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1948-04-08 第2回国会 参議院 決算・鉱工業連合委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年四月八日(木曜日)    午前十一時七分開會   —————————————  委員氏名   決算委員    委員長     下條 康麿君    理事      太田 敏兄君    理事      西山 龜七君    理事      山下 義信君            岩崎正三郎君            田中 利勝君            吉川末次郎君            今泉 政喜君            北村 一男君            中川 幸平君            田方  進君            竹中 七郎君            谷口弥三郎君            平野善治郎君            深川タマヱ君            小野  哲君            駒井 藤平君            鈴木 憲一君            伊達源一郎君            帆足  計君            山崎  恒君            兼岩 傳一君            千田  正君            小川 友三君            西田 天香君   鑛工業委員    委員長     稻垣平太郎君    理事      下條 恭兵君    理事      小林 英三君    理事      川上 嘉市君    理事      中川 以良君            大畠農夫雄君            原  虎一君            村尾 重雄君            荒井 八郎君            大屋 晋三君            寺尾  豊君            平岡 市三君            堀  末治君           池田七郎兵衞君            入交 太藏君            岩木 哲夫君            林屋龜次郎君           深川榮左エ門君            鎌田 逸郎君            楠見 義男君            小宮山常吉君            佐伯卯四郎君            宿谷 榮一君            玉置吉之丞君            田村 文吉君            藤井 丙午君            帆足  計君            細川 嘉六君            佐々木良作君            濱田 寅藏君   —————————————   本日の會議に付した事件 ○石炭廳設置法案内閣還付)   —————————————
  2. 下條康麿

    委員長下條康麿君) 只今から決算鉱工業連合委員會を開きます。豫備審査のため付託になつております石炭廳設置法案を議題としまして、商工大臣に御説明願いたいと思います。
  3. 水谷長三郎

    國務大臣水谷長三郎君) 只今上程になりました石炭廳置法案提案理由を御説明申上げます。  本法案の趣旨といたしまするところは、第一に臨時石炭鑛業管理法はいよいよ本年四月一日より施行になりましたが、同法の施行に関する事務はすでに昨年御決定の通り第一線業務石炭局においてこれを行うのでありまするが、中央機構として若干の整備をなさんとするものであります。即ち今日まで國管法施行準備のため國管備室石炭廳に設けておりましたが、同法の施行機會に、これを管理局に改めまして、従來の管理局配炭局改稱せんとするものであります。第二に振興開發事務に関しましては、本年二月石炭廳生産局内臨時開發本部を設けまして處理して参つたのでございまするが、これを獨立して開發局に改正せんとするものでございます。  以上二つ共從來暫定組織恆久的組織改組せんとするものでありますが、更にこの機會におきまして、行政官廳法の趣旨に基きまして現在勅令を以て定められておりまする石炭廳官制を、全面的に法律の形式に改めたいと存ずるものであります。  何卒御審議の上御採擇あらんことをお願する次第であります。
  4. 下條康麿

    委員長下條康麿君) 御質問がありましたらどうぞ……。
  5. 中川以良

    中川以良君 これまで勅令で、石炭廳というものがあつたものを、法律で、石炭廳というものを拵えるための法案という説明ですが、勅令であつたにしましたところで、あるものを改組するとすれば、改組案というのが本當でないのですか。やはり設置法ということになるのでございますか、ちよつと承わりたいのでざいます。
  6. 吉田悌二郎

    政府委員吉田悌二郎君) お話通り實質から申しますとこれは改組法案でございます。併しながら法律案としては全部が最初になるわけでございますので、そういう場合すべてやはり設置法といつておるようでございます。
  7. 北村一男

    北村一男君 この十條の「石炭廳の職員及び廳外機關について必要な事項は、政令で、これを定め、」云々とございますが、この廳外機關規模如何によりましては、これは前に勞働省設置のときも本院においてさような問題が起きたのでありまするが、政令に委ねるというにほ、おのずから一線を引かなければならんと思うのでありますが、どういう機関を設けられる豫定でありますか。
  8. 吉田悌二郎

    政府委員吉田悌二郎君) お答いたします。現在石炭廳廳外機關と申しましては、燃料研究所及び炭坑爆發豫防試験所というのがございます。この二つを一廳豫想いたしております。それから新鑛開發の事務を將來國で行うような場合があるといたしまするならば、そういう事務所を各現場に置く必要もございまするので、そういう場合には、そういう作業所というようなものを政令で作つて行きたい。こういうふうに考えております。これは将來の問題でございますが、現在といたしましては、燃料研究所炭坑爆發豫防試験所というものがございますので、これをこの十條の廳外機關として考えておるのでございます。
  9. 平岡市三

    平岡市三君 この石炭廳設置法案の局の分け方を、全面的にこれを観察いたしますと、第四條の管理局事務でありますが、この管理局事務につきましては、石炭亜炭も全部管理局の方に入つておるのであります。ところが第五條生産局に至りましては、石炭だけを取扱つてつて亜炭關係事項はこれを亜炭局に委せる。こういう意味でしようと思いますが、とにかく生産局には、亜炭生産に關する事項が入つて治らない。そこで第六條を見ますと、開發局の方におきましてほ、石炭亜炭取扱つておる。それから第七條を見ますと、資材局事務においては、亜炭資材取扱つておらずに石炭だけを取扱つておる。それから第八條を見ましても、この配炭局の方の配給部面が、亜炭扱つておらないで石炭扱つておる。局によりますと、石炭同様亜炭取扱つておるが、局によると、取扱つておらないのであります。私こうして拝見いたしますと、結局管理局石炭亜炭も全部扱つておると同じように、生産局におきましては、やはり亜炭石炭同様に生産局生産部面のものを扱つたらいいじやないか。それから資材局におきましても、石炭資材ばかりでなく、やはり亜炭資材も綜合的に扱つたらいいじやないか。配炭局配炭關係石炭ばかりでなく、亜炭配炭も扱うというふうにして行きますれば、第九條において亜炭局を設けてこうする必要がなかろうと思うのであります。かくして石炭亜炭もこれは要するに目的といたしましては、石炭の方が第一次的であつて亜炭が第二次的でありまして、結局今日のような生産が擧がらないときでありますから、この亜炭に可成りな力を盡くしておるのでありますから、現状におきましては、石炭亜炭も綜合的に、生産資材部面も、配炭関係扱つた方がいいのじやないか、こういうふうに考えるのでありますが、結局第九條を削つてしまつて亜炭のすべてのものはやはり管理局生産局開發局資材局配炭局、これで綜合的に扱つた方がいいのじやないか、こう思うのでありますが、これにつきまして一つ御説明願います。
  10. 吉田悌二郎

    政府委員吉田悌二郎君) お答えいたします前に、ミスプリントがありますので、御説明いたしますが、第八條の四に「ガス及びコークス生産配給」とございますが、生産の次に「、」が落ちております。それから第九峰の亜炭局の規定の中に、「亜炭局においては、他局の所掌に属するものを除く外、石山炭」とあるのは「亞炭」の間違いであります。  只今の御質問でございまするが、大體の石炭廳の局の建て方は、石炭に關するものと亞炭に關するものを原則として分けておりまして、石炭につきましては、從來生産局及び資材局、との二局で石炭生産に關する仕事をやつてつたのでございます。それから亞炭につきましては、亞炭局においてこれを司つてつたのでございます。それから配炭局におきましては、これは石炭配給及びガスコークス生産配給消費事務、及び瓦斯事業法施行事務、並びに熱管理と申しますか、石炭亞炭有数利用、これは熱管理の面から見た有数利用の問題を扱つてつたのでございます。そうしてそれの事務のうちで経理統計事務、これは何と申しますか、各企業に共通の問題でございますので、生産局経理課を設けておりましたけれども、同時に亞炭ガスコークスもこの経理に關する問題だけは同じ立場から事業監督ができまするので、一ケ所に集めておつたのでございます。統計も同じような意味從來これは官房に置きましたものを石炭廳内の各物資に亙つて統計を一ケ所に纏めておつたのでございます。その形をこういうふうに開きまして、管理局においては國管法施行一般に関する事務と同時に經理の問題、これが國管一つの大きな狙いでもございますので、資金なり、或いは事業の監査なりという仕事中心にいたしまして、ここに管理局仕事を集めまして、調査統計も同じようなやはり全般の見地を考えまして、ここに官房から管理局に移したわけであります。一面亞炭局お話でございますが、亞炭は今日において石炭の代りとなるものとして非常に重要なものでございまするが、将來においても又亞炭というものは非常に重要な立場を持つておるものと考えております。一番大きな問題は家庭燃料としての亞炭というものを私共は考えておりまして、特にここに「亞炭加工品」という字句を以て現しておりますが、亞炭コークス亞炭鑛石というものが家庭燃料に、將來木炭が段々供給が困難になつて参りまする場合において、どうしても亞炭加工品家庭燃料は依存して行きたい、非常に大きな使命を持つておるものと考えまして、別に一局を設けて、その生産配給及び消費に關する仕事をここに一つの局長の下に統合する。こういう考えにいたしまして、これは現在亞炭局というのができておるのでございます。そうして亞炭事業者石炭事業者は、これは兼業しておるものは殆んどございませんので、生産地も違いまするが、その対象も非常に違います。規模も非常に違いまして全然別個な行政対象として考えられまするので、これは別な一つの局を設けまして、現在の重要性並びに將來の重要性に備えて十分な手當をして行きたい。こういう意味でございます。
  11. 深川タマヱ

    深川タマヱ君 この法案を一讀いたしまして、私は大體これを通過さしても大した誤りではないであろうと只今考えておりますが、この機會に序でにちよつと内容につきまして希望條件を申上げたいと存じます。  去る三月一日から孚見聞に亙りまして、私たち勞働委員が数名お隣りの北海道出身自由黨の掘さんの御慫慂によりまして、厳寒の時期の北海道勞働情勢を視察して呉れとおつしやいましたので参りまして、炭鑛も見學いたしました結果、私が感じたことを丁度大臣もおいでのときでございますので申上げたいと存じます。水谷大臣は昨年現地を御視察なさいましたのですでに蛇足かと存じますけれども、生々しいその後の報告でございまするから、お採りになるところがございましたら御採用願いたいと思いますが、先ず第一番に第五條一號の石炭生産に關する事項でございますが、經営者側の簡單な言葉を通して見ますと、資金と酒とがあれば石炭は幾らでも出るというお話でございますが、資金が非常に石鑛に届くのに暇がかかる。どういう機構になつておるのか存じませんけれども、それで非常に迷惑をしておるというお話でございました。それから酒がそれ程生産に有效なのであるならば爲政者としては固よりよく考えなければならん問題じやないかという氣持を持ちました。ところが勞働組合側代表者の話によりますと、今日一人富りの生産高は戰争中に勝るとも決して劣つていない。ところが實際寮の厚生施設が非常に悪いので、一日出て暗い坑道を通つて眞黒い石炭に向つて一生懸命掘つて寮歸つて來ても、寒い所で暖房施設もないし、食物も悪いし、何の慰安もないので、どうしても長續きしないで引上げる人が多い。礎つて人數が足らないので全體として生産高が悪くなつておるから、結局寮の厚生施設とか住宅問題をよくして呉れないと、完備しておる、完備しておるといつて誘われて來ても全然違うので、ということを勞働組合の方がおつしやつていたのは眞髄に觸れていると考えましたので、私は國管が通過いたしましたので寮の施設は十分なさるとは存じますけれども、十分親心を働かす必要があると思います。それから尚住宅のことでありますけれども、豫想以上に住宅難でございますので、單に炭鑛のみではございません。北海道失業救済の大きな癌にもなつておるのでございますけれども、この木材統制が行過ぎと申しますか、やはり火災防止のためにセメントによる永久住宅の計畫でありますけれども、セメントの今日の事情ではちよつとなかなか期待持てませんので、もう少し木材統制を緩和さすとここと、それと炭鑛經営者の話によりますと、家を建てるために資金の融通をして呉れないそうでありますが、日本基礎産業であるところのものを奨勵するのに大きな癌になつておるのが住宅難とするならば、こういう方面にも復金の金なんかもつと融通するように働かせなければいけないと、こういうことを感じました。それから第三者として横から考えますことは、やはりここに長く、坑夫を長續きさすためには、近親も少い、ああいう縁故者少い所におる人のために、當局で婚姻の媒介など大いに積極的にして集れなければならんのじやないかということを感じて参つたのでございます。  それからその次に第五條の第二號、石炭鑛業技術指導でございます。これはかねて想像しておつたところでございますが、行つて奇怪に感じましたことは、ガスがあるところで爆破機がない所であつたかも知れませんけれども、今日石炭増産がこれ程やかましく云われておりますが、第一線の切羽の道具は鶴嘴と圧搾空氣による採炭機というものであつたのでありまして、私は非常に失望いたしました。あれが世界の炭鑛の最高峰を行く技術かも知れませんが、非常に物足らないと存じました。今日日本では戰争が終了して人を殺す武器の研究はしなくてもよくなつたのでありますから、もう少し科學者を動員して、炭鑛業に射してもつと優秀な機械を展開して、もつと機械化さすことが何よりも先んじて急ぐべきことだと感じましたので、この點一つ十分御考慮を願いたいと存じます。  それから第四號の、炭鑛業勞務に關する事項でありますが、御承知通り組夫が入替えになつております。これで非常に混亂を生じておる。組夫自身も困つており、山主としても困つておるので、指導する必要があると存じます。それから選炭婦、女が石炭を擇り分けておりますが、あれは勞働基準法施行以來働く時間が少くなつて手取金が少くなつたので、もう少し働く時間を延ばして呉れという陳情が來たので現地を観察いたしましたけれども、これは軍勞働だと感じました。大きい石炭を選炭する、あれを八時間もやらせることは大變だと存じます。生活ができないならばもつと給料を上げて貰うように、私は女の立場からお願いしたいと思います。  それからその次に、第八條の第一號の石炭配給のことであります。これに関して感じましたことは、御承知と存じますけれども、北海道には石灰が山ほど積んであります。もうすでに掘り出して貯炭ができております。ところが輸送がきかないために、自然發火をいたしておりますが、それが意外に坑夫勞働意欲を減退さしておるのであります。今日肥料も同じことであります。四月過ぎて、彼岸過ぎての麥の肥になつて、硫安が山ほど積んであつて溶けておる。輸送がきかないのであります。今日石炭肥料より先に輸送しなければならんどんな物があるかといえば、主食物とか燃料とか、あることはありますが、輸送の方の監督を十分なさつて機關車も餘りないでしようけれども、もつと操作を上手にするように、當局の方で考えて貰いたいと思います。  それから第三號の、石炭及び亞炭の有效利用に關する事項、これは昨年關四の勞働情勢を視察して、火力發電所技術者から聞いたことでありますが、今日日本の汽車では石炭を焚いておる。ところがあれは女中が家庭で風呂を焚くのと大して變らない技術であので、非常に石灰が不經濟に使われおる。あれを火力發電にすると、五分の一の石炭でよいそうであります。勿論火力發電の補修の問題もあります  こういう方面にもう少し著眼して頂きたいと思います。まだ他にあるのでありますが、他の方もありますのこれだけにして置きます。
  12. 水谷長三郎

    國務大臣水谷長三郎君) 只今の御質問でございますが、石炭生産に關する事項北海道の經営等が、資金と酒とさえあれば生産は上る。これは成程近い眼で見ればそういうこともいわれますが、遠い眼で見ればそういう、わけにはなかなか参り兼ねるので、その他の問題も考慮しなければならんと思います。ただ資金の面に閲しまして復金融資の八割までが商工省関係でありますが、その中の又非常に著しい部分を石炭鑛業に割いておるので、殆んどまあ一週に一回は石炭融資に関する委員會を開いておるというような状態で、追い付くのに汲々としておるというような状態で、地方においては資金の面をやつております。併しながらこの資金の面に關しましてはいろいろの折衝もございますので、なかなかタイムリーに打つということがむずかしくて、ときには外れる場合もあるのでございますが、この點は最近炭價改訂が行われる時期におきまして十分考慮いたしまして、今のような資金的措置が一々政府の方でやるやつを、できるだけ少くしまして、そういうような、ズレをば省きたいと、このように考えております。それから石炭鑛業技術の問題でございますが、これは申されるまでもないことでございます。商工省といたしましては去年全國の山に學識経験者、或いは技術のエキスパートから編成されました技術團を編成いたしまして、十分に調査をし、又その成果もできておるのでございまして、現在の事情のにおいて許す限りの技術指導に當つておることになつております。更に又第四の石炭鑛業に関する勞務に関する事項でございますが、この石灰住宅問題につきましては、最近閣議におきまして、昭和二十三年度の住宅計畫を決定いたしまして、現在の資材の許す限りにおきましては、一番多の住宅をば石炭鑛業に割くことになりております。併しながらそれも現在の日本経済事情におきまして、どの程度に御満足が行けるか知れませんが、併し政府といたしましては、住宅問題に翻しましては、産業の中において石炭に對して一番多くの資材資金をば注入しておる。二十三年度におきましても、その方針は依然として憂えてはおらんという状態であります。  第八條の第一號の石炭配給計畫の實施に閲する事項、これは只今御指摘の通りでございますが、これは商工大臣としては所管外のことでございまして、閣議の度に運輸大臣なんかに對しまして、この點は非常に督働いたしまして、折角増産になりました山が、現地で積まれて自然發火するということは、勤勞者勤勞意欲に影響することも非常に多いのでございまして、これは一生懸命にやつております。幸い昭和二十三年度におけるところの輸送計畫も立つたことでございます。ので我我といたしましても、あの立つた輸送計畫が軍なる机上計畫に止らず、實際に行い得るように、所管外ではございまするが、十分に督勵して行きたいと、このように考えております。尚私の足らない點がございますならば、石炭廳次長から御答辯をさせます。
  13. 吉田悌二郎

    政府委員吉田悌二郎君) 只今大臣仰せになりましたことの外に若干附加えて申上げます。勞務者の寮、合宿等施設の悪いことは仰せ通りでございます。随分長い間補修いたさずに放つて置きましたので、随分酷いようになつておるようでございます。從いまして昨年度も約六十萬坪、これはあらゆる住宅合宿厚生施設を含めての炭鑛用住宅、その他の建築或いほ改築修繕の総坪数でありますが、六十萬坪程昨年もこのために使つたのでございますが、二十三年度におきましても約五十萬坪、四十七萬数千坪を炭鑛に割いて頂きまして、できるだけの新らしい住宅、或いは現在のものの修繕、或いは合宿建築改築というふうに使つて行きたいと考えております。のみならず、そういう寮の外に、随分炭鑛地帯は住みにくいという感じがしておるようでございますので、今日も福利協會というものを政府指導の下に別に作りまして、そこで差當炭鑛地帯病院のないところへ病院診療所を作るという指導をやつて行きたいと考えます。その外いろいろな文化施設等も逐次幅利協會中心に、そういうものに恵まれておらん地方にそういうものを普及するようなことを考えておるのでございます。  それから又機械化の問題、お話通りでございまして、本年度の豫算におきましても是非とも、これは確定いたしませんが、新らしい採炭用機械を一本の炭鑛に向くようなものを研究いたしまして、これを實際炭鑛に使つて貰いたいというように考えまして、若干の豫算を今請求いたしております。ただ今日まで從來慣れた機械を使うことはよくやりますが、新らしい機械は使われないので、從來いろいろな研究があつたのでございますが、なかなか新らしい機械を使うということを炭鑛自身もやつておらないのでございまして、むしろ政府がそういうものを造りまして、見本的にそういうものを使つて頂いて、逐次日本炭鑛に合うような機械、そういうものを遣ることをやつて行きたい、こういうふうに考えております。  その外、選炭婦等給料が不十分であるというお話。これは相當な勞働でございますので、十分考えなければならんと考えますが、炭鑛勞務者の賃金問題も今明日のうちに、長い間の懸案でございますが、解決するようでありまして、逐次そういうものの待遇もよくなつて來ると存じます。政府もできるだけその實現について御協力いたしたいと考えております。
  14. 下條康麿

    委員長下條康麿君) まだ御質問があると存じますが、本日はこの程度で止めて置きまして、御研究願いまして、改めて委員會を開きたいと思いますが、如何でしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 下條康麿

    委員長下條康麿君) 今日はこれにて散會いたします。    午前十一時三十五分散會  出席者は左の通り。   決算委員    委員長     下條 康麿君    理事      西山 龜七君    委員            岩崎正三郎君            田中 利勝君            吉川末次郎君            北村 一男君            中川 幸平君            平野善治郎君            深川タマヱ君            駒井 藤平君            鈴木 憲一君            山崎  恒君            兼岩 傳一君            千田  正君   鑛工業委員    委員長     稻垣平太郎君    理事            下條 恭兵君            中川 以良君    委員            大畠農夫雄君            原  虎一君            大屋 晋三君            寺尾  豊君            平岡 市三君            堀  末治君            小宮山常吉君            宿谷 榮一君            田村 文吉君            藤井 丙午君            細川 嘉六君            佐々木良作君   國務大臣    商 工 大 臣 水谷長三郎君   政府委員    石炭廳次長   吉田悌二郎