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國務大臣(
岡田勢一君) 第一の御
質問の
國会の御意向、
國民の輿論をどう思うか、勿論私は
國会の御意向を十分尊重いたし、又
國民の輿論に應えなければこれは政治ではないと
考えております。ただそこに
運賃を上げるとか税金を上げるとかということになりますと、どうしてもこの反対論が多いことは、これは又現実の問題でございまして、眞に公平な批判を行われる人はなかなかそう沢山はございません。
國会の、
旅客運賃値上げに対する空氣の悪いこともよく分
つておりますが、併し私らは、これが適当であると信じまして提案いたしております以上は、これが
國会を通過いたしますことに全力を盡くすことは当然のことでございます。
併しながら
國会におかれましてこれが不適当であるということで、
國会が御修正なさるとか何とかいうことは、これは
國会に與えられました自由なる権利でございます。その点に対しましては我々はどうこうということは一切申上げる積りはございません。ただその場合に、御修正される場合には代り財源が、適当なものが見付か
つて実施できるということでなければ実施の責任は負われないということになることでございます。
國民の輿論も
相当に悪うございます、ただ
運賃負担が多くなるという感情のみによ
つたものだと断定することはこの際避けなければならない、本当に苦しいのであるという理解をせにやいかんと私も思
つておりますが、大体そういう氣持で私はこの御
審議をお願いしておりますので、併し私らといたしましては、無修正で通過さして下さることを希望いたしておりますのでございます。
それから合理的
経営は小野さんのおつしや
つた通りに、この
経営原價にその成績が現われて來ることは申すまでもないことでございます。これは私が先程も
説明の仕方が少し私は下手でございますから、十分の得心に行くような
説明をすることができないかも知れませんが、先ず今年度の
予算におきまして行政
監督費を分離いたしましたことは、近き將來におきまして特別会計とはつきり機構を分離いたしまして、そうして合理的の、能率的の運営が、独立いたしました企業部門におきまして促進できて行ける。こういうような方向をとるために先ず会計面におきまして今回分離いたしておりますのでありますが、これは近く國有
鉄道審議会というものを設定いたしまして、ここにおきまして
從來の調査会、
審議会というような、あり來たりの運営でなくして、具体的にこの
機関で愼重に、又眞劍に
檢討を加えまして、成るべく早い機会に分離を決行する案を
決定いたしたいと存じております。又
独立採算制、その他会計制度の改善等に関する事項、或いは技術の向上に関すること、電化の促進、作業施設等の
機械化、能率増進等に関する件、その他いろいろの点を十分に調査
檢討をいたしまして、
國会の御承認を得なければならんものは、その都度
國会に提案をいたしまして御承認を得よう、こういう
考え方で進んでおりますので、その結果は私が
理論を申上げて、あなたに得心して貰うことは、或いは下手でございますが、やはり
経営コスト面にその努力の如何は現われて來るものであろうと存じますので、
理論のうまい人には
理論を使
つて貰い、現実で行く人には現実で行き、技術で行く者は技術で行くというふうに、いろいろ組合せまして、各
方面の権威者の御参加を願いまして当面の目的を達成するように努力をいたしたいと
考えております。