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1948-03-31 第2回国会 衆議院 本会議 第36号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年三月三十一日(水曜日)     午後七時十六分開議     ━━━━━━━━━━━━━  議事日程 第三十三号   昭和二十三年三月三十一日(水曜日)     午後一時開議  第一 検察廳法の一部を改正する法律案内閣提出)  第二 臨時物資需給調整法等の一部を改正する法律案内閣提出)     —————————————
  2. 松岡駒吉

    議長松岡駒吉君) これより会議を開きます。     —————————————
  3. 松岡駒吉

    議長松岡駒吉君) 北二郎君より、農林委員長処置について、議事進行に関する発言を求められております。この際これを認めます。北二郎君。     〔北二郎登壇
  4. 北二郎

    北二郎君 私は、ただいま公團法廷期に関する法律案について、農林委員長代理報告に先だち、特に農民党を代表いたしまして、本案農林委員会において審議決定せんとするにあたり、その取扱いに対し大島農林委員長代理の非民主的にしてフアツシヨ的行動に対し、本議場を通じて糾明せんといたすものであります。  わが農民党といたしましては、委員会におきまして、次の理由により反対いたしておるのであります。すなわち、民主主義官僚統制ということほど縁の遠いものはないと確信いたしておるのであります。まつたくこれは民主主義に逆である。殊に日本官僚におきましては、ほとんど世間知らずの人があると思うのであります。統制價格におきましても、事ごと失敗である。あるいは一般値格にいたしましても、実際を知らない人ばかりがやつておるのでありますから、あとからあとからと引きずられておるのであります。かりに今必要とする品物でも、來年でなければ來ない。これが実に官僚統制弊害である。実に百害あつて一利もないものであります。昨日のラヂオを通じての街頭録音にもありましたように、國民事ごとに現公團法に反対しておるのであります。  しかるに政府は、再びこの公團法の名のもとにおきまして、官僚統制を一段と延期強化し、一大中間搾取機関をつくり、國民負担を厖大ならしめ、官僚收拾機関をつくる魂胆であると、私どもは思つておるのであります。つまり、あらゆる口実のもとに、末代まで官僚の手足を伸ばそうとしておるのであります。(拍手政府は、戰時中から現在までやつておる官僚の仕事が、ことごとく失敗であるのにもかかわらず、これに氣がつかないのか。氣がついていても、まだ官僚の我を通そうとしておるのか。  ただ経費だけは何百億も見ておりますが、要らぬ経費を使い、國民負担をさせておる。ただでも貧乏しておる日本の國が、何百億の金を、要らぬ役人を養うために使う必要は断じてないのであります。(拍手公團というから、断じて殺人でないと言つても、それは申訳である。役所の方で勝手に認命する人間であります。一つやみがなく、完全にやれるという確信がなく、このようなことをしても、断じてこれはむだであるのであります。  昨日も農林大臣は、ラヂオを通じまして、やみ米を食つておると、これは公然と言つておる。国民大衆の前で明言しておるのであります。現在この公團はうまくいつていない。いわゆるこの事実が、明らかにここで証明されておるのであります。しかるにまた、現在東京におきましても、金さえあれば何でも買えるのは皆さん御存じ通りだと思うのであります。官僚営利業者が結託いたしまして、勝手無ままなことをしておるのであります。  特にこの際一言申しておきたいのは、この法律延期によりまして、せつかく生れ上りましたところの農業協同組合のその事業面からも重大なる事業を取去り、協同組合骨拔きの形になつておるのであります。民主的にやりますには、どう考えましても、現在農村には農業共同体、都市におきましては消費者自体組織体、すなわち生活協同組合により、生産面消費面とを直結すべきである。すなわち、協同組合を根幹としていける機構をつくらなければ、やみもおのずからなくならず、民主的にしかも合理的にやれるはずは断じてないのであります。わが党は、この確信を断じてもつておる。  しかるに、かくのごとき法律延期されるならば、官僚統制弊害が一層強くなることは火を見るよりも明らかであります。民主主義に逆行しておるのであります。すなわち、ポツダム宣言に相反しているのであります。私はこの重大な問題を考えると、殊に公團で現物までも官僚が取扱うという、この官僚横暴法律延期れることには、断然賛成しがたいのであります。     〔議長退席、副議長着席〕  そこで私は、農林委員会におきまして、全生産者、全消費者の立場を代表いたしまして、重大視して取上げたのであります。しかるに、三月三十日農林委員会におきまして、私は農民党を代表いたしまして、この見地に立ち討論中、何らの理由なく委員発言、私の発言を停止し、突如採決至つたことは、明らかに議員の職権を冒涜しております。これはこの公團法におきましては、この公團法が成立するときにも同じなんであります。一つも変りない。いわゆる社会党諸君は、まつたくフアツシヨ的だ。審議徹底を欠きたる処置は、過去の戰時中はともかくといたしまして、民主政治のもとにおきましては、断じてあるべからざるところのフアツシヨ的行動なりといわざるを得ないのであります。すなわち、当日の委員会状態をこの際明らかにして、この違法的処置とつ農林委員長代理に対し、嚴重にしてかつ適正なる処置をとられることを希望いたすものであります。  なおこの際、当日の速記録の一片を読み上げまして、皆さんの参考にいたしたいと思う。であります。(「農林委員会は公平だと呼ぶ者あり)公平でない。
  5. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 私語を禁じます。
  6. 北二郎

    北二郎君(続) そこで、この速記録には、「北委員 委員発言委員長がそんなに制限できるものではないのであります。実は私は、本委員会委員は少いといえども……」、そこで委員長代理大島君は、「発言を禁じます。許しません。——どこにこんなことができる。一体どうしてこんなことができる。議員発言を無視しているじやないか。このように、何らの理由もなくこのような措置とつ大島委員長代理所見いかん。終り。
  7. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) お答えいたします。ただいま北君よりお述べになりました事柄につきましては、議長大鳥委員長代理から実状を確めた上、次の機会にお答えいたします。
  8. 笹口晃

    笹口晃君 議事日程順序を変更して、この際日程第二を繰上げ上程し、その審議を進められんことを望みます。
  9. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて議事日程順序は変更せられました。  日程第二、臨時物資需給調整法等の一部を改正する法律案議題といたします。委員長報告を求めます。農林委員会理事大島義晴君。     〔大島義晴登壇
  11. 大島義晴

    大島義晴君 ただいまより、本日の議題となりました、内閣提出農林委員会付託にかかる臨時物質需給調整法等の一部を改正する法律案に関し、その審議の経過及び結果の概要について御報告いたします。  まず、その議案の理由について申し上げます。さきに國会を通過し施行せられておりますところの臨時物資需給調整法石油配給公團法配炭公團法肥料配給公團令酒類配給公明法震糾品混細分陶法飼料配給公團法及び油糧配給公團有効期限は、いずれも本年三月末、すなわち本日をもつて終了するのでありますが、現下の経済情勢は依然これらの法令の存続を必要とする実情にあり、この際なお一箇年間期間延長をはかろうというのが提案理由の第一でございます。  次に、第一回國会において地方自治法第百四十八條の改正が行われ、同改正の結果、臨時物資需給調整法に基く権限の一部を主務大臣より地方公共團体の長へ委任し得ることの規定を挿入する必要が生じたので、所要の改正を行いたいというのが第二の提案理由でございます。  本法律案は三月二十六日農林委員会付託となりましたが、臨時物資需給調整法及び酒類配給公團法は財政及び金融委員会石油配給公團法及び配炭公團法鉱工業委員会の所管に属するものでありますから、三委員会連合審査会を開催することとし、昨三十日、連合して政府より提案理由の説明を受け、続いて政府委員との間に質疑應答行つたのであります。その際、民主党小林委員より、審査期間の関係上連合審査会を打切られたいとの動議提出され、委員長はこれを諮つて全員賛成を得、暫時休憩の後農林委員会を再開することとしたのであります。  かくして、社会党井上委員より、公團存続は、わが國経済の現状よりしてなお当分その必要性を認めざるを得ないが、その運営については幾多の批判が行われている、そこでわれわれは、國民の利便をはかるため最善の措置をとるよう政府に対して要望する。よつてこの問題については、別途各派共同提案にかかる決議案を上程することとし、原案はこれを無修正のまま通過せしめたい旨の意見が述べられ、次に民主自由党網島委員より、臨時物資需給調整法官僚統制の根源であること、各種公團中間手数料が著しく高いこと等いろいろ不満がある、しかし今日のところ、各派共同提案決議を提示して政府の反省を促すこととし、二年延長賛成するが、一日も早く廃止する方向に努力されたい旨の見解が披瀝されたのであります。次に社会革新党水野委員より、決議案の上程を條件として原案賛成する旨の意見が述べられたのであります。農民党北二郎君より、公團法一年延期に対する反対意見がありました。次いで採決に入り、多数をもつて法律案原案通り決定すべきものと議決するに至つた次第でございます。  以上、御報告申し上げます。(拍手
  12. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 採決いたします。本案委員長報告は可決であります。本案委員長報告通り決するに賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  13. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 起立多数。よつて本案委員長報告通り可決いたしました。(拍手)      ————◇—————
  14. 笹口晃

    笹口晃君 議事日程追加緊急動議提出いたします。すなわち、大島義晴外六名提出各種公團業務運営に関する決議案は、提出者要求通り委員会審査を省略してこの際上程し、その審議を進められんことを望みます。
  15. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり」〕
  16. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。  各種公團業務運営に関する決議案議題といたします。提出者趣旨弁明を許します。提出者大島義晴君。     〔大島義晴登壇
  17. 大島義晴

    大島義晴君 ただいま議題となり、可決されました臨時物資需給調整法等の一部を改正する法律に関連し、各種公團運営については、立法の用意に鑑みこれを遺憾なからしむる必要があり、とりわけ業務遂行にあたりましては、官僚化の防止のため民主的措置を講ずる必要がありますので、ここに各派議員共同提案になる決議案を上程し、御協賛を得たいと存じます。  以下、決議案を朗讀いたします。    決 議   各種公團は、組織機構について幾多改正すべき点あるに鑑み、政府公團運営上官僚統制の幣に陷らざるよう留意し、特に末端配給の実務につき、配給能率の改善を図るため、廣く業界の経驗者を活用するの措置を講ずべし。   右決議する。 以上の通りであります。  何とぞ皆さんの御協賛を得たいのであります。(拍手
  18. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 討論の通告があります。岸本信行君。     〔岸本信行登壇
  19. 岩本信行

    岩本信行君 ただいまの決議案賛成意見を申し述べます。  公團法は、万やむを得ざるに出でたる面もございますが、中にはまつたく必要を認めない公團法もあります。たとえば酒類のごとき、すでにその大半が自由販賣になつておる今日においては、まつたくその必要性を認めないとさえ言えるのであります。しかして、ただいま決議いたしますように、最も大きな欠陷公團法組織機構で扱わせるというところに大きな欠陷がありまするから、最も近き機会においてこの組織機構を改善する必要があると考えるのであります。しかも一箇年延期でありますが、國民全体がこれを失敗と認め、議会もまたことごとくこの決議をするような状態でございますから、一箇年延長はいたしましたけれども、最も速やかなる議会においてこれを廃止すべく準備を進めていただきたいということをたつた一言申し上げまして、賛成意見といたします。(拍手
  20. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) これにて討論は終局いたしました。  採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
  21. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 本案賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  22. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 起立多数。よつて本案は可決されました。  この際、暫時休憩いたします。     午後七時三十七分休憩      ————◇—————     午後八時二十六分開議
  23. 松岡駒吉

    議長松岡駒吉君) 休憩前に引続き会議を開きます。  明四月一日は定刻より本会議を開きます。  本日はこれにて散会いたします。     午後八時二十七分散会