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1948-07-03 第2回国会 衆議院 文化委員会 第20号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年七月三日(土曜日)     午後四時三十分開議  出席委員    委員長 小川 半次君    理事 鈴木里一郎君 理事 佐藤觀次郎君       佐々木盛雄君    竹尾  弌君       原田  憲君    山名 義芳君       受田 新吉君    馬場 秀夫君       高橋 長治君    並木 芳雄君       川越  博君    森山 武彦君  出席政府委員         逓信事務官   鳥居  博君  委員外出席者         総理廳事務官  羽場 一郎君         総理廳事務官  塚本  茂君         文部事務官   小林 行雄君         專門調査員   武藤 智雄君     ————————————— 本日の会議に付した事件  閉会中の審査に関する件   請 願  一 官報増刷に関する請願小澤專七郎君紹    介)(第四五八号)  二 著作権確立に関する請願鈴木里一郎君紹    介)(第一二〇四号)  三 「こどもの日」を祝祭日に指定の請願(松    原一彦君外一名紹介)(第一三八〇号)  四 カレンダー出版部類編入請願安平    鹿一君紹介)(第一五五〇号)  五 カレンダー出版部類編入請願安平    鹿一君外一名紹介)(第一五六七号)  六 著作権確立に関する請願松本淳造君紹    介)(第一六三六号)  七 映画館及び劇場入場料統制撤廃請願(    大野伴睦紹介)(第一七二四号)  八 聖典刊行会文化事業助成請願高橋長    治君外二名紹介)(第一七四六号)     —————————————     〔筆記〕
  2. 小川半次

    小川委員長 開会を宣告する。  日程第四、カレンダー出版部類編入請願、安平鹿一紹介、第一五五〇号、日程第五、カレンダー出版部類編入請願、安平鹿一君外一名紹介、第一五六七号を一括議題とする。
  3. 馬場秀夫

    馬場委員 安平鹿一君に代つて紹介説明をする。日程第四の請願は、カレンダーは戰時中の物價統制の施行により、現在まで單なる一般商品として取扱われ、物品税を課せられているが、本品は著作物であり、暦及び農作諸行事等編纂研究を要する重要な出版物である。ついてはカレンダー出版部門編入されたいと云うのが要旨であり、日程第五の請願要旨は、第千五百五十号に同じである。
  4. 羽場一郎

    羽場説明員 從來カレンダー出版部類には入つていないので、從つて用紙割当は行われていない。しかし当局としては、農業諸行事編纂には極力用紙割当を行いたいと努力しており、カレンダー出版部類編入するについては十分考慮いたしたい。     —————————————
  5. 小川半次

    小川委員長 日程第六、著作権確立に関する請願松本淳造紹介、第一六三六号を議題とする。——松本淳造君に代つて紹介する。  本請願要旨は、現行の著作権法は教科書の目的及び官廳の用に供する場合は、著作物を無償で募集複製を許可されているが、これは著作者の人格を無視した不公平かつ官僚の独善的規定である。また偽作者及び準偽作者に対する罰則は、軽きに失するため、著作権者不当損失を與えている。ついてはこれが諸点を改正するとともに、著作権に関する紛争の増加しつつある実情を考慮し、同法に著作権委員会制度を挿入し、併せて同法を現状に即應するよう改正されたいというのである。
  6. 小林行雄

    小林説明員 著作権については、國際的関係もあり、その統一運動も起つているが、これを統一することは困難であると考える。現在の著作権法の一二を改正すべきものではなく、著作権法根本的改正が必要である。文部省改正に備えて準備している。     —————————————
  7. 小川半次

    小川委員長 次に日程第七、映画館及び劇場入場料統制撤廃請願大野伴睦紹介、第一七二三号を議題とする。
  8. 鈴木里一郎

    鈴木(里)委員 大野君に代り紹介説明する。本請願要旨は、現在映画館及び劇場は、映画が直接國民生活必需品でないという理由で、その入場料統制されているが、これは製作意欲を減退させ、優秀作品製作を阻害する等、わが國の映画事業発展に大なる影響を及ぼすものである。ついては映画館並びに劇場入場料金統制撤廃されたいというのである。
  9. 塚本茂

    塚本説明員 映画館及び劇場入場料統制撤廃の御意見に関し、これは國民経済と密接な関係をもつているので、文化向上のみを遊離して考えることはできないと思う。現在國家再建途上、これが統制撤廃は困難であると考えている。料金はこれをぜひ適正なる方法に改正をしていきたいと考えている。今のところ同一の料金では、よき映画館はかえつて損失を招いていることも十分承知しているので、これを改正し、これが認定されるならば、與行中特定のもの、特に多く入る日等を検討し、そこから統制を加えていきたいと考えている。ロードシヨウ等はこれをもつと拡張したいと考えてただいまこれを具体的に改正するよう努力している。
  10. 竹尾弌

    竹尾委員 能樂についても入場料統制を全廃していただきたいと考えているが、政府はどう思うか。
  11. 塚本茂

    塚本説明員 映画以外の與行入場料統制は廃止したいと考えている。新料金は決定され、各ブロツクごとに八月一日ごろから実施したいと思つている。     —————————————
  12. 小川半次

    小川委員長 次に日程第八、聖典刊行会文化事業助成請願高橋長治君外二名紹介、第一七四六号を議題とする。
  13. 高橋長治

    高橋(長)委員 本請願要旨聖典刊行会は戰災を免れた貴重な佛教全書を複刊し、これを廣く頒布して佛教学徒研究資料とするとともに、これを世界の文化機関に寄贈し、文化交流をはかる大事業を計画しつつある。ついては本文化事業を助成されたいというのである。
  14. 小林行雄

    小林説明員 聖典刊行会については、私はよく知らないが、研究したいと思う。
  15. 並木芳雄

    並木委員 佛教全書刊行は、わが國の思想教養上、非常に効果があるので、これを廣く國民に普及することは大切なことである。
  16. 小林行雄

    小林説明員 文部省としても終戰後文化教養の面に一層の努力をはかつているが、單に佛教方面に力を入れるばかりでなく、文化交流のすべての方面に、できるだけ努力したいと思つている。     —————————————
  17. 小川半次

    小川委員長 音樂学校より生徒諸君が見え、同校が藝術大学に昇格の際、邦樂正科編入されるよう努力してもらいたいと陳情に参つているので、ただいまより懇談会を開きたいと考えるが、異議はないか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 小川半次

    小川委員長 異議ないと認めて、懇談会に入る。      ━━━━◇━━━━     〔午後四時十五分懇談会に入る〕     〔午後五時二十分懇談会を終る〕      ━━━━◇━━━━
  19. 小川半次

    小川委員長 懇談会を閉じ、委員会を再開する。
  20. 鈴木里一郎

    鈴木(里)委員 去る六月二十五日、本委員会に付記された放送法案に関し、会期も余すところ幾日もないので、本法案について、政府はどういう考えをもつているか、また本法案閉会中の審査を申し出るべきかどうかを決したい。
  21. 鳥居博

    鳥居政府委員 放送法案は、各方面よりいろいろと意見もあり、問題も山積しているので、ぜひ閉会中も審査を願いたいと思う。
  22. 小川半次

    小川委員長 放送法案につき、閉会中も審査を継続したいとの意見が出ておるが、その申出をするに異議はないか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 小川半次

    小川委員長 異議なしと認め、閉会中の審査を申し出ることに決定した。
  24. 竹尾弌

    竹尾委員 本委員会に付記された請願及び送付された陳情書につき、採否を決したい。
  25. 佐々木盛雄

    佐々木(盛)委員 請願陳情書採否を決してはいかがとの意見であるが、本日は時間も大分遅くなつたので、明日午後二時より委員会を開いて決めたい。
  26. 小川半次

    小川委員長 佐々木君の意見異議はないか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 小川半次

    小川委員長 異議なきものと認めて明日午後二時より委員会を開き、請願陳情書について採否を決することにする。  本日はこれにて散会する     午後五時三十分散会