○
政府委員(
藤田巖君) 只今御
質問のございました問題の中で、
手数料の
関係は
むしろ物價廳の方から
お答え頂いた方が適当であろうと思います。それ以外の問題について
お答えをいたしたいと思います。
先ず第一に、
荷受機関の
複数制はむしろ弊害があるから、これを
單数に近いものにする必要はないかという御意向かと
考えます。この
荷受機関の
單数、
複数の問題は、これはどちらにも一長一短のある問題でありまして、一概には申せないと思うのでありますけれども、最近の
企業独占排除の大きな原則からいたしまして、あらゆる部門について
独占を排除して健全な
自由競走をやらして行くというふうな趣旨からいたしまして、
荷受機関につきましても
複数制を採用したのであります。
複数制を採用いたします場合に、これが
幾つがいいかというふうな
決め方がなかなかむづかしいわけであります。
從つて決め方といたしましては、
最低責任数量というものを決めまして、
苟くも最低責任数量を完遂し得るところの
能力がある者、又それについて大体確実だという見込のある者についてこれを認めて行こうというふうな方針から、現在のこの
荷受機関の
公認制度ができておるわけであります。この
実施の
状況を見ますると、各
都市々々で非常に違つております。で極端に申しますと、
お話のように
單数に近いところの
制度を取つておられる
場所もあります。又或いは非常に沢山な
荷受機関が出ておるところもあり、これは一様には申せないのであります。我々といたしましては併しながらこれはそれぞれの
場所の
実情に即して、又
荷受機関、
荷受機関の
特殊性もあります。
從つてそれらの
実情に即してこれを処置したということで、現在のところはこれを各
都市々々のいわば自由なお
考えに任しておるわけであります。我々といたしましては、これを今直ちに
單数に近いものにこいつを決めてしまうということまでは、どうもはつきりそうするまでに至つておりません。極端に申しますと、二十近くあるところ、或いは二十
幾つかあるというふうな
荷受機関の
場所も
相当あるのでありますからして、これを一挙に
二つ、三つにするということも、これは非常に困難な問題であると思います。今暫く事態の推移を見まして、尚今後の
統制方式とも
関連をいたしまして、これは十分檢討いたします。要は各
荷受機関がそれぞれその特徴を発揮をして、できるだけ沢山荷を引いて來る、而も徒らなる
競走、不正の
競走というものをやらさないように、不正な
荷受機関というものはこれを整理をし、そして正当な
荷受機関についてこれを安定せしめるというふうな方向で、これはやはり具体的に各
都市々々の
状況に即應して
考えて行きたい、こういうふうに思つております。
それから
末端配給機構の問題でございますが、
統制が行われましてから、
生産部面、それから
荷受部面、或いは
末端配給部面で、從來は余り問題に
なつておりませんでしたこと、或いは問題に
なつておりましても、
相当程度のルーズは取扱いが行われております
関係上、まあ默認の形で然るべくやつてお
つた問題が、
取締り強化に伴うて嚴格に行うことになりました結果、いろいろの問題が起つておるのであります。小賣の
手数料の問題にいたしましても、その
一つの現われであろうかと私は思つておるのであります。現在の
末端配給は
統制実施の今日と雖も、まだ満足すべき
状態とは
考えられないのです。併しながらこの
状態は正当な小賣
業者の問題と、それからいわゆる不正なる
登録を受けない、いわゆる
闇屋の
末端配給における
不正行為と、こういう
二つの問題があるのであります。ただ
末端がうまく行つておらないからとて、
登録を受けられたところの小賣店が悪い。全部をそのせいにすることも、私はこれはできないだろうと思います。不正は
闇屋さんの
行爲については、これは
取締るより以外に
方法はないと
考える。これは嚴重に
取締つてゆく以外に
方法がないと思います。それから眞面目な
登録小賣店が正当な
仕事をやつて行くような
対策、これはやはり必要であろうかと思つておるのであります。そういうふうな点については、私共も今後十分に考慮をして
考えて見たいと思つております。ただ問題は小賣
業者の
方達の側においても、やはり
実行をして頂きたい問題があるのであります。現に
緊急措置において定められておりますところの事項、そのすべてが完全には行われておりません。それから又例えば
共同計算の問題につきましても、これはまだ解決しておられないところの
都市もあるわけであります。我々はそういうふうな問題については、やはり
緊急措置で定められておりますことを正確に
実行する、正確に
実行し、眞面目にやつて結果、どうしても成り立たないというものは、我々が
考えると、こういうふうな態度で進んで行きたいと思つております。
それから
登銀期間の問題でありますが、この問題も現在起つておるのであります。
末端の登銀小賣
店舗の
事情についても、私共は
事情があることと
考えております。これは十分各
方面と御相談をいたして
考究をいたしたいと思つております。現に
考究をいたしております次第であります。ただ年限を現在三ケ月でありますのを、一年にできるかどうかということについては、これはまだ
相当疑問があることだと思つております。私は併しながら全体的に
考えまして、
末端配給機構を將來どうすればいいか。どういうふうにすればいいかという問題でありますが、現在の小賣
業者の方が眞面目な人が安んじて生業に就かれるような施策を取つて行くということが
一つ必要であります傍ら、一方或いは
職域組合でありますとか、或いは
生活協同組合でありますとか、
相当考え方の異
つたところの
團体が
末端配給の
仕事をやつて行く。それによ
つて両者がお互いにそのいい長所を発揮して、
消費者のために利便になるように
競爭をして行くというふうな
やり方を取ることが、
一つの案ではなかろうかと私自身として
考えておるわけであります。
それから
高級魚の
統制撤廃の問題でございますが、これについても
從來参議院の
委員会で御決定のありました問題であります。現在殆んで一般にこの
高級魚の
統制撤廃の
意見というものは
相当廣く唱えられておる問題であります。私共といたしましても、十分これにつきましては、
事情のあることは了承はいたしておりますけれども、尚現在行
なつております
統制の
やり方、或いは資材の
関係その他をもよく睨み合せまして、これを決定しなければならないと思いますが、まだ
結論は出てはおらないわけであります。十分この問題も
考究中でありますことを御了承願いたいと思います。