○山下義信君 私の
質問は行政整理に関してでございますが、すでにこの問題につきましては一二お触れになりました方がございました。然るに
政府の
答弁を承わ
つておりますと、
総理大臣の御
演説と同じように、依然として不得要領でございます。從いまして私は行政整理の問題に限りまして、具体的にお尋ねいたして見たいと思います。
不明瞭な点と申しますのは、この行政整理は何の目的であるのかというその目的であります。又どういうふうにやろうとするのか、その
方策であります。又いつやるのかというその実行の時期であります。今回
政府の御発表になりましたる施政の
方針、数項目にお分けにな
つておりまするが、その中で私は最も重大なる
政策は、実にこの行政整理の問題であると
考えております。経済
政策につきましては、これは非常に複雑でございまして、且つ又現象が常に変化いたしますから、これを論ずるということになりますると、浜の眞砂と同じように種は盡きません。この
内閣の経済
政策がどうであるか、良いか悪いかは別といたしまして、少くともこの
内閣の経済
政策が具体的に現われるのは、実にこの行政整理にあると私は
考えております。(
拍手)從いまして今後の
政治上の重大問題は、実に行政整理にあるということを
國民はここに認識しなければならんと
考えております。その重大なる行政整理の問題につきまして、如何に現
内閣が浮足立
つて、氣もそぞろにおいでになるとは言いながら、その重大なる点についてかくの如き不得要領であるというに至りましては、余りに粗雑であると言わなければなりません。衆議院ならともかくも、この参議院をそのような程度でお
通りになろうとはお
考えが少し甘過ぎると
考えます。(
拍手)つきましては私はその重大なる点につきまして、別の観点から具体的に数点について伺いまするから、できるだけ具体的に御
答弁を願いたいと存じます。
第一点は人員整理の問題でございます。現
内閣の
総理は、この人員整理につきまして首切り整理をなさいますかどうかという点をはつきり御
答弁を願いたい。
総理は第一回
國会におきまして我々が
質問をいたしました時に、行政整理に関して人員整理をする時には首切り整理をやらないとおつしやいました。失業者は出さないとおつしやいました。配置轉換をやるのだと御
答弁になりました。これは速記録に明らかに残
つております。私は首切の整理をやるならば、早くその
方針を示すがよい、苟くも人の一生涯の運命に関すること、親切があれば早くその
方針を示すがよかろうと思上げましたところが、いや失業者は出さないのである。配置轉換でやるのだとおつしやいましたが、一般財政の
方針の上には明らかに失業者を出す、人員整理をやるとおつしや
つておいでになります。又下院の設問應答におきまして、
総理は、行政
調査の審
議会の審議を待つ前に首切り整理をやるかも分らんとおつしや
つておられます。そこでこの人員整理というのは、首切り整理をなさいますかどうであるかということをお尋ねいたしたい。と申しますることは、只今傳えられておりまする行政
調査部の人員というものは二割天引、或いは
民主党が主張いたしております二割五分の天引、これを果しておやりになるかどうかという点を具体的に御
答弁を願いたいのであります。いや二割五分の天引、二割五分の天引をおやりになるかじやありません。それを特別会計にも一律平等になさいますかどうかという点を伺いたいと思うのでございまする。若しもそれが一般会計だけになさるということでございますれば、これは首切り整理ではございません。すでに世間が指摘しておりまする
通りに、それは單に予算面の御整理に過ぎません。御
承知のごとく一般会計におきまして四十二万の
職員がおります。この中にすでに空定員にな
つておりますものが七万六千おります。仮に
民主党が主張しますように二割五分いたすといたしましても十万五千人、その中で七万六千人は空定員でありますから、然るに毎月の自然減少が二分五厘ございます。凡そ一万人ずつはひとりでに減員いたしております。この四十二万の定員はこれは昨年十一月初めの
調査でございますから、それから十二月、一月、二月と三月経
つておりますから、いつおやりになるか分らないが、おやりになる頃は丁度十万人の減員にな
つておるのでございますから、二割五分なさいましたところで、一般会計におきましては一人も首切りをやらないところの整理ということになります。從いましてこの人員整理ということは、あなたの施政
方針の御
演説の上の文句といたしましては、極めて曖昧でございますので、現
内閣のお用いになります
言葉を用いて申しますれば、名目整理をなさるのか、実説整理をなさるのかという点を明らかに御
答弁を願いたいと思うのでございます。(
拍手)
尚且つ第二点といたしましては、この人員整理、首切り整理というものは、どの
方面を対象として御整理をなさるお考であるかということを伺いたいのでございます。行政整理の面ということになりますると、常に人員整理だけに終りますことはすでに齋藤國務相がおつしや
つた通りでございますが、とかく人員整理をやるという場合には、その対象が弱い者、弱い者にこれが向けられて
行つておるのでございます。近くは幣原
内閣がなさ
つた時の御整理でも、この弱い方に向
つて御整理がなされました。只今申上げました一般会計の
職員四十二万人につきましても、一級官、二級官、三級官とありまする、その中に三級官は十三万人、雇員、傭員というような、
言葉は悪うございますが、下級の方は二十三万、合せて三級官以下の者が三十六万でございます。私は恐らく人員整理がこういう弱い方々の方に向けられているではないかということを憂慮いたします。とかく現
内閣のなされるところを見ますと、弱い者いじめをなさる跡がございます。闇取締りと言えば、波多野君ではございませんが、白髪の婆さんの胸ぐらを捕まえて見ましたり、料飲業の取締りと言えば屋台店を襲うて見たり、今回の人員整理におきましても、この
内閣の
総理は断じて弱い者は一般会計、特別会計を通じてそういう下級者の首切りはしないということをここに言明なさることができるかどうか伺いたいと思います。
第三点といたしましては、果して根本的改革をなさるところの見通しがついておりますかどうかという点でございます。根本改革というのは言ふまでもなく能率の増進でございますが、私共見るところによりますと、これはすでに本院でも御議論になりまして、今更繰返す必要はございませんけれども、行政の簡素化、
責任体制の確立、この二点にあると思います。行政の簡素化と申しますと、言うまでもなく省の廃合、部局の廃合でございます。全体的の行政機構の圧縮でございます。且つ又中央集権の大是正をやりまするということをやらなければなりません。それにつきまして私具体的に伺いたいと思いますが、
総理におきましては、現
内閣の無任所
大臣……ここにおいでになりまする、いや、おいでになりません。(笑声)ここへおいでにならんような必要のない無任所
大臣を、これを先ず最初に廃止になりまするお
考えがあるかどうかを伺いたいと思います。
且つ又中央集権の問題でございまするが、即ち中央機関の出先機関、これも整理するということ、これを言うまでもないことでございます。併しながらこの國家機関を今のような三府四十三縣に区切
つてこま切りのようにしておいて、小さい縣にすべて國家機関を移譲してよいかという問題であります。でありますから、私共の見るところでは、少くとも州制を布きまして、全國を十か十一ぐらいに分けまして、その程度ならば國家機関の移譲も適当であると思いまするが、現
内閣は道州制を布くお
考えがありますかどうか伺いたいと思います。又現業廳の独立採算制に伴います企業体制の確立というものが問題にな
つておりまするが、運輸
大臣に伺いたいと思いますが、この現業廳の企業体制に関する切替をやりまするときに、或いは場合によりましては民営にこれを一部拂下げ、民営に移してもいいような部面があるのではないかと思うのであります。運輸
大臣はそういう
方面に非常に明るい方でございまするから、いろいろ御計画がおありになろうと思います。そういう点についての御所見を伺いたいと存じます。且つ又関連してこの機会に伺いたいと思いますのは、
鉄道運賃の値上をなさるようなことが傳えられております。これは全
國民が非常に反対いたしております。反対というよりは、むしろ十分にまだ納得していないようでございます。
鉄道運賃の値上の必要がどこにあるのかということもまだ分
つておりません。ただ單に赤字予算の埋合せというためでは納得いたしません。そこで運輸省の合理的な行政整理、企業整備をなさいまして、これこれや
つて見ても且つ又これだけ赤字が出るのだから、
國民よ、この
鉄道運賃の値上を納得しろというふうになさるのが順序ではないかと思います。(
拍手)從いまして、それができるまでは
鉄道運賃の値上をお待ちになるお
考えはないかということを伺いたいと思うのであります。
且つ又
責任体制の確立ということにつきましては、申すまでもなく行政組織というものを縦断化いたさなければなりません。行政組織の縦の線を強くしなければならんということはこれは言うまでもございません。今日の組織というものは余り横に廣がり過ぎて、二重にも三重にもな
つておることはすでに定論にな
つております。譬えて申しまするというと、最近婦人問題をいろいろ
調査をいたすということになりまして、当面の婦人問題をどこで誰がやるかということを調べて見まするというと、どこでやるか分らんのであります。
労働省に婦人少年局というものができましたときに、これは婦人だけの労働問題を扱うのかということを聞きましたら、そうではない。一般の婦人問題をここでやるんだ。文部省の婦人
関係の問題をも皆ここに移すんだというので、我々非常に奇異に感じましたが、もとより一個所に纏めるのならよかろう。それでは当面のいわゆる闇の女の
対策の問題はどうするか。この婦人局でやるのかというと、いや、この婦人局でやる
考えはない。まあそうですね。闇の女も急を要するので、一つ調べて見ましようかというような程度で、今でもどこでやるのかはつきりいたしません。例えば港湾を開いて貿易のために貿易港を作る。これが一体これはどこであるのかということもはつきりいたしません。例えば又風水害の復旧費なんです。これは一体どこでやるのである。言うまでもなく土木局、今土木局ではありません。建設院でございましようが、建設院でやるのかとい
つたら、そうじやない。
大藏省だ。
大藏省でもない。
大藏省はこの頃駄目だ。安本へ行かなければ駄目だ。安本へ
行つて見ると安本でもない。どこかというと文部省、文部省の風水害の復旧費とんでもないことなんですけれども文部省なんです。というのは、私の郷里の安藝の宮島の
昭和二年の風水害で、紅葉の谷というのがやられた。これは
政府の方でどこで補助が出るのかというと文部省なんです。どういうわけで文部省かというと、あすこが史蹟名勝天然記念物だというのです。これは文部省の管轄だという。これはとんでもない話ですが、文部省の所管でございますから費用が僅かしか枠が決められてない。そういうことじや不便だというので、只今宮島は史蹟名勝天然記念物から除いて貰う
運動をしておるというので、滑稽も甚だしいことではございませんか。こういうふうに行政が混乱しておる。これを整理いたしますることは、行政組織の縦の線を強化しなければならんということは言うまでもない。これをやらなければ、
責任体制の確立というようなことは、とてもできるわけのものではありません。
責任体制の確立につきましては、
公務員法の職階制に伴いまして、これは本年の七月に一部実施されまするが、それに伴いまして、且つ又官廳の執務の上におきまして、文書主義というものを改めなければなりません。その次に私共は絶対に止めて貰わなければならんのは、地方から
運動に來るということです。これは地方から中央の行政官廳に
運動に來るのは禁止したらどうでしよう。これは猛烈に
運動すれば
運動しただけの効果があるというので、今のやり方では全國で中央に
運動に集まる官
職員というものはどのくらいあるか分りません。私は官廳執務要領というようなものを作りまして、こういう
運動を止めたらいいじやないかと思います。この点について御用意があるかどうか伺いたいと思うのであります。
第四点といたしましては、この行政整理の目的でありまするが、私共は行政整理の目的が経費の節約とか、能率の増進とか、行政の簡素化とか、そういうことを行政整理の目的とは
考えておりません。これは平素からでも心掛けなければならんモツトーでありまして、何も殊更行政整理に限
つてこれを目的にするというような程のものではないと思います。もつと大きな所に、もつと高い所に行政整理の目的がなくてはならんと
考えております。言うまでもなく
國民の要望いたしておりまする行政整理とは、即ち官僚
政治の妥当であります。又悪官僚の放逐であります。只今木村君御指摘になりまして、私全く同感でございます。これをおやりにならなければ行政整理の目的は貫徹できんと思います。
総理はかねがね無血革命ということをおつしや
つておいでになります。施政
方針の
演説を伺
つてみまするというと、この行政整理の目的も亦これ無血革命にあることがほのかに見えておりまするが、明瞭でございませんからこの席で明瞭にして頂きたい。即ち
民主政治の確立ということは、
言葉を換えて言えば、あなたの
言葉で無血革命である。この
内閣は行政整理をすること、即ち言い換えましたならば、首切りということに対して
責任を負わされておいでになります。私は御同情申上げまする。なかなか辛いことであろうと思う。併しながら逆に私は無血革命の遂行ということは
與党三派に
責任を負わせるということが至当であると
考えております。この官僚
政治の妥当、腐敗官僚の放逐ということに対してどういう覚悟を持
つておいでになりますか。この点は特に司法
大臣に伺いたいと思うのであります。これに関しましては、連合軍の司令部が隠匿物資の
調査に対する報告の中に、明らかに日本の
政府に非常に腐敗せる官公吏の多いことを指摘しております。且つ又クロワーズ中國軍政部長は、縣民、地方民にメツセージを送りまして、官公吏の中に非常に腐敗しておる者が多い。殊に日夜宴席に列な
つて酔いしれておる者が多いから、こういう者は一日も早く放逐しなければならん。連合軍のリストにも
ちやんと載
つておる。
國民もこれに協力しなければならんというメツセージを送
つております。又十二月二十一日の下院隠退藏物資の報告書の中には、隠退藏物資に
関係いたしまして、これらの
調査に妨害を加えたり、いろいろ怪しからんことをいたしたる者が中央地方の官公吏の中に非常に多いということを指摘いたしております。これらは表面刑法上から申しましたら、或いは微罪でありましよう。或いはただ單に物資需給量とか、或いは統制経済の規則に違反した程度のものではございましようが、併しながら
政治上の
責任は私は非常に重いと思います。こういうような不当取引に
関係いたしました官公吏を、ただ單に
國会議員ばかりじやございません、一齊にこの際放逐するところの決然たる覚悟をお持ちにな
つておられますかどうかということを承わりたいと思うのであります。(
拍手)
第五点といたしましては、統制経済と行政整理のあり方につきまして、
安定本部長官にお尋ねいたしたいと思う。統制経済というものの行き方というものと、行政整理というものとは非常に密接な
関係があると思う。この今日の行政部の仕事というものは、これは殆んど統制経済の仕事をしていると言
つてもいい。でありますから行政整理をやるとなれば、統制経済の在り方に
関係がある。統制経済のこれからの在り方と見合わせると、行政整理のやり方というものが、どういうふうに
安本長官は行政整理も統制経済の今後の在り方の面から
考えておいでになるかということを、私はお尋ねいたしたいと思う。
新聞で拝見しますと、統制経済とか、計画経済とか、何とか経済とかいう名前のことで、大変爭
つておいでになるようでありますが、実はこれはおかしな話でありまして、私共は統制経済や計画経済や何経済じやない。これからの日本國の経済は賠償経済あるのみだと
考えておるのでありますが、とにかく統制経済の今後の在り方と行政整理の
関係、これを具体的に申しますると、
安定本部という役所はこれからどうやろうという構想を持
つてお出になりまするか、これも相当に本院におきましても問題に
なつたのでありまするが、只今承わ
つておりますと、
インフレ対策というものは金だけじやない、物だけじやない、物と金とは切り離すことができんといういろいろ名論がここで展開せられたのであります。その物と金と切り離すことのできんような、そういうような仕事を、物を離れた金だけの
大藏省、金を離れた物だけの
安定本部で、そういう片ちんばを現に行政の上でや
つておいでになる。でありますから
安定本部というのは、として
大藏省と一つにしたらどうでありましようか、例えばそれを最高企画廳として残すならば、今の
総理廳と一つにしたならばどうでしよう。いつそのこと御自分でお作りに
なつた法律がうまく行かんから経済警察でやるならば、経済警察にしてしま
つたらどうなんでありましようか、でありますから経済
安定本部というもののこれからの在り方というものをどういうふうにお
考えにな
つておるか、私は和田長官に伺
つてみたいと思うのであります。
第六点といたしますと、この行政整理の結果出て参りまする財源、これを何にお使いになるか、折角整理して出て來た財源を、それを失業救済費に使うというのじや
意味をなさん。でありますから罷めさした役人を失業救済に関する仕事の方に使
つたらいいでしよう。そんなことならあなた、整理しては救済し、整理しては救済し、整理と救済の悪循環をしてお
つた日にはきりがない。でありますから、行政整理によ
つて出て來た財源は、これは何にお使いになりますか、この点は
総理に窺うのでありますが、これは何にも使うのじやない、これは是非とも社会
政策の方にお使い願いたい。狭義的に申しますれば、即ち社会事業
方面にこの出て來た財源をお使い願いたい、こういうことを私はお願いをして置くのでございます。
総理はこういうことをおつしや
つた。社会事業
方面、まあ狭義的な社会
政策方面に今金を使うということは、これは心には山々
考えておるけれども、今の日本の経済ではできない。先ず経済の建直しをして、それから可哀相な者や氣の毒な者や、そういう者の救済をやるんだ、こういうことをおつしや
つた。これは一應は頷けるようでございますが、併しながらこのお説は私は納得ができない。それは恰も我々の体の中に、指の先、足の先が傷んでおる。膿が出ておる。そうすると、まあ指の先よ辛抱せよ、体がすつかり好く
なつたらお前の指の治療に掛か
つてやるからというのと同じであります。これは私は同意ができません。是非とも行政整理によりまする財源は、國内到る処にありまする困窮の
國民を救済するところの、そういう
方面の社会
政策、社会事業
方面にお廻し願いたいということを思うのであります。尚且つ
厚生大臣に私が伺いたいと思いますのは、今後の
政治の在り方というものは社会
政策中心の外はないと
考えております。今日御計画にな
つておると思いますが、いわゆる社会保障制度、或いは各種の福祉
政策、或いは
國民の医療の
対策、こういうものがこれが今後の
政治の私は
中心でなく
ちやならん。社会
政策を
中心とするところの行政、こういうものが今後私は展開されて行くと思うのであります。その面から御覧になりましての行政整理の在り方、殊にあなたの御
関係の厚生行政の在り方でもよろしうございますから、行政整理と関連しての今後の社会
政策的行政の在り方はどうあるべきかということの御
所信を承わりたいと思います。これはすでにサムス大佐が先日指摘せられまして、これらの問題を
中心としての行政機構の一本化ということを主張されておりまするが、この点特に
厚生大臣として私は御所見を承わりたいと思うのであります。且つ又先程すでに本院におきまして
質疑がございましたから、私は繰返すことはいたしませんが、この行政整理の問題はこの
内閣の
最大の
政策、
最大の問題であると
考えております。この事一つおやりになりますならば、この事を遂行なさるところの御決意がありまするならば、確かにこれをやり通すというお見込がありまするならば、本
國会において根本的な行政整理をここにお諮りになるところの見通しと決意を持
つておいでになりまするならば、我々はこの
内閣を
支持するに吝かな者ではございません。この一つの問題を以て
國民に信を問い、解散して
國民の信頼を問うということになりまするならば、この行政整理の完遂ということに向
つては
國民は、或いは大いに賛成いたすかも分りません。経済
政策に対しては不満を持
つておりましても、官僚
政治の妥当、無血革命の遂行という点に対しましては、
國民は熱烈に共鳴すると私は信じております。でありまするから、この一点のみを以ちましても
総理は衆議院を解散して、
國民の
信任を受けて力強い背後の力を以て遂行なさる御決意があるかないか、私はこの点から改めて
総理の決意を伺いたいと思います。以上を以ちまして私の
質問を終ります。
(
拍手)
〔
國務大臣片山哲君
登壇〕