○福田
政府委員 ただいま
議題にな
つておりまする
予算案は、その大綱が昨晩の七時ごろ
決定になりました
関係上、正式の
書類はとうてい間に合わすわけにいかなか
つたのであります。しかしながらできる限りの
書類を整備することをただいま努力しておりまして、四時過ぎころにお手許に配布できる、かように考えております。御了承願いたいと存じます。そこで取あえずお手許に一枚の紙を配布してあるのでありますが、これによりましてただいまの
大藏大臣の
説明を若干補足いたします。
まず歳出でありまするが、一時手当一月分、これは一般会計が十億四千九百万円、特別会計への繰入れが十六億八千五百万円、特別会計の方は特別会計自前でできるところもあるのでありますが、自前でできないところの預金部と國有鉄道、通信
事業、簡易保險及び郵便年金の、この四特別会計に対して繰入れを行うものであります。それから地方分與税分與金一億九千万円、これは歳入の面におきまして所得税の増收が八億円計上されておるのであります。この八億円の増収に対しまして、法律に定める定率によりまして、地方に繰入れるものであります。
それから次の地方團体貸付が十三億九百万円とな
つておりますが、この十三億九百万円と一億九千万円とを合計いたしますとちようど十五億になるのであります。地方公共團体におきましては、
政府の一時手当と同樣な手当を
支給する
方針をと
つたのでありまして、このために
財源を苦面する。一つは地方分與税分與金、それから一つは地方團体への貸付、この両者でその
財源を出すわけであります。この地方團体の分は地方團体が非常に数も多いことでありまして、正確に何ぼの人間がいるかということはわか
つておりません。しかしながら概算いたしまして百万人というふうに考えておるのであります。百万人といたしますと、大よそ十五億円をも
つて足りるというのであります。しかしながらそれよりはやや一割くらいは多かろうという説もあるのであります。もし実際それより一割くらい多いということでありますならば、その場合にはこれは地方におきまして
財源なり、あるいはこの経費の節約等をいたしまして、その
差額を調達いたす、かような考えをいたしておるわけであります。
それから次に貿易資金繰入れの減というのが七億六千万円計上してあるのでありますが、これは先般
補正予算(第七号)におきまして、一般会計より貿易資金に対しまして五十五億円の繰入れを計上いたしたのであります。しかるにその後の情報を見ますと、これは砂糖に
関係するのでありまして、砂糖は十一月におきまして五万トンの輸入を予定いたしてお
つたのでありますが、この五万トンの輸入が実際は全燃なか
つたのであります。しかるに十二月におきましては、逆に六万トンの輸入の増加があるという見透しであります。從いましてここに一万トンの砂糖が、当時よりは余分にはい
つてくるという見透しがあるのであります。それから現在におきましては、砂糖を貿易資金特別会計で外國より購入いたします。その購入いたしましたものを國内に賣りさばくのでありますが、その賣りさばくのは、日本の砂糖統制株式会社が主としてやるのであります。この賣渡し値段が一斥十円というふうにな
つておるのであります。これを今回二十五円に引上げるという
措置を講ぜんとしておるのであります。この数量の増加並びに賣渡し値段の引上げに伴いまして、貿易資金におきましては收入が約十七億六千万円の増加と相なるのであります。ところが一面におきまして、先般
補正第七号
予算において計上いたしました砂糖消費税の問題があるのであります。これはその後砂糖消費税をかけ得る砂糖というものの六万トンを基礎にして計算してお
つたのでありますが、これがなかなかはい
つてこないという見透しがあるのであります。現在はその見透しをはつきりとこの
予算に書くわけにはいきませんが、ただいま申し上げた
通り、貿易資金の繰入れは、收入におきまして十七億六千万円の益になるというか、收入の増になるという状況でありますから、本來ならば十七億六千万円を、一般会計からの繰入れから全額控除してもよろしい筋合いでありますが、さような消費税の面における不確定要素も考慮いたしまして、さしあたり七億六千万円の繰入減をここに計上いたす
措置をと
つたのであります。
それから歳入の面におきましては所得税の増收、これは今回中央地方を通じまして支出されますところの一箇月分の
給與約四十五億円に対しまして、所得税が増收と相なる額を計上いたしたわけであります。それから「ひかり」の自由販賣というのでありますが、六億八千百万円、これは先般の改正によりまして、現在「ひかり」は製造を停止することとな
つたのであります。しかるに
從來の「ひかり」のストックが一億五千万本残
つております。
從來の「ひかり」の値段は四円でありますが、これを五十円をも
つて賣りさばこう、かような計画であります。それから次に配給タバコの値上げであります。十九億六千四百万円、これは先般の
補正第七号の
措置におきましては、配給タバコの面におきましては値段の改正をいたさなか
つたのであります。その結果朝日三円、「みのり」二円「のぞみ」二円というふうな單價に現在な
つておるのでありますが、今回朝日を三円から七円五十銭に、「みのり」二円から五円に、「のぞみ」二円から五円に引上げまして十九億六千四百万円の收入を得んとするものであります。
それから前年度の剩余金でありますが、これは前年度と申しますが、二十年度の剩余金はすでに累次の
補正追加
予算におきまして使用いたしまして、残額ゼロであります。ここに揚げたのは二十一年度の剩余金であります。二十一年度の
予算の歳入超過見込額が三十六億九千四百万円でありますが、翌年度繰越
財源として十九億六千万円を予定したのであります。差引純剩余金は十七億三千四百万円とな
つておるのであります。その十七億三千四百万円のうち公債償還
財源といたしまして、その半分を使用するというふうに財政法できま
つておりまする
関係上、使用し得る剩余金といたしましては、残りの八億六千六百万円というふうにな
つておるのであります。そのうち過般御
審議願いました
補正第十一号において、五億六千万円を使用して、残りが三億六百万円あるのであります。この三億六百万円のうちを使用しよう、かような計画にな
つております。以上が一般会計でありますが、特別会計におきましては、ただいま大臣から
説明があつた
通りであります。