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1948-04-05 第2回国会 参議院 本会議 第29号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年四月五日(月曜日)    午後四時二十八分開議     ━━━━━━━━━━━━━  議事日程 第二十七号   昭和二十三年四月五日    午後二時開議  第一 自由討議(前会の続)     ━━━━━━━━━━━━━
  2. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 諸般報告は御異議がなければ朗読を省略いたします。
  3. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) これより本日の会議を開きます。この際日程に追加し、昭和二十三年度一般会計暫定予算補正(第一号)を議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 異議ないと認めます。先ず委員長報告を求めます。予算委員長櫻内辰郎君。    〔櫻内辰郎登壇拍手
  5. 櫻内辰郎

    櫻内辰郎君 只今議題となりました昭和二十三年度一般会計暫定予算補正第一号案予算委員会における審議経過並びに結果を御報告いたします。  さて本案は、先に御報告申上げました通り諸般事情により昭和二十三年度一般会計暫定予算に計上するに至らなかつた六・三制実施に伴う校舎建築に必要なる経費等に関し、予算補正をなさんとするものでありまして、その歳出においては公共事業費六億四千七百万円の追加となり、これが財源としては、各種公團納付金三億九千三百六十二万四千円、所得税病院収入その他雑収入等二億五千三百三十七万六千円、合計六億四千七百万円を充当するものであります。  尚政府より昭和二十二年の水害地復旧費二億円については、昭和二十二年度の公共事業費予算の未使用額の中から差し繰り支出することとして、特にそのための予算案は提出しないとの報告がありました。  さて本案審議に当りましては、熱心なる質疑應答がありましたが、今その主なるものを申上げますれば、一委員より、本案における財源所得税その他の見積り根拠如何との質疑に対し、政府委員より暫定予算編成後において、歳入の各項に亘り再檢討の結果、その増収見込額を計上したのでありますとの答弁があり、又一委員より、災害復旧工事進捗状況如何との質疑に対し、政府委員より、昨年度における災害復旧費所要見込額は約三百八億円であり、内国庫負担分は約二百三十二億円でありますが、資材その他諸般事情によわ、昭和二十二年度予算計上額は僅かに二十四億円でありますとの答弁がありたるに対し、委員より、地方においてはこれが負担に苦しみおる状況なるを以て、政府においては速かにこれが予算的措置をせられたいと述べ、政府委員より、極左努力する旨の答弁がありました。その他二、三の質疑應答がありましたが、詳細は速記録にまり御承知を願います。  本案については四月二日政府より提案理由の説明があり、本日質疑を終局し、討論に入り採決の結果、全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。ここに御報告申上げます。(拍手
  6. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 別に御発言もなければこれより本案採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案賛成諸君起立を請います。    〔総員起立
  7. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 総員起立と認めます。よりて本案全会一致を以て可決せられました。(拍手)      —————・—————
  8. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) この際日程に追加し、政府が発行する福引券当せん金に対する所得税課税特例に関する法律案地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、税務署増設に関し承認を求めるの件(内閣提出衆議院送付)以上を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 御異議ないと認めます。先ず委員長報告を求めます。財政及び金融委員長黒田英雄君。    〔黒田英雄登壇拍手
  10. 黒田英雄

    黒田英雄君 只今議題となりました政府が発行する福引券当せん金に対する所得税課税特例に関する法律案に対しまする委員会審議経過並びに結果について御報告をいたします。  政府專賣煙草の「新生」の賣行がその定價の関係からいたしまして誠に思わしくないのでありまして(「煙草が悪いからだ」と呼ぶ者あり)そのままにして置きますと、専賣収入に非常な欠陥を生ずる虞れがあるのでありまして、従いまして本年の二月から四十億本を賣ることを目標といたしまして福引券を附けまして、福引券は特賞百万円以下いろいろな奨金を附けてこれを賣出したのであります。その結果その賣行が相当に改善されて参つたのでありまするが、併しながらこの福引券奨金について所得税が課せられますというと、非常に所得税の額も多くなるのでありまして、この福引券の魅力を非常に減殺することに相成るので、これが所得税を免除するということが本案規定であるのであります。これにつきましていろいろ質疑があつたのでありまするが、大体福引券は四月一ぱい賣出すつもりであるということであるのであります。三月末までの見込であつたのでありますが、賣れ残りが相当な数に上つておりまするし、又小賣人の方でもこれを継続を希望いたしますので、四月一ぱいを福引券を附けて賣出すということであるのであります。併しながら四月の末になりましても全部予定通り賣れるかどうかということについての質疑に対しましては、政府においてもその自信はないのであります。然らば賣れ残つたものはどうするのであるかということにつきましては、これは政府においても考究中でありまして、或いは値下げをして自由販賣にするか(笑声)或いはずつと値を落して家庭配給にするかこれらの点については十分考究中であるということであつたのであります。尚財政法第三條の関係でありまするが、大体政府物價を独断的に決めるということに誤りがある。殊に製造煙草値段のごときも政府が独断で決めて、従つて新生」のごとく値段関係で賣れ行が悪いというふうなことも生じて來るのであつて、これは誠に醜態であると思われる。將來これらのことは慎重を期するために國会議決を経るようにするかという質問があつたのでありますが、これはすでにもう財政法第三條の特例に関する法律が出ておるのでありまして、政府としては專賣品の價格につきましては、國会議決を経るということに取計ろうつもりであるということであつたのであります。尚專賣益金収入について前年度即ち三月末日までに相当欠陥があると思うかということにつきましては、八九十億の減収があるように思われる、併しこれはひとり「新生」ばかりではないのでありまして、ピース等が七十四億本作るものが、六十四億本しかできなかつた。これは電力の制限その他の関係でそういうふうになつたの収入減つたのである。将來については、今日の五百億本というものは尚國民需要の六割ぐらいであるからして、将来これを十分に作るようになれば、値上げをしなくても相当な収益を挙げることができるであろうという答弁であつたのであります。  かくて討論採決に入りまして、政府原案通り可決すべきものなりと決定をいたしたのであります。  次に、地方自治法第百五十六條第四項の規定に某き、税務署増設に関し承認を求めるの件、これは大田原税務署を分割いたしまして、新たに氏家税務署を設けることの必要が生じたので、税務署官制による税務署の設置について、地方自治法第百五十六條第四項の規定による國会承認を求めるというのであります。大田原税務署が管轄しておりまするものは現在那須郡、塩谷郡の二郡三十八ヶ町村の内、三十五ヶ町村を管轄しておりまして、その廣さは二千九百二十七平方キロにも亘つて本邦屈指の廣い税務署の管区であるのであります。交通の上にも非常に不便があるのであります。税額は一方昨年度の租税の収入は三億七千七百万円に上うておるのであります。殊に昨年から所得税申告納税制となりましたいろいろか関係で、非常に区域が廣く、交通の不便のために官民お互いに非常に不便を感じておりまするので、これを二つに分割いたしまして、新たに氏家町に氏家税務署を新設したいということであるのであります。本件につきましては、委員会におきまして、全会一致を以て承認を與えるべきものであるという決定に相成つたのであります。これを以て私の報告を終わります。(拍手
  11. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 別に御発言もなければこれより採決をいたします。先ず、政府が発行する福引券当せん金に対する所得税課税特例に関する法律案本案全部を問題に供します。本案賛成諸君起立を請います。    〔起立者多数〕
  12. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
  13. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 次に地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、税務署増設に関し承認を求める件、これより本件の表決を行います。委員長報告通り本件承認を與えることに御異議ございませんか。    〔「異町議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 御異議ないと認めます。よつて本件承認を與うることに決しました。本日はこれにて延会いたしたいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 御異議ないと認めます。明日は午後二時より開会いたします。議事日程決定次第公報を以て御通知いたします。本日はこれをいて散会いたします。    午後四時四十四分散会。