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政府委員(
愛知揆一君) 先ず
石炭の問題でございますが、
將來の
價格改訂、その他の詳細な点につきましては、実はまだ
はつきりしておらん点もございまするのでありますが、
大体昨年末におきまする
石炭の
金融の
状況を極くかいつまんで取り敢えず御参考までにお答えいたしたいと思いますが、設備
資金におきましては、
一般の
企業費といたしまして全部で四十三億余円出ております。それから労務者の住宅というのが非常に大きいのでございまして、これが約四十二億ございます、合計八十六億余万円というものが設備
資金にな
つておるわけであります。第二が
運轉資金でございますが、
運轉資金の中の、いわば
價格改訂のずれ方を基礎にするものでございまするが、これが約三十二億円ということにな
つております。
一般の
運轉資金としては、その外に二十三億余万円ございまして、なお又その外に坑木の
関係の
運轉資金が四億円余あるわけであります。これを総計いたしますると百四十六億
程度にな
つておるわけでございまして、これを
復金の十二月末の諸貸付残高の四百四十二億円、その中から
公團融資の
関係百三十五億を引きました
一般融資額三百七億に対しまして、
石炭関係の
融資残高が実に四・五割を占めておる、こういうよう
状況でございます。
それから
價格改訂のずれの
関係に関連いたしまして、実は
政府が補給金を出すべきものがありまして、なお補給金が現実に出ておらんというものが、あるのでございます。これは計算、その他が非常に細かいので、
只今申上げますのは多少変るかと思うのでございますが、二十二年の四月から二十二年の七月分までの概算でも二十七億に上
つておるような
状況でございます。これらにつきましては本年度内に交付を現実にいたすべくいろいろ努力をしておるような
状況でございます。
それからその次は
復金債の
消化の問題でございますが、御説の如く私
どもといたしましては、何とかしてせめて
金融機関の
再建整備は、
関係方面の意向もございますので、既定
方針によりまして、評價その他も既定
方針で参りまして、三月三十一日には是非とも完了いたしたい、こういうふうに
考えておるわけであります。そういうような基礎
状況を基にいたしまして、矢張り
復金債の
消化につきましては、純
資金蓄積額のせめて一割だけは何が何でもや
つて行こうというふうに
考えておりますので、最近の
資金蓄積の
状況と、それから今後
発行されます
復金債の額等から申しますと、若し純
資金蓄積額の一〇%が
金融機関でこなれますならば、
復金債総額の二割から三割の間が一應
消化されるという目途がつくわけでございます。それからもう
一つ附加えて申上げたいと思うのでございますが、実は今回の
増資案は、当初事務的な案といたしましては、一應三百億の必要があるのでございます。三月末までにどうしても三百億くらいの
増資が必要であるという結論が一應出たのでございますが、これを何とかして
融資額を減らそう。又債券の
消化を促進しようという両面の考慮からいろいろ
考えまして、ぎりぎりのところ百五十億というような背水の陣を布いたわけでございまして、幾ら減りましても三月末のところでは、或いは二、三億の不足が出るのではなかろうかというような背水の陣を布いておる
関係にあるのでございます。