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1948-06-29 第2回国会 参議院 商業委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月二十九日(火曜日)   —————————————   本日の会議に付した事件 ○自轉車競技法案衆議院提出) ○輸出品取締法案内閣送付)   —————————————    午後二時四十分開会
  2. 一松政二

    委員長一松政二君) それでは只今から開会いたします。午前中に問題になつておりました自轉車競技法案衆議院修正可決なつたものを議題に供します。つきましては午前中に全國地方自治協議会連合会の名の下に、商業委員長宛に、「自轉車競技法案中、修正意見送付について」という書類を委員長が受取つたわけであります。その修正意見の中に、十條の二項中、「百分の三以内の金額」というのを「百分の二以内」と改めて貰いたいという一項があるのであります。この点につきまして、いろいろ議論がありましたが、利益があるという見方と、利益が左程予想した程のものはあるまい、競技場も小さいのだから、観衆もそう沢山入るわけに行かなくて、競馬場とは全然趣きを異にして、それ程の收入を必ずしも見込むわけに行くまい、從つて百分の三は認めて置いた方がいいじやないかという意見の方と、そうでない百分の三は多過ぎるし、殊に知事の協議会からそういう陳情があつたのであるならば、百分の二以内に改めた方がいいじやないかという二つの考え方があつたのであります。でありまするから、大体においてこの法案逐條審議をいたしまして、各條共に審議を終了したのでありますけれども、その当時保留になつておつた第十條のこの問題について、皆さんの御意見を伺いたいと思うのであります。
  3. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 商工大臣にお伺いしたいのですが、この自轉車競技法衆議院から出されたのですが、これによつて相当收入國庫が見積ることになつておられると思うのです。併しながら地方財政というのは、昨今非常に窮屈を感じておるのですが、この地方財政の面においても自轉車競技法を通過させて、相当費用を見積るということになると思うのです。この國家並びに地方へのウエイトを、商工省としてはいずれに重きを置かれておられるのですか、これについて御回答を願いたいと思います。
  4. 水谷長三郎

    商工大臣水谷長三郎君) これは大体この法案の性質から申上げましても、勿論その自轉車品質改善改良ということが重要な目的でありますが、財源の点から行けば、やはり地方の方に重きを重いて考えたいと思つております。
  5. 一松政二

    委員長一松政二君) ちよつて速記を止めて。    〔速記中止
  6. 一松政二

    委員長一松政二君) では速記を始めて。
  7. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 私はこの百分の三と百分の二の問題につきましては、この自轉車競技法なるものの本質から鑑みまして、余り振興会に拂う金額が少い場合には、却つて不正が行われないかということを懸念する者であります。從つて百分の三程度振興会に與えまして、公正妥当なるこの法律案の運営を期したいということを考えておる者であります。
  8. 一松政二

    委員長一松政二君) 外に御異議がなければ、これを百分の三とすることに決定いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 一松政二

    委員長一松政二君) それでは十條は原案の通りに百分の三ということに決定いたしました。つきましては、この自轉車競技法案法律なつた曉に、商工省において、若し沢山な人員が要つて、これがために又相当な経費を要するということであればこの商業委員会の殆んど全員がこれに反対するのみならず、参議院におきましても、行政整理を痛感いたしておる今日、改めて官吏が殖えるという法律を通過させるということについては殆んど反対の空氣が強いのであります。從つてこの法律案の通過のため費用は要らない、費用使つてはならないということが、むしろ商業委員会の各委員の御意見であると拜察しているのであります。これに対しまして、商工大臣責任のある見通しを言明願つて、それによつて賛否を決したいと、こういう微妙な関係になつているのでありますから、その点につきまして、將來とも責任のある御答弁を願いたいと思うのであります。
  10. 水谷長三郎

    國務大臣水谷長三郎君) これは衆議院におきましてもその意向でありまして、商工省といたしましては、大体この振興会がいろいろなことをやつて呉れますので、商工省としてやるのはグラウンドを作るときの資材の斡旋とか、そういうものだけで、その以外のものは殆んど要らないというような点でございますので、最小限度、たかだかこれによりまして五、六名程度人員が殖えるというようなことはあるかも知れませんが、これによつて数十名の人員が又殖えるというようなことは絶対にございません。
  11. 中平常太郎

    中平常太郎君 只今大臣の御説明で、大体人員は少いようでありますが、とにかくこれは受益者もあることでありますから、できる限り、これは自轉車振興ため政府世話をするという立場に立つて頂くのであつて、金のかからないような方針で進んで頂きたいと私は思うのであります。今日行政整理が叫ばれている場合に、改めて業者の利益になるような一つの競爭團体を拵える場合におきましては、政府はそれに多少の收入が見込まれるならばむしろよい。が併しそれに対して出費のあるような、收入よりも出費があるというようなことは、これは余程考えるべきことであると思うのであります。それでこの自轉車競技に対しましては、どこまでも世話をするという立場に立たれて、そうして金を使わない、この方針で進んで行くべきであろうと思うのであります。これには振興会ができまして、相当受益團体ができるのでありますから、私はできるならばこれを將來相当課税をする対象にしてもいいと思うくらいであります。併しながら今日の段階におきましては、自轉車の性能の発達を助長するために、そう多分な課税のところまでは行くまいと思うておりますので、純益があつたならば、その純益を納付さして、その純益で又自轉車改良にこれを使用するという程度で最初は出発するのが、極めて合理的であると思うのであります。だから只今大臣の御説明によりますと、五、六名の人は要るかも知れないというお話でありまするが、成るべく今日実際の問題から言いますと、官公吏でも大体十時頃出て來て、三時には帰つてしまうというような今日の状態でありますから、このくらいの仕事ができたからというて、頭の使い分けができない筈はない、このくらいのことは頭の使い分けをして、格別費用を掛けず、兼務でやつて頂きたいと思うのであります。費用は格別掛けないという意味におきまして、私はこれに対する採決をしたいと思つておるのでありますが、今五、六人殖やさねばなるまいということでありましたが、どうせ五、六人くらいの者が日本國中駆けずり廻つたら費用が附いて來る。それよりも自治体を使つて、とにかく金を使わずして、これくらいの運用は商工省の方で、大臣の裁量においてできるようにして頂きたいと思います。この点に対してもう一度大臣の覚悟をお伺いいたします。
  12. 水谷長三郎

    國務大臣水谷長三郎君) 只今私の申しましたことが、言葉が足らなかつたかと思いますが、商工省機械局に五、六名、これに掛かる者が要るだろうという意味でありまして、外は道府縣ごと振興会ができるのでありますから、それは道府縣で然るべくやつて頂けば結構であります。私がさつき五、六名くらいの者が要るだろうというのは、商工省機械局に要るという意味のことを言つたのでありまして、外は全部振興会が各府縣に設けられますから、その土地々々によつて適当に縣廳でやつて頂けば結構であります。このように考えております。
  13. 中平常太郎

    中平常太郎君 只今の御説明で、五、六人というのは本省に要るということでありますが、今一つお伺いしたいのは、本省に要る五、六人というのは、いつそ今まで、誰かこれに類した仕事をやつていた者の兼務でできるか、できないか、行政整理をする際に五、六人殖やすということを止めて、兼務でやつて貰うような方法、例えばそれがために何かの費用が要るかも知れないけれども、その程度で済まして、兼務でやるというようなことができるかどうか、お伺いいたします。
  14. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 只今本省だけ五、六人殖やせばいいというお話でありますが、地方商工局は拔いておやりになるだけの、はつきりした決意があるかどうか、この際はつきり承わつて置きたい。
  15. 水谷長三郎

    國務大臣水谷長三郎君) これはお恥かしい話であるかどうか知れませんが、現在自轉車の係は商工省に七人ぐらいしかおりません。だからそれは兼ねてもいいけれども、その程度ですから、やはり四、五名なら四、五名或いは殖やさなければならんと思います。併しこの法案を見ますと、商工省でお世話する仕事が、一体どういうことをお世話するかということが、はつきりしていない。大体この振興会で行くということになつておりますから、だから或いはお世話する仕事によつては、今の五、六名の者でやつて行けると思いますが、この法案では、商工省がやらなければならない仕事がはつきりしておらんものですから、大体振興会でやつて貰いたいと思いますが、できるだけ御趣旨に副いましてやつて行きたいと思います。
  16. 一松政二

    委員長一松政二君) それでは速記を止めて。    午後二時五十五分速記中止    ——————————    午後三時四十分速記開始
  17. 一松政二

    委員長一松政二君) 速記を始めて……。それでは本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十二分散会  出席者は左の通り。    委員長     一松 政二君    理事      鎌田 逸郎君    委員            中平常太郎君           大野木秀次郎君            黒川 武雄君            中川 幸平君            油井賢太郎君            小林米三郎君            佐伯卯四郎君            島津 忠彦君            結城 安次君   國務大臣    商 工 大 臣 水谷長三郎君   政府委員    商工事務官    (商工省機械局    長)      武内 征平君    貿易廳長官   永井幸太郎君    貿易廳次長   新井  茂君