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1948-06-16 第2回国会 衆議院 不当財産取引調査特別委員会 第31号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月十六日(水曜日)     午後三時五十六分開議  出席委員    委員長代理理事 梶川靜雄君    理事 鍛冶 良作君 理事 田中 角榮君    理事 辻  寛一君 理事 荊木 一久君    理事 石田 一松君 理事 中野 四郎君       石田 博英君    高橋 英吉君       平澤 長吉君    明禮輝三郎君       渡邊 良夫君    足立 梅市君       佐竹 新市君    中崎  敏君       前田 種男君    山中日露史君       大森 玉木君    小松 勇次君       野本 品吉君    田中 健吉君     —————————————  六月十五日委員小島徹三君、宇都宮則綱君及び 福田繁芳君辞任につき、その補欠として大森玉木 君、小野孝君及び小松勇次君が指名で委員に選任 された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  兵器処理調査小委員長中間報告に関する件、  小委員選挙に関する件     —————————————
  2. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 ただいまより会議を開きます。  理事会に推薦によりまして私が代理を勤めさせていただきます。  委員長の母堂がお亡くなりになりましたので委員長が弔電を打ちたいと思いますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 さよう決定いたします。文案等につきましては、委員長代理に御一任願いたいと思いますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 ではさよう取計らいます。     —————————————
  5. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 次に委員会が先般來混乱いたしておりましたので、超党派的に運営するために委員会において一つの決議案を起草しこの決議案を本会議において決議してもらつたらいかがかと思いますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 そういたしますと、この決議案を起草するために、起草小委員会を設けたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 では小委員人選等はいかがいたしましようか。     〔「委員長一任」と呼ぶ者あり〕
  8. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 それでは委員長において決定いたしたいと思います。  大体小委員の数を五名といたしまして、民主自由党より鍛冶良作君、社会党より山中日露史君、民主党より荊木一久君、あと二名は後ほど決定いたしたいと思いますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 ではさよう御了承を願います。     —————————————
  10. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 次に先般來調査されておりました兵器処理委員会の小委員会中間報告明禮小委員長より求められておりますので、これを許します。
  11. 明禮輝三郎

    明禮委員 小委員会におきまして調査いたしましたところの神戸製鋼、日鉄古河関係を詳しく調査いたしましたが、この三ケ所の調査報告書は、のちほどお手許に配布いたしますからごらんを願いまして省畧いたしたいと思います。そこでこれをとりまとめましたものを以下御報告申上げます。  報告書を読上げます。     兵器処理関係実地調査報告書  兵器処理委員会業務代行機関である五社の内、鉄鋼部門日本製鉄山中委員井本調査員非鉄部門古河電氣野本委員小磯調査員及神戸製鋼明禮委員松本調査員)の兵器処理状況に付き実地調査を遂げた結果に関し綜合した事項左記の通り報告する  昭和二十三年六月一日  兵器処理小委員長 明禮輝三郎  不当財産取引調査特別委員会  委員長 武藤運十郎殿    一、連合軍より内務省へ返還を受けた数量兵器処理委員会内務省より受領した数量との関係   終戰後連合軍より日本経済復興と國民生活安定に活用せしむるため、内務省に返還せられた兵器等数量は大よそ千五百万瓲と称せられていたのであるが、兵器処理委員会が回收した数量は僅かに百二十八万瓲にすぎず、この差が非常に多いので、この間隠退藏または横流れ等不正行為が潜在するのではないかとこれが原因を探究すべく、ときに建設院(旧内務省)より取寄せた都道府縣別の兵器引渡リスト及び兵器処理委員会拂下数量調査したが、各資料間に計算の單位品目を異にするのみならず、所在箇所もまた異動錯綜して、かれこれ比較檢討し結果を得ることが早急には至難であつて、いまだこの眞相を直ちに把握し得ない実情にある。なお右兵器に関する連合軍より返還されたる正確なリストを探究中である。    二、不当拂下有無   兵器処理委員会拂下処理する手続に関しては、各品種毎に処理要綱に依り拂下價格数量及拂下先等に関し夫々一定の基準が定められ、これに基いて適正なる取扱をしなければならないにも拘らず、拂下價格基準價格公定宣許可價格)に比し著して低廉であつたり、或い拂下数量の点より当然兵器処理特種委員会又は商工省鉱山局長承認を受けて拂下ぐべきものを、殊更に石量を分割して、地方商工局長限りの承認手続以つて拂下げたり、又は思惑需要防止の趣旨から実際需要者であることを確認した上で拂下ぐべきものであるにも拘らず、所謂ブローカー的業者拂下げ、或い元兵器処理部関係者に依りて設立せられた第二会社に不当に拂下げ是等関係者が私利を図つた疑のある事例が尠くないのであるから、檢察廳当局とも緊密な連絡をとつて鋭意調査中である。    三、経理上不当支出有無   兵器解体撤去運搬等作業関係について、兵器処理部職員請負人等が結託し、作業費支出において不正の件があり、又交際費会議費、旅費、雜費等の支出が過大に失し、檢察廳の手により檢挙せられ、既に公判に附せられ、又は起飢準備中のものも尠くないのである。その他について当委員会においても鋭意調査を進めておる。なお現在迄の調査の結果判明した起訴処分を受けたもの及び捜査中のものは、日鉄四十三名、日本綱管三十四名、古河電氣八名、扶桑四名、神戸製稚四名、合計九十三名である。  四、以上は今日迄の調査によつて判明した概畧であるが、兵器処理委員会が去る二月末日を以て解散し其の処理残存物件鉄鋼類約五十万瓩、非鉄金属約一万四千瓩、電氣轉活用品約三万五千瓲、合計約五十五万瓲であるが、これはすべて産業復興公團へ引継がれ、今後は公團の手によつて処理せらるることとなるのであるが、これら残存物件処理にはなお一両年を要し、これが拂下処理に関する諸経費(一箇月約八千七百余万円)を費し、その拂下品と諸経費とを差引けば、僅かに三千七百余万円の剩余を得たに過ぎないと公團は述べているが、かかる処理方法によれば、兵器処理委員会が多額の  費用を要して結果を得ざる轍を再び繰返へすおそれが十分にあると思料せらる。これに反して今直ちに適当な処置をなせば数億の收入を得ることは明瞭である。    (別表参照)  五、本委員会は本調査を基礎として、更に昭和二十年十月当時兵器処理委員会を構成せしめた日本政府当局者及び右兵器処理委員会設立者兵器拂下契約当時者、拂下に関與した関係官廳並びに代行五社の責任者につき追究を進めるものである。  これで総括的の報告を終つたわけであります。なお残つております兵器五十万トン足らずについては、これを今の委員会が処置されるならば、三千七百三十二万六千円くらいしか收入がないものが、今ただちに適当に処分すれば数億のものになる。要するに現在残つておるものを処理するのには、公團の手によつてやるのはまことに結果がおもしろくない実情にあることを明らかにした表がうしろにつけてありますから、ごらんを願います。
  12. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 兵器処理委員会委員長報告は以上の通りでありますが、御了承願います。  先ほど留保しておきました決議案起草小委員の残余の二名を決定いたしましたから御報告申し上げます。國協党石田一松君、農民党中野四郎君、以上であります。
  13. 明禮輝三郎

    明禮委員 私は先ほど理事会でも申し上げたのでありますが、要するに佐世保事件を取調べた方がおられますから、十八日にぜひ喚ぶことを決定していただきたい。私が今ここで報告いたしました兵器処理についても、かような問題があると同時に、佐世保のS・S・Kについても隠退藏物資がたくさんあるのでありますから、この物資を早く出して経済復興のための資料にしたいと思うのであります。從つて北村氏はあとでもよろしい、むりに一遍にしなくてもよろしいから、ぜひ十八日におきめを願つて、お調べを願いたいということを、特にこの機会に希望しておきます。
  14. 梶川靜雄

    梶川委員長代理 これは十八日の理事会において一應話合うことにしまして、次回は十八日の午後一時から委員会を開催することにいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時十五分散会