○
伊藤保平君
請願並びに
陳情の小
委員会の報告を申上げます。
請願第一号
野澤町外八ケ村を
喜多方税務署管下に管轄を
変更することに関する
請願。これは福島縣河沼郡
野澤町外八ケ村
組合に地理的條件その他の
関係で耶摩郡喜多方町所在の官公廳に所属しておりますが、税務署のみ耶摩管内に属しているため不利不便を生じておりまして、この度
喜多方税務署が復活いたしましたので、地方民の要望を容れて、同税務署管下に
変更せられたいとの趣旨であります。
次に
請願第三百五十四号
耕地整理中の土地を物納として
認むることに関する
請願。これは二十二年三月財産税として物納した田地及び畑地のうち
耕地整理中のものは物納を認めないとのことでありますが、かくしては地主の納税不能を來たすこととなりますので、
耕地整理中の田畑も評價額の通りで物納を認められたいとの趣旨であります。
次に
請願第七百九号、廣島市内の旧軍用地無償
拂下げに関する
請願。これは原子爆彈被災都市たる廣島市の復興計画が財政の窮乏その他いろいろの
関係から意のごとく進捗せないでおります。中にも市内に残存する百八十余万坪の旧軍用地の
拂下げが計画遂行上最も必要であり、先決問題であるが、財政上の点でどうにもならないから、れを無償で
拂下げて欲しいとの趣旨であるのであります。
次は
陳情第六十二号
税務行政執行妨害に伴う対策に関する
陳情であります。これは大衆課税の欠陷と徴税機構の弱体化のために納税者の
税務行政執行妨害が増加しているので、大衆課税の欠陷是正、徴税機構の拡充強化、徴税に伴う税務官吏の危險保護等の
措置を講せられたいとの趣旨であります。
次が
陳情第八十九号、
盛岡日本銀行出張所の
支店昇格に関する
陳情、
盛岡日本銀行出張所でありますのを支店に昇格して、その
業務上の権限の拡張を図られたいとの趣旨であります。
次が
陳情第二百八十四号、
農村金融措置の
合理化に関する
陳情。この
陳情は
農村の電化、機械化は絶対に必要でありまして、これには多額の資金を必要といたしますので、貯蓄増加額四〇%の
融資限度を一〇〇%に拡張されたいとの趣旨でありまして、
限度引上は現在の実情下では困難と思われまするが、本
陳情に基きまして可能範囲の処置を講ぜられたいとのことであります。
以上はいずれもその願意の妥当を認めまして、
委員会におきましては、これを議院の会議に付し、内閣に
送付する必要あるものと審査
決定いたした次第であります。
次に
陳情第二百五十号。
農業会解散に伴う
金融措置に関する
陳情。これは
農業会解散準備のために、すでに特剔抉算も済しました今日、
金融機関再建整備法に基いて、新勘定を旧勘定に移換いたします
措置は、農民に動揺不安を與え、延いては
農業協同組合の発足にも甚大な影響を及ぼすので、第二封鎖預金の保護と共に、今回の
措置による損失を救済せられたいとの趣旨でありますが、これを認めますと、他にこれが及ぼす影響が甚だ大きいと
考えますので、これは議院の会議に付する必要のないものと審査
決定いたしました。
次に
陳情第三百三十八号
接收旅館に対し
法律第百七十一
号適用除外に関する
陳情でありますが、これは占領軍に接收されております族館経営者は、
物資不足と物價騰貴のために甚だしい経営難の現状にあるに拘わらず、
法律第百七十一号によ
つて実費支給制と
なつたために、ついに経営不能の状態に陷
つたから、同法の適用除外と請負制度を認められたいとの趣旨でありますが、同法の適用除外を認めますることは甚だ困難と
考えますので、これは議院の会議に付する必要のないものと審査
決定いたした次第であります。以上御報告を申上げます。