○成田
政府委員 それでは新聞、出版用紙の割当の現状及び將來の見透しについて簡單に御
説明申し上げます。
まず新聞用紙に割当の現状について申し上げますと、現在の用紙の割当を受けておる新聞は総数は二百四十五であります。そしてそれに対する割当量は月平均一千六百二十万ポンドであります。この二百四十五社のうち、日刊新聞は百四十八、それに対する割当用紙の数量は一千五百七十万ポンドでありまして、これを日刊の部数に直しますと千八百六十八万部であります。つまり毎日千八百六十八万部の日刊新聞が出ておるということであります。それから非日刊新聞は九十七社でありまして、それに対すめ割当は月平均五十万ポンドということにな
つております。
次に新規の割当を申請しておる分について申し上げますと、現在割当を受けておりますが、なお割当を殖やしてもらいたいという増配の申請をいたしてきておるものが百七十ございます。それかに今まで紙をもら
つておりませんが、新しく割当を受けたいという新規申請をいたしておるものが七百社ございます。つまり七百だけ新規申請の割当を受けてないものがたま
つておるわけであります。
それで今店の見透しについて申し上げますと、御
承知の
通り紙が非常に不足なものでありますから、申請に対し十分な割当ができませんので、現在割当を受けておる新聞社の中でも、部数にしまして一万以下、二万以下、あるいは三万以下というような、ごく割当量が少いものなどは、経営上非常に困難を感じておる
状態でありまして、その
見地からも、ぜひ割当量を殖やしてもらいたいという申請がしきりに來ておるのであります。それからまた最近の、地方を
中心としまする行政組織などの関係から地方にもいろいろと新聞の新しい計画がありまして、ぜひ割当を受けたいというような申請もあるのでありますが、何分にも用紙の事情が思うように参りませんので、増配の申請並びに新規の申請に対する新たな割当というものは、もう昨年の初め以來
一つも行われておらないという、はなはだ残念な
状態にな
つております。なお大分前からうわさに出ておりますが、日刋新聞が一週間に一回四ページを出すという話があるのであります。なかなか実現を見ないのでありますけれ
ども、これも新聞割当の方に供給される紙の量が十分でありませんので、実現を見ないという実情であります。用紙の生産の総量は統計をごらんになりますと、この春以來若干殖えておるわけでありますけれ
ども、これは昨年度におきまして大分紙の配当の不足を告げておりました、ほかの部分、たとえば教科書でありますとか、ノート用紙でありますとかいう方に大分充当されておりますので、從いまして紙の全体の生産が殖えておるということが、必ずしも新聞の方へまわ
つてくる紙が殖えておるということにならないわけなのであります。
次に出版書籍、雜誌関係の割当の現状を申し上げますと、出版の方に割り当てられまする紙は、一期三箇月大体七百万ポンドであります。これを雜誌と書籍に分けて割当てているわけでありますが、雜誌の方は現在割当をしている数は大体一千八百種であります。このほかに新たに割当を申請しているもの、これが約一千種ある。書籍の方は初版と重版というふうに分けるのでありますが、初版の申請は一期に約四千種ぐらいであります。これは毎月
審査して紙を出しているわけであります。重版の方は一期に約三千五百種類ございます。この雜誌関係の割当も、雜誌なでは昨年以來新規に対する割当は
一つも行
つていないようなありさまでありまして、これは先ほど申し上げましたように、用紙の生産がもう少し目立
つて殖えてまいりませんと、なかなか新規の雜誌に紙を割り当てる、あるいは從來の雜誌の申請者の満足す焼るような十分な紙を割り当てるという状況までに行かない実情であります。大体以上であります。