○
島清君
只今無所屬の方から、
國民に對する
政治的責任という
お話がありましたが、私はそもそも
衆議院より先に
指名をしようとしたところに無理があろうかと思うのであります。その點は、
議論が紛糾すると思いましたので、遠慮して申上げませんでしたが、これは明らかに去る九十
議會におきましても、
金森國務大臣は、
佐々木惣一さんの質問に對しましてお答えをしておるのであります。豫算の問題、
法律の問題、それから
總理指名の問題、
不信任案の問題につきましては、
衆議院の方に優先があるということをはつきりと
言つておられるのであります、そういうことを私
たちは承知の上でありながら、尚且つ何かしら
衆議院の方に先んじて、
指名をしようとしたところに何か無理があるように思えるのでございますので、從いまして、私は
議論の紛糾を避ける
意味におきまして、そういうことは申上げませんでしたが、
國民的責任云々ということになりますならば、私は
衆議院より先んじて、私
たちがこの
事實を無視して
指名しようとしたところに私
たちの無理があ
つたろうかと思います。(「ひやひや」と呼ぶ者あり)その無理によりまして生じたところの結果は、お互いの
共同責任によ
つて解決しなければなりませんので、今晩の中に、別に急ぐ必要もなかろうかと、かように申上げた次第であります。それは、あなたが言われております
通り、
國民に
政治的な
責任を感ずればこそ、かようなことを申上げましたので、御了承願いたいと思います。