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1948-04-30 第2回国会 参議院 財政及び金融委員会 第23号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年四月三十日(金曜日)   —————————————   本日の会議に付した事件 ○小額紙幣整理法案内閣提出、衆議  院送付) ○不正保有物資等の対價を登録國債で  決済することに関する法律案内閣  提出衆議院送付) ○不正保有物資等特別措置特別会計法  案(内閣提出衆議院送付) ○昭和二十三年の所得税の四月予定申  告書提出及び第一期の納期特例  に関する法律の一部を改正する法律  案(内閣提出衆議院送付) ○政府が発行する福引券当せん金の  支拂等に関する法律案内閣提出、  衆議院送付) ○大藏省預金部特別会計昭和二十三  年度における歳入不足補填のための  一般会計からする繰入金に関する法  律の一部を改正する法律案内閣提  出、衆議院送付) ○金資金特別会計法の一部を改正する  法律案内閣提出衆議院送付)   —————————————    午後五時十一分開会
  2. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) これより午前に引続きまして委員会を開きます。先ず金資金特別会計法の一部を改正する法律案これが予備審査のために付託されておりますが、これにつきまして政府から提案理由説明を求めます。
  3. 森下政一

    政府委員森下政一君) 金資金特別会計法の一部を改正する法律案提案理由を御説明申上げます。今回改正しようといたします点は、先ず第一は、金資金不足を補足するための一般会計からの繰入金限度額の拡張であります。繰入金限度額につきましては、先に取敢えず一億円の繰入限度額規定したのでありますが、尚この年度中、五月以降におきまして五億円の不足を生ずる見込でありまするので、先の一億円の限度額に更に五億円を増額いたしまして六億円とし、金資金運用を円滑にいたそうとするものであります。  第三は金資金運用範囲に関する規定の整備でありまして、現在運用範囲につきましては、その一部を勅令に讓つておるのでありますが、これを今回法律に吸収し、法律を以て運用範囲を明かにすることといたしますと共に、今後運用の対象から除外するのを適当と認められる帝國鉱業開発株式会社等の株式などをその範囲から除こうとするものであります。  第三は、現行法第二條及び同附則第二項の規定でありますが、これらの規定は既にその使命を終えて現在不要となつたものでありまするので、これを整理いたそうとするものであります。  改正の主なる点は以上申上げた三点でありますが、この機会に、金資金特別会計法規定内容を、先に制定せられました財政法の趣旨に適合せしめるため所要の改正を併せ行なうごとといたした次第であります。以上の理由によりまして、この法律案提出いたした次第であります。何卒御審議上速かに御賛成あらんことをお願い申上げます。
  4. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) この法案につきまして、御質疑のおありの方は御質問願いたいと思います。一一ちよつと私から伺いますが、この五億円を見積られました根拠を御説明願いたいと思います。それではこの場合説明員説明を働くことに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。
  6. 藤本哲

    説明員藤本哲君) 六億円の限度の内訳を申上げます。先ず第一番にその内容をなしておりますものは、金資金特別会計におきまして、從來持つておりました日本興業債券資金化するつもりで参りましたために、昨年の十二月に日本銭行に一億五千万円賣つたのであります。これが三月二十七日に出ました政令第六十四号によりまして、金融機関應急措置法の一部が改正されまして、從来新勘定に属しておりました金融債券が旧勘定に移されまして、この結果、金融機関應急措置法によりまして、昭和二十一年八月十一日以後、新に旧勘定に移りました金融債券を取引しましたものは、その取引を全部無効にしまして、原状に戻す、こういう改正が行われましたために、日本銀行に送りました一億五千万円が、金資金に帰つて参りました。金資金から日本銀行に返さなければならない。こういう関係が起りまして、この一億五千万円に、日本銀行に賣りましてから以後の経過利子、それから三月この政令に対して……改正によりますと、三月三十一日を期しまして、この原状回復が行われることになつておりましたために、この金資金特別会計において、日本銀行とのあいだに債券の受拂並に金を拂うということは今後に属します関係から、遅延利子が七十二万円ほど含まれておりまして、これを合計しますと一億工千百十五万三千円、この金額がございます。次に同じように政令を以ちましての金融機関経理應急措置法改正によりまして、金融債券が旧勘定に入りますと、從つて同じように、指定事業におきます興業銀行からの金資金特別会計からの利子の受入も一應無効になりまして、これを興業銀行に返さなければならない、こういう関係が生じたわけであります。この関係から、昭和二十一年の下半期に行いました利子三百十五万円、二十二年に入りまして上半期に貰いました利子、三百十五万円、同じく二十二年の下期に三百十五万円、合計九百四十五万円という金を、興業銀行に返さなければならない、こういう関係がございまして、先の日本銀行関係に一億工千百十五万三千円と、興業銀行に対する返還金の九百四十五万円、これを合せますと、一億六千六十万三千円という金が必要なわけであります。  次に金資金特別会計の本来の使命であります金属の買上、この関係におきまして、本年度中に金資金特別会計金属買上げまして、同時に司令部承認を得まして、これを拂下げております。從いまして金資金特別会計としましては、貴金属の賣買を行つておるわけでありますが、この賣買関係から生じます資金不足が、本年度一杯としまして四億六千三百六十五万四千円、こういう計算になつております。これを両者合せますと、六億二千四百二十五万七千円こういう金額になります。この六億の、二千四百二十五万七千円という端数の金額を一悪除きまして、六億円という一應丸い金額を以ちまして、この法律に六億円という金を計上したわけであります。この六億円の金額につきましては、先の四月の暫定予算において一億円を既に予算で計上しております関係から、五月以後におきましては、五億円の金額予算の上に計上されることになつております。尚五月の暫定予算におきましては、中一億円が計上されております。
  7. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 尚金は今年度買上げろお見込みの量は……。
  8. 藤本哲

    説明員藤本哲君) 本年度の金の買上げ予定量はニトン六百を予定しております。
  9. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) それから金資金特別会計法が現在持つております資産はどれくらいになつておりますか。
  10. 藤本哲

    説明員藤本哲君) 金資金特別会計の現在の資産は、三月以後におきまして十億千二百七十九万円となつております。
  11. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) これにつきまして他に御質問はございませんか……御質問がなければ本法案については質疑終了といたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) それではこれは質疑終了とみなします。  次に昭和二十三年度所得税の四月予定申告書提出及び第一期の納期特例に関する法律の一部を改正する法律案、これについては御質問はございませんか、……これも質疑終了といたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないものと認めまして質疑終了といたします。  次に大藏省預金部特別会計昭和二十三年度における歳入不足補填のための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案、これについて御質問はございませんか、……御質問がなければこれも質疑終了として御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。本案質疑終了したことにいたします。  次に小額紙幤処理法案本案について御質問があるならばお願いいたします。この法案につきましても御質疑がなければ質疑終了といたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないようでありますから、本案につきましても質疑終了したものといたします。  次に、政府が発行する福引券当せん金支拂等に関する法律案、これについて御質問はございませんでしようか……それでは私からちよつとお尋ねしますが、先日私は、資金調整法の廢止に伴いまして、当時宝くじ等につきましては、すでに発行準備をしてるようなものはこの場合発行してもいいということに、経過規定の別の法律が出て制定されたのですが、将来政府がやはり、ああいつたふうの宝くじ的のものを出すという措置をおとりになるお考えであるか、もう、このまま、ああいうものはやらないというお考えであるかお尋ねしたのですが、まだ御答弁がないのですが、それについて何か御答弁がありますか。
  16. 福田赳夫

    政府委員福田赳夫君) 只今のお話につきましては固より政府におきましても、宝くじということは、かような社会情勢が混沌としておる際におきまして極めて臨時な方法だというふうに考えているのでありまして、これが恒久的にいいというふうにも考えておらないのであります。併しながらこの方法によりまして浮動購買力を吸収するということは、只今の状況といたしましては一つ考え方ではないかというふうに考えておるのでありまして、将來におきましても、この方法は適宜に購買力を吸収するというような一つの便法といたしましてやつて行きたいというふうに考えております。
  17. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 他に御質問はございますか……ご質問なければ本案につきましても質疑終了といたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないようでありますから、本案につきましても質疑終了したものとみなします。  次に不正保有物資等の対價を登録國債で決済することに関する法律案、この案につきまして御質疑があります方はお願いしたいと思います。
  19. 西川甚五郎

    西川甚五郎君 この第ニ條の中に、償還期限十年以内としておりますが、十年以内という意味がはつきりしておりませんが、何か或いは過剰物資とか、或いは不正保有物というものにおいて、この十年以内の期限を変更せられるものでありまするか、そこをはつきりして頂きたいと思います。
  20. 松田太郎

    政府委員松田太郎君) この問題につきましては、いろいろこの法案を出しました経緯等に鑑みまして、実際の運用に当りましては、不正保有物資過剰物資を通じまして十年ということで一律に参りたい、かように考えております。
  21. 西川甚五郎

    西川甚五郎君 そうすると、この「以内」という字は附加えたことでございますか。
  22. 松田太郎

    政府委員松田太郎君) 今後の情勢、いろいろな点からいたしまて、そういうような「以内」のようなことを考えなければならんというような問題が起つて参りますことも考慮に入れているのでありますが、只今のところでは実際の運用といたしましては、先程申上げましたように十年一律で参るという考えを持つております。
  23. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 他に御質問はございませんか。……御質問なければ本案につきましては質疑終了といたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  24. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。では本案質疑雄和了したことにいたします。  次に不正保有物資等特別措置特例会計法案本案につきまして御質問のおありの方はお願いしたいと思います。別に御質問がございませんければ、本案につきましても質疑終了といたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないようでありますから、本案につきましても、質疑終了したことと致します。ちよつと速記を止めて。    〔速記中止
  26. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 速記を始めて下さい。それではこの程度で休憩することにいたします。    午後五時三十六分休憩    ——————————    午後六時十八分開会
  27. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) それでは休憩前に引続きまして委員会開会いたします。本日、本委員会衆議院を通過しまして、附託になりました法案につきまして御審議を願いたいと思います。先ず大藏省預金部特別会計昭和二十三年度における歳入不足補填のための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案、これはすでに質疑終了なつておるのでありますが、直ちに討論に移りたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  28. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。御意見のおありの方は御発言願いたいと思います。別に御発言がないようでありますから直ちに採決に移ります。本案を可とせられる方の御挙手を願います。    〔総員挙手
  29. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 全会一致と認めます。よつて全会一致を以て本案は可決せられました。  次に「昭和二十三年の所得税の四月予定申告書提出及び第一期の納期特例に関する法律の一部を改正する法律案」これを一議題にいたします。これも質疑終了に御決議相成つておるのであります。直ちに討論に移りたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  30. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。  別に御発言がないようでありますから、討論は終結いたしたものと認め、直ちに採決に移りたいと思います。本案を可とする方の御挙手を願います。    〔総員挙手
  31. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 全会一致と認めます。  次に「政府が発行する福引券當せん金麦押等に関する法律案」これも質疑終了いたしたことに御決議なつておるのでありますから、直ちに討論に移ります。御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。  別に御発言がないようでありまするから、直ちに採決に移りたいと思います。本案を可とせられる方の御挙手を願います。    〔総員挙手
  32. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 全会一致と認めます。  次に「小額紙幤整理法案」を議題にいたします。本案につきましてもすでに質疑終了に御決議に相成つておりますので、直ちに討論に移ります。御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。  別に御発言がないようでありますから、直ちに採決に移りたいと思います。本案を可とせられる方の御挙手を願います。    〔総員挙手
  33. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 全会一致と認めます。  次に「不正保有物資等の対價を登録國債で決済することに関する法律案」これを議題にいたします。本案につきましてもすでに質疑終了の御決議に相成つておるのでありますから、直ちに討論に移ります。御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。  別に御発言がないようでありますから、直ちに採決に移ることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  34. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。「不正保有物資等の対價を登録國債で決済することに関する法律案本案を可とせられる方の御挙手を願います。    〔総員挙手
  35. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 全会一致と認めます。  次に「不正保有物資等特別措置特別会計法案」を議題にいたします。本案につきましてもすでに質疑終了の御決議に相成つておるのでありますから、直ちに討論に入ります。御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。  別に御発言がないようでありますから、直ちに採決をいたします。「不正保有物資等特別措置特別会計法案」を可とせられる方の御挙手を願います。    〔総員挙手
  36. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 全会一致と認めます。  次に「金資金特別会計法の一部を改正する法律案」を議題にいたします。本案につきましてもすでに質疑終了の御決議に相成つておるのでありまするから、直ちに討論に移ります。御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。  別に御発言がないようでありますから、直ちに採決に移ります。「金資金特別会計法の一部を改正する法律案本案を可とする諸君の御挙手を願います。    〔総員挙手
  37. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 全会一致と認めます。  つきましては、本会議におきまする委員長口頭報告内容は、予め多数意見者の御承認を経なければならんことになつておりますが、これは委員長におきまして、本日採決法案内容、本委員会におきまする質疑應答要旨討論要旨及び表決の結果を報告することにして、御承認を願うことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。  それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書につき多数意見署名を付することになつておりまするから、本日採決法案を可とせられたお方は順次御署名を願います。    〔多数意見者署名
  39. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) それでは本委員会に本日付託されました法案全部の御決議を願つたことに相成りましたので、本日はこれにて散会いたします。    午後六時十七分散会  出席者は左の通り。    委員長     黒田 英雄君    理事            森下 政一君    委員            木村禧八郎君            伊藤  修君            波多野 鼎君            玉屋 喜章君            西川甚五郎君            松嶋 喜作君            木内 四郎君            深川タマヱ君            星   一君            赤沢 與仁君            小宮山常吉君            西郷吉之助君            高橋龍太郎君            渡邊 甚吉君   政府委員    大藏事務官   森下 政一君    大藏事務官   (主計局長)   福田 赳夫君    商工事務官    (総務局長)  松田 太郎君   説明員    大藏事務官理財   局爲替第二課長  藤本  哲君