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堀末治君 先程來、
厚生大臣の御出席を
お願いいたしておりましたのですが、何か
大変閣議でお忙しいので、お出でがないということは誠に遺憾に存じますが、ここに幸い
喜多政務次官がお出で下さいましたから、
喜多政務次官にお伺い申上げたいと思います。実は、もう会期も私申上げるまでもなく、
あともう数時間にな
つております。そこに突如として、こういう
法案が出て、成るべくなちば今日の中に通して呉れ、かようなことでありますが、
政府の
立場としては尤もだと思いますが、併し本案の性質から
考えて見て、是非これを今日の中に通さなければならないど私共には思われません。今日通さなけば、この
法律が
期日が来て失効になる。若し今、問題にな
つております
政務次官のごとき、今日改めて
法案が出なければ、明日から
政務次官の問題が解消されてしまうというような差追
つた問題でございますなら、これはどうしても、
政府の御要求も御無理でもなかろうと思いまするし、又これは当然私も
議員といたしましても、それは成るべく
政府の御
趣旨に副うようにしなければならないものかと、かように思うのでありまするが。どうも私共この
法案を
考えて見まするに、それ程差追
つた問題でない。成る程今の
差迫つた日本の
一般大衆の
生活状態を、できるだけ
民主化し、水準を上げて行こうということのためには誠に結構なことだと存じます。併しこれは、この
法律案が別に今できませんでも、先程來からこの席上で
論議されたのでございますが、すでに
消費組合なんかは
各地にあるのであります。それをいわゆる
法律的に規定するだけのことでございますから、何もそう慌てておやりなさらんでも、
臨時議会ももう間もなく開くというような御
予定に聞いております。又或る党からは、是非この際早くに
臨時議会を召集したらどうかというような
意見もありますので、そういう際でございまするから、成るべくなら、こういうようなものを御無理をなさらずに、
十分審議の時間を與えてや
つて頂いたらどうかと、私かように思うのであります。先程來から、
法案が出ていて見ないのは怪しからんという話題も出ておりましたけれども、実は私共
法案の
内容を細かにまだ検討いたしておりません。
従つて今日これから大綱的なことは
お話はありましようけれども、逐條的な
お話は殆んどできません。熱心に御研究にな
つておることは、なかなか容易なことでになかろうと、実はかように思うのであります。尚又先程
赤松政務次官からの
提案理由、その他の御
説明によりますというと、これは三派協定によ
つて出された
法律である。而もその三派の間の調停をとるにも実に暇が掛か
つた、非常に暇が掛か
つて、そうしてそそれを又
関係方面の
了解を得るのにも相当暇が掛か
つた、さようなことで遅くな
つて申訳がない。こういう御
答弁でございましたが、それらを
考えて見れば見る程、この
法案は、
内容をここまで持
つて来るためには、
政府としては非常に御苦心をなさ
つたものと実はお察し申すので、私共そういう状況から
考えれば
考える程、この
内容はできるだけ
一つ細かに檢討さして頂くということが
議員としての義務ではなかろうか。実は先般來、私共
関係の
事業者團体法案などのごときもや
つたのでありますが、これは
予備審査に随分時間を費しました。又
公聴会を開いて各
方面の
意見を聴き、
納得のできないことは
関係方面の係の方が三人も数回に亘つ見えて私共といろいろ
懇談をして頂いたのであります。その結果、
両院鉱工業並びに
商業委員長、その他
者党派の
政調会長あたりも集めて、夜遅くまで検討して、そうして漸く両者の
意見が一致して妥協したその結果、恐らく間もなく本
会議に上程されると存するのでありまするが、さような、要するに入念にや
つてこそ私共もいわゆる
事業者国体法というものに
納得ができるのでありまして、併しこれらの
法律が全部、現に
喜多政務次官も御
承知の
通り、世間に
反対がないかと申せば相当に
反対の声もあるのであります。
政府当局からお聞きになればこれらの
内容であれば、恐らくそれらの
反対に対しては十分に何される、こういう御思召であろうとお察しはいたしますが、併し御
承知の
通りやはり
商工業関係ということでございまするから、それらの人に対する
責任から言うても、やはり
仔細に
内容を檢討して、できるだけお尋ねをし、
政府の意のあるところをお聴きいたしまして、そうして
法案を
審議したらよかろう、かように思うのであります。
従つてどうも時間もないことでございまするから、できることならば、今日通すというような
政府の御
意見は捨て置いて、そうして
仔細に檢討させて頂くことに
お願い申上げたい。実はかように思うのであります。尚又先程申上げました
通り、この
法律がどうしても今日通らなければ、明日にも直ぐ困るという
法律でもない。現にこの
法律がなくても、
消費組合なるものは
各地に行われておるのでありまするから、どうも私共その点についても
政府の意図するところに
ちよつと疑問を持つのであります。露骨に申せば、いろいろとございまするけれども、それは差控えることといたしまして、どうも
ちよつと疑問を持つ点もございまするから、成るべくならば今日通せ、そういうようなお
考えでなしに、できるだけ
愼重審議して、若しも
審議ができなければ、それは未了に
終つても、來議会に又これを続けて檢討する。こういうようなお
考えにならないものか、実はこの点について先程来お尋ね申してお
つたのでございます。何とぞこれに対して明快に御
答弁を
お願い申上げます。