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新谷寅三郎君 私はこの両案に対しまして
賛成の意を表します。もとよりかかる
法案に規定されておりますような急激なる
料金の
引上は、これは
賛意を表するわけには行かないのであります。この急激なる
料金の
引上が、一般物價に対しましても非常に大きな
影響を及ぼすことにつきましては、十分に戒心しなければならないと考えるのであります。併しながら一面この両案を否決することによりまして、受ける
影響、特に
通信事業におきまして財源がなくして、
復興或いは拡張の
施設が殆んど不可能になり、又
從業員に対するいろいろの
施設も、これによ
つて不可能になるということを考えますると、
現下の一般的な
経済情勢から判断いたしまして、これは積極的に
賛意を表するわけに行かないのでありますか、今申上げましたような
意味におきまして、この際はこれは
賛成せざるを得ないというような考であります。
縷々政府からの
説明によりまして、
逓信事業におきましては、昨年度におきましても、
相当事業の
合理化乃至
事業の
増收について施策を講ぜられまして、これに対しましては十分ではありませんが、若干のその間
誠意を認め得ると思うのでありますが、併しこれを以て我々は満足するものではないのでありまして、今後
政府におきましては、
経費が足りなくなれば直ちに
料金の
引上で糊塗すればいいというような、
安易感に捉われることなくして、もつと積極的に
事業の
合理化及び
増收の途を図られまして、今後は
十分通信事業が、
政府の意図するような物價の軌道に早く乘ることを企画せられるように希望いたしまして、この案に
賛成するものであります。