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1948-06-07 第2回国会 参議院 財政及び金融・商業連合委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月七日(月曜日)    午後一時四十九分開會   —————————————  委員氏名   財政及び金融委員    委員長     黒田 英雄君    理事      波多野 鼎君    理事      岩木 哲夫君    理事      伊藤 保平君            伊藤  修君            木村禧八郎君            椎井 康雄君            森下 政一君            玉屋 喜章君            西川甚五郎君            松嶋 喜作君            山田 佐一君            石川 準吉君           尾形六郎兵衞君            木内 四郎君            栗栖 赳夫君            田口政五郎君            深川タマヱ君            星   一君            赤澤 與仁君            九鬼紋十郎君            小林米三郎君            小宮山常吉君            西郷吉之助君            高瀬荘太郎君            高橋龍太郎君            山内 卓郎君            渡邊 甚吉君            中西  功君            川上  嘉君   商業委員    委員長     一松 政二君    理事      林屋亀次郎君    理事      鎌田 逸郎君            椎井 康雄君            中平常太郎君            松下松治郎君            平野 成子君           大野木秀次郎君            黒川 武雄君            中川 幸平君           深川榮左エ門君            油井賢太郎君            九鬼紋十郎君            小林米三郎君            佐伯卯四郎君            島津 忠彦君            高瀬荘太郎君            波田野林一君            結城 安次君            廣瀬與兵衞君   —————————————   本日の會議に付した事件 ○貿易資金特別會計法の一部を改正す  る法律案内閣送付)   —————————————    〔黒田英雄委員長席に着く〕
  2. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) これより開會をいたします。ちよつとお諮りいたしますが、貿易資金特別會計法の一部を改正する法律案は、豫備審査のために財政及び金融委員會に付託されておりますが、商業委員會關係が非常に深いと存じまするので、委員會に諮りまして、商業委員長とも御交渉申上げて、本日連合委員會を開くことにいたしたのでありますが、委員長は前例によりまして、法案の付託されております財政及び金融委員會委員長たる私が委員長を勤めることにいたしまして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 御異議ないものと認めます。それではこれより財政及び金融並びに商業連合委員會開會いたします。本日は貿易資金特別會計法の一部を改正する法律案を議題といたしまして御審議を願いたいと思います。先ず政府から提案理由説明を求めます。
  4. 森下政一

    政府委員森下政一君) 貿易資金特別會計法の一部を改正する法律案提出理由を御説明申上げます。今囘改正しようといたします點は、先ず第一は、貿易資金不足を補足するための借入金又は融通證券發行限度額の引上げであります。現行の法定限度額は、百億圓と相成つているのでありますが、その限度額餘裕額は、現在二十四億圓に過ぎない状況であります。而して、この年度中において輸出物資買入等に要する資金支出額は、約六百十四億餘萬圓と相成るのに對しまして、輸入物資の賣拂代金等資金受入額は、約五百四十二億餘萬圓と相成る状況でありますので、前述の餘裕額計算に入れましても、この年度現金支拂上約四十八億餘萬圓資金不足となる計算でありますので、多少の餘裕を見込み、今囘現行法定限度額百億圓を百五十億圓に引き上げまして、ガリオア・フアンドの運用圓滑にいたそうとするものであります。  第二は、貿易公團に對する交付金及び同公團からの剰餘金會計所属に關するものであります。従來貿易公團人件費及び事務費は、これを一般會計からの交付金として交付し、又同公團の剰餘金は、これを一般會計に受け入れることと相成つてつたのでありますが、その性質に顧みまして、貿易資金特別會計の所属とするのが適當と認められますので、これに關する所要の改正を行ない、貿易に關する經理を明確にいたそういうとするものであります。  第三は、貿易資金運用範圍の擴張に關するものであります。從來輸出國營の方法によつており、制限附民間貿易の場合と雖も、貿易廰輸出業者からその輸出物資の買上げ、貿易外國の、バイヤー契約をしてこれを賣却する建前を採つていたのでありますが、今囘民間貿易取引圓滑にするため、輸出業者が直接バイヤー契約し、これを履行することを得ることといたしますと共に、その代金請求については、輸出業者外國爲替手形振出人となり日本側機關を通じ、在日外國銀行にその手形の買収を依頼することに手續改正が行われますに伴いまして、この民間業者輸出に基く請求權につきましては、政府においてこれを買取集中することが必要と存ぜられますので、今回この請求權につきましても、貿易資金運用し得る途を開こうとするものであります。  以上の理由によりまして、この法律案を提出いたした次第であります。何卒御審議の上、速に御贊成あらんことを御願い申上げます。
  5. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) 引續きまして御質疑のおありの方は御質問を願いたいと思います。
  6. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 貿易廰長官がお見えになつておられますので、一應この貿易根本理念について御質問申上げたいと思いますがよろしゆございますか……。御承知のように日本の再建は外國貿易伸展にありということは十分官民共に理解しておるところでありますが、最近一般の風潮といたしましても、いわゆる政府貿易官廰貿易というものの代りに民間貿易伸展を期さねばならないと主張されておるのであります。それにつきまして最近の貿易事情を見まするのに、今まで貿易廰公團を通じまして貿易をいたしておりましたのを、全然違つたシステムを取るのでありますが、その際民間貿易なつた時の資金資材の面というものが、果して今まで通り圓滑に行くかどうかということが非常に懸念されるのであります。一例を擧げて見ますれば、今まで官廰貿易によりますと、資材というものを先ず貿易廰において配給をし、その加工賃というものによつて輸出貿易製品作つてつたというのでありますが、今囘民間貿易に移りますと、民間自體の力を以て資材というものも心配し、その間相當期間というものの危險も負擔するという事情になるのであります。これに對しまして政府側といたしましては、この期間に對して業者にどういう方法を以て御心配下さるか、又資金の面につきましても、最近の民間貿易におきましては、バイヤーから契約をいたしますと同時に、資金の心配をなさるというお建前になつておるようでありますが、實際契約をいたしまして、貿易廰許可を得、或いはスキヤツプの許可を得るということになりますまで、早くとも一ケ月、場合によると一ケ月半乃必至二ケ月になんなんとする日時を要するというようなことが、通常の建前になつておるのであります。そうしますと一ケ月半くらい經ちまして漸く許可を得ましても、その時に契約しました資材を得るのに又更に相當期間を要するとか、或いは現在註文しようとする資材マル公で買えないとか、いろいろな世間情勢變化によりまして故障が伴うのでありまして、この點貿易業者竝びに生産界方面におきましても非常に懸念を有しておりますが、こういう點の隘路の打開については、政府といたしましてどういうお考を持つておられますか、御説明を願いたいと思います。
  7. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 輸出業者金融のことについてのお尋ねでございますが、今囘民間貿易やり方を變えまして民間業者が直接外國の、バイヤー契約當事者になりますという制度變更伴つて從來輸出業者がやはり金融の途が或る變革起しはしないかという御懸念のように承りました。若しそうでありましたならば、從來状態と何ら變りがないということを申上げて置きます。それは從來民間業者バイヤーとの取引折衝をいたしまして、契約が成立しますと同時に、公團契約の成立したという證明をいたしますと、それに對して貿易手形業者が發行いたしまして、日本銀行がそれにスタンプを押しまして、これが貿易手形となつて貿易手形割引民間銀行に依頼するのでございます。今囘輸出業者自身契約當事者になるということになりますると、先方業者契約をいたしまするに要する申請貿易廰へいたします。若し契約を締結する許可申請書許可をするという書類を出しますと、それによつて貿易手形を、從來と同じように公團證明によらずして、輸出契約を締結する許可書を以て貿易手形スタンプを捺すことになつておりますから、從來と同様の金融上の便宜も得られることになつておりますから、この制度變革によつて何ら變化は起らんと思います。併し從來と雖も輸出業者が非常に契約締結前の金融に困つておるということはよく分つておりますので、明確に輸出貿易輸出産業に必要であると思われるものは、よく事情を調べました上で、輸出産業需要資金證明書というものを貿易廰において證明をいたしまして、それを日本銀行事業相談部に持つて参りますと、それによつて金融相當援助便宜を得ておつたのでありますが、その制度を今一層圓滑運用いたしたいと思いまするけれども、御存じのように中小貿易企業者に至りますると、平常におきましてもなかなか金融便宜を得にくいような業者も中には随分ありますので、やはり輸出業者輸出産業に從事しておるからというて、非常に樂々金融が得られるいうことは望み得ないと思います。やはり金融を頼む業者自身信用なり竝びに仕事本質如何によりましては、こういう非常に金融の逼迫しておるときでありますので、多少の困難は無論あろうかと思いまするけれども、それらの點は十分……、流動資金につきましては、今申しました輸出産業需要證明書によつて日本銀行融資スタンプを得まして便宜を圖つておりますし、固定設備に關することにつきましては、復興金融金庫とも緊密なる連絡を取りまして、できるだけの障害を排除しておるものであります。今度の、民間業者が直接契約當事者となるという改革によつて、特に貿易金融の上に或る種の新らしい支障が起るということはないつもりでございます。御承知を願います。
  8. 油井賢太郎

    政府委員永井幸太郎君) 輸出業者金融のことについてのお尋ねでございますが、今囘民間貿易やり方を變えまして民間業者が直接外國の、バイヤー契約當事者になりますという制度變更伴つて從來輸出業者がやはり金融の途が或る變革起しはしないかという御懸念のように承りました。若しそうでありましたならば、從來状態と何ら變りがないということを申上げて置きます。それは從來民間業者バイヤーとの取引折衝をいたしまして、契約が成立しますと同時に、公團契約の成立したという證明をいたしますと、それに對して貿易手形業者が發行いたしまして、日本銀行がそれにスタンプを押しまして、これが貿易手形となつて貿易手形割引民間銀行に依頼するのでございます。今囘輸出業者自身契約當事者になるということになりますると、先方業者契約をいたしまするに要する申請貿易廰へいたします。若し契約を締結する許可申請書許可をするという書類を出しますと、それによつて貿易手形を、從來と同じように公團證明によらずして、輸出契約を締結する許可書を以て貿易手形スタンプを捺すことになつておりますから、從來と同様の金融上の便宜も得られることになつておりますから、この制度變革によつて何ら變化は起らんと思います。併し從來と雖も輸出業者が非常に契約締結前の金融に困つておるということはよく分つておりますので、明確に輸出貿易輸出産業に必要であると思われるものは、よく事情を調べました上で、輸出産業需要資金證明書というものを貿易廰において證明をいたしまして、それを日本銀行事業相談部に持つて参りますと、それによつて金融相當援助便宜を得ておつたのでありますが、その制度を今一層圓滑運用いたしたいと思いまするけれども、御存じのように中小貿易企業者に至りますると、平常におきましてもなかなか金融便宜を得にくいような業者も中には随分ありますので、やはり輸出業者輸出産業に從事しておるからというて、非常に樂々金融が得られるいうことは望み得ないと思います。やはり金融を頼む業者自身信用なり竝びに仕事本質如何によりましては、こういう非常に金融の逼迫しておるときでありますので、多少の困難は無論あろうかと思いまするけれども、それらの點は十分……、流動資金につきましては、今申しました輸出産業需要證明書によつて日本銀行融資スタンプを得まして便宜を圖つておりますし、固定設備に關することにつきましては、復興金融金庫とも緊密なる連絡を取りまして、できるだけの障害を排除しておるものであります。今度の、民間業者が直接契約當事者となるという改革によつて、特に貿易金融の上に或る種の新らしい支障が起るということはないつもりでございます。御承知を願います。
  9. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 資材配給につきましても從來やはり契約をいたします前に資材割當申請業者から取りまして、割當資材の妥當なりや否やを點檢いたしまして資材配給をいたしておつたわけであります。それと同じことを、今度の場合もこの契約締結前に、この輸出契約申請書と共に資材當申込書を提出いたします。後にお目に掛けてもよいかと思いますが、二百二番という書類共同で使うようなものも拵えまして、それにこういう資材が要るという資材割當證明を貰うことにしております。尚、そうでありまするから、今度の改革と共に、資材割當について別にこれまでより遲れるということはないのであります。のみならず今度商工省、農林省その他の現局相談をいたしまして、大體各輸出品に對する必要なる資材原單位表というものを今拵えつつあります。これを例に取つて申しますれば、假りに自轉車を例に取りますれば、鐵の板が一臺になんぼ要つて、鐵の線が一臺にはなんぼ要る、ゴムは何ポンド要つて、ペンキがなんぼ要るという原單位標準表を拵えまして、それを東京のみならず、先ず最初大阪にも備えまして、大體資材に對する割當が非常に迅速に行くように、自轉車百臺注文ならばゴムと鐵をこれこれ出すということをはつきりいたします原單位表を今作成しつつあります。もう間もなく大體の主なる輸出品に對しては、それもで直れば多少資材餘裕のあるものは大阪へも割當てておきまして、關西の枠はそれで東京へ上京することなしに向うで割當が受けられるというふうに改正しつつありまして、前よりは多少迅速に資材割當ができるかと考えております。
  10. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 只今お話では、今までやつておりました政府見込生産というものの變形的にそういうふうな制度をお探りになるというお考えなんですか。
  11. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 商品の種類によりましては相變らず政府見込生産、計畫生産を續けて行きたいと思います。計畫生産に入らん民間直接の注文生産による分に對して今のお答えをいたしましたが、政府の計畫生産を續けて行かんならんものは、綿製品とか、羽二重とかいうようなものは、やはり相當期間、計畫生産を續けて行く必要があろうかと思います。
  12. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 次にお尋ねしたいのは、代金決濟ですが、御承知のように貿手割引というものは、非常に銀行方面においても、先程長官からお話なつたように、個人的信用というものを勘案するという建前から、場合によつてはそういう建前口實として延滯される向が非常に澤山あるということを承わつております。又貿手期日は六十日となつておるのでありますが、これも期日通り支拂われておりますのは殆んどない。場合によると、もう一遍繰返しとて六十日先に書換えさへするという有様になつているという状態を呈しております。こういうことに關しましては政府におきましても嚴重なる御監督を一つ願いたいと思うのであります。その次に代金決濟は比較的……、多少は遲れましても圓滿行つても、チャージ或いはコンミツシヨン支拂いというものは、これはもう場合によると半年、九ケ月先に漸く解決が著くという事例が澤山あるのであります。これに關しまして政府はどういうお考えを持つておられるのでありまするか。御承知のように昨今インフレーシヨンの昂進に伴いまして、半年前に受取るべきチヤージ、或いはコンミツシヨンは、それだけの期間遲れて貰いましたならば、これはもう金利と共に明白に赤字を呈する。こういう状態におきまして貿易進展貿易業者に圖らせるというようなことは、木に縁つて魚を求めるようなことではないか。この點につきまして政府の御所信を伺いたいと思います。
  13. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) お答えいたします。政府貿易關係支拂いが遲れておることは、私も各方面お話を承わりますし、經理局その他全力を擧げて圓滑なる支拂いをやりたいと思つておりますのですが、ここに私から考えますれば四つの大きな理由がありまして、從來思うたよう支拂いが迅速に行つていないように考えるのであります。その一つの理由只今關係方面とも折角整理して折衝中でありますところの輸出品に對する交換比率決定いたしたい、その交換比率ができますれば、ドルの賣値に對してその交換比率を乘じましたものが自動的に本船載りの圓の賣値に計算ができまするので、そうしましたならば、輸出許可をしておりまするドル値段に各商品の定められました交換比率を乘じましたならば、直ちに自動的に業者支拂うべき圓の値段がでるのであります。只今のところ頻りにそれを折衝しておりまするけれども、まだ決まらんのでありますけれども、若しそれが決まりますれば、非常に支拂は迅速になるのでありまするが、それがないために、ドル値段は決りましても、マル公の規定のないものはメーカーの工場離れのコストを計算するのに非常に時間が掛かるのであります。メーカ—工場離れ値段が漸く定りましても、荷造りをしまして運送いたしまして、船に載せる事での費用というものが相當複雜なのでありまするので、それを計算するのに非常に時間が掛かります。殊に法律百七十一号號關係でなかなか會計檢査院でも非常にやかましいのでありまして、一々港まで持つて参りますチヤージをチエツクしてからでなくては拂えんというような事情がありまして、事務當局におきましても、非常にこれは面倒……面倒は構わんのでありますが、入手に限りがありますのみならず、種々雜多なチヤージを檢討いたしますというような面に非常に時間が掛かります。そういうふうに交換比率がまだ決まらんということと、法律百七十一號を忠實に履行いたしますために、相當の時間が掛かるということ、それから物價廳におきましてドル値段が決まつておるけれども、圓の支拂値段を決めるまでに非常に時間が掛かるというようなことを綜合いたしまして、これら三つの理由の外に、業者のお方も大體支拂の遅延しておることで政府の方を責められることが多いのでありますけれども、まあその罪の半分はやはり業者の方にありまして、業者の方にも、この頃初めて貿易をやつてみようというような會社が非常に澤山あります。それらの持つて来る書類が實に缺點だらけであります。それを直して貰いたいということを申しましても、なかなか慣れた人が少いのと、相堂の輸出業者でありましても、ここ十年ばかり貿易に離れておりましたから、熟練した社員が四散しておりまして、どうもうまく行かんというようなことでありまして、よく遅延の理由を點檢いたしますと、その約半分とは言えますまいが、四割やらいはやはり業者に罪があるというようなこともありますので、こういうふうな四つ理由があります。併し業者の方でも段々慣れて來てくれております。  それから今申しました交換比率が設定せられまして、ドル値段交換比率を掛けたものが自動的に船載りの公定價格になるという制度が確立いたしましたならば、これはまあ非常に支拂が迅速になると思いますので、その方を頻りと促進はいたしておるのであります。それができましたら、まあ畫期的にこの支拂の方は早くなるかと考えております。これができましたならば、法律百七十一號に封ずる関係チヤージ等の綿密なる審査をするというようなことも必要がなくなりまして、大變樂になるかと思つております。いずれにいたしましても、この支拂をできるだけ促進するように考えております。  それから又諸掛りの外の支拂は早いけれども、諸掛り支拂が遅いというお話でありますけれども、それもお話申上げたことでお答えになつておると思います。  その外にやはり物價廳綿紡加工賃決定が三月も四月も遅れるというようなことで、こちらで拂いたくても拂えんというようなこともございます。併しこのために業者輸出と申しますか、貿易事業に體する意欲を阻害するようなことがあつてはならんと思いますので、精々この融は迅速にやりたいというように考えていたした次第であります。
  14. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 段々と長官からいろいろお話を承つてやや明白になつて参りました。就きましては、やはり今後雨急速に今のような缺點が除去されるというようなことになかなか困難のように察せられます。今囘の貿易資金増加等五十億くらいを以て、果してこれが圓滑に囘轉される場合に賄い得るかどうかということは、私は多少疑問を持つておるのでありますがとにかくこの法案改正政府が要望される以上は、只今のような貿易障害になるような點を一刻も速かに除去されんことを望みまして、尚物價廳の件でありますが、物價廳がいつでも輸出貿易進展障害になるということは、これは世間の定評であります。この點につきましては貿易廳は獨自の立場から物價廳をリードして貿易品値段を決める、こういう方針をとられるようにするのが當然であると思うのですが、こういう點につきまして長官としての何かお考を承りたいと思います。
  15. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 我々共といたしましても、輸出品價格決定だけは貿易廳獨自決定をするということが、非常に便利なのでありますけれども、やはりインフレーシヨン防止物價體系の維持ということの必要を痛感いたしますので、何らか物價廳も今少しく迅速に商賣式に物價決定ができ得ますように、或いは物價廳の係を貿易廳へ來て貰つて共同審議を早く進めるというようなことも考えておるのであります。今油井委員よりお申出になりましたことね我々も痛感しておりまして、そういつた制度を何とか早く促進するように、國内物價體系を紊さん範囲内において、輸出物價決定貿易廳が自主的にやり得るような途が開けば、これは非常によいと考えております。尚これは重大問題でありますので、よく當局間におきまして議を纏めたいと思います。
  16. 油井賢太郎

    油井賢太郎君 最後に貿手関係についてもう一度お尋ねしたいのでありますが、貿手貿易廳はつきりとスタンプを押して天下に通用させるようにしてあるのを、なぜ各銀行においてこの割引を拒否したり、或いは支拂圓滑に行われないかということは、どうも我々まだはつきりと呑込めないのです。もつと強制力を以て通用させるようなお考はないものですか。これにいて君伺いいたしたい。
  17. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 誠にそういうふうに参りますれば結構なのでありますが、一つは御存じのように貿易手形はやはり利息も安い。實際民間銀行になりますと、國家的見地からすれば、貿易手形は先にやつて呉れなければならなん筈ですが、貿易手形より次の手形でも利息の高いものが歓迎されるというような實情であります。それから又御存じのように新らしい貯蓄がなかなか殖えませんので、今の半分は政府資金に廻す、半分は民間事業資金に廻すという枠の中ではこの新らしい預金の蓄積がない時代におきまして、民間銀行でも非常に窮屈なように考えておるのであります。できますれば日本銀行におきまして貿易手形を枠外に置きまして……多少民間銀行貿易手形に對する態度が憂るかと思つておるのでありますが、もう一つは貿易手形がたびたび延期になつて困るということの苦情の中には、やはり業者も非常に自粛をして呉れんと困ると思うのですが、貿易手形で金を借りて、それを何か固定資本……、機械設備というようなものに使つて、それで次の商賣から出て來た貿易手形で埋め合して行くというようなことをどうもちよいちよい耳にすることがあります。これはやはり民間銀行及び政府の取扱において改善する必要もありますけれども、民間が實際自粛してできるだけこの貿易手形期日内で画としても金を返すのだという気持になつて呉れない以上は、如何なる立派な制度を担えましても無理かと思いますが、こういう點もあるのであります。これは本當に實情を披瀝して申上げたのであります。
  18. 松嶋喜作

    ○松嶋喜作君 先ず法案理由の中の分らない點なのですが、現在二十四億圓に過ぎない状況でありますとして、餘裕が二十四億、この二十四億圓というのは後の方の支出額は六百十四億、それから賣拂代金受入額が五百四十二億餘萬圓、これが出と入りの総額がこれだけで、その差は七十二億圓ですが、一體この出入りということは一年の終りに、総決算するわけではありませんが、出たり入つたりして金の足らん時もある。餘裕のあることもあるのですが、二十四億の餘裕があみということは前の百億が補給金のような形になつて百億が二十四億になつたという意味なのですか、それとも運轉資金の尻が二十億圓になつたというのですか、その點の動音の點についてちよつと御説明を願いたいと思います。
  19. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) これは運轉資金としまして百億圓までという限度額があります。そこで今その借入れを七十六億圓倒しておりますので、もう二十四億圓借当る餘裕が殘つておるということなのであります。併し二十三年度貿易が、段々進んで行きますると、ここに出しておりまするような数字の状況でありますので、もう四十八億ばかり……この二十四億圓を借りまして、更に四十八億圓借り増しをしないと遣り繰りが付かん、それで、その僭越しの限度を百五十億圓に引上げて頂きたい、今日現在では、二十四億圓まだ借増しをします餘地は残つておるのであります。
  20. 松嶋喜作

    ○松嶋喜作君 私の質問は、結局において、こういう考えがあるから、これから段々伺いたいと思うのであります。民間貿易をやると申しましても、今のこの生産コストでは到底バイヤーの氣に入る値が折り合わん、そこで、今日まで貿易が行われているのは、前にもお伺いして曖昧であつたのですが、この貿易資金特別會計法のこの百五十億が段々と貿易の調整資金に使われておるのじやないか、そうだということであれば、非常にはつきりするのでありまして、その線に沿つていろいろお伺いしたいと思うのであります。併しそうじやない、これは百億圓、今二十四億圓の借る餘裕もあり、更に四十八億—五十億を借りれば、大體において囘轉資金というものは尚百五十億というものが、生産すればあるんだということなのか、その點から、先ず結論が早く出ますように……。
  21. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 只今お話しの通り大體百四十億圓というものは、大體輸出品の買上で、それから輸出に出ますまで、計畫生産の今度は品物を持つております。その品物に對しましては、今度纖維を輸入しまして加工をさせますが、輸出するまで加工賃を拂つて行く、こういつたようなものに大體これが充當いたされるのであります。それからこの貿易から起る本當の損得でありませんが、圓から起る損得というものは、この貿易資金の繰入を……、若し足らなければ繰入を、一般會計からお願いいたすことになります。これは、つまりまあ、いわば資本金の一部とでもいいましようか、輸出買上物資の手持に封ずる凡そ加工賃を先拂いするものに、大對する金額と思つて頂いて結構であります。これによりて貿易資金の過不足を泳いで行くという惡質のものではない、大體物を持つておりますに見合つておるものと考えております。
  22. 松嶋喜作

    ○松嶋喜作君 それでは大體において、貿易はまあ多少の損益はあつても、この基金については、決濟すれば疵がないと、こういうことでございますか。
  23. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) そういうことでございます。
  24. 松嶋喜作

    ○松嶋喜作君 そうしますと、問題は又全然別のことなんですが、今ドル建は複数でおやりになつておると思いますが、その複数の點はどの程度の複数でございますか、圓とドルとの換算の数はどの程度でございますか。
  25. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 今のところ非常に數が多うございます。大體言えば輸出に出るものの品物の数だけ出ると言つてもいいのでありますけれども、大體今度關係方面とも話合をしております輸出品の換算レートは、大體下が七十ぐらいから始まりまして、上が三五〇ぐらいと考えております。或いはもう少し上になるかも知れません。そうして先ず大體十圓刻よぐらいでやつて行こうと思います。二十七八ぐらいのグループに纏めたいという考を持つております。併しこれは今もう少し、七十乃至二五〇と申しますのは今の物便價體系でのお話でありまして、物價體係を大幅に變えられた暁には、これが又變つて來るかと思います。大體そういうようなことであります。
  26. 松嶋喜作

    ○松嶋喜作君 そういたしますと、その生産品目によつては非常に儲けるということはあり得ないでしようが、損する品目があると思いますが、それはこの枠内で調節をされるのですか、何か外に調節の方法があるのですか。例えば麦藁帽子なら麦藁帽子、陶磁器なら陶磁器というものが今のマル公輸出にぴつたり合うとは思いませんが、その價格は適當にお決めになるのでしようか、その時に業者に損の出る圓換算も澤山あろうと思いますが、そういう場合にはどうして輸出の方に向けられる調節をなさるか、なさる方法ですね、これを一つ御説明願いたいと思います。分りましようか。
  27. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) あなたの御質問に當つておるかどうか分りませんが、結局こういうことでないでしようか。今假に三百五十と決めておりますのは、三百五十圓では少し損が行くという場合があります。そこで三百五十五でなければ引合わないというのを、三百五十で辛抱して貰うつもりであります。そうして経営を合理化する心とによつてコストを下げて貰う。それから名古屋の方にも、前に申しましたが、こういう一つの換算率を決めるから、それで引合うように努力して貰わなければいかん更こ言いましたが、やはり效力がありまして、段々コストを下げて貰つたりしておりますから、假に三百五十五で引合わんというような場合にも、三百五出て辛抱して貰うという方針でおります。皆さんにもそう申上げてあります。これは本當にこのプレトンウツヅ協定に日本が加入して、一本の爲替になつたらすべての業者は、もつと、て大きな犠牲を拂わなければならんから、今から多少壓縮しているつもりであるということを申上げて、大體お分りになつていると思います。
  28. 松嶋喜作

    ○松嶋喜作君 そういたしますと、現在の輸出を多くしよう、民間貿易を盛んならしめようということになれば、各業者に多少の犠牲をお願いして我慢して頂き、その修正したものが、日本貿易になり、結局において日本の産業の合理化を大なり小なり強要しなければ輸出は増大して行かん。こういうような考え方はどうでございますか、間違いでしようか。
  29. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 私はそういうふうに考えております。業者のみならず、勞働者もそういうつもりでなければ日本輸出を促進するということはできないと思います。特に英國の例を申上げますと英國は、ああいう状態であるにも拘わらず、昨年は戰前の價格に換算いたしまして輸出が一一八%まで囘復しております「今年はサー・エドワード・クリツプスは一八〇%まで囘復すると言つております。日本のようにポンドとドルとの換算のできないというような障碍がないからでもありますが、非常に各業者もコストの引下げに努力いたしておりますにも拘わらず、勞働者側におきましても、所得税の關係から、一週間に四十四時間以上働いても、あまり手取りが多くならんにも拘わらず、四十四時間以上の長い勞働時間を甘んじて非常に働いておるということを、最近イギリスから帰られた人が傳えられた。イギリスのミドランド地方の工業地滯を歩いて見て、そういう気持だという、四十四時間以上働いたところで、累進所得の關係上、自分の懐中に入るのは變らないが、我々の働くことを必要としておるのであるから、大いに働くのだというように勞働意欲が非常に盛んであります。これは業者、経営者と雖も、勞働者と雖も、そういう気持でなければいかんと考えております。
  30. 小林米三郎

    小林米三郎君 最近の貿易の現況を一つ局長さん御説明を願いたいと思います。
  31. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 只今お手許に差上げましたこの昭和二十三年一月より三月に至る品目別輸入實績、それから二枚目の輸出實績、これによりまして、大體今年に入りましてからの貿易状態がお分りになるかと思います。三月でありますから、少し遅いのでありますが、これで御辛抱願いまして、大體こういう大勢で四月、五月、六月共進んでおるのであります。三月までに圓に直しまして輸入が百十億、輸出が五十二億ということになつております。この構成も、輸入の方は大體食糧が五四%石油、肥料等加えまして約七〇%になつております。食糧と肥料とで七〇%はかり費しておる次第でございます。輸出の方も別にこれに註釋を加える必要もないのでりあますが、依然として輸出の中でまあ五七%ばかりが纖維の貿易であります。併しこの頃の状況を見てみますと、纖維以外の輸出の商賣が非常に商賣の餘地があるように思うのであります。最近ノルウエー、デンマークから船舶の建造の註文もありますし、インド邊りかち紡織の機械、機といつたような鐵鋼品等の註文が随分ありますので、生産設備さえ整いますれば、纖維以外の貿易も、輸出相當進展し得る餘地があるように思うのであります。本年に入りまして、特に目立ちますのは、そういつたような紡績機械、機、船舶、スチール、ハイプ、鐵板というような貿易が大部分進むように見受けます。それからこの表に昨年中の輸出入の表も加えて置きましたので、これによりまして、どういうものが幾ら入つて、而もどこの國どの貿易がどういう地位を占めておるかというようなことが明瞭になるかと思いますので、後程御覧を願つたら結構と思います。それで大體貿易の有樣はこの表を御覧願うことにいたしまして、ここでちよつと附加えて置きたいのは、最近ポンド地域との、新聞でも御覧の通り総括的の清算協定ができましたので、從來のごとくポンド地域の各國と個々別々に清算協定をやつておりましたのと違つて、ポンド匠域を一つの區域と認めまして、ポンド區域の中の或る地方から輸出超過になつており、他の地方が輸入超過になつておるという場合に、その二つの地方との輸出入バランスお一つの地域と見て清算するというような便宜が行われましたので、多少ポンド區域に對する貿易決濟も樂になると思います。これだけでは十分でありませんですが、米國が支出しております陸軍豫算による日本救済費の支出を米國以外の生産物にも使つていいということになりつつありますので、このポンド地域に對する総合的清算協定と竝び運用せられましたならば、日本のポンド地域に對する輸出が非常に樂になると思います。況んやここ一、二年後に南方の米でも入るということになりとて、それをアメリカの陸軍豫算の中で拂つて貰える、或いは日本から物を出しまして南方の食糧品と物々交換いたしましたならば、その輸出品に對する支拂の金高だけをドルでアメリカで渡して貰つて他の工業品の輸入に充てるというような、陸軍豫算の支出を米國以外の生産物にも及ぼす、流用し得るということに大體なるらしいのでありまして、それとこのポンド匠域の綜合協定とが大體活用せられますならば、從來輸出貿易に對する障碍は省けるものと思います。その他今申しました價額比率の設定が決りますれば、輸出者に對して輸出者も非常に支拂も早くなりますし、便宜になるかと思います。尚これ以上輸出貿易を促進しますためには、多少輸出から得ました代金の、賣上金の一部を輸出商の自由處分に任してはどうかというような議論も關係先と相談をいたしておるのでありますが、輸出しましたものに對する、例えば纖維品のごとき纏つた品物でしたら極く少しの部分、二分とか三分とかいうようなものを自由處分を許しまして、それで海外の旅行費に充てるとか、或いは先方から見本を買つて送る費用に充てるとかいうようなことで、多少輸出に對する意欲を昂揚したいというようなことも考えております。或いは又もつと金額の少い雑貨の輸出というようなものでしたら、その中の一割とか二割とかを、どうしても外國から原料を輸入せねば日本にないというような物の輸入のために、その一割か二割を使わせるといつたようなリングの方法、例えば時計を輸出した場合にその一割か一割五分を輸出者の自由處分に任しまして、時計の製造に必要な特殊鋼とか石とかいうものを自由に輸入させるといつたようなことによりまして、輸出奬勵ということに進んではどうかというようなことも折角關係先と折衝いたしております、大體そういう状況でございます。
  32. 田口政五郎

    田口政五郎君 序でにお伺いいたしたいのでありますが、只今七十圓乃至三百五十圓くらいの種類があるように御説明頂きましたが、どういうふうな商品は七十圓、どういうふうな商品は三百五十圓くらいになつておるかということを、全部でなくつても勿論結構でございますが、安いところと、中間のところ、高いところくらいの商品を一つ御説明願えないでようか。
  33. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) まだ發表もしないのでありますけれども、大體農産品というものは七十圓くらいのもあります。それかな綿絲布、綿製品になりますと、やり方によつて違いますけれども百二十から百四、五十くらいになります。生絲などですと二百二十圓くらいになります。それから瀬戸物などは三百四、五十くらいになります。それより上でなければ出ないものもありますが、そういう場合は特に委員でも携えまして、審査の上で止むを得なければ三百五十以上でも出そうというようなことを、特別に審査するというようなことにしては如何かと考えております。
  34. 田口政五郎

    田口政五郎君 現在のマル公物價體系只今仰せのようなふうに計算がなると思いますが、この次の物價體系が變つた場合、これはどういうふうに憂つて行くお見込ですか。
  35. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 變りましたら、同じように按分比例と申しますか、同じ比率で變つて來ると思つております。ドルの値は餘り變らないと思います。
  36. 田口政五郎

    田口政五郎君 物價體系が今度の新豫算に織込まれておるあの程度に改正になりましても、百五十億程度の限度で十分とお見込になりますか。
  37. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) この百五十億、この豫算は目下の物價體系に基準をとつておるのであります。併し物價體系が變りますれば、輸出品も上る代りに輸入品も上るという見込でおりますので、そういう關係でありますので、多少の補足を必要とする、借入金が今よりは多くなければならんというような事態が來るかも知れませんが、大體において輸出品が上るときには輸入品も上るという見込みしておるような次第であります。
  38. 西川甚五郎

    西川甚五郎君 昨年百億に殖やされたときに参考書類として頂きました中に、手持物資の輸出の品物があるのでありますが、これが百三十一億であります。これは八月末でありますが、現在はどのくらいな手持を持つておりましようか。
  39. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 綿製品を含めて、多分この百三十一億以上の手持物資が輸出をしておると思います。が、今棚下しを頻りにやつております。が、ちよつと間に合いかねますので、後刻お答えしたいと思います。
  40. 西川甚五郎

    西川甚五郎君 そういたしますと、この貿易資金特別會計法の十二條と十五條でありますが、これは豫算の提出のときにすでにお出しになつておると思いますが、そのときにはできておらなかつたのでありますか。
  41. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 今の御質問の趣旨が分りかねたのですが、豫算に出さなかつたとおつしやる……。
  42. 西川甚五郎

    西川甚五郎君 手持品在庫品がはつきり分らなかつたならば、決算書ができない筈だと思いますが……。
  43. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) の財産目録も出ておるのでありますが、これは大藏省と計數の打合せをいたしておりますので、大藏省と協議の上提出することにいたします。この財産目録中に棚卸しはできております。大藏省の方に提出いたしてあるのでありますが……。
  44. 西川甚五郎

    西川甚五郎君 それは、そうすると後程提出を願うことにいたします。先般京都において芦田総理が來られましたときに、この衣料品で相當な数量を手持ちしておるが、これを公定債務と闇價格の或る中間價畫というような價格で一般に配給したい。そうすればインフレを、そして衣料の不足を補うというようなことをお話なつたと思いますが、この品物は貿易廳にあると思いますが如何ですか。
  45. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) これは國有纖維を加工いたしましたものでありまして、貿易廳の資産であります。
  46. 西川甚五郎

    西川甚五郎君 そうすると、その物資は今後輸出に適せない品物でありますか。
  47. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 輸出に適せないものというものはそう澤山はございません。澤山拵えますうちに、二分とか三分輸出不適品ができるのでありますが、この前の議會で問題になりましたような佛印向けのシヤツというようなものは、先方ドル資金不足でしたために、よう買わなかつたというような停滯品は多少ございます。そういうわけで今申しましたようなポンド地域への輸出の障碍が省けましたならば、漸次出て行くものではあります。中にはいろいろ、計畫生産で拵えておりますから、直ぐ拵えて直ぐ賣れるものもございますし、相當長い間ストツクせねばならんものもあります。このうちから一億五千萬ヤールぐらいを放出して貰いたいということを、政府から關係方面の方へ依頼はいたしてあります。
  48. 西川甚五郎

    西川甚五郎君 それは果して可能性があるのでございますか。
  49. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 一時にどつと一億五千萬ヤールを放出するということはむづかしいかも知れないが、丁度芦田首相があれを申されましたときは、三億七千萬ヤール程停滯しておつた。その後あれから餘り時日を遠ざからん頃に、蘭印に一億三千萬やヤール賣れましたから、割合に停滯は少くなつていると思います。又更に今日あたり公告いたしておりますが、一億ヤール程、ポンドだけ……。ポンドで半分ドルで半分賣つておるのでありますが、一億ヤール程ポンドだけで賣ろうということを今日あたり公告を出しておりますが、そういうことにして停滞品は漸次少くなりますから、今政府から依頼しておる一億五千ヤールのものも一時にどつと出るものでなく、本年度内にぼつぼつ出るのではないかと思います。
  50. 西川甚五郎

    西川甚五郎君 本日御提出頂きました書類は、これはこの法律案に直接というよりも、むしろ皆さんが貿易の現状を知るという程度のものでありますが、この法律案の提出理由説明の中にありまするこの二十四億不足したとか、或いは本年度中に支拂が四十八億圓資金不足になるとかいうような、いろいろな言葉を本當に了解するのには、簡單でも宜いのでありますが、何かバランスシートのようなものはお作りになれないものでありましようか。
  51. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) お手許に差上げておりますこの表が、提案理由説明の方が新らしくできましたのですから、十億ここが違いますが、大體大勢はこれでお分り下さるかと思います。
  52. 一松政二

    ○一松政二君 大體日本貿易の現在では、輸出と輸入とドル建ですると、非常に輸入超過になつておる。而も今日の場合は輸出の何倍かの輸入をしておるのであります。で、輸入されたる代金は、いわゆる救済物資の中で關係方面の方には一時これは全然拂わないというと、それは國内的には全部日本の圓で主要食糧にしろ、主要原料にしろ、皆これを圓で國民に賣つておるのであります。そうして僅かに二億ドルに足らない輸出したものを買上げるために、それだけのものを賣上げた手取を以て尚足りない。足りないから貿易の特別会計が特別資金が要る、こういう建前であると思うのであります。そうしますると、何か食違いで、それだけ大きな穴があいて來るのか。ドル建のアメリカの輸入物資を殊更に安く賣つておるために、圓の手取がそんなに僅かになつてしまうのか。又これを逆にいえば、日本の今の物價高を外國の市場に出すために、特にドル建でこれを、つまり換算率を高くして、そうして圓の價格が吊上つておるというために、これだけの差額ができるのか、はつきり呑込めないのであります。又今日關係方面の法定のドル價格はまだ五十圓のままでありますけれども、輸入物資を、されば五十圓で換算して賣つておるかと申すと、私はそうとは信じないのであります。今ここに主要食糧の例をとりましても、大體輸入割當の七十萬トンを百八十圓で評價しておる。これをトン當りに換算してみますと、一石を千五百圓に換算してみて五石にならない、四石幾らにしかならない。而も一トンは大體において普通の穀物であるならば、これは六石強になる筈だと思うんです。こういうこの莫大な金の計算上の差額が出て來て、そしてその金は一瞬どこに行くのか、その行き先を、はつきり明示さして頂きたいと思うのであります。
  53. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 昨年の議會でも確かに御説明申上げたと思いますが、昨年の輸入が五億二千萬ドル輸出が一億八千萬ドル、これだけ輸入超過をしておりながら金が足らんのでありまして、昨年も御説明申上げました通り、この五億二千萬ドルになんなんとする輸入の中で、約三億ドルというもなは、つまり貿易基金で持つて参りまする。食糧品及び肥料にあります。そうしまして食糧品は大體一ドルが四十五圓乃至五十圓以下に當ります。それは小麥は日本政府が拂い生産者債務で賣つておりますから、食糧と肥料とが大體今申上げましたように約八割を認めております。輸入のそれに對しまして一ドル五十圓以下の金で賣つているんです。輸出品は大體において平均一ドルが百七十圓ぐらいの平均になります。そうしますと五億一千萬ドルの輸入がありまして、一億一千萬ドル輸出がありましたならば、大體四倍以上になつておりますから、輸出品支拂いをするということをお考え下さいますならば、多く説明を要しないかと思うのでございます、
  54. 一松政二

    ○一松政二君 そうすると貿易資金の方から見ればそういうふうに考えられるかも知れませんけれども、そうすると貿易廳の方は、食糧管理局のこの特別會計には、國民はいわゆる國内の相場で以て輸入食糧を買わされておるわけですね。
  55. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) そうです。
  56. 一松政二

    ○一松政二君  そうするとその差額は食糧管理局で持つているということになりますか。
  57. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 食糧管理局は、生産者價格と消費價格との差を假に食糧管理局が持つている。貿易廳は生産者債務で先ず小麥を食糧管理局へ渡しております。そのレートが四十五、六、五十以下ですから、それだけこれに來るのは當り前です。
  58. 一松政二

    ○一松政二君 そんなに安くなつておりますか。
  59. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 安くなつております。ここに資料はございませんが、フートを後で治見せいたしましよう。
  60. 一松政二

    ○一松政二君 そうすると日本の今の食糧配給價絡というもうは、結局アメリカの小麥なら小麥を例にとつて見て來ると、五十圓で換算した相場で以つて大體日本の食糧の價格が決められておるというふうに考えられるんですが、そうすると日本の食糧の價格はアメリカの小麥を五十圓の換算で輸入して来ておるということになる、そうすると今度は一方において、輸出物は最低が七十圓最高は三百五十乃至四百圓、それは而も一般國内の物價水準よりも、むしろどつちかといえば割安の計算になつて出ておる筈なんです。そうすると、そこにこれは貿易問題以外の問題が考えられるのであります。から、念のためにそれを伺つたわけです。
  61. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) それですから、非常に生産者價格も國家の補助が出ておると同じことです。ドルが五寸圓ならばそれでいいけれども、五十圓でないものを五十圓で賣渡しておるんですから……。
  62. 一松政二

    ○一松政二君 それはそれでよろしうございます。よろしうございますが、そうすると農民の方からいうと、食糧は特別に安い爲替のレートの輸入價格と大體において違わないような今日の決め方をされておる。そうして一方から自分達の利用する國内の相場は、それの平均をすると百、或いは四倍以上のつまり相場のものを使わせられておるということになると、政府がその米價を計算するときに、パリテー計算によつてつておるということが、そこに可なりな問題が起つて來るんじやないかと私は考えておるわけであります。そういうふうに解釋してよろしうございますか。
  63. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 私としましては、小麥は一ドルを五十圓若しくはそれ以下の爲替で食糧管理局へ拂渡ておるということだけを申上げまして、それ以上のことは私の權権限以外でありますから何とも申上げかねます。
  64. 一松政二

    ○一松政二君 それではこの問題は一應私は留保しておきまして、尚、本問題に立ち戻りまして先程民間貿易の問題が出ましたが、民間貿易を今度全面的に可なり擴げるということになつて請求權だけを貿易廳が買上げるという場合に、まだクレジツトをバイヤーから取らずにやる。輸出して相手方に輸出書類を揃えて銀行に裏書をして讓渡す場合に、外國バイヤーはその外國銀行に對してクレジツトを開くということに對しては、まだ何等協定はしていないのですか。或いはそこにそういう問題が起つて来ると思うのですが、どうですか。
  65. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 今信用状は貿易廳宛に送つております。今度は形式變りましたが、各個別に民間業者へ行きます。それでなければ取引せんことになつております。
  66. 一松政二

    ○一松政二君 そうすると今の油井委員の心配されていた貿易金融というものは、可なりそのクレジツトによつて助かつて來なければならぬ羽目になると思います。取引を決めれば必ず信用状を送つて來なければならない。而もその信用状は或る期間に亙つて來なければならぬし、又その信用状は更に国内に向つてその信用状を基礎に正して、又國内の生産者に信用状を開くというような信用状もある筈なんですから、その點はバイヤーとの話合によれば可なりそれが助かることになると思うのですか、どうですか。
  67. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 御質問の通りでありまするけれども、契約しても直ぐに信用状を開くということは、技術上の問題として困難であります。どうしても二週間や三週間遅れます。それから、どこの國も輸入統制を頻りにやかましくやつております。その手續をして信用状が來るまではなかなか暇がかかりますから、やはり油井委員の御心配のようなことが起ります。
  68. 一松政二

    ○一松政二君 貿易手形決濟が遅延したり、或いは場合によつて民間業者によつて多少不當に流用されることもないともいえないでしよう。併し一體スタンプ手形というものに對して、これはもう貿易業者からいえば無論のことであると思いますが、最近は公團金融ができないので、殆んどスタンプ手形である。今度は配炭公團が全面的に又スタンプ手形になるといつておる。それで日銀もスタンプ手形の處置は一應形の上では特別に優遇をするようなことを言つておりますが、事實は皆各銀行が日銀に對する借入金の多寡によつて締めたり緩めたりしておる。公團手形であるから表向きは緩くすると言つておりますが、事實は可なり締めておるために、各人の信用状態がそれに非常に響いて來るということと、それから銀行の預金が集らないために、それを直ぐ日銀に持つて行つて割引するわけには行かないという、いろいろな事情が重なつて、各スタンプ手形金融が意のごとく行つておらないので、業者は非常に困難しておる。從つて今度の金融パニックなり金融の梗塞を、更に公團の、つまりスタンプ手形の濫發によつて、恐らくパニツクが來やしないかということを業者は……、或いは銀行の一部でもそういうことを考えておる人があるのでありますから、この點に對しては強く日本銀行輸出貿易關係からして、スタンプ手形の特別の取扱を、餘程惡意に考えられない以上の手形は、純然たる別扱にするように、強く長官から一つ意見を述べておいて頂きたいと思うのであります。  更に私はこの機會に申上げておきまするけれども、先程の油井委員からも申されましたように、昨年通つた法律第百七十一號に對して、陳情が参つておるのでありますし、それから今の物價廳がこれを審査するのに非常に暇が要る、暇が要る上に持つて來て、あの法律からするというと、すべてのものが公定慣格によらなければならん宮而も事實は公定償格によつておらず、賃金も千八百圓べースなどと言つておるが、一方において政府は利益のある會社は幾らでも高く拂つて呉れと政府みずから言つてつて物價廳へ行くとこれは又千八百圓ベースだ、そうしていよいよ査定すると半額近くになつてしまう。これをいろいろな交渉によつてやや満足するところまで持つて行くということは、並み大抵の努力ではできないのであります。而も一度これが帳面の上に載つて、あの法律建前のあの鏡の上に辛ば、どうしても仕様がないというジレンマに陷つて、そうして貿易業者が難澁しておる。これはひとり貿易業者だけではありません。外から随分陳情が参つておりますけれども、これはあの法律がある以上は、結局政治的な努力によつて物慣廳のあの査定を考慮させる以外に私は手はないと思うのであります。窓口では法律の通りやつております。私も一つ經驗がありますが、言わせれば尤もでありますけれども、實情はさようでないという今日の矛盾した世の中でありますから、特にこういう方面に向つて格段の御注意をお願いしたいのであります。丁度陳情者が参つておりますし、甚だ何でありますが、序でを以てそれだけを申上げておきたいのであります。
  69. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 畏りました。金融のことと値段決定のことにつきましては、只今お話の趣旨を體しまして精々努力いたします。
  70. 深川タマヱ

    深川タマヱ君 私は今日の日本で一番大切なことは失業救濟であると考えております。若しこの具體案がうまくできますならば、これ程無駄をいたしておる行政整理もできますし、そうしますならば、これ程高く物價を引上げる心配も要りませんし、税金をこれ程掛ける必要もありませんので、インフレ下に國民が非常に樂になると思います。ところが今のところ移民も當分許されないと思つておりますところに、先程の貿易長官お話によりますと、デンマークかノールウエーか、ああいう方面から日本に對して船舶の注文、印度からは紡績機械の注文があるそう、でありますが、これは、いずれも鐵を材料にいたしております。ところがこういう場合は連合國にお願いしたら鐵の輸入を許して呉れて、そのうちに製品輸出いたして、うち一割、二割は生産者が自由處分していいようなことを承わりまして、非常に日本の將來のための光明だと考えるのでありますけ、れども、折衝なすつた成績はどのくらい可能性があるかということを伺いたいのであります。それから餘り大幅に寛大にして呉れると、當然日本の重工業の復活になると、戰爭の危険もございますし、中國とか、濠洲とかは日本の經濟復興を餘り望まないという空氣もあるように聞いておりますので、當然その方面からの制限があると存じますけれども、直接アメリカと交渉なさいます上で、どのくらい可能性があるか。いつかの新聞では日本をアジアの工場にするというふうな頼もしいことも、發表されたのでありますけれども、實際の實情はどんな有様か、どのてらい受入れて呉れそうなのか、伺いたいと思います。
  71. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 羊毛とか、棉花とか、そういつた加工工業におきましては、大體三割とか、四割とか日本に残ることになりますが、鐵の方は今のところ百二十萬トンの鋼材の生産に對しまして三十萬トンを輸出に嘗てる。二十萬トン出せばいいのでありまして、百二十萬トンに日本の鋼鐵の生産を持つて行くのに必要なる鐵鑛石と石炭を輸入いたします。鐵の方は幾ら持つて來たら、どれだけ日本へ残るかということを歩合で申上げることは、ちよつとむずかしいのですけれでも、百二十萬トンの鐵を生産するに要する鐵鑛石と石炭とを輸入して、二十萬トンの鋼材で今申した船の注文とか、鐵板の注文とか、インドへ持つて行く紡績機械の注文とかを賄つておる次第であります。僅か二十萬トンでありますけれども、それは手の込んだものにいたしますから、輸出外國爲替の獲得力は餘程強いのであります。
  72. 深川タマヱ

    深川タマヱ君 もう一つそれと關連いたしまして、鐵という資材を輸入して貰つて只今のような方法をすることは極めて望ましいことでありますけれども、一昨年頃から日本の車輛が中國や朝鮮に輸出されておることを聞くのであります。今日日本の輸送機關がこれ程困窮いたしておりますときで、日本の車輛を直さなければならん。その鐵を闇に流して中國や朝鮮の車輛を製造しておるということは問題だと思います。あなた様は貿易廳長官でございますので、輸出の方の實情がお分りと思いますから、お伺いいたします。
  73. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 鐵製品、それを闇に流して輸出されておるということは絶對にありません。中國へ機關車の契約ができましたけれども、これは開ラン炭を日本へ持つて來て呉れる代りに、機關車を出すということになつておりましたけれども、開ラン炭が來ませんので機關車は出さずにおります。
  74. 中西功

    ○中西功君 ちよつと資料の要求をいたしたいのです。私は遅れて來ましたので、今までに或いは出たかと思うのですが、カナダから輸入される石炭や、海南島から輸入される鐵鑛石の、これは一例なんでありますが、そういうものを結局日本の圓に換算して、幾らに業者に渡しますか。業者に渡すときは又別なんでしようか。これは爲替レートも入つて來ます。重要な商品輸出輸入について、その爲替レートを入れた、そういう圓に換算した値段というものを、今まで發表されたかも知れませんけれども、若しできましたら、ここに表が渡されているのですが、この裏に書き込める程度で、この次に我々に報告して頂けないかと思うのでございますが……。それは小麥も入れるのです。
  75. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 承知いたしました。
  76. 田口政五郎

    田口政五郎君 今、中西君のおつしやつたことですが、私もああいう意味を以て先程お尋ねしたのですが、ここに輸入並びに輸出品の金額が皆書いてあるのですが、これを種類毎に換算率を入れて貰つたら、非常に参考になると思うのですが、爲替レートを出して頂けます。
  77. 永井幸太郎

    政府委員永井幸太郎君) 重要なものは書入れます。
  78. 黒田英雄

    委員長黒田英雄君) それでは、本日はこの程度にいたしまして、明日午後一時から連合委員會を繼續いたしたいと思います。  本日はこれにて閉會いたします。    午後三時二十三分散會  出席者は左の通り。   財政及び金融委員    委員長     黒田 英雄君    理事      伊藤 保平君    委員            玉屋 喜章君            西川甚五郎君            松嶋 喜作君           尾形六郎兵衞君            木内 四郎君            田口政五郎君            深川タマヱ君            星   一君            赤澤 與仁君            小林米三郎君            高瀬荘太郎君            高橋龍太郎君            中西  功君   商業委員    委員長     一松 政二君    理事            林屋亀次郎君            鎌田 逸郎君    委員            中平常太郎君            黒川 武雄君            中川 幸平君            油井賢太郎君            結城 安次君            廣瀬與兵衞君   政府委員    大藏政務次官  森下 政一君    貿易廳長官   永井幸太郎君    貿易廳次官   新井  茂君