が四億七千四百万円、即ち最近の現在で約三十万人の職員に対する分でございます。地方公共團体補助職員に対するものが三千九百万円、約二万八千人に対する分でございます。その次は地方警察関係が九千五百万円、義務教育関係が二億三千八百万円、各々不用額の二分の一をここに計上してあるわけであります。以上が一般会計から直接間接支弁します一時手當の分でありますが、更に外の特別会計におきまして必要とする金額を繰入れております。即ち大藏省預金部特別会計の繰入が七千七百万円、その次の厚生保險でありますが、これは厚生保險に従事いたしております職員の〇・八ヶ月分につきましては、從來の人件費についても同様でありますが、一定割合で以て一般会計が分担する制度になつておりますので、これは当該会計歳入状況から來るのではありませんので、制度上から来る結果、この金額を繰入れることに相成ります。それから農業共済保險特別会計への繰入、これは農業共済保險特別会計において人件費というものは、一般会計がこれを面倒を見ておるという関係で繰入れが起るわけでありまして、五万九千円でございます。それから簡易生命保險及び郵便年金特別会計、これが七千三百十万円、先程申しました通り通信事業簡易生命を繰入れましたが、その繰入財源がないために廻り廻つて一般会計の負担となる、こういう関係でございます。その次は地方與税分與金特別会計繰入、これが一億二千九百十八万円、五億四千三百万円の所得税に対しまして二三%でありましたか、そういつたような一定割合で分與税分與金地方團体にやることになつておりますので、その金額を計上いたしました。その次は地方公共團体職員特別一時手当資金貸付金十億七千八十万円、この分與税の分とこれを合計いたしますと、十二億ということに相成ります。それから船舶運営会補助が六億、それから在外者給與支給等に必要な経費増加、即ち先程の復員費が一億七千万円ということになります。これに対しまして一方既定の歳出予算減少が合計しまして二十二億四千八百万円、この内鉄道特別会計への繰入の減少が十二億、即ち今回実施せんといたしまする鉄道旅客運賃引上げによりまして、二十億の増收があるわけでございますが、國有鉄道特別会計の方におきまして〇・八ヶ月分の補給金といたしまして大体八億となりますが、その残りを全部繰入を止める、即ち前回國会において通過いたしました補正予算におきまして、一般会計から財源を繰入れてやるという予算になつてつたのでありますが、その繰入を取止めるということにいたした次第であります。十二億円を減少するという歳出減少に相成ります。それから通信事業特別会計への繰入の減少、これが三億円でありますが、先程申上げました通り通信料金の値上によつて七億を得るのでありますが、そのうち四億円は通信事業で固有に必要とする財源でありますので、その残り一般会計に繰入れて減少する、こういうことに相成ります。それから生活保護費不用額減少で四億円、復員費不用額、これは復員者が遅延いたしました関係帰郷旅費等或いは輸送費等が不要になりましたので、その金額減少いたしたわけであります。その次が予備費減少が先程申上げた通りであります。そういたしまして以上の歳出増加から歳出減少を引きました七億二千三百万円、こういうことに相成ります。  これに対する歳入といたしましては、租税の五億四千三百万円、前年度剰余金の一億八千万円ということでバランスはびたつと合うわけでございます。  特別会計におきましては、これは今申上げましたところで大体盡きるのでありますが、特別会計全体といたしまして一時手当支給に必要な経費が十五億七千六百万円、それから他会計又は他勘定へ繰入一億五千三百万円、分與税の一億二千九百万円、それから小さな、群小特別会計におきましては、〇・八ヶ月分の生活補給金財源予備費等減少によつて賄つておりますので、これの減少が一億二千八百万円、それを合計いたしますと、十七億三千万円ということに相成るわけでございます。  以上大体御説明申上げたのでありますが、先程も申上げました通り借入金によつてこの〇・八ヶ月分を支弁する分が、國有鉄道において五千三百万円、通信事業において二千八百万円でございますが、これはいずれも建設勘定所属職員の分でありまして、現行の制度公債で以てこれを支弁することが許されておるわけであります。以上大体御説明申上げた次第でございます。
  4. 櫻内辰郎

    委員長櫻内辰郎君) 只今の御説明に対して御質疑がありましたら、この際御質疑を願いたいと存じます。
  5. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 その他の政府委員も見える予定でありますか。
  6. 櫻内辰郎

    委員長櫻内辰郎君) 大藏大臣も今、閣議が済んだら見えるわけであります。
  7. 左藤義詮

    左藤義詮君 運輸省とそれから逓信省政府委員関係がありますから……。
  8. 櫻内辰郎

    委員長櫻内辰郎君) 見えます。それでは大藏大臣運輸大臣その他の政府委員の方々が見えることになつておりますが、それまでの間にちよつと御相談申上げたいと存じまするのは、昨日の懇談会でも御協議申上げました通り、第一回の國会におきまして、一般会計予算補正が十二回、特別会計予算補正が六回に及んで、そうしてこの予算案委員会に提出されたのでありますが、いずれも大蔵省から提出をされまして直ちにこれを審議して直ちに本会議に上程するということで、非常に急がれておるのであります。こういうような関係では予算の審議が非常に愼重を期し難いというので、衆議院の予算委員長とも昨年末以來打合せをいたしまして、予算編成に対しましては、國会の意思を織込むために、予算編成に関する事前調査をするということが必要であるということで、予算委員の方の中から小委員を選びまして、そうしてその小委員においてこれらのことを十分に研究をして、予算編成の面にこれを織込んで貰うということにしようではないかということに協議をした次第であります。本件は関係方面にもそのことを申上げまして、そうしてそういうことに諒解を得ておるわけであります。從つてこの予算委員の中から小委員をこの際お選び願つて、その手続を運びたいと考える次第であります。この際、小委員の御選挙を願いたいと考えまするが、御意見がございましたらお話を願いたいと存じます。
  9. 木下源吾

    木下源吾君 その数は……
  10. 櫻内辰郎

    委員長櫻内辰郎君) 実は予算理事会を数日前に開きまして、大体緑風会から五名、自由党社会党民主党から二名づつ、無所属から一名、共産党一名というふうにしてはどうかということで大体理事会で話をした次第であります。
  11. 木下源吾

    木下源吾君 委員長一任で人選を願いたいと思います。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  12. 櫻内辰郎

    委員長櫻内辰郎君) 只今木下君から委員長一任という動議が提出されましたが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 櫻内辰郎

    委員長櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。  それでは御指名申上げます。緑風会村上義一君、西郷吉之助君、岡本愛祐君、川上嘉市君、島村軍次君、自由党から石坂豊一君、左藤義詮君、社会党から木村禧八郎君、森下政一君、無所属から藤田芳雄君、共産党から中西功君、民主党から木内四郎君、櫻内辰郎、以上を予算編成に関する事前調査のための予算小委員ということにいたして御決定を願いたいと存じます。  それでは大藏大臣が見えますまで暫時休憩をいたします。    午後三時二分休憩    ——————————    午後三時十五分開会
  14. 櫻内辰郎

    委員長櫻内辰郎君) これより再び開きます。私のところに日本教職員組合中央執行委員長荒木正三郎という方から手紙が來ておりますので、それを讃み上げます。  昭和二十三年一月三十一日   日本教職員組合中央執行委員長           荒木正三郎  参議院予算委員長 櫻内辰郎殿     鉄道運賃通信料値上げ反対要望書  鉄道運賃通信料金値上げ勤労大衆生活に不安を與えるものであり勤労大衆の犠牲において〇・八ヶ月分の官公廳職員生活補給金残額が賄われることは絶対に承認するわけには行かない。此の意味において我我支給期日を固執するものではない。政府社会主義政策断行に上る善処を要望するものである。  本日はこの程度にいたしまして、次回は明後日午後二時から開会いたします。本日はこれにて散会いたします。    午後三時十八分散会  出席者は左の通り。    委員長     櫻内 辰郎君    理事            木村禧八郎君            西郷吉之助君            村上 義一君            中西  功君    委員            木下 源吾君            中村 正雄君            村尾 重雄君            左藤 義詮君            寺尾  豊君            伊東 隆治君            大島 定吉君            佐々木鹿藏君            飯田精太郎君            江熊 哲翁君            岡部  常君            岡本 愛祐君            河野 正夫君            島村 軍次君            高田  寛君            服部 教一君            姫井 伊介君            藤田 芳雄君   政府委員    大藏事務官    (主計局次長) 河野 一之