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鈴木委員長 私は皆さんと御相談する暇なく、先般
予算委員長の辞任を申出でましたについて、御
挨拶をさせていただきたいと思います。
私は
予算委員長といたしまして、私の職責上何ら辞任すベき毫末の
理由も認めておるものではございませんが、一身上の都合によりまして辞任いたしました情勢については、ここでわざと詳しくその
理由を申し上げることを差控えておきたいと存じます。しかしただ御承知のように、この際私の皆さんとともに念願いたしましたこの〇・八の
支拂いに関しまして、運賃あるいは通信料の
値上げによらないで、いわゆる大衆の負担によらないで支給し得ることになりましたことに対しては、私ははなはだ満足に存じておるものでございます。
この際私は辞任いたしまするについて、短い期間ではございましたが、皆さんの御協力によりまして、二つの問題について努力をいたしまして、その成果をあげ得たことを、私は満足に存じておるものでございます。
第一の点は、御承知のように運賃料金等、いわゆる
政府事業の
値上げに関しましては、財政法第三條によりまして、当然
國会の
承認を経ベきものでございますにかかわらず、その施行に関しまして、
政府はこれを履行いたしませんでしたに対しまして、私は
國会の権威のために、こういう
政府事業の料金運賃等は、一切今後
國会の
承認を経なければ、勝手に
値上げをすることのできないという法案を
政府は
提案しなければならぬということに相
なつたことが、その第一点でございます。
第二点につきましては、お互いに
予算委員といたしまして、重要な
予算案が、
審議する時間もなく、ちようど〇・八も三十一日に
支拂うベきものを二十九日の夕方
提案するというように、
審議する暇のないほど短い時間に
提案されてまいり、しかもその
予算案は、いわゆる
関係方面との間に決定的なものとして
提案されてまいりましたような、從來の、財戰後今日に至るまでの
政府の
予算に対する取扱いに対しまして、私はそういう
方法でないように十分
審議する期間をもち、またこれに対しましては、われわれの権威の上において信ずるところに
從つて、修正すベきものを修正し、返上組替えを命ずベきものを組替えし得るような建前にいたしたいと存じまして、二回にわた
つて意見書を
提出いたしましたが、今回その
関係方面の御理解を得て、そういうことのないような
手続によ
つて行われるようなことにも相な
つてまいつたことでございます。
はなはだ微力でございましたが、短い期間に
予算委員長といたしまして、いささか
國会の権威のためにも盡し得たということを満足に存じまして、
予算委員長の辞任の御
挨拶にさしていただきたいと思います。たいへんありがとうございました。