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1948-06-07 第2回国会 参議院 財政及び金融委員会 第32号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十三年六月七日(月曜日) 午後三時三十一分
開會
————————————— 本日の
會議
に付した事件 ○
連合委員會開會
に關する件 ○
請願
及び
陳情
に關する小
委員長報告
○
靜岡地方專賣局設置
に關する
請願
(第十八號) ○元
鹿兒島縣指宿海軍航空隊跡用水道
拂下げ
に關する
請願
(第三十八號) ○
海産物移入
に要する
金融措置變更
に 關する
請願
(第九十一號) ○
舊光海軍工廠用地
の
拂下げ
にする請 願(第百號) ○
舊軍港地
の
建物拂下げ
に關する
請願
(第百三十二號) ○
しよう腦製造業界
の
民主化
に關する
請願
(第百四十七號) ○
煙草耕作者
に對する
鹽特配
に關する
請願
(第百八十二號) ○
煙草耕作
永年
許可制實
現にする
請願
(第百八十三號) ○
福島
市に
煙草製造工場
を設置するこ とに關する
請願
(第二百四十一號) ○
庶民銀行設立促進
に關する
請願
(第 二百六十七號) ○
農機具工業
の
生業資金確保
に關する
請願
(第三百四十五號) ○
長岡專賣局煙草工場設置
に關する請 願(第四百號) ○
吾野
村
森林組合
第二
封鎖預金運用
に 關する
陳情
(第九號) ○
しよう腦製造業界
の
民主化
に關する
陳情
(第九十五號) —————————————
黒田英雄
1
○
委員長
(
黒田英雄
君) これより
財政
及び
金融委員會
を
開會
いたします。最初にお諮りいたしたいことがありますが、それは[
會社
の配當する
利益
又は利息の支拂に關する
法律案
」、これが
商業委員會
に付託にな
つたの
でありまするが、
商業委員會
に對しまして、こちらは
連合委員會
を開いて貰うように、
委員長
に要求いたすべきか否かということの御
意見
を伺いたいのです。
松嶋喜作
2
○
松嶋喜作
君 それは新
取引所法
ができて、それから
證券民主化
というものから派生して來たのだから、當然こちらへ付託さるべきものが、何かの關係で
商業委員會
の方へ
行つたの
でしよう。ですから一遍くらい
連合委員會
を開いて、それでしないと
ちよ
つと工合が悪いのじやないですか。
黒田英雄
3
○
委員長
(
黒田英雄
君) 如何ですか、
松嶋委員
の御
意見
もありますが、衆
議院
は
財政金融委員會
にや
つて
おります。それではとにかく
連合委員會
を開いて貰うように要求することにいたしましようか。 〔「贊成」と呼ぶ者あり〕
黒田英雄
4
○
委員長
(
黒田英雄
君) 御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
黒田英雄
5
○
委員長
(
黒田英雄
君) それでは御
異議
ないと認めまして、さようにいたします。それでは
速記
を止めて。 〔
速記中止
〕
黒田英雄
6
○
委員長
(
黒田英雄
君)
速記
を始めて。 それではこれから
請願
及び
陳情
に關する小
委員長
の御
報告
を聽くことにいたしたいと思います。
伊藤
小
委員長
。
伊藤保平
7
○
伊藤保平
君 御
報告
申上げます。
請願
第三十八號「元
鹿兒島縣指宿海軍航空隊用水道拂下げ
に關する
請願
」。これは元
鹿兒島縣指宿海軍航空隊用水道設備
として、六インチ・
エタニツト管
二千メートル、六インチ鑄鐵管四千メートルを山川町鰻池を水源として敷設されたもので、現在は全く使用不可能の
状態
で放置されており、
地元指宿
町は、
航空隊設備
のため、
田良部落
百三十五戸の
強制移轉
、
農耕地
四十
町歩
の潰滅、
魚見岳山林
七十
町歩
の
買収等
を犠牲にし、且つ
戰災家屋
六百戸、小
學校
一校、
爆死者
六十名を出し、その
復興
に努力しているが、古來の
温泉地帶
であり、近時
泉源
が涸渇しつつある
現状
であ
つて
、
山手方面
より
湧泉
を誘導する必要があり、特に
國立公園指定候補地
の
中心都市
として
復舊
の必要上、
該水道管
を無償
拂下
相成りたいとの
趣旨
であ
つて
、本
委員會
は
願意
の大體は妥當なるものなりと思いまするが、現在の
事情
からいたしまして無償
拂下
は困難であるから、成るべく低價な
有償拂下
でよかろう、こういうことで、内閣は鋭意これが實現に努力せられたい。ここに
國會法第
八十一條により別册を送付する、こういう
意味
でこれを採擇いたしました。 それから
請願
第九十一號「
海産物移入
に要する
金融措置變更
に關する
請願
」。これは
大藏省告示金融機關資金融通準則
により、
山形縣
の
荷受資金
は丙とな
つて
おりまして、
資金梗塞
を來している
現状
であ
つて
、
山形縣
は
海産物
の七〇%を
移入
に依存しているので、六大都市と同樣取扱を以て
資金貸出順位
を甲とされたいとの
趣旨
でありまして、これは又
願意
を採澤することにいたしたのであります。
請願
百號「舊光海軍工しよう
用地
の
拂下げ
に關する
請願
」。
山口縣熊毛
郡
島田
村の
開作
、二軒屋及び
島田
市の三
部落
を包含する約百
萬坪
の
土地
は、
昭和
十五年三月、
光海軍工廠建設地
として強制買収されたものであります。同
工廠
は
終戰直前
、
昭和
二十年八月十四日空襲を受け廢墟となり、
土地
は草原とな
つて
いる
現状
であり、
右土地
を
前記所有者
に
拂下
られたいとの
趣旨
であります。これも亦
願意
は了承して採擇することに決定いたしたのであります。 次は
請願
第百八十二號「
煙草耕作者
に對する
鹽特配
に關する
請願
」。
煙草耕作者
の炎天下の
勞働
は、
炭鑛勞務者
の
坑内作業
に比して決して劣らないという本質的重
勞働
であ
つて
、鹽分に對する生理上の必要は又同樣でありまして、
配給量
は極めて少いので、鹽の
闇買い
の必要をなくし、
原料葉煙草横流し
を防止する
意味
においても、鹽を特配されたいとの
趣旨
でありますが、これも採擇することに決定いたしました。
請願
第二百六十七號「
庶民銀行設立促進
に關する
請願
」。
庶民金庫
はわが
國民経済
に寄與するところ大であるにも拘わらず、
資金放出
にも一定の限度が豫想されるので、最近二十億圓の
政府資金
を基とする
庶民銀行
である
國民金融金庫設立案
が立てられているが、これは
資金的背景
の乏しい
引揚者等
の
企業體
の
生産再建
、
日本産業復興
上效果が甚だ大であるから、早急に實現せられたいとの
趣旨
であります。これも亦採擇することに決しました。
請願
第十八號「
靜岡地方專賣局設置
に關する
請願
」。
名古屋地方專賣局管下靜岡專費支局
と
東京地方專賣局管下甲府專費支局
を合併し、新たに
靜岡地方專賣局
を設置したい
趣旨
でありますが、
政府
においては目下
既設工場
の
復舊
を主として
工場新設
は行わない
方針
でありますが、本
委員會
の小
委員會
におきましては、これは
會議
に付するを必要とせざるものと認め、これは新設しないという
方針
で、これを設けないで置きましたので、採擇せぬことに決定しました。 それから
請願
第百三十二號「
舊軍港地
の
建物拂下げ
に關する
請願
」であります。これは横須賀にある
舊軍用建物等
の
拂下
基準価格は餘りに高價であるから、
企業家保護
の立場から、
終戰前
の
國有財産
としての
帳簿價格
を以て基準とされたいとの
趣旨
であります。同市に對する
拂下
はすでに多大の便宜が與えられていることでありますので、これ以上はどうかということで、これは
議院
の
會議
に付する必要を認めないということに決したのであります。
請願
第百四十七號「
しよう腦製造業界
の
民主化
に關する
請願
」であります。
樟腦生産組織
の非
民主的統制方式
を改正すると共に、
トンネル會社
の
利益壟斷
と
生産阻害
の
状態
を改善されたいとの
趣旨
でありましたが、
現下
の
統制方式
は必要と認められるので、この
請願
を
議院
の
會議
に付する必要を認めないということで、これも不採擇に決したのであります。
請願
第百八十三號「
煙草耕作
永年
許可制度實
現に關する
請願
」。
煙草耕作資格
に
永續性認め
、ひいて
煙草耕作組合
の
法人格
を確立されたいとの
趣旨
であるが、現在
煙草耕作
は各種の
事情
を勘案すれば永年
許可制
は困難であるので、この
請願
を
議院
の
會議
に付する必要を認めないということで、これも不採擇に決したたのであります。
請願
第二百四十一號「
福島
市に
煙草製造工場
を設置することに關する
請願
」。
信達煙草
の
耕作
は畫期的であり、
福島
市に
煙草製造工場
を設置して利便を圖られたいとの
趣旨
でありますが、目下
政府
は
既設工場
の
復舊
を主とし、
工場新設
を行わない
方針
は前述の
通り
でありますので、これ亦前のものと同じく、こういう
事情
を
理由
といたしまして不採擇にいたしたのであります。
請願
第三百四十五號「
農機具工業
の
生産資金確保
に關する
請願
」。最近の
農機器生産
は
手持資材消費
、材料、經費の騰貴のため極度の
資金難
に陷
つて
いるので、速かに融資の
措置
を講ぜられたいとの
趣旨
でありますが、同
組合
は目下
閉鎖機關
に指定されており、主體が確立されておらず、且つ
農機器生産
は
濫立状態
に陷
つて
いるような
實状
でありますので、これも
議院
の
會議
に付する必要がないものと認めまして不採擇と決定したのであります。
請願
第四百號「
長岡專賣局煙草工場設置
に關する
請願
」。
長岡專賣局煙草工場
を
長岡
市
呉羽紡績工場跡
に設置されたいとの
趣旨
であ
つて
、
政府
は目下
既設工場
の
復舊
を主とし、
工場新設
は行わない
方針
でありますので、これも前と同樣の
理由
によりまして不採擇と決しました。
陳情
第九號「
吾野
村
森林組合
第二
封鎖預金運用
に關する
陳情
」。
吾野
村
森林組合
は戰時中の
伐採立木代金支拂未濟
のもののうち百十二
萬圓
が第二
封鎖
とな
つて
おり、
立木代金支拂不能
のため、これが
運用
を許可されたいとの
趣旨
でありますが、これを認めることは影響甚大でありますので、前と同樣の
理由
によりまして不採擇と決しました。
陳情
第九十五號「
しよう腦製造業界民主化
に關する
陳情
」。
樟腦製造業界民主化
のために、
生産者
と
專賣局
との間にある
日本樟腦製造株式會社
が
企業権
を獨占しているので、同
舎社
を解散せしめられたいとの
趣旨
でありますが、
現下
の
統制方式
において同
會社
は必要と認められますので、前と同樣の
理由
によりましてこの
請願
は不採擇に決したのであります。 以上を以ちまして
議院
の
會議
に付するを要すると認めましたものは、先程の
請願
第三十八號、
請願
第九十一號、
請願
第百號、
請願
第百八十二號、
請願
第三百六十七號でありまして、
議院
の
會議
に付するの必要を認めざるものと決定したものが、
請願
第十八號、
請願
第百三十二號、
請願
第百四十七號、
請願
第百八十三號、
請願
第二百四十一號、
請願
第三百四十五號、
請願
第四百號、
陳情
第九號、
陳情
第九十五號、右の
通り
であります。右御
報告
申上げます。
黒田英雄
8
○
委員長
(
黒田英雄
君)
只今小委員長
より
報告
がありました
請願
及び
陳情
につきましては、小
委員長
の
報告通り
を本
委員會
の決定といたすことに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
中西功
9
○
中西功
君
ちよ
つとここで一言……小
委員長
の
伊藤
さんに
ちよ
つとお願いして置きたいのです。というのは今
税制改革
について
澤山請願
が來ていると思うのです。間もなくこの
委員會
にも
税制
問題が出ますから、できる限り
税制
に關するものを先にや
つて
貰つて
、
報告
なり、或いは
委員會
に持出さずにや
つて
貰えば非常に助かるのでありますが……。
黒田英雄
10
○
委員長
(
黒田英雄
君) それでは
只今
の
報告
については御
異議
ないものと認めまして、さように決定いたします。本日はこれにて散會いたします。 午後三時四十八
分散會
出席者
は左の
通り
。
委員長
黒田
英雄
君 理事
伊藤
保平
君
委員
玉屋 喜章君
西川甚五郎
君
松嶋
喜作
君
尾形六郎兵衞
君 木内 四郎君
田口政五郎
君
深川タマヱ
君 星 一君
赤澤
與仁
君
小林米三郎
君
高瀬荘太郎
君
高橋龍太郎
君
中西
功君