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1948-01-26 第2回国会 参議院 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年一月二十六日(月曜日)   —————————————   本日の会議に付した事件 ○本委員会運営に関する件 ○小委員設置に関する件   —————————————    午後二時四十六分開会
  2. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) これより開会いたします。
  3. 木下源吾

    木下源吾君 私は第二國会におけるこの委員会において特に強調したいと思うことを一、二申上げたいと思います。引続いて、北海道の実情は、今副知事から話がありましたが、一二点希望をいたしたいと思うのですが、先ず第一にこの委員会目的は当面の引揚対策等々については非常に遺憾ないようでありますが、引揚者が帰還いたしまして、定着、今後の方針に対しては、從來はまだその段階に達しておらないであろうためであるかも知れませんが、大部分引揚者引揚げを完了しております。そういう関係で、定着地におけるところの引揚者の今後の生活方針等について、この委員会が十分な一つ検討をすべきであると考えるのであります。そこで私は政府に対して、一つ引揚者としての根本方針をできるならば決めまして、要請することが必要じやないか、その理由は、現在の日本は、御案内通り、一口にいえば、大配置轉換の、時代だと考えるのであります。人も資本も或いは資材も、大配置轉換の過程にあると私は考えるのであります。この観点に立つて引揚者をいかにこの配置轉換の中に、日本本來の進むべき、今後進むべき方針と合致せしむるように轉換させ、そこに組合わせるということが重大な意義があると考えるのであります。そこで私は先般北海道へ参りまして、特にこのことを考えまするのは、今後引揚者の大部分北海道に來る人々が多いという点と、尚北海道日本再建のための、当面の問題であるところの食糧増産という点についても非常な重大な地位にある。即ち農業方面においては、開拓地は、政府は現に全日本で百五十万町歩開拓し、新耕地を造成しようとする計画を立てております。そのうち七十万町歩北海道である。こういうことです。もつ一つは、海面においては北海道漁業は、これはやはり日本の今後の食糧問題解決に最も重い比重を以て臨んでおるというこの事実であります。他面において、今後北海道に入つて來るであろう復員者帰還者樺太地方における寒冷地農業、並びにあの長い海岸線において生活を営んだ漁業経験者、満洲地方におけるところの引揚者の半数とも目さるるところの数は、例の満洲開拓農民先駆者として行つてつた者であります。これらの人々は、直ちに北海道開拓に目を向けるということは当然でありますし、政府も亦この点に対して重大な関心を持たなければならんと我々は考えるのであります。従來然らば緊急開拓において、北海道はどういう方式を以てやつておるかといえば、御案内通り集團入植方式を採つております。これは原則において全然失敗であります。遺憾ながら成功しておりません。このまま政府の現在の方針が進められるとするならば、聞くところによると、安本においても、大蔵省においても、今日までの実績の故に、今後の開拓予算というものは極端に削減するであろうという傾向にあることは御案内通りであります。これでは到底北海道開拓並びに引揚者問題解決に対して重大な蹉跌を架すと私は考えるのであります。これを是正する方向にこの委員会一つ力を入れなければならんじやないか。そういうことでは、私の考えますには、従來失敗しておるという点は、この集團入植にある。北海道七十万町矛或いは百万町歩の新らしい開墾地があるといたしましても、その既存農家土地かち見れば、極めて條件が不利な條件にある、傾斜の度の強い所、或いは気候においてもあらゆる條件において、今まで開拓した所から見れば悪い條件にある。而もその悪い條件の所に入植するところの人人は、資力に乏しい、資材はなし、そうして経験がないというようなことが折重なつて、尚從來ならば、北海道開拓は、五町歩土地を與え、その立木まで與えて開拓したのであるが、今日の引揚者並びに帰農者に対しては、土地は二三町はやるけれどもが、立木というものは一つもやらない方針である。このような不利な條件において、到底この北海道引揚者を入れて、開拓者を入れて、所期の目的を達するということは、誰が考えても、これはできないことであります。この故に、集團入植をしておる精神というものはゼロである。そうして入つてつて、もう二つちも三つちも動かん者のみが残つておる。何とか手足の動き得る者は皆出拂つてしまつておる逃げてしまう。それで何をやるかということは、御想像の通りであります。ここで私は、政府に対して、從來集團入植方針を改めて、これを組合せ入植という方向一つ轉換してもらいたい。これは既存農家、これに入植する者は、逃げるであろうという予測の下で、二町や三町の土地よりやらないのではなくて、確実にこれは開き得るし、そうして開拓ができる。誰が見ても、やり得るというこの確信の下に政策を立てて、そうして最大限の今日の耕地北海道において、一人当り十二町歩平均なら十二町歩、或いは牧野であれば、二十町なり四十町なりという、制限の最大限を一人々々に與えて、そうしてそういう既存のものを組合わせて、有畜農業というような方向一つ轉換してもらいたい。集團入植から組合わせ入植、而もその人々の持つている從來の特長、從來能力を、耕やさなければならないというだけではなく、牛の乳搾りでも、或いは放牧の牧夫でも、その人たち能力を適用することを、この三つの條件において、そうして明日からでも、いわゆる増産のために働き得るという、こういう一つのシステムを変えてもらわなければならん、こういうのが私の一つ考えであります。それがためには、從來引揚者は、本國の埠頭に上つてから、今日までの、或いは収容所に至るまでの費用等は概ね庶民金庫貸付金などにおきましてもこれは鷹急的の費用である、援護費用であると私は考えるのでありますが、これを一方の開拓農民として現在一人当り三万なり五万の金を與えておるものを、それに尚そういう費用を、資金を加えたならば今日よりももつと明るい希望を持つて今月よりももつと苦しいであろうけれどもが、明るい希望を持つて、そうして開拓に從事することができるのではないかとかように考えるであります。この委員会において是非一つ従来の方針を改めて、開拓者をして直ちに日本再建のための一翼を明日から担い得るような態勢に持つて行きたい。是非この委員会においてこれらの研究一つしてはどうか。かように考えるのであります。(「異議なし」と呼ぶ者あり)  そこで問題になるのはこの費用の点でありますが、願わくば今日一人乃至一戸当り引揚者に対して政府はどのくらいの現実の金を、例えば小遣としてやる金でも、汽車賃としてやるものでも、何の金でもいいから、どのくらいの額、収容所設備費に対してでもそれらのものを合算してどれだけの金を、一人当り或いは一戸当りに出しているかということの参考書を、資料を出して頂きたい。これは厚生省にお願いする筋合か、或いはどこへお願いする筋合か私はよく分りませんが、そういう一つ何を出しで頂きたい。それからもう一つ開拓農民に対しては現在どのくらいの政府補助金なり……或いは貸付金なりを、年賦償還貸付金なりを貸しているのか。こういう点を一つ引揚者に対して政府が負担しておる金が、それが貸付であろうと、呉れる補助金であろうとを問わず、一つこれを明細に参考資料を出して頂きたい。こういうことを一つ要求したいのでございます。どうかいろいろの参考資料を我々は集めまして、先程申上げた趣旨によつて委員会が、定着をするところの引揚者を更に日本再建のために明日からこれが役立てる、そうして將來の明るい希望を持たせるということの方向に、現実は非常に苦難であつても、そういう方向を私は本委員会において一つ研究して立てられることを切望して止まない次第であります。
  4. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 只今木下委員から適切なお話が御意見がございました。これにつきましては先日も淺岡委員よりもこの入植に対していろいろ御意見などもありましたのでありますが、一致しております。又大変今日は木下さんから詳しいことを伺いまして大変どなたも御参考なつとと思います。それではそういうことも無論お諮りいたしますが、今この本会議においての緊急質問……。
  5. 木下源吾

    木下源吾君 その前に只今の私の発議に対して全員賛成を願えることと思いますが、一應それを確認いたしまして、そうしてその資料の点を出して貰うことをもお決め願い、更に進んで必要であるならばそのために小委員会を設けることを提議したいと、かように考えるのであります。
  6. 岡元義人

    岡元義人君 今木下委員のおつしやつたことは十分分つておりますが、その内容におきまして資料というお話がありますが、これは殆んど委員会においては十分皆分つております。これは同じなんでありまして、ただ今の解決案を持つて行くということは、結局開拓問題に対しまして今までの補助金を上げるというようなことに落つくのではないかと思われるのでありますが、別に委員会を開いて更になにするというなんじやないのじやないかと考えるのであります。
  7. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 只今木下委員から誠に適切なお話を伺いました。同時に先刻北海道知事からもお話声あつたのでありますが、私は昨年末やはりこの國会を代表いたしまして、そうして北海道のいろいろなる諸般の状況を見たのでございます。これは先だつて委員会にも大要を申述べたのでございますが、先ずこの受入れる態勢を一刻も早く作りたい。で而もその受入れる態勢が緊急なるものが北海道であると同時に、又將來に対する恒久対策北海道であるということを、先ずこの委員会においてはつきりと確認して頂きたいと思うのでございます。同時に緊急の受入態勢という問題に対しまして、一番大きな問題は住宅問題であります。この住宅問題に対しては地元ののいろいろな意見を綜合いたしますると、材木もあるのであります。ただこれに対して安本関係の枠がない。この枠さえはつきりすれば家はどんどん建つのであります。勿論ガラスとか釘とかそうしたものはないけれども、併し釘なんかいろいろな方法を以て需給できる。又ガラスなんというものはいろいろな代用品を以てこれを充てることができる。要は木材に対する安本の枠を早く決めて頂きたいということと、この國家のこれに対する資金の問題であります。それから別途の観点から考えますると、今北海道が残つておるということは、これは日本のウクライナが残つておると言つても過言でないと思うのであります。そこでここに入植せしめるということは、ただ單に厚生省援護関係における仕事として、こいつを見で行くか、或いは農林省における増産或いは農産物の開拓というような点から見て行くかという点でありますけれども、今日とにかく日本の海外に残つておる連中、或いは引揚げて來た人をどうするかという観点から見ますならば、北海道のこの厖大な未開墾土地を、政府はよろしく一刻も早くこれにどしどしと入植せしめるというような、諸般観点に立つてこの遂行に当るような一つ処置を緊急に採つて頂きたい。これが今の緊急事の問題でありますと同時に、日本の本当の建設の根源をなすのではないかということを、私共は北海道を見ました結論としてはつきりと認識したわけであります。こうした点につきまして木下委員が、或いは小委員会を設けてこれを推進するというような御提案もございましたが私はこの点に対して農林省或いは大藏省或いはその他の各官廳にも関連する問題でありまするから、この委員会が即刻これに対して小委員会を作ちれるかどうかということは、これは一つお決め頂いて、この問題に対しては或いはこの特別委員会全員これに当るというような心構えも必要ではないかと思うのであります。とにかく北海道のこの入植問題、或いはこの引揚げ促進の問題に対しまする、先ずこの問題をここで以て大きく取扱つて頂きたいということを、私は更に提案いたしたいと思います。
  8. 木下源吾

    木下源吾君 只今の立ちらのお話でそれが何か補助金やそういうことの増額のためにというようなお考えであるようでありますが、私は今の要求した資料はそういう意味ではなく、從來引揚者に対してばらばらに行つておるところのこの費用、例えて言うならば、一本に引揚開拓というような政府一つ予算費目を作りたい。その参考一つこれを欲しいのだ。こういう意味であります。私は今開墾地ばかりを申しておりますが、そうではなく、実際においては漁業権の問題、漁区の問題等も併せて引揚げ開拓というこの大きな見解からですなあ、この委員会では日本再建のために大配置轉換の途上において引揚委員会がこれを取上げて行くことが正しいのではないかと、こう考えまして資料をお願いするわけであります。
  9. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) よく分りました。岡元委員も、別に不賛成ではない、ただ資料なら、どんどん取るという意味でありますけれども、今後まだ出しで貰わなければならない場合もありますし、それから私先程申上げまして、北海道釧路市のお話が済んで後に本年度における、この委員会指標ともいうべき方法につきまして、今日は御協議することになつておりますのですが、只今の重要問題も固よりこの中に織り込んではありますけれども、特に取上げて木下委員の今お話なつたようなふうに、北海道を大きく取上げてこれをなすということについては、淺岡委員も以前にお話なつたことがございますが、それで本年度のこの委員会のなすべき案につきまして、先に協議いたしましてそれから後にこれを取上げますか、先に今木下委員お話になりました問題を取上げて決議いたしますか、どういたしましようか。
  10. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 今の問題は非常に大きな問題でもありますし、又東北を見て参りました私共としてもこれに対する意見もございますが、一つ今日の集りました目的は、先日委員長理事打合会で決められましたことを早く決めることが第一だと思いますので、そちらを、先に願つて、それが済んでから、又少し時間を取つて今のお話を進めて行つたらどうかと、私はこう思います。
  11. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 今穗積委員から、やはり本年度における運営指標とも申すべきこと、又そのやり方につきまして、具体的な御相談をするということになつておるのでありますが先ずその方から進めてよろしうございますか。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  12. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それでは木下委員お話は重大な問題でもありますから、将来、織込むことにもなりますし、又この一般の本年度における活動の指針が決定いたしまして後に、直ちに取上げて問題としていいと思いますから、一應……。
  13. 木下源吾

    木下源吾君 この問題も日程には関係があるかないか、私はよく分りませんが、新聞を見まするというと、全國引揚者連盟とかいろいろなものがありまして、そうしていわゆる政治資金の供給というような問題で今問題が起きておるようでありますから、適当な機会にこの委員会において、引揚者というものとそういうものとは全然関係がないのだというようなことを一つはつきりさせて置くことが必要だと考へますので、参考までに申上げたいと思います。
  14. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それではこの間理事会において御相談いたしました案件につきまして御協議申上げます。先程打合会で、読上げました各項目、これはそのときにお申しになつていない方もあるかとも思いますが、本年度委員会における指標といたしまして、こういうふうにこの間うち相談いたしまして、北條委員その他から原案ともいうべきものを作つて頂きまして、プリントにしてお廻しいたしておりますから、どなたも先程も申上げましたときにおいでになつておりましたと思いますが、この委員会プリントはお読みになりましたでしようか。
  15. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 読みました。省略して下さい。
  16. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それでは委員会のなすべき本年度重要項目については、先程打合会の間にお読みいたしまして、御存じと思いますので、この際省略いたしますがそういうような重要問題を本年は本当に具体的に政府施策に反映せしめるということに向つて邁進するというふうに本日お取決め願つてよろしうございましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 この中に「一、運営方針」「二、解決すべき問題の重点」としてイ、ロ、ハ、とありますが、これに一項ニを殖して頂きまして、そのニの中に北海道問題を一つ採上げて貰うということを私御提案を申上げたいと思いますから、お諮り願いたいと思います。
  18. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 今淺岡氏からこういうようなお話がありますが、この運営方針につきまして、ちよつとここに印刷したものを申上げますが、「毎週月及木午後一時委員会を開き月曜日は政府施策検討及促進を中心とし、木曜日は國会の立場に基く立法的措置等に関する検討をする。」こういうふうに二つに分れておりまして、それからロの方には委員会任務が今日まで漠としておりましたのでありますが、これを深く掘り下げるために四つに分ける。引揚促進渉外厚生企画、この四つに分けて各自やつて頂こう。この印刷には引揚促進の方に淺岡、星野、渉外の方には山田、北條とあり、厚生には矢野、岡元とあり、企画には北條、竹中とございます。これはその人だけがそういうことをなさるというわけではないが、そういうような促進の各部類の所へは、そういう差向き理事の方でありましたが、入つて貰ちという意味であります。二十五名の委員がございますので、これを適材適所に四つに分けて、千田委員安達委員、その他いろいろ立派な方々がありますから、これを四つに分けて皆分担して貰う。但しそれはこの委員会任務一般任務は固より責任はあるのでありますが、特にこの問題に伺つて働いて頂こうという意味でございます。それからハは「請願及陳情を審査するために小委員会を置く。」これは小委員会という会の名前にして、七名くらいでやつたらどうかというふうに委員会では話合いができておるのであります。それからその次はここにへ委員長穗積)」と書いてありますが、何も委員長穗積氏というわけではなくて、委員長が一人おるという意味でありまして、それでまあ書いてあるのであります。それから今淺岡さんのお話ではニの所へ北海道入植問題を特に大きく取扱うということを入れろという御意見でございますが、御異議ございませんければ……。
  19. 岡元義人

    岡元義人君 今の運営方針のロ、ハの問題でありますが、これは委員の方にお諮り願いまして、委員長にお委せするならお委せするということに……。
  20. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) イからニまで御説明申上げて、それから御協議するつもりであります。
  21. 岡元義人

    岡元義人君 それでは今の淺岡委員の申出でられた通り、これは私も賛成なんでございます。併しイ、ロ、ハのニに持つて行くよりも、やはりこれはロの中に含まれるべきものではないかと思います。厚生対策の中として入れたらよいかと考えられますが、一應御意見を申上げて置きます。
  22. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 厚生対策ですか、さあこれはどうですか。淺岡さん、御意見どうですか。
  23. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 今岡元委員お話も一應御尤もではありまするが、とにかく北海道入植問題、これは引揚者にとりましても、或いは今後國家が大きく今後の日本をどうするかという問題に対しましても非常に基本になると思うのであります。私は実はこのイ、ロ、ハの次のニということを申したのでありますが、実際からいいますならば「一、運営方針」並びに「二、解決すべき問題の重点」三としてこの問題を取上げて頂きたいと思うくらいの気持があつたのでありますが、特にこれをイ、ロ、ハの中のニに挿し加えたのでございますが、その点一つ御了承頂きたい思うのであります。
  24. 安達良助

    安達良助君 只今淺岡議員から北海道入植の問題に関しまして、別に運営方針の末尾にニとして挿入して仕事をやりたいというようなお話しでございまするが、内容は非常に賛成する者でありまするが、この運営方針という建前から考えまして、ここに列記するというのはちよつとまずいような氣がいたしますので、これは一、二の二の中に入れるか、或いはもう少し、大きく取上げまして、これを取扱うとするならば三とかいうような方向に持つて行つてこの仕事をやるというのが適当な方針じやないかというように考えます。ので、一應進言申上げます。
  25. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 私も実は安達さんの御意見と同感ですが、淺岡さん、これは運営という項目の中でよくはないですか。
  26. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 運営方針の中のイ、ロ、ハのニに入れるのじやないでございますよ。私の申上げましたのは「解決すべき問題の重点」の中のイ、ロ、ハの次のニに入れるか、若しくは一が運営方針になつております、二が解決すべき問題になつております。別に三にそういうものを挿し加えたらどうか。私は今、安達委員の言われました意見と同意見なのであります。
  27. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それでは「解決すべき問題の重点」というところの中のイ、ロ、ハという所にニ、或いは全く新らしく三にするか……。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  28. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それならば結構でございます。御意見がございまして、淺岡委員から北海道入植問題は特に大きな問題であるから、これを「解決すべき問題の重点」の中へ入れず。第三にこれを扱いたいという御意見でありますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 これは北海道入植問題、こういうふうに名前を入れられるでしようか……。
  30. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 名前はまだ別に附いておりませんが……。
  31. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 これについては、北海道重点だということは分つておりますが、後で申上げようかと思うのでありますが、東北を見ましても東北に一万一千余も入ることになつております。それが二百名、少くとも二百名くらいの集團として今収容されておるのでございます。その中には農民が殆んど全部というくらい多いのであります。そこで見ましたときに、一應の定着はこれでできるが、併し、永久の定着ということについては、ただ一團二百人くらいであつでも、これがここに収まるかしらというような疑念が非常に起るのであります。それでこそ北海道入植問題というものが強く取上げられるのだということが分つておりますが、日本がこれ程小さくなり、そうして、そこに今まで外に出ておりました数百万の人が帰つで來て、これから新たな仕事に就く、その中には、農民が非常に多い、こういう場合に、いかに北海道がよくても北海道だけに頼つてよいものか。少し日本を全般的に考える必要があるんじやないかということも考えられるのでございます。勿論主になるものは北海道でありますが、研究題目としては、もう少し廣い研究のできるような題目にしておいた方がよいと存じます。
  32. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 北海道といわず、ただ集團開拓問題という意味ですか。或いはただ北海道開拓問題だけという意味ですか。
  33. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 勿論北海道を入れられてもいいですが、北海道だけというようにしないで……。
  34. 岡元義人

    岡元義人君 今の問題よく分りますが、これは全般的に開拓問題として行けば、別にここに改めで項を設けるまでもなく、更生対策の中に含まるべきものであります。ただ淺岡議員の言われるところは、一つこの特別委員会で以て、北海道開拓という一つの事業をば大きく特別委員会から生み出して行こうという意味における項を設けたものと解釈してよろしうございますか。
  35. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 私もそういうつもりでおりますが、その意味におきまして特にこういうことになつておるのでありますから、その他を閑却するという意味ではないのですから、どうですかな。
  36. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 もうどうでもよろしうございます。
  37. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 御意見が別にございませねば、今の委員会が今後採上げるべき重要問題といたしまして一、二、三となつております三の所で北海道入植開拓問題もこういうものに対しては特に力を注ぐということで御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それではさよう決定いたしまして、今後の方針はそれに向つて進むということにいたしましよう。
  39. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 ちよつと小さな点でおりますが、ハの引揚者の基本的の…
  40. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) ちよつと申上げますが、各政府委員の方が見えておりますが、特に政府委員の方に御質問になることがあればでございますがちよつと今理事会を開いて、理事会で相談することが済んでおりませんが、政府委員の方はお帰りになつてもよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  41. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それではお急ぎになる方があればお帰りになつてもよろしうございます。
  42. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 あの中に在外個人財産ということが書いてありますが、これは法人財産をどうして入れないのでございましようか。
  43. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 「在外個人資産の処理」でございますね。
  44. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 在外資産の処理として法人を含む方が本当だと思いますが……。
  45. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) これは北條氏が作られたのだが……。
  46. 岡元義人

    岡元義人君 在外資産です。
  47. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) けれども「個人」と書いである。
  48. 岡元義人

    岡元義人君 「個人」は要らんです。
  49. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 要らんでしよう。これは北條君が纏められたのですが、在外資産の処理で結構だと思います。
  50. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 在外資産の処理で結構だと思います。
  51. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 委員会の請願及び陳情の小委員会につきまして、委員長及びその委員の人選、委員から互選されるわけですか、指名ということに書いてございますが、よろしうございますな。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  52. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それからこの人選をどういたしますか。    〔「委員長一任」「賛成」と呼ぶ者あり〕
  53. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 委員長一任の御説がございまするそういうように計らつてよろしうございますか。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  54. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それではそういうようにいたします。それから引揚促進渉外厚生企画四つに分けて各委員にお願いいたしますにつきまして、それぞれの方にお願いしなければなりませんが、これはどういうふうに選挙いたしますか。
  55. 岡元義人

    岡元義人君 委員長に一任いたします。
  56. 安達良助

    安達良助君 只今岡元委員から委員長一任というような声がございましたが、これにはお互いに持つところの特長又は識見がございますので、若し希望のある委員に対しましてはその希望をかなえて頂くようにこの際御了解をお願いしたいと思います。
  57. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 御尤もです。安達委員から適材という意味におきまして御希望のところがあるならばその方で成るべく言つて頂くということにいたしましてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  58. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 御異議がなければそういうふうにいたしまして、尚委員の人選をいたすはずでありますが、只今いたしますのでありますが、いずれこれは私の方で選考いたして、御委託を受けまして選考によりまして後から印刷にしてお廻しすることにいたしますから、どうぞ御了承願います。  それからまだ決まらんですから、緊急質疑の問題は各派交渉会の方から何も言うて参りませんから、そのうちに分りましようが、片山総理大臣の施政方針演説の中に引揚者厚生問題がなかつたのです。それでこれは重要な問題であるからして、國会にこれを十分國民に知らしめ、又國民の意見を十分に反映せしめるために、そこで別に緊急質問の形式を以て引揚者厚生問題を緊急質問をやる、こういう理事会の御意見でございますが、この点はどうかなえて頂くことがよろしうございますか。まだ決定いたしておりませんが各派交渉会の方で御相談いたしております。御異議がなければそういうような方法をとつて参りたいと思います。但し緊急質問ができる時間があるかないかまだ分りません。
  59. 安達良助

    安達良助君 これはやつぱり委員会で各派交渉会とは、各派交渉会は今やつておられますが、委員会委員会としての決を取る必要があると思います。
  60. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それでそういう緊急質問の形式をやつてよいかどうかという点をお諮りいたします。御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  61. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それではそういうふうに各派交渉会の方へ持込んで相談いたしましよう。又時間の関係もございますので、総理大臣が衆議院の方へ行く時間を幾ら取るか分りませんが、そういう問題をやつて見ます。それから北海道東北の視察のその報告がございますが、これは本会議で報告したいという理事会意見でございますが、この問題はやはりそういうふうに取計らつてよろしうございますか。
  62. 穗積眞六郎

    穗積眞六郎君 この前の委員会のときに本会議で山田さんがやつて頂く……。
  63. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) あれは理事会……。
  64. 安達良助

    安達良助君 いや本会議に報告する……。
  65. 岡元義人

    岡元義人君 本会議に報告するときに決定したい。
  66. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) ところが理事会でなかつた、本会議であつた。
  67. 安達良助

    安達良助君 今更この会議に付する必要はないのでしよう。
  68. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 今ちよつと本会議に報告するのは委員長にやつて貰うのは、事務当局から言うて卒た、本來からそうだということを言つて來た。委員委員会に報告すべきである委員会で報告するものに対しては本会議では委員長が報告した方がよかろうということに、そういうふうにすればいいということを委員部の方から言うて來ました。
  69. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 併しその問題は建前として、委員長が報告することは建前ですけれども、委員長に代つて理事が報告することは一向差支ないじやないでしようか。從來もそうしたことが沢山あります。
  70. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 今そう言うて來ましたし、それからどちらにしても委員会から報告することにして御異議ないということで、どちらかに善処いたしましよう。
  71. 安達良助

    安達良助君 この際先程北海道の副知事かふ要望事項の中に、住宅の建設問題について非常に御心配めようなことがございましたが、それにつきましては、木材の枠がないというようなことでその建設ができないということは非常な現在の誤りでありまして、現在最も重要な釘或いは重要資材を、東京の眞ん中で平然として賣買しておきながら、正当のルートを通して来たものの入手したものでなければ、これを許可せんというような矛盾が往々にしてあるのでございます。それでこの際この引揚者に対するところの住宅建設に関する限りは、しれは届出制にしてこれを建てちれるというような條件まで附して、これを解決したいという考えを持つておりまするので、この引揚同胞委員会におきまして、是非さような方向に邁進されんことを、切にお願いする次第であります。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  72. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 今安達委員より、北海道における住宅問題などが大変枠がないのでなさねばならんことに対して何ら手を打つていないと、然るに東京ではそういう材料が盛んに賣買されておるじやないかと、とにかくこれは確かにそういう点がありますのですが、安達さんの御意見のようなふうに、この問題に対して十分今後そういう特別な方法を取らすということに対して御意見ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  73. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 一つ議事進行についてでございますが、いろいろと御意見が出たわけでございますけれども、大体今日のこの特別委員会に対しましては第二國会における特別委員会がどう行くべきかという大綱を一つ決定して頂くということが根本であろうと思うのであります。そこで大体諸般の問題は殆んど決定に近ずいておるのであります。そこで運営方針の中の毎週月曜と木曜の午後一時に委員会を開いて、月曜が政府施策の檢討とありますが、これを入れ換えて頂きたいと思うのでございます。というのは折角政府委員がやつて参りましても、ただ徒らに時間を空費せしめるということは、國会といたしましても政府委員としても非常に詰らんことじやないかと思うのです。それでこの月曜日の政府委員は木曜に廻して、政府に要望する、或いは政府の所信を質すというような場合におきましては一應木曜日に廻して月曜日は特別委員会一つ一つ審議して行つて、その問題を木曜日の政府委員に一々應酬する、或いは所信を聞くというようなことで、むしろ振替えた方がいいじやないかと思うんです。
  74. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) もう実はこれは委員会を通過いたしました。
  75. 岡元義人

    岡元義人君 今度は木曜日になるわけですが、そうしますと、いわゆる第二國会における行き方としまして、先ず第一番に緊急質問をして、そうしてこれによつて今後の特別委員会で細かく処理して行くという方法を取るということは大体協定されたので、各派交渉会はまだ終つていないのでありますが、木曜日までに間に合わないということになりますと、非常に困るのではないかと思いますが、一應緊急質疑の内容その他について今日は檢討するということの北條委員からの申入れがあつたのですが、これに対してどういう工合に……。
  76. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 実は今日月曜日であるが故に、お見えになつたが今淺岡さんのお話ではこの木曜日と月曜日との事項の切換をやつちやどうかということですが、これは今協議し相談して異議なしになつたんですが、これで一應これをやつて、不便のあつた時は直すようにしたらどうですか。
  77. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 一旦決まつたものを私異議を申上げて甚だ恐縮なんですが、どうも月曜という日なんですが、いろいろ集つて話をしたりなんかしても、一つ一つのものが決まらないと思います。そこに政府委員が來でも徒らに時間を向うに空費せしめるということは非常に無駄ぢやないかと思うんですがね。
  78. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 一つは先に政府委員に聞いて置いて、それを根拠にして立法処置等を木曜日にやるという手もありますが、それで質問があれば先に聞いてもいいと思いますがね。一應このままにして置いて、それから御決議になつたことですから……それで尚これで甚だ不便があるという場合に変えることにしたらどうですか。どうでせう。
  79. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 分りました。
  80. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) ちよつとお諮りいたしますが、調査報告は委員長がやるということになつて議院運営委員会では決定しだということでありますが、私そういうように言われております以上、行かれた方からお聞きして私がやつていいと思いますが……。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  81. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 その問題に対しては私は異議を持つ者でございますが、というのは、この前の委員会におきまして國会に対しての報告は山田委員がやるということは一應お決めになつて置いてそして今日山田委員がここに出席されていない、おれば別ですけれども、出席されていないときに……。山田委員もやるというような気構えでおりましようし、そこへただ議院運営委員会でそういうふうに決めたからということでは、これはちよつと承服できないと思います。
  82. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 御尤もです。
  83. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 山田委員が了承されますならばですね。これはもう山田委員がやるということも山田委員が自発的に決めた問題でなくて、この委員会で決めた問題です。それを山田委員がおらないときにすぐ変つて委員長ということになると、一旦決めたものを又そういうように変更するということになると、ちよつとおかしいと思いますがその点私は山田委員がおやりになりましようが委員長がおやりになりましようが、どちらでもいいが、ただ納得ずくで一つ了承しで頂くような処置をとつて頂きたいと思います。
  84. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) いやよく分りました。私はその点もあるのですがちよつと京都の方へおいでになつたということでありますから、それでその時期がどうかと思つたのであのます。まあそれは山田委員と私と話合いましてなにしましよう。それでは本日は……。
  85. 岡元義人

    岡元義人君 私が先程申上げましたあれはどうするのですか。木曜日までには間に合わないことになると思うのですが、各派交渉会が終つていない併し特別委員会で先程北條委員が申しました通りに、一應緊急質問するとすれば、その内容特別委員会において檢討して置く必要があるということであつた。
  86. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) まだ質問のことは各派交渉の方から言うて來ておりません。これから交渉してみなければいけません。ちよつと速記を止めて……。    〔速記中止〕
  87. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 速記を始めて……。先程申上げました緊急質問の形式を以て、引揚者厚生対策について政府に質問するということに先程御決議願いましたのですが、それについてどなたにやつて頂きますか。この問題から先ず決定したい。
  88. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 この前理事会におきましては、そうした場合には岡元委員か或いは北條委員にお願いしようじやないかということにお話合いされておつたのでございますが、その点について一つお諮り願いたいと思います。
  89. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 理事会におきましては、北條委員岡元委員かにこの質問をやつて頂くということになつておりましたが、北條委員からのお話では、岡元委員にというお話がありまして。(「異議なし」と呼ぶ者あり)岡元委員にお願いしたらどうかと思つておりますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  90. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それでは岡元委員に決定いたします。それからその内容について、どういうことをやつて頂くということについて、委員会の方で別にお聞きして置く必要があるのですか。これは岡元委員の今までの御体験で、お委せしたらどうですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  91. 岡元義人

    岡元義人君 簡単にそれじや箇條書だけ申述べます。勿論第一回國会に相当期待しておつたのでありますが、未復員者給與法案が通過いたしましたのみで、大きな懸案が殆んど未解決になつております。第二國会におきまして総理大臣が厚生対策にちつとも觸れなかつたということは、非常に私、九百万犠牲者が相当期待を持つておつた。これに対して、相当期待を裏切られた。併しながらこの九百万犠牲者にはやはりこれから先國家再建に一つ希望と力を與えてやることが第一であかますから、これに第一主眼を置いて、次にその生死不明者の問題は、ちよつと先程言いましたが、実際許婚というような問題、再婚の問題、それから家庭相続の問題で非常に困つておる。もう三年になつて未だにはつきりせんから、こういうことははつきりさせる必要があると思う。それから中共地区の状況などは立法及び改正法案だけを拔萃いたしまして、あと小さいことは委員会において解決つけるという工合にいたしたいと考えておるのでありますが、勿論失業保険法案と手当法案の労働大臣の言質を追究する。それから郵便貯金の百三十一万、これは委員会に特に申述べて置きたいと思うのですけれども、現に十五日までの預金に対して拂出す。それからあとは一齊に打切るということを、すでに省議で決定されたということまで分つておりますので、この際追究いたしまして、三十七億円を支出させる。それから不在地主によつて取上げられた土地は、第一回國会においては政府当局は農地委員会で話をつけてくれということであつたのでありますが、全國的に到底これでは解決つかない。根本的に農地法をこの際改正する必要があるのでないかという点。それから先程未復員者給與法の一部をやはり幅を持たして改正する必要がある。折角未復員者のみがあれで救われましたが、肝腎な強制徴用とかそういう者がこの法律から除外されておる。この幅を持たせることにやはり法の改正を必要とすると思う。それから免税関係、大体一年間の免税を受けたのでありますが、帰つて來てから一定の期間だけはやはり、免税を受けさせる。非常に不公平で、受けた者と受けない者とある。これはやはり一つの法的根拠によつて受けさせるというように持つて行かなければならんのでないか。こういう問題について述べさして頂きたいと思うのであります。
  92. 淺岡信夫

    淺岡信夫君 只今岡元委員の大要の説明においてほぼ了承したのでございますが、更に万全を期するために、この運営方針の中で決まりました引揚促進渉外厚生企画、それから小委員長、こうした中から何人かの人たちが、今の岡元委員の大要の草稿を更に見るということも一つ考えて頂きたいと思うのであります。
  93. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) 今岡元委員の大略の御説明で、質問の構想が分りましたが、淺岡委員から、尚遺漏なきを期するためという意味でありましようと思うのでありまするが、二、三の方に原稿を見て頂くというようにしてはどうかという、お話がありましたが、如何いたしましようか。
  94. 岡元義人

    岡元義人君 御尤もです。
  95. 中平常太郎

    委員長中平常太郎君) それではそういうふうに計らいます。時間が参りましたので、本日はこれを以て散会いたします。    午後四時一分散会  出席者は左の通り。    委員長     中平常太郎君    理事            山田 節男君            淺岡 信夫君            北條 秀一君            星野 芳樹君    委員            太田 敏兄君            木下 源吾君            草葉 隆圓君            安達 良助君            木内キヤウ君            岡元 義人君            藤野 繁雄君            穗積眞六郎君            千田  正君