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1948-07-02 第2回国会 参議院 厚生委員会 第22号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年七月二日(金曜日)    午後一時五十五分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○理容師法の一部を改正する法律案  (衆議院提出) ○船員保險法の一部を改正する法律案  (内閣提出衆議院送付) ○社会事業振興に関する小委員長の報  告   —————————————
  2. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 只今より開会いたします。  理容師法の一部を改正する法律案議題に供します。御質疑はございませんか……。ないようでありますから質疑は終了したものと認めて、直ちに討論に入ります。
  3. 草葉隆圓

    草葉隆圓君 私は本案につきまして、次の修正案提出いたします。  第二條中但書を削り、次のように加える。「その実地習練について必要な規定は、省令でこれを定める」  第三條中但書を削り、次のように加える。「その実地習練について必要な規定は、省令でこれを定める」  第二條中の施行期日「七月一日」を「八月一日」に改める。以上のような修正動議提出いたします。  その理由は質疑や懇談に際して詳細になつておりますから、くどく申しません。まだ他にも修正すべき点があるかも知れませんが、会期も切迫しておりますから、この程度にいたします。が、ただ昭和二十八年までには試驗制度の復活を希望しまして、修正以外の点につきましては、原案賛成いたします。
  4. 小林勝馬

    小林勝馬君 私も修正の三点に賛成いたします。運營に納得のいくように省令規定することを希望して修正部分を除いては原案賛成いたします。
  5. 三木治朗

    三木治朗君 草葉君の動議賛成いたします。
  6. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 他に御発言はございませんか……。御発言は盡きたようですから採決に入ります。理容師法の一部を改正する法律案議題に供します。  先ず討論中にありました草葉君の修正案議題に供します。草葉隆円提出修正案賛成の方は御起立を願います。    〔総員起立
  7. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 全会一致と認めます。よつて草葉提出修正案全会一致を以て可決されました。  次に修正部分を除いた原案議題に供します。修正部分を除いた原案賛成の方の御起立を願います。    〔総員起立〕 よつて本案全会一致を以て修正議決されました。  次に本院規則第百四條による諸般手続き委員長に御一任願うことにして御異議はございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 御異議ないと認めます。  それから本院規則第七十二條規定によりまして、本案修正議決することに賛成せられた方の御署名を願います。    〔多数意見者署名
  9. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 署名漏れはございませんか……。署名漏れはないと認めます。
  10. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 次に船員保險法の一部を改正する法律案議題に供します。
  11. 草葉隆圓

    草葉隆圓君 質疑を終了し、討論を省略して、直ちに採決に入るという動議提出いたします。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  12. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 草葉君の動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 御異議ないと認めます。  船員保險法の一部を改正する法律案原案通り可決することに賛成の方は起立を願います。    〔総員起立
  14. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 全会一致と認めます。よつて本案全会一致を以て原案通り可決されました。  次に本院規則第百四條による諸般手続き委員長に御一任願うことにして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 御異議ないと認めます。  それから本院規則第七十二條規定によりまして、本案を可とされた方の御署名を願います。    〔多数意見者署名
  16. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 署名漏れはございませんか……。署名漏れはないと認めます。
  17. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 次に社会事業振興に関する小委員長報告を求めます。
  18. 姫井伊介

    姫井伊介君 本委員会に三回に亘つて付託になりました請願及び陳情の中、審議の決定を見ました請願四件陳情三件についての審議の経過並びに結果を御報告申上げます。  請願文書表第六百六十四号傷い者保護に関する請願、  右の請願は今日官吏の手当は増額されたが、それに較べて、國家犠牲者は極めて冷遇された取扱いを受けているので、傷い者を政府において保護せられ、傷い者に対し、世人の愛敬と同情を以て接するよう世論を善導せられ、又傷い者が國立病院にて受診する際は國家犠牲者なるにより全免せられたいというのが趣旨であります。  これに対しまして政府に傷い者の対策を質したところ、戰爭犠牲者に対しては政府も十二分援護したいと思つておりますが、傷い者保護救濟には一般國民として無差別平等に取扱うことになつておりますので、傷い者の生活困窮者に対しては、生活保護法により、又保護更生に対しては職業補導並びにその斡旋等について、施設を全國十二個所建ててる現状でありますが、傷い者の入所にはまだまだ十分とは申されませんので、尚更にその施設拡充を図つて行きたいとの答弁がありました。委員よりも現在のままの傷い者保護対策としては余りにも悲慘であり、且又無差別平等の立場からといいながら、実情は旧軍人の恩給制度終戰当時のそのままに放置してあり、官吏等級給與などは区別され、その差は余りにも甚だしいので、これはなんとか改ためねばならん。政府としても何か適当な方法を考え、又民間にも働きかけて、互助協力を求めるような運動を起させるようにしないと、國民感情の上からもその影響がよくないとの意見があり、更に恩給制度については、恩給法改正法案及び恩給に関する請願並びに陳情も出て來ているので、その審議の際に十分この趣旨を取上げたいとの意見も出たのであります。  本小委員会としては本問題については、先に第一回國会においても同樣の趣旨請願二件を審議し、これを内閣に送付しており、現下の社会状態から見まして、傷い者保護対策については、一刻も早く解決しなければならない極めて緊要問題であると認めまして、政府へ重ねて強く要望して全員一致を以て議院会議に付して内閣に送付すべきものと決定しました。  請願文書表第三百六十六号模範社会事業都市建設に関する請願  右の請願は、廣島市の原子爆彈による惨害からの復興は容易ではなく、現状はやみ市や營利会社興業施設等には多額の金額が流通しているに反して、社会事業施設は僅かに戰災引揚等に関連した援護施設があるに過ぎす、今後平和都市として復興するには、各種施設拡充の必要が痛感されるから、廣島市を國費を以て模範的社会事業都市として建設されたいというのが趣旨であります。  先ず塚本紹介議員より請願紹介がありまして、地元出身委員より更に詳細に亘つて現状並びにその必要性を強く要望されたのであります。政府委員より社会事業模範都市建設是非とも必要であることは承知しておるので、努力したいが、ただ全額國費を以てこれに当てることは現在の社会的、経濟的状態では政府の財政上できないが、予算の許す限り善処する旨の答弁がありました。  一委員より厚子爆彈でやられた跡の現状を見ると、廣島市の中心部には消極的な社会施設に留めて、むしろその外郭社会事業施設建設すべきではないかと意見も出たのであります。それに対しまして、当市地方実情を視察された紹介議員より廣島市だけに限定されず、廣く外郭地域を含めて、模範社会事業都市建設すべき旨の意見がありました。又更に当市実情に明るい委員よりも廣島市都市計画について原子爆彈が投下された核心部の半マイル四方は霊地としての施設、その次の半マイル四方は宗教的な施設、即ち寺院、講堂等を建て、更に第三の半マイル四方社会福祉のあらゆる社会事業施設として、中心を離れて、その後において住宅街官廳街商店街を設けるように計画されておりまして、アメリカ、ハワイの人々からも当市復興については最も深い関心を以ておるところでありますので、是非とも模範的な社会事業都市として建設されたいと、詳細なる説明がありまして強く要望されたのであります。かくて本小委員会においては、願意の大体は妥当なものとして、本件は院議に付し、これを内閣に送付すべきものと決定したのであります。  請願文書表第九百五十五号社会事業共同募金法制定に関する請願  右の請願社会事業経營に必要な金品の寄附募集合理化適正化とを図るために昨年十月開催された全國社会事業大会決議に基く「社会事業共同募金法案要綱」を速かに立法化されて、社会事業拡充発展を図られたいとの趣旨であります。これに対して政府側意見を聽取しましたところ、政府としても、共同募金法案提出については、準備を進めておりますが、免税の点で難点があるとの答弁でありました。本小委員会としては共同募金については、かねて関係議員努力により漸く成案も得ておりますので、本請願趣旨は至当なものとして、これを議院会議に付するを要するが、内閣には送付しないことに決定しました。  請願文書表第九百五十六号社会事業法改正に関する請願  右の請願社会事業に関する基本的準則を定め、健全な拡充発展を促して、社会福祉増進國民生活の向上とを図るために全國社会事業大会決議による改正案要綱によつて現行社会事業法改正せられたいとの趣旨であります。政府委員よりこれに対して説明を聽取したのでありますが、政府としては現行社会事業法改正については、できるだけ早い機会に実現したいが、最低基準を定めるために現在困難の実情にあるとの答弁がありました。小委員会としては、かねて関係議員努力により漸く成案を得ておりますので、本請願趣旨は妥当なものとして、これを議院会議に付することを要するが、併し内閣へは送付しないことに決定しました。  陳情文書表第二百十二号くづ繊維購入権附與に関する陳情  右の陳情は戰災、引揚者及び生活困窮者に生業を與えて指導を行い、生産の増進にいそしんでいる授産場共同作業所に製品の原料となるくづ繊維購入権を附與されたいとの趣旨であります。これに対して商工省側より実情を質しましたところ、くづ繊維は一應登録されている集荷人が取纒め経濟安定本部において各関係省の申請により割当てており、その数量も十分とまでは行つていないが、各縣の集荷数の約三割は地方商工局にその割当を稀権してあるので、その不足分地方において配給を受けてもらいたいとの答弁がありました。  序で厚生省側意見を聽取しましたところ、授産所は現在千五百個所あるが、今のところ仕事の内容は一定しておらず、その七、八割は繊維方面仕事を行なつております。ただ物資配給が少く商工省と連絡中で、大体原料としては製品されたものよりも原反のまま欲しいので、毎日のごとく商工省と交渉しております。今までのところ、授産場等へのくづ配給はなかつたのであるが、商工省より紡績工場の布地の切端を約三十万ポンドを受け、又ララ物資においても相当数のくづ繊維が送られておるから、授産所へ公平に配分するように計画を立てております。この説明がありました。尚委員よりも授産所についての運營物資配分等について二三の質疑がなされたのであります。小委員会としては授産場への物資配給は十二分に渡つておらない実情から見まして、くづ繊維購入権は極めて妥当なものと認めまして、本件はこれを議院会議に付して内閣に送付すべきものと決定したのであります。  陳情文書表第三百五十八号遺家族救済対策に関する陳情  右の陳情は今次戰爭により戰死者遺家族物價の高騰のため、生活に困窮しており、その上國家の誤つた指導で、生活力を奪われたにも拘わらず、終戰後國家遺家族に対して何らの恩惠的措置を講じないのは遺憾であるから対策を講ぜられたいとの趣旨であります。政府のこれに対します対策を質しましたところ、無差別平等の原則から戰死者遺家族なるが故を以て、特別なる取扱いはできない旨の答弁がありました。  本小委員会としては本件議院会議に付するを要しないものと決定しました。  陳情文書表第七十一号炭鉱労務者福利厚生事業拡充に関する陳情  右の陳情趣旨炭鉱労務者福利厚生事業拡充はすでに兩院において採択せられ、これに関する要綱閣議で決定せられたが、この上とも予算に対する措置、新機関の設立に関し格別の配慮をせられたいというのであります。  政府より炭鉱労務者福利厚生事業についての現状を聽取しました。  本陳情は、すでに第一國会において内閣に送付して閣議においてもすでに決定しており、重ねて要請しておりますので、小委員会としては、本件議院会議に付するを要せざるものと決定したのであります。  以上報告を終ります。
  19. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 姫井委員長報告請願及び陳情は、小委員長報告通り異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 御異議ないと認めます。よつて報告請願及び陳情は御報告通り決定しました。  本日はこれにて散会いたします。  出席者は左の通り。    委員長     塚本 重藏君    理事            今泉 政喜君            谷口弥三郎君            宮城タマヨ君    委員            中平常太郎君            三木 治朗君            草葉 隆圓君            中山 壽彦君            木内キヤウ君            小林 勝馬君            井上なつゑ君            小杉 イ子君            姫井 伊介君            米倉 龍也君   政府委員    厚生事務官    (保險局長)  宮崎 太一君