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1948-04-01 第2回国会 参議院 本会議 第27号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年四月一日(木曜日)    午後七時五十八分開議     ━━━━━━━━━━━━━  議事日程 第二十五号   昭和二十三年四月一日    午後二時開議  第一 自由討議(前会の続)     ━━━━━━━━━━━━━
  2. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 諸般報告は御異議がなければ朗読を省略いたします。      ——————————
  3. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) これより本日の会議を開きます。この際日程に追加し、臨時資金調整法廃止する法律案臨時資金調整法廃止に伴う措置に関する法律案大藏省預金部特別会計昭和二十三年度における歳入不足補填のための一般会計からする繰入金に関する法律案金資金特別会計法の一部を改正する法律案、(内閣提出衆議院送付)以上四案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 御異議ないと認めます。先ず委員長報告を求めます。財政及び金融委員長黒田英雄君    〔黒田英雄登壇拍手
  5. 黒田英雄

    黒田英雄君 只今上程されました四法律案につきまして、委員会審議経過並びに結果についてご報告をいたします。先ず法律案を一應御説明申上げ、次に審議経過を申上げたいと思います。  先ず臨時資金調整法廃止する法律案でありまするが、この臨時資金調整法昭和十二年九月公布されまして以來、物資と資金との需給の適合を図りまして、経済秩序を確立することを目的として運用され來つてつたのでありまするが、最近の経済情勢は、同法が制定されました当時とその様相を異にするに至つたのでありまして、同法をここに廃止しようという法律案であるのであります。そうしてこの法律案は公布の日からこれを施行するということに相成つておるのであります。  次に臨時資金調整法廃止に伴う措置に關する法律案であります。この法律案は、只今説明申上げました臨時資金調整法廃止いたしまする結果といたしまして、これが廃止されますというと、この法律に基きまして適法に行われておりました行爲、又は適法に発行され、又発賣されておりました証券証票等が無効となつて参るのでありまして、これが処理につきまして秩序を乱す虞れがあるのでありまするからして、ここにその経過規定といたしましてこの法律案を提出されておるのであります。その要点は、興業債券商工債券等につきまして、これがこの法律に基づいて或る限度を超過して発行することができるようになつておるのでありまするが、これが法律廃止されました結果として、償還期の到來したものについて借換のために発行はできないというようなことになつては甚だ不都合を來しますので、これらは今後引続きまして借換のために発行ができるようにしようというのであります。次に臨時資金調整法に基きまして金資金特別会計が所有しておりますところの興業債券を引続き尚所有することができるようにいたそうというのであります。又この廃止されまする臨時資金調整法に基きまして発行せられました貯蓄債券貯蓄券福券報國債券、又いわゆる宝籤というふうなもの、又はこの法律に基きまするいわゆる割増附貯蓄というふうなものが、この法律がなくなりますというと、或いは繰上げ償還とか、或いは預金契約変更をしなくちやならんというふうになるのでありまするが、これらのことは甚だ不都合を來しまするので、この割増附債券割増附貯蓄というふうなものと、宝籤というふうなものにつきましては、その取扱又は発賣につきまして命令されておるために、実際の準備がすでに進行しておりますものは、その分に限つて特にこれを処理して宜しい、又預金契約等にいたしておるものも、これを変更等をいたさないで條件通り処理して宜しいというふうにいたそうといいうのであります。又罰則につきましても、法律廃止されましたが、これは尚有効として適用する必要な規定を設けておるのであります。  この両案につきましては、討論採決の結果、全会一致を以て両案とも政府原案通り可決すべきものなりと決定をいたしたのであります。  次に大藏省預金部特別会計昭和二十三年度における歳入不足補填のための一般会計からする繰入金に関する法律案について御説明を申上げます。この法案は今回提出されておりまする昭和二十三年度の特別会計暫定予算におきまして規定されておるのでありまするが、大藏省預金部事務費預金利子等歳出というものは一億五千八百三十六万五千円であるのでありまするが、その歳入は、つまり預金部資金運用によりまする利子とか、或いは有償証券償還によりまする益金等歳入は僅かに二千六百二十五万一千円であります。差引一億三千二百十一万四千円の不足を來すのであります。  そこで、預金部特別会計においてこの不足借入金によるというようなことは、同会計性質から見まして適当でないのでありまするし、又一面健全財政という建前から見まして適当でないので、これを一般会計からこの金額限度として繰入れるということになつておるのであります。そうしてこの繰入金についきましては、後日大藏省預金部特別会計から、その繰入金相当金額に達するまでの金額は、予算に定めるところによつて一般会計にこれを繰戻すということになつておるのであります。  これにつきましては種々御質問もあつたのでありまするが、これは速記録に譲ることをお許しを願いたいのでありますが、その一二を申上げますと、これは四月分についての規定であるのであります。一年分ではないのでありまするが、何故これを文句に四月分ということを現わさなかつたかというふうなこともありましたが、これは繰入の都合で以て五月に亘ることもあると思われるので、特に書かなかつたということであります。どうしてかくのごとき不足を生じたかという原因についての御質問もあつたのでありまするが、これは郵便貯金等増加が、収入に好影響を與える程の増加も見ないのでありますし、一面又歳出におきまして、外地にありまするところの有價証券等を持つておるのでありまして、これの利子が入らないとか、或いはその元金を償却するというふうなこともあるのでありまして、これだけの不足を生じて來たということであります。これらにつきましては、いずれ預金部再建計画を立てる筈であるが、これらも亦確定しておらないので、これは他の会計とも関係がありまするので、來年度の本予算決定する際において檢討して決めるつもりであるというようなことであつたのであります。これにつきましては、討論採決に入りましたが、全会一致を以て原案通り可決すべきものなりと決定いたしたのであります。  次に金資金特別会計法の一部を改正する法律案について御説明を申上げます。この金資金特別会計は、その資金運用といたしまして貴金属の賣買操作を行なつておるのであります。産金法によりまして、新たに産出されました金属は全部これをこの会計買上げまして、そうしてこれを國内需要に賣捌くのでありまするが、この賣上げは、政府の承認を経まして内地の需要最少限度拂下げて、年四期に分けていたしておるのであります。從いましてこの買入れました金額と賣捌きました金額との差が生ずるのでありまして、即ち買上げました貴金属が手持ちになるという場合が生ずる状況であるのでありまするからして、これによつてここに資金不足を生じて参るのであります。本年の三月、それからこの四月の買上の予定額を見ますというと、支拂所要額合計約九千五百二万八千円の不足を見るような状態であるのであります。從いましてこの不足一般会計から端数を切上げまして一億円といたしまして、ここに出ておりまする一般会計暫定予算に計上されておるのであります。これを法律を以てその旨を規定しようするのであります。即ち一億円を限つて一般会計から繰入金をなし、補足することができるということに規定しておるのであります。そうしてこの繰入金につきましては、金資金特別会計性質に鑑みまして、後日本会計の金繰りが樂になりましたときは、これを一般会計に繰入れるということに規定しておるのであります。これにつきましても、いろいろの御質問がありましたが、これは速記録に譲ることをお許しを願いたいと思います。かく討論採決をいたしましたところ、全会一致を以て政府原案通り可決すべきものなりと決定いたしたのであります。これを以て私の報告を終ります。(拍手
  6. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより四案の採決をいたします。四案全部を問題に供します。四案に賛成諸君起立を請います。    〔起立者多数〕
  7. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 週半数と認めます。よつて四案は可決せられました。      ——————————
  8. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) この際日程に追加し昭和二十三年度一般会計暫定予算昭和二十三年度特別会計暫定予算、以上両案を議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 御異議ないと認めます。尚両案については少数意見報告書が提出されております。先ず委員長報告を求めます。予算委員長櫻内辰郎君。    〔櫻内辰郎登壇拍手
  10. 櫻内辰郎

    櫻内辰郎君 只今議題となりました昭和三十三年度一般会計暫定予算及び昭和二十三年度特別会計暫定予算案予算委員会における審議経過並びに結果を御報告いたします。  去る三月二十九日より四月一日まで愼重に審議いたしまして質疑應答の後、四月一日討論に入り、採決の結果多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたしたのであります。昭和二十三年度予算に関しては、目下政府において鋭意編成中でありますが、予算編成の基礎となります物價体系その他諸政策を決定するには尚相当の時日を要しますので、財政法第三十條の規定により、差当り昭和二十三年度四月分の暫定予算編成して提出せられたのであります。從つて本案はその歳出においては現行物價水準二千九百二十円の新給與水準による外、原則として新規計画を計上せず、又その歳入においても租税運賃等原則として現行制度により過去の実績を参酌して編成せられたものであります。  先ず昭和二十三年度一般会計暫定予算について申上げます。本案による歳出の内訳は、終戰処理費五十九億円、賠償施設処理費三億三千六百万円、價格調整日費十五億円、物價及び物價調整事務取扱費八億八百九十万九千円、復興金融金庫等に対する府府出資金二十億百十三万二千円、公共事業費十一億七千九百六十七万円、地方分與税分與金二十四億円、小学校教育費国庫負担金二十二億四千六百五十六万六千円、中学校教育費國庫負担金六億九千六百十八万七千円、地方警察費國庫負担金七億円、農地改革費六億一千八百九十三万五千円、生活保護費五億六千四百四十六万七千円、海外同胞引揚費五億五千六百九十万円、船舶運営会補助金四億五千四十六万七千円、その他國会、裁判所、行政各部等一般的経費四十六億三千百十九万八千円、以上合計二百四十五億九千四十六万一千円と相成るのであります。これが財源といたしましては、租税収入百七十一億八千万円、專賣局益五十八億三千三百三十一万二千円、官有財産収入雑収入等十五億七千四百三十一万円、前年度剰余金受入二百八十三万九千円、以上合計二百四十五億九千四十六万一千円を充当するものであります。  次に昭和二十三年度特別会計暫定予算について申上げます。本案鉄道通信等二十四の特別会計に関する四月分の暫定予算でありまして、その主なるものを申上げますと、國債整理基金特別会計においては歳入歳出共三百七十五億百四十九万六千円、食糧管理特別会計においては歳入歳出共八十七億四千百十七万七千円、專賣局特別会計において歳入四十七億九千二百三十四万八千円、歳出二十億六千二十九万円、國有鉄道事業特別会計においては歳入三十五億六千四百四十二万一千円、歳出五十八億一千三百九十五万九千円、通信事業特別会計においては歳入二十三億六十五万円、歳出三十二億四千八十九万五千円、その他特別会計において歳入九十七億七千九百三十八万五千円、歳出九十億六千二十二万九千円でありまして、以上を合計いたしますると、歳入六百六十六億七千九百四十七万七千円、歳出六百四十四億一千八百四万六千円となるのであります。右歳入のうち國有鉄道及び通信事業特別会計においては、その建設改良費財源として公債又は借入金十四億五千百四十万円を充当すると共に、内七億円を限度として日本銀行の引受又は日本銀行よりの借入をなさんとするものであります。尚この暫定予算の実行を円滑ならしむるために、一般会計においては百二十億円、特別会計においては五十六億三千三百三十三万三千円の一時借入金をなさんとするものであります。  さて本案審議に当りましては、各委員より熱心なる質疑があり、政府又これに対し懇切なる答弁がありましたが今その質疑應答の主なるものを申上げますれば、一委員より、税務官吏は最近特に過重な労務に服しており、一斎賜暇の問題を單に官吏服務紀律に照して処断するのみでは、解決しないと思うが、政府所見如何との質疑に対し、大藏大臣より、税務官吏に過激な勤務を強いている現状は十分承知しているので、人員の充足、税務署の増設、業務の刷新、特に待遇改善の問題については、胸襟を開いて懇談したいと組合側に申入れていた矢先に一斎賜暇が行われ、たまたま最も大切なる納税期であり、國民に対し誠に申訳ない次第でありまして、一般秩序維持のため法に照して処置することも亦止むを得ないのではないかとの答弁がありました。一委員より、給與問題に関し政府職員民間との間に著しくその均衡を破つておるではないかとの質疑に対し、安本長官より、民間事業においては、その採算の面より見て給與引上ぐることは比較的容易でありますが、政府職員給與の増額は直ちに國民負担増加となり、國家財政現状及び一般経済情勢より見て、これが引上げは民間に比し極めて困難であるが、一般経済情勢の安定するに伴い、可及的速かに両者の均衡を図るべきであるとの答弁がありました。又一委員より、特別会計独立採算制を堅持するには、行政整理による経営合理化を第一義とし、運賃料金等の改正は後とすべきではないかの質疑に対し、逓信大臣より、行政整理による経営合理化は勿論必要でありますが、これには自ら限度があり、生産の増強、通貨の圧縮等によりインフレの面より來る障害を除くと共に、著しくコストを破つておる賃率料金等を或る程度引上ぐることも亦止むを得ないとの答弁がありました。又二三の委員及び文教委員長田中耕太郎君より、六・三制に伴う予算暫定予算に計上しないのは政府の度々の公約に反するものではないかとの質疑に対し、文部大臣及び大藏大臣より政府としては首相以下関係閣僚において、これが実現に対しあらゆる努力をしたのでありますが、諸般事情により遺憾ながら暫定予算に計上するに至らなかつたのでありますが、三月三十一日その筋の了解を得ましたので、別途予算手続をとるつもりでありますとの答弁がありました。(拍手又一委員より、軍事費公債利拂停止を本予算において予算化するかどうかとの質疑に対し、大藏大臣より予算化するつもりであるが、外資導入等関係もあり、愼重審議の上決定したしとの答弁がありました。又一委員より、二千九百二十円の新給與支拂政府案を呑むことを條件とするのではないかとの質疑に対し、大藏大臣より條件ではないが、内外の諸情勢より見てこれを呑んで貰いたいと組合に懇請しておるのであるとの答弁がありました。又國土計画委員長赤木正雄君より特に発言があり、治山治水災害復旧以上に重要と思うから特に考慮せられたいとの希望があり、大藏大臣より希望に副うよう善処するとの答弁がありました。その他重要なる質疑應答がありましたが詳細は速記録により御承知を願いたいと存じます。  本日、討論に入り、二三の委員より賛成意見を述べられ、中西功委員より予算返上反対論ありたるも、採決の結果多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。ここに御報告申上げます。(拍手
  11. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 少数意見者から報告することを求められております。報告の時間は五分間に制限いたします。中西功君。    〔中西功登壇
  12. 中西功

    中西功君 私は日本共産党を代表いたしましてこの暫定予算案に対する反対意見を述べるものでありますが、この予算案は從來の予算案の單なる延長であるということ、或いは又これに私たちが從來申して來ました種々の欠点があるというふうなことを私はここで諄々と述べるのではないのでありますが、ただ現在皆様御存じのように、官公廳労働爭議、それは未だ円満なる解決に達していないのであります。そのために全財を初め政府機構は全く麻痺状態に陥つております。事ここに至つた経緯或いは原因につきましては私詳しく申しませんが、政府側にも重大なる落度、不誠意のあつたことも事実であります。こういうふうな状態に置いて置きながら、而もその政府職員の上に立たなければならんところの暫定予算を幾ら作りましても、私たちはそれが單なる空文であるというように断ぜざるを得ないのであります。(「ノーノー」と呼ぶ者あり)そういう問題を解決する誠意政府に果してあるのかないのかという点を私たちは非常に詳細に尋ねたのでありますが、残念ながら十分その回答に接し得ない。この爭議を通じまして政府が如何に不誠意であるか、わざわざ組合側をストに遂いやりつつあつたということにつきましては、(ノーノー」と呼ぶ者あり)皆様もよく御存じであると思います。(「独り決めだ」と呼ぶ者あり)それは恐らくそうだろうと思いますから、私はここに二、三その不誠意の事実を挙げます。私がここに立ちましたのもそのためなのであります。その不誠意、例えば第一は臨時給與委員会によつてあの答申案ができましたが、直ちに政府團体交渉に持つて行つて、そうして妥結するしないにしろ、とにかくその團体交渉をやらなければならん。やらなければならんのでありますが、それを一回もやらず、直ちにその答申案を法案化いたしまして、法律の形で組合に押し付けておる。これは中労委の裁定の精神の無視であります。更に又先だつて追加予算の場合におきまして、受諾條件にしないということをいろいろな形で言つて置きながら、現実においてはその受諾條件を頑として守つておる。或いは又これは一月から三月までの暫定的な問題であつて、四月になるならば改めて二千九百二十円ベース、或いは給與体系團体交渉によつて考えるのだといつて置きながら、事実においてはこの暫定予算に依然として二千九百二十円ぼ組んである。それだけでなくて、そうした問題に対して殆んど何にも行なつていない。以前通りました追加予算はまだ支給ができないでおる。そういうふうな状態において又こういう暫定予算を出して來ておる。こういう状態なのであります。更に私たちが、私自身もその解決の衝に当つた一人でありますが、実際に組合側とは先月の二十五日の晩において解決点に達しておつたのであります。然るに或る一方の或る事情によりまして、それが特に政府側態度変化によりまして、それがぶつ壊された。そうして遂に総司令部覚書発行というふうな状態至つたのでありますが、私は日本政府自分で自主的に解決せず、あの覚書によつて覚書に縋つてそれで解決しようとしているというふうな、自分自身が、日本人自身自分自分のことをなし得る、又なさ女ければならないというふうなことを疑われるような、なし得る力がないかのような状態に、みずから喜んでそこへ引込んでいるということは、実際に日本國民として非常に遺憾だと思うのであります。(「そうだ」と呼ぶ者あり)その他いろいろありますが、本日の新聞にはすでに妥協試案ができておるというふうに書かれておる。私たち組合側から情報を聞いて、そういうふうに承わつておりますが、それは実は昨日の早朝においてそういう試案ができておるのであります。それにも拘わらず尚今日に至るも閣議はこれを妥協條件として決定しない。一部の連中は執拗にこの解決を妨げておる。こういう状態なんであります。果して誰が解決を妨げておるか。こういうふうな解決を妨げつつ、一方においては、それを條件としておる追加予算案を出しておるわけであります。私たちはこういうふうなことを申したかつたのでありますが、尚その他に関しましては極めて複雑な、沢山な問題があります。  ただ最後に一言私は申したいことは、この度のこの官公廳爭議だけじやなくて、今、日本労働者階級は極めて緊急な関頭に立つておる。この問題において、或いは爭議に若し勝つか敗れるかということは、官吏立場に立つて、今の官公廳立場に立つて見れば、本当に人民の官吏になるか、唯々諾々資本家に屈服するか、(「何を言うか」と呼ぶ者あり)官廳労働組合運動が破滅するか、(「馬鹿なことを言うな」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)それとも復興するか、そういう境目なんであります。そういうふうな緊急関頭において、たとえ、ここでこういうことを発言するのが私一人でありましようとも、(「止せ止せ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然
  13. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 静粛に願います。
  14. 中西功

    中西功君(続)議会外においては、二百五十万の政府職員、更に六百万の労働組合員が私に続いて、同じく國会政府に対して返答するのであろうということを(「共産党何を言うか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)私は確信しつ、私の反対意見を終るものであります。(「止せ止せ」よ呼ぶ者あり)
  15. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) これより案の採決をいたします。両案全部を問題に供します。両案に賛成諸君起立を請います。    〔起立者多数〕
  16. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 過半数と認めます。よつて両案は可決されました。本日はこれにて延会いたしたいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 松本治一郎

    ○副議長松本治一郎君) 異議ないと認めます。明日は午後二時より開会いたします。議事日程決定次第公報を以て御通知いたします。本日はこれにて散会いたします。    午後八時三十九分散会