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1948-06-28 第2回国会 参議院 外務・通信連合委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月二十八日(月曜日)    午後一時四十二分開会   —————————————  委員氏名   外務委員    委員長     佐藤 尚武君    理事      岡田 宗司君    理事      伊東 隆治君    理事      西園寺公一君            島   清君            平野 成子君            堀  眞琴君            山田 節男君            板谷 順助君            團  伊能君            遠山 丙市君            徳川 頼貞君            一松 政二君            淺井 一郎君            大隈 信幸君            高良 とみ君            佐佐 弘雄君            伊達源一郎君            田中耕太郎君            野田 俊作君            東浦 庄治君            帆足  計君            渡邊 甚吉君            細川 嘉六君            星野 芳樹君   通信委員    委員長     深水 六郎君    理事      水橋 藤作君    理事      山内 卓郎君            大野 幸一君            鈴木 清一君            千葉  信君            大島 定吉君            重宗 雄三君            森田 豊壽君            鈴木 順一君            油井賢太郎君            市來 乙彦君            井上なつゑ君            尾崎 行輝君            新谷寅三郎君            鈴木 直人君            堀越 儀郎君            藤田 芳雄君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○万國郵便條約及び小包郵便物に関す  る約定加入することについて承認  を求めるの件(内閣送付)   —————————————    〔佐藤尚武委員長席に着く〕
  2. 佐藤尚武

    委員長佐藤尚武君) それではこれから外務通信常任委員会連合委員会を開会いたしまして、万國郵便條約及び小包郵便物に関する約定加入することについて承認を求められて來ておりますが、この件を付議いたします。そうして、これはまだ衆議院を通過いたしておりませんので、この両委員会連合委員会予備審査をいたすということにお願いいたしたいと思うのであります。つきましては先ず第一に、この両條約が一体どういうものであるか、又日本がどういわわけで今回加入をすることになつたのか、その経緯等につきまして、外務当局から御説明を求めることにいたします。
  3. 伊東隆治

    政府委員伊東隆治君) 御手許に二つ國際約定條文が参つておると思いますが、その中の万國郵便條約 でございます。万國郵便條約には、我が日本も明治十年以來参加しておる條約であるのでありますが、この條約は五年毎にずつと改訂せられて参りまして、ちようど昨年の五月にパリにおいて改訂せられたのがこの條約であります。五年毎に改訂があるのでありますが、この前の大戰爭のために、昭和十四年にブエノス・アイレスにおいて改訂せられてから、ここに九年間、昨年までの間の九年間そのままになつてつたのを、昨年パリーにおいてこれが改訂を見たわけであります。即ちブエノス・アイレス條約を改訂したのがこのパリー條約でありますが、この二つの……今後の改正要点というのを申しますと、別段特記すべき程の大きな改訂はしておりません。その中の目ぼしいものを特に拾つて見ますると、第一の点は、この万國郵便條約の附属書において國際連合との協力関係規定しておる点であります。御承知通り、現在の國際機構は、すべて國際連合機能中心として発生いたしておりますので、この万國郵便連合におきましても、国際連合中心として、國際機構の、諸般機構の円満なる運営をしようという仕組みになつておるわけでありまして、この國際連合との協力関係付属書において規定しておるという点が、パリ條約のブエノス・アイレス條約と異なる第一の点であります。 次に異なつております点は、加入國加入手続が、ブエノス・アイレス條約よりは少し重くしてあるという点であります。以前は加入國希望によつて、ベルリンの連合事務局の方に通告をしますれば、当然そのメンバーになれたのでありますが、今後の條約によりまして、單なる通告ではいけない。加入國の三分の二の同意がなければ加入できないというように加入手続を重くしたという点が、第二の主な改正の点であります。 第三の点は、今の加入手続の例外とでも申すべきものでありまして、ドイツ及び日本等加入につきましては、その責任当局の認定する時期において適当と認めるならば加入できる、簡易手続加入できる。簡易手続と申しまするのは、フランス國外務省へ、これらの國の外務省より通告によつて、単なる通告によつて加入できるというような簡易手続を認めたという点であります。 大体この三つの点が、改正要点とでも申すべきものでありまして、外は極めて技術的な点についての改正でありまして、技術的方面において特に申しますならば、代金引替に関する約定を特に設けたということ、それから、五年毎に改訂するのでありますが、その間各國側との連絡がなくては困るというので、実際連絡委員会なるものを設けて、その間加入國間の連絡を図るということとした点等が主な点であります。 さて、この万國郵便條約、只今説明しました條約は、これは親條約でありまして、この基本條約に基づきまして、もう一つ約定小包郵便物に関する約定ができておるのであります。この親條約に基づいてできておるこの約定が、この小包郵便の外に、價格表記の書状及び箱物に関する約定、それから代金引替郵便物郵便為替郵便振替現金取立て並びに新聞紙及び定期刊行物予約業務に関する約定、こういうような七つ約定があるのでありまして、その七つ約定一つが、この小包郵便物に関する約定であります。約定、これはアレンジメントであります。前の條約はコンペンション親條約に基づいて小包郵便物に関するアレンジメントがあるわけであります。この親條約に基づいて七つ子供條約があるのでありますが、その中で小包郵便物だけに加入するわけであります。いずれ又國際郵便交通が頻繁になるに連れましてこれら六つ約定にも漸次加入することでありま使用が、今回はこの小包だけに加入するのであります。実はこの條約に参加したい希望につきましては、日本國政府におきましては、外務郵便当局におきまして、かねてよりその熱烈な希望連合國側に申出ておつたのでありますが、連合國側におきましてはこれを好意を以て取上げまして考究していましたところ、丁度七月一日からこの條約が効力を発生したしますので、丁度よい機会であるからこの機会日本参加して國際郵政に参與したらよかろうというような好意ある許容がありましたので、日本國政府としましてはかねてからの希望がここに達成せられるこつとに相成つた次第であります。國会期日も極めて間近になりましたこの際にこういうものを提出いたしまして、政府側といたしましては誠に恐縮に存ずるのでありまするが、丁度ベルン國際連合事務局から新しい條約のテキストの送付を受けましたのが六月八日でありまして、爾來外務郵政当局におきましては、殆んど最近のごときは徹夜を四日もいたしまして、これらの條約の翻訳研究をいたしまして、漸く衆議院にも二、三日前に提出するような運びに至つたわけであります。審議に十分の期間のないこは誠に私共政府側といたしましては遺憾に存ずる次第でありますが、事情そういうような次第でありまして、ここに急遽御審議をお願いいたすような次第であります。どうぞ事情を御了承の上、できますならば七月一日から効力が発生しますことでもありますから、その前に参加正式な通告を発し得るように御審議決定をお願い申上げます。以上簡單説明いたしました。
  4. 佐藤尚武

    委員長佐藤尚武君) 只今伊東外務政務次官から詳細に御説明がありました。これに対して厚くお礼を申上げます。只今お話になりました通りに、この郵便条約が終戦後の我が國にとりましては、今回が初めての万國條加入という問題でありまして、誠に重要なことであります。從いましてこれは十分の時間をかけて慎重審議するのが当然であろうとは思いまするが、只今説明がありました通りに、急にこの参加問題が決定し、連合國側承認も受けたということでありまして、從つて我が國会においても急いで審議を進めなければならん。承認を與えるものならば與えなければならないということになつたわけでありますが、その点どうぞ御了承の上、各位におかれましても、できるだけ短い時間の間に審議を進められることをお願い申上げる次第であります。七月一日からこの條約は効力を発生するということになつたので、我が國が参加いたしますならば、これ亦是非ともその期日前に参加をする必要があると認めます。これ亦お含みの上に御審議をお願いする次第であります。つきましては、これからこの條約、及至は約定等につきまして御質問の点がございますれば、それを発言して頂きたいと思います。
  5. 星野芳樹

    星野芳樹君 この條約に加入すると、実際の國民の海外との通信にどういう変化が來るのでしよう。現在でも外國通信が許されておりますが、更にこの條約に加入するとどういう変化が來ますか、具体的に伺いたい。
  6. 伊東隆治

    政府委員伊東隆治君) お答えいたします。現在公開せられておりまする郵便物及び小包の数につきましては、郵務局長からあとで数字の説明があろうかと思いますが、この條約に加入しますことによりまして、急に諸般事情が改善せられて行くということではないかと思いますこと、すでに昨年の秋から連合軍司令部許容によりまして、この前の、即ちブエノスアイレスの條約に從つて日本郵便物及び小包郵便物につきまして、國際的に交通をしておるわけであります。今後は七月一日からそのブエノスアイレス條約が効力失つてパリ條約に切替えられますので、この機会に新規にこの条約に入るということでありますので、実際上においては、何と申しますか、実際上の運用におきましては、從來と変わりないわけでありますが、名目上ここに講和條締結前に、條約の締結権をここに特に認められまして、國際約定に正式に加入して、そうして今までやつてつた実際の事務國際上の権利義務として正式にここに許されるということになりましたことは、その意味において極めて重要な意味があるわけであります。
  7. 星野芳樹

    星野芳樹君 そうすると、今後は條約に加入した結果、こちらの負う義務、これは條約に書いてあるのでしようが、簡單説明願います。
  8. 小笠原光壽

    政府委員小笠原光壽君) この條約に加入いたしますると、技術的な郵便交換そのものにつきましては、現在一昨年の九月の十日から連合軍司令官部のデイレクライヴに基づきまして終戰後外國郵便物業務を再開いたしたのでございますか、その後昨年のいわゆる民間貿易再開機会、その他におきまして、逐次拡充されまして、現在ではもう殆んど戰前の外國郵便業務と違わない程度にまで拡充されております。この條約に入ることによりまして、從いまして業務取扱いそのものにつきましては、只今政務次官お話にございましたように、さして差異はないのでございますが、ただこれに加入いたしますと、新しい條約の二十七條の規定によりまして、正式にこの條約に基づく國際事務局経費を負担するということに相成ります。國際事務局経費につきましては、現在ブエノスアイレス締結郵便条約におきましても、日本一等になつております。新しい條約におきましても、やはり郵便連合では日本一等に予定いたしております。從いましてこの條約に加入することがご承認を得まして、実際その手続が取運ばれて加入いたします場合におきましては、從來同様一等國際事務局経費を負担するということになるわけでございます。その経費は御承知ワシントンのいわゆるトラスト・フアンドからその経費支拂うどういうことに相成るわけでございます。
  9. 星野芳樹

    星野芳樹君 少し細かいことを伺いますが、現在國民が最も関心を持つておるのは、ソ連領下の捕虜との通信なんでございますが、これが現在向こうから万國赤十字社往復葉書が來ると返事が書ける、更に同じ宛名で以て往復葉書を出したら届くだろうと推測をしておる。ところが向こうから帰つて來た者がたまたま受取つた者もある、こういう程度なんですが、この通信関係が幾分これによつて改善される見込みがあるのでしようか。
  10. 小笠原光壽

    政府委員小笠原光壽君) この条約に加盟することによりまして、只今お話ソ連その通信が直ちに改善されるかどうかは、ちよつと只今のところ正確にお答え申上げることはできないと思います。併しながらこれは将來ソ連も現在のように窮屈な制度を成るべく早く解除してくれることを、私共といたしましては希望いたしますけれども、この条約加入することによつて、直ちにそれが改善されるかどうかはお答え申上げることは困難だと思います。
  11. 星野芳樹

    星野芳樹君 この條約に加盟していない國はあるのでしようか。又あつたら幾つあるのでしようか。
  12. 西村熊雄

    政府委員西村熊雄君) 大体この万國情約の第一項で御覧になりますように、この情約に参加している國は私の勘定で八十七國あつたかと思いますが、殆んど全世界における主権國、殆んど全部主要なる自治領、保護領その他の地域を含んでおります。ただ滋養約に附属しております最終議定書の十七を御覧になりますと、條約及び條約への加入ほ一時妨げられている國に対し加入の余地を残すという趣旨規定がございますが、ここに揚げてある國はスペイン、それからスペイン地帯モロッコ國スペイン國植民地全体これが第一項にあります。その次に第二項にありますように、日本國ドイツ國、それから朝鮮と大体この六つぐらいは、この條約に加わつていない國の中に入ると、こう考えております。大体そのようでございます。それが万國郵便條約でございまして、もう一つ小包郵便物に関する約定になります。これは大分参加國は少ないのでございます。それは英、米系統の國は特殊事情によりまして、小包郵便物に関する約定には從來とも参加しておりません。そういうような関係に相成ります。英、米系統ソ連小包郵便物に関する薬事用從來とも加わつておりません。
  13. 岡田宗司

    岡田宗司君 最終議定書第十七の第二項の「ドイツ國日本國及び朝鮮は、責任当局が適当と判断する時に、」とありますが、この責任当局というのは連合國軍最高司令部でありますか。
  14. 伊東隆治

    政府委員伊東隆治君) その通りであります。
  15. 岡田宗司

    岡田宗司君 それから第十六の「外交上の形式により、当該政府からこれをフランス共和國政府に通知し、」この当該政府日本國政府と訳してありますが……
  16. 伊東隆治

    政府委員伊東隆治君) そうでございます。
  17. 岡田宗司

    岡田宗司君 そうしますと、日本國政府が初めてこの條約締結の当事者になるわけでありますか。
  18. 伊東隆治

    政府委員伊東隆治君) そうでございます。
  19. 岡田宗司

    岡田宗司君 それからもう一つ、この二十七条の國際事務局経費の中、只今お話ですと、一等二十五單位。こういうことになるわけですが、これは実際の金額として、どれくらいのものでございますか。
  20. 小笠原光壽

    政府委員小笠原光壽君) 國際事務局経費は、過去の実績から考えますると、過去の実績を例に挙げまして申上げますと、一九四四年、即ち昭和十九年における日本の負担は、日本本土に対しまして、一万二千二百五十スイスフラン、当時の朝鮮につきまして、四千九百スイスフラン、それから、その他の日本の属地にたいしまして、四百九十フラン、合計いたしまして、一万七千六百四十スイスフランでございます。終戰以來の四十五年、四十六年、四十七年、それぞれ計算いたしてみますると、大体日本本土だけについて計算いたしますと、大体一万三千スイスフランから一万九千スイスフラン程度でございます。
  21. 岡田宗司

    岡田宗司君 これがアメリカにあるトラスト・フアンドの方から支払われることになるわけでありますか。
  22. 小笠原光壽

    政府委員小笠原光壽君) さようでございます。
  23. 山田節男

    山田節男君 今の岡田委員質問に実は重複しますが、これは今のアメリカトラスト・フアンドで出すということでありますが、今、日本通貨がいわゆるエクスチエーンジ・レートに出ておらんのでありますが、この郵便規定、そういつたようなものがこの條約で日本通貨がそのままで実行できるものですか。
  24. 小笠原光壽

    政府委員小笠原光壽君) 只今のこの連合事務局経費につきましては、スイスフラン計算されて通報されて参りますので、日本の円とは関係なしに計算されまして、それはトラスト・フアンドから支拂う、こういうことになるわけであります。
  25. 佐藤尚武

    委員佐藤尚武君) その他に別段御質問ございませんか。
  26. 山田節男

    山田節男君 それからこの万國郵便連合の第一條の第二項にある、……これは國際連合と第二條の國際連合関係を有するというのは、具体的に言つてどういう関係ですか。
  27. 伊東隆治

    政府委員伊東隆治君) さつき説明申あげました中に、万國郵便條約の付属書において、國際連合との協力関係規定してあるということを申上げたのでありますが、これは國際連合中心といたしまして大体七つ八つ專門機関というものを認めております。その專門機関一つに万國郵便連合というものを指定いたしておるのでざいますが、その万國郵便連合という專門機関國際連合との間にはどういうような協力関係があるかと申しますと、お互い代表者を両方の会議に派遣し合うとか、又は情報を交換し合うとか、又必要な場合には双方とも注意し合うとか、それから例えば人事及び統計に関する両者間の調整を行うとか、予算及び財政について國際連合と協定する、こういうような事項について國際連合と協力するのでありますが、これは、さつきちよつと申上げましたように、專門機関一つに指定されるわけでありますが、その專門機関と申しますのは、ここに簡單に申しますと、國際労働機関、ユネスコ、國際連合食糧農業機関國際民間航空機関國際電氣通信連合世界保健機関國際通貨基金國際復興開発銀行、それに万國郵便連合、これらの專門機関が九つあるわけであります。これらの機関國際連合中心に、それぞれ協力関係お互いに條約を結んで、國際連合中心にそういう機関を取り囲んで國際機構を円滑に動かそうという仕組であるわけであります。
  28. 岡田宗司

    岡田宗司君 本條約に加入することについて承認いたしました場合には、その後において國内において、これらに関する何らかの法律又は政令等が出ることになるのでしようか。
  29. 伊東隆治

    政府委員伊東隆治君) 別段その必要はありません。これはさつきお話があつたように、日本國政府から今度招請國であるフランス國政府に対する外交文書を以て申込があれば、直ちに効力を発生するのであります。
  30. 伊達源一郎

    伊達源一郎君 先程お話があつたのでありますが、金の問題なんですが、スイスフランで処理するというお話ですが、スイスフラン日本お金とどういうふうな関係に置かれるか、切手なんか、どういうふうに取計られるか、その点ちよつと、初歩の質問ですけれども……
  31. 小笠原光壽

    政府委員小笠原光壽君) 今のスイスフランに対しましては、日本の円を介在させないで、トラスト・フアンドドル資金から相当額支拂うと言うことに相成るわけでございます。それから郵便切手につきましては、日本で発行しております切手は御承知通り、無論日本の円で表示してあるわけでありますが、これらの外國郵便料金は、郵便條約に個々の場合につきまして一つ一つ、例えば手紙の場合には二十グラムまでは基準は何サンチームであるということを、條約で金フラン規定してあります。今日は為替相場はございませんから、條約に規定されておる、例えば二十サンチームと規定されておる場合に、それが日本の円で幾らかということは、我々としましては相接決定することはできませんので、現実の問題といたしましては、関係方面のアツプルーパルを得まして、それによりまして外國優美料金を決めておる次第でございます。将來若し自由な為替相場が設定されるようになりますれば、勿論その條約の規定趣旨によりまして、條約に規定されておるところの金フラン相当額に成るべく近い日本円における料金を、要するに條約の規定從つて決めて行く、こういうように相成るわけでございます。
  32. 佐藤尚武

    委員長佐藤尚武君) それに附帯して伺いますが、今の切手ですが、外國郵便の場合にはどういうことになつておりますか。日本切手を貼つた郵便に対して、到着國に拂渡す金額がなにがしかできて來るわけでしようが、それの決済はどういうことになつておりますか。
  33. 小笠原光壽

    政府委員小笠原光壽君) 只今外國との間の計算関係につきましては、只今説明申上げましたが、これはやはり條約によりまして、例えば外國の船で日本郵便物を運んでくれた場合には、その國へ郵便を運んでくれたのに対する手数料みたいなものを支拂わなければならないわけでございますが、又陸上を鉄道で運んでくれた場合には、又その手数料みたいなもの拂う、これは小包郵便物につきましては、特にそういう利用金と申しますか、我々は逓送料と申しておりますが、そういうようなものを條約上規定されております。この小包を例えば送受する関係におきましては、外國との間にいろいろ計算関係が起きて來るわけでございますが、これは條約上いずれも基礎はやはり金フランでできておりまして、これは最後に外貨で計算をして、その最後の結末はやはりトラスト・フアンドから支拂いをするということになるわけでございます。日本外國郵便業務を再開いたしましてから、今日まで、各國から日本と取り分としてワシントントラスト・フアンドに入るお金は、大体概算いたしまして今日まで約百万ドルに上つておる次第でございます。
  34. 佐藤尚武

    委員長佐藤尚武君) それではそれ以外に別に御質問等がございませんか。おありにならなければ、これで連合委員会を散会することにいたします。    午後二時十九分散会  出席者は左の通り。   外務委員    委員長     佐藤 尚武君    理事            岡田 宗司君    委員            島   清君            山田 節男君            團  伊能君            徳川 頼貞君            淺井 一郎君            大隈 信幸君            伊達源一郎君            東浦 庄治君            渡邊 甚吉君            細川 嘉六君            星野 芳樹君   通信委員    委員長     深水 六郎君    委員            鈴木 清一君            千葉  信君            大島 定吉君            油井賢太郎君            新谷寅三郎君            堀越 儀郎君            藤田 芳雄君   政府委員    外務政務次官  伊東 隆治君    外務事務官      (條約局長)  西村 熊雄君    逓信事務官      (郵務局長)  小笠原光壽