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1948-04-07 第2回国会 参議院 財政及び金融委員会 第20号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年四月七日(水曜日)    午前十一時六分開會   —————————————   本日の會議に付した事件 ○復興金融金庫法の一部を改正する法  律案内閣提出衆議院送付) ○財政法第三條の特例に關する法律案  (内閣提出衆議院送付)   —————————————
  2. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) それではこれより委員會開會いたします。本日は復興金融金庫法の一部を改正する法律案及び財政法第三條の特例に関する法律案、この両案を議題にいたしまして、御質問の續行を願いたいと思います。先ず復興金融金庫法の一部を改正する法律案を先に御質問を願いたいと思います。
  3. 山田佐一

    山田佐一君 復興金融金庫法の方には小委員もできておることですから、大體の質問はこの邊で打ち切つてあと採決されんことを希望いたします。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  4. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) それでは復興金融金庫法の一部を改正する法律案質疑終了といたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。  それでは政府委員が今まだ見えませんので、もう程なく参りますが、その間一時休憩をいたしたいと思いますが、このままどうぞおいで頂きます。それでは休憩いたします。    午前十一時十四分休憩    —————————— 午前十一時五十二分開會
  6. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) それではこれより休憩前に引續きまして會議を始めます。  財政法の第三條の特例に関する法律案について御質問を願います。
  7. 山田佐一

    山田佐一君 財政法第三條の特例に關する法律案につきまして、大體一、二、三の三つ基本料金を除外して、あとのものを除くというように承つておるのでございまするが、國有鐡道のように基本料金のあるものはよろしいが、郵便電信及び爲替手数料貯金の利率、その他基本料金のない細かいものが澤山あると思うのでありますが、これらに對しましても、全部決めてやはり議會に御提出になる御意思であるかどうであるかということを承りたいと思います。
  8. 河野一之

    政府委員河野一之君) 國有鐵道につきましては、基本賃率ということになつておるのでありまするが、これは御承知通り鐵道におきましては一キロ當り幾らというふうになつておるわけであります。貨物につきましても種類を分けまして、重貨物のもの、貴重品のもの、それから非常に軽いものといつたように分けてやつております。それから貨物一臺では幾ら、いろいろのものがあるわけです。その基本的のものを決めることが……通信料金につきましてもそういつた基本的なものがあるものもございますが、必ずしもこれに當篏らない、單價的なものがないといつたようなものもあるのでありますから、基本料金ということを掲げなかつたわけであります。現在この中で、法律で定まつておりますものは、郵便法による葉書封書でありまして、これは御承知通り葉書につきましては現在五十銭、それから封書につきましては十五グラムでありましたか、一回二十銭、それから何グラムを増す毎に幾らというように法律なつております。その體裁をそのまま備えて行くわけであります。それから電信法というものがありますが、電信以下のものは、その料金規則に現在委ねられておるのでありますが、この書き方でありますが、やはり三號の基本賃率と同じような精神で書く、現在この料金表は非常に厚い表になつておりまして、なかなか専門家でもいきなりは分らんというような恰好なつております。そういうものを御審議を頂くのもどうかと思いますので、例えば電信につきましては、十五字までは何圓、何字を増す毎に幾らを加算する。至急電報は何倍である。同文電報は何倍であるというような、これに倣つて同種のものを決めるというような御決議を頂くようになるのじやないかと思います。勿論法律體裁でありますが、現在の料金を何倍に上げることを目途とするというような文句を入れることになるかも知れませんが、その點研究中であります。電話につきましても度数制のもの、度数制のないものというふうに分けまして、基本の設備に基本料金幾ら度数のものが幾ら、至急通報が幾らというふうな恰好になるのじやないかと思います。  郵便貯金郵便爲替郵便振替貯金に關しましても同様に考えておるのでありますが、郵便貯金に閲する料金というものは、或いは言葉が足リないかも存じませんが、例えば郵便貯金附帯業務といたしまして、證券の保管というようなことをやつております。その料金というようなものも、恐らく法律でありますか、そういうもので基本的なものを配して行く。それでありますれば、一枚までは幾ら、何圓を超す毎に幾ら、細かい規定があるわけであります。その基礎になるような單價的なものについて御審議を仰ぐようなことになるのじやないかと思います。
  9. 山田佐一

    山田佐一君 そういたしますと、政府の方でもまだはつきりとした基本の、根本理念がまだ決まらんと承知してよろしいのか、それから先般所得税に表が出ておりました。所得税基礎控除があり、家族控除があり、非常に細かくなりましたから、全部の金額に閲する表が出ております。やはりそういう細かいものは表を出して、別表によるというようなことで出るものか、或いはこの鐵道運賃のように、大體できれば基本でやつてあとの詳細のもには規則なり政令に任すと、乙ういう御意思であるかということをもう一遍はつきり……。
  10. 河野一之

    政府委員河野一之君) これは先程申しましたように、料金表というものは非常に廣大なものになりますので、それを別表によるということで御審議を仰ぐことは非常に困難と申しまするが、適當でないとも考えられますので、後段におつしやいましたような鐵道基本賃率といつたような考え方で、基本的なものだけについて精神と言いますか、それを書きまして、これに倣つて定めることがでさるという體裁でお願いすることになると思います。
  11. 山田佐一

    山田佐一君 大體了承いたしましたが、この法律施行は、成立の日から十日を超えない期間内においで政令で定めて、實際施行はいつ頃からになるのでありますか、これは一年經つても未だに公布になつておらんのですが、今度は十日經つてから、どのくらいの豫想で施行になりますか。
  12. 河野一之

    政府委員河野一之君) これは附則にありますように、この法律施行の期日は、その成立の日から十日を越えない期間内において政令でこれを定めるのでありますが、新憲法になりまして從來のような法律案の御裁可ということがないのでありますから、從いまして両院において御議決がありまして総理が副署されますとすぐ成立になるわけであります。大體これは御審議頂きまして両院を通過いたしますれば即日からでもいたしたいと考えておりますが、別途これの施行勅令と、施行政令と、それから財政法三條を施行する政令とを同日にやりたいと考えておる次第でありますが、できれば來週中にでも施行いたしたいと考えておる次第であります。
  13. 森下政一

    森下政一君 どなたか、すでに御質疑なつたことかも分らんと思いますが、或いは重複するかも知れませんが、そのときはお許し頂きたいと思います。この財政法第三條の特例に關する法律ですが、こういう特例を設けるということは、現在の經濟緊急事態の存続ということが一つの前提になつておるように思われます。そこで、こういつたようた緊急事態の存續する間に限つて、若し特例を設けて、財政法第三條を施行した場合に除外して貰うことの方が、政府としては財政上重大な影響があるから便宜だと思われるものが、實は製造煙草の定値であるとか、郵便電信電話郵便貯金郵便爲替及び振替貯金料金であるとか、或いは國有鐵道における旅客及び貨物運賃基本賃率、そういつたものこそ政府國會議決を經なくても定め得るということにした方がいいのではないかと私は思うのですが、これを除いて見ると、これらについては財政法第三條を施行したならば、國會議決を經るということにする、議決を經なくてもいいということは、かねて御提出頂きました資料によつても……課徴金、價格、料金の範囲、これらを見ますと、大して財政に非常に重大な影響があると思われるものがないように思われるのですが、それならばむしろ全面的に特例を云々せずに財政法第三條を施行して、いずれも國會議決を經るということにしても、大した支障がないのではないかという感じを受けるのですが、にも拘らずこの三つの重要な、財政に最も影響が多いと思われるものについては、國會議決を経て、そうでないものにむしろその特例を設けるということが……經濟緊急事態の存続しておる限りにおいて國會議決を經なくていいということの必要があるというのは、一體どういうことなのですか。ちよつと私はそこが了解し兼ねるのですが、その點一つ御説明を頂きたいと思います。
  14. 河野一之

    政府委員河野一之君) 御指摘の點は昨日中西君からもそういう御質疑がありまして、誠に御尤もなことと存じます。これはこの三つ國會議決を經るということにいたしますれば、後のものはそう大して取るに足らんものであるというようなお話でありますが、この三つのものにつきまして國會議決を経るやり方につきましても、先ずこういうふうに基本的なものについて取るのがよいのか、或いは細かい現在の規則その他で、又は告示などで出ておりますものをそのまま國會議決というふうな恰好で御審議を頂くのがよいのか、そういう點について相當問題があろうかと存じます。この財政法施行特例に列擧してありまするものは、煙草通信料金鐵道につきましても、基本的なものと申しまするか、全面的にということでなしに、なんと申しますか、大體のこういうものに對する値上げの方向といいますか、そういうものの御審議を頂くというふうな考え方でこの特例に關する法律が實は出ておる次第であります。財政法全面的施行の場合におきましては、この三つのものにつきまして御審議頂く場合におきましても、もう少し詳細具體的にするのがこの財政法三條の精神ではないかと私は考えておる次第であります。  それから第二に、これ以外には殆んど見るべきものがないではないかというお話でありますが、成る程その通りな點もあると思うのでありますが、實はこの制度の非常に動いた時期でありまして、ここに書いてあります手数料でありますとか、その他、處罰収入、それから納付金などにつきましても、現在或いは法律によつておらないものが相當實はあるのであります。財政法三條を全面的に施行いたしますと、そういうものについては至急にその内容を調べて法律によらねばならないというようなことに相成る心配がございます。例えて申しますと、國權に基いて収納する課徴金の中に負擔金というものを採入れております。例えば港湾なんかにつきましては、國が直轄工事をやりました場合に、地方に對して港湾工事をやつておるその關係の公共團體に對して負擔金を命じておりますが、これは現在法律ではないのでありまして、公法上の契約によつて國が一方的に命じておるのであります。それを法律によらねばならないとすると、結局港海法という根本的な法律を、港湾の運営その他に関する基本的な法律作つてその中に織込むというのが至當ではないかというような問題もあるのであります。從つて両方の趣旨からこの際としてはこの程度特例に止めて頂く、こういう考え方にいたした次第であります。
  15. 森下政一

    森下政一君 大體只今の御説明で諒承いたしましたが、そうすると提案理由が少し見當外れになつておる。經濟事情に鑑みてとおつしやるが、財政に非常に関係があるという必要によつて特例が許けられるので、實は經濟事情ということでないのですね。現下諸般の事情に鑑みというところぐらいですね。(笑聲
  16. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) ちよつと伺いますが、郵便貯金などの利子はこれに入らないのですか。
  17. 河野一之

    政府委員河野一之君) 利子は入りません。料金ではございませんので入りませんと存じます。しかしこれは利子そのもの法律で定めるということは新らしい事態については當然だろうと私としては考えます。
  18. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止
  19. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 速記を始めて……。他に御質問がございませんでしようか。御質問がなければ、この財政法第三條の特例に關する法律案につきまして、質疑終了といたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。それでは午前はこの程度休憩いたしまして、午後一時から再開いたしたいと思いますから、どうぞ今度は採決に入りたいと思いますから、御出席をお願いいたします。それではこれで休憩いたします。    午後零時十四分休憩    ——————————   午後二時十八分開會
  21. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) それでは休憩前に引續きまして會議を開きます。  復興金融金庫法の一部を改正する法律案議題といたします。この法案につきましては、すでに質疑終了の御決定を願つておるのでありますから、直ちに討論に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  22. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。  それでは只今より討論に入ります。御意見のおありの方は贊否を明らかにしてお述べを願います。別に御發言はないようでありますから、直ちに採決に移りたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。復興金融金庫法の一部を改正する法律案を可とせられる方の御擧手を願います。    〔擧手者多数〕
  24. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 多数と認めます、よつて本案は多数を以て可決せられました。  次に財政法第三條の特例に閲する法律案につきまして御審議を願います。本案につきましてもすでに質疑終了に相成つておるのでありますから、直ちに討論に移りたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。只今より討論に入ります。御意見のおありの方は贊否を明らかにしてお述べを願います。別に御發言もないようでありますから、直ちに採決に入ります。財政法第三條の特例に閲する法律案議題といたします。本案を可とせられる方の御擧手を願います。    〔擧手者多数〕
  26. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 多数と認めます。よつて本案は多数を以て可決いたされました。なお本會議における委員長口頭報告内容は、豫め多数意見者の御承認を經なければならんことになつておりますが、これは前例によりまして委員長がいたすことに御承認を願うことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないと認めます。それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報費書につきまして、多数意見者の御署名を得ることになつておりますから、両案を可とせられた方は順次御署名を願います。    〔多数意見者署名
  28. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) これにて本日は散會いたします。    午後二時二十一分散倉  出席者は左の通り。    委員長     黒田 英雄君    理事            森下 政一君            伊藤 保平君    委員            木村禧八郎君            下條 恭兵君            玉屋 喜章君            西川甚五郎君            松嶋 喜作君            山田 佐一君           尾形六郎兵衞君            木内 四郎君            深川タマヱ君            星   一君            高橋龍太郎君            中西  功君   政府委員    大藏事務官    (主計局次長) 河野 一之