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政府委員(
下田武三君) この度の新
機構発足に当りまして
経費の裏付けでありまするが、これはまだ確定いたしておまませんが、本日
只今司令部の方と折衝いたしておりますので、全然確定いたしておりませんのでございますが、当局の
希望額を申しますと、
連絡調整事務局、
賠償廳、
外務本省に入る
特殊財産局、
特別資料部以下その他すべての新
機構の
費用として、全部で千四百七十八万六千円を要求いたしております。この
追加要求額に対しまして
節約額が一方にございます。この
節約額は先程申しました新
機構になる母体、つまり
終戦連絡事務局の各部すべてを入れまして八百九十八万二千円でございます。解体します
終連の
節約額に加えるに
外務本省から五十六万七千円、これは
外務省の
研修所の定員を新
機構に入れます結果、
外務省研修所で要らなくなりました
費用であります。その外に
経済安定本部で
旅費その他を、
賠償部関係の
旅費を負担しておりますのを、これが
節約に立てまして四十九万四千円ございます。最後に
内閣所管の
俘虜情報局で三万四千円、これは
俘虜情報局の
事務が減少いたしました結果、
節約になります
人件費でございます。
只今申上げました
節約額をすべて合せますと、一千七万七千円となります。この
節約額と
追加要求額との差は四百七十万九千円と相成ります。この四百七十万九千円という差は、これがすベて新たな
要求額であるかと申しますと、そうではございません。実は旧
機構におきましても、
配付既定予算では賄い切れなくなりまして、
終連の
寄附等によりまして、
予備金といたしまして百三十八万九千円を要求いたして、大蔵省の
承認を経たものがございます。この旧
終連の百三十八方九千円の
予備金は
外務本省から外れることになりますので、これは新
機構の財源として
外務省の
予備金要求を差引きますので、結局四百七十万九千円からこの
予備金として確定しておりました百三十八万九千円を引きますと、三百三十二万円という
ネットが出て参ります。これが新
機構発足のために必要となりました純然たる
増加額でございます。
何故
人員も殖えないのに
経費だけが三百三十二万円殖えるかという点、御不審にお思いになるかと存じますが、これは実は同一の
官廳で、
外務省所管でや
つておりますれば掛からない
経費がございます。例えて申しますと、新たに
長官、部長、いろいろな
官職ができまして、そのための部屋の設備をしなくてはなりませんとか、自動車を買う必要がありますとか、
外務省の中に一緒におりますれば、
外務省の
文書課にタイプを頼まれる。
内閣に参りますとそういろわけにも参りませんので、タイプライターを買わなくてはなりません。そういうような、どこの役所ができます際にも必要といたします新
営費という
経費がございますが、結局これらの新
機構ができます結果、その新
営費だけはどうしても殖やして頂かなくてはならない。この三百三十二方円という
ネットの増額は、新
機構の新
営費と考えてよろしい
経費なのでございます。大体私の御
説明はそれで終ります。