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帆足計君 先程
小林委員からのお尋ねのありましたときは、
政府から頼まれました場合のことであるというようなお答えのように私は承
つたのでありますが、
只今の御
答弁によりますと、むしろ第五條の一よりも、第四條の方に重点を置かれまして、相当弾力性のあるように伺いました。併し
只今來のお答えでは、
業界としましては、折角
政府に協力しながら、安心して公益的な寄與をすることができない。むしろ公共的な立場から非常な努力をいたして、又職員一同非常な苦労をして寄與しておりながら、ややもすれば犯罪視されるというようなところに非常な困難な事情があるのでありますから、更に重ねてお尋ね申したいわけでありますが、第一に日本の統制経済の現状といたしまして、原材料の割当が
廣汎に行われておりまするが、現在の官廳の機構、人員、予算を以てしますれば、私はそれは極めて不十分であると存じます。然らば予算をどの程度殖やし、人員をどの程度増加してできるかと申しますと、それは厖大なものになろうと思います。從いまして、
政府といたしましては、この
法案が
通りまして、又
独占禁止法の建前もありまして、八月、九月をもちまして殆んど指定補助
機関も全部
閉鎖にな
つてしまいまするが、それに対しまして如何なる御準備がおありになりますか、果してや
つて行けるのであるか。曾て民間の経済
團体を活用することになりましたときに商工省の周りを轆轤のように陳情で埋め込みまして、そうして官僚独善の声が國内に満ち満ちまして、これではいけないというので、民間の声を聞くというように是正されて参
つたのでありまするが、統制
機関のすべてが必ずしも
独占的又は過当なる
利益追求のためにのみ動いたわけでは私はないと
考えております。從いまして、この
法案が実施に移されるに当りまして、果して現在の官廳機構、人員能率を以てしまして、この困難な割当の
事業が円滑に、且つ公正にやり得るものであるかどうかということにつきまして、もう少し現局の実情などをお聽きになりまして、相当準備されるところがなければならんと存じます。
第三に、民間の
機関を活用いたすといたしますならば、
只今の御
答弁におきましても、私は若干矛盾しておる曖昧な点があろうと存じますので、この点を更に明確にして頂きたいと存じます。
第三には、この問題を解決いたします
一つの便法といたしまして、新たに現在の民間
業種別團体を物資調整法の附則によるところの指定
機関にいたしまして、これを公然と活用する。公然と活用するといたしましても、
只今のように
業界の原案が直ちに
政府の原案になるという形態の好ましくないことは、私も当然であろうと存じます。併し民間の実情に即した調べが、
政府の配分の能率化に寄與するという途を、ここで公然とつけるということは、或いは
一つの
方法ではなかろうかと存じます。現状において見ますると、折角
政府の政策に民間
團体が寄與しておりまするのに、これが不用になりますると、
閉鎖機関に指定されまして、恰かも罪人であるかのごとき観を呈する、取扱いを受けておる実情でございます。戰時中の統制
機関でありますならば、戰爭の事情もありまして、そのような取扱いを受けることは、或いは止むを得ないかも知れませんが、戰後にできまして、而も司令部又は
政府の依願の下に動きました
機関においてすら、このような、取扱いを受けておる現状であります。この点につきましては民間
事業別
團体としましては、割切れない感情を持
つております現状であります。從いましてこの問題につきましても、もう少し明確なる御
答弁を頂きたいと存じます。