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明禮委員 御
承知のごとく
兵器処理の問題は非常に大きな問題であると同時に、また
相当の年月が経
つておりますために非常に困
つておるのでありますが、しかしながらこれに対していろいろな
資料を請求いたしまして、今來ておるものもございますけれども、足りないものをどんどんとお願いして、すべてのリストを各
官廳からとりつつあるのであります。大体
皆さん御
承知の
通り、
兵器処理をいたしますについても、第一に困ることは
部屋がないということである。今
もとの全農のすぐ隣の小さい
部屋に、しかも半分の
部屋でありまして、先ほど御紹介いたしました
調査員あるいは
事務員の方その他がみんな出てきておられますけれども、全部の人が出てこられると坐るところがない。これではどうにも
仕事ができないと、やかましく
事務総長あるいは
西澤議事部長にお話をいたしまして交渉の結果、今月
一ぱいに何とかして
部屋をこしらえるというところまでは行
つておりますが、はなはだ遺憾なことにこれをやるところがない。もしも今月
一ぱいに万一これが解決つかぬ
ようなことでありますならば、何とか
皆さんの一層の御
援助を願いたいと思うのであります。
その次に
予算の問題でありますが、大体今
報告された
通り月二十万円ということであります。これは今六名か七名の
調査員をお願いしてあり、
事務の方が二、三人、なおほかにもおりまして、あの
部屋に十何人か集ま
つておる
ような次第でありますが、そういうことでも
予算をできる限り儉約してや
つていけるという
方針はつきました。
その次に問題となるのは、なかなか
資料が出てこないということでありますが、
資料も
長谷川嘱託が非常に通じておられるから、あちこちと連絡をと
つておられるので、この
資料も順々にはい
つてくると、大体の
方針をここで
皆さんに申し上げて御
了解を得たい。こういう
ような
方針で
調べを進めておるのであります。
第一に
兵器処理委員会の
仕事は、
拂下げの実際の
仕事をしたのは、
契約以前――青木という人と小松という人が
契約をしたのは二十一年の十一月ですが、それにもかかわらず二十一年の四、五月ごろから
拂下げはどんどん行われておつたという事実である。それから兵器問題における鉄、
非鉄金属その総量が一千五百万トンあるということでありますけれども、これが百二十八万トンにおいて処理されておるということであります。第三に問題になるのは、
素鉄、原鉄などもある
程度はスクラツプにな
つたのではないかという点であります。第四番目にや
つておることは、
價格の
認定であります。これは三十万円以上のものは、みんな
委員会の
審査を受けておる
ようでありますけれども、この
價格がまた著しく不同なものである。鉄といえども何十種の
價格がある、
非鉄金属はもちろんのことであります。よく
調べておるのでありますが、はなはだしいのに
至つては
代行会社の讓り受けたものは非常に金額が安く、ほかの方へ配給したものは
相当の
値段にな
つておるということによ
つても、この間の問題がうかがわれるのであります。それとまた
運送の問題、運賃、いろいろなものを
調べてみますと、材料はある一定の
場所へ持ちこむのが
原則であるという
ような
処理規定があるので、そういう
よう点からかもしれませんが、ほとんど
運送までして引渡しておる
ような
実情にな
つておる。持
つて行つて値段を安くして渡しておる
ような
実情に置かれておると思われる。第五に問題になるのは
目量処分でありまし
よう。ほとんどはかりにかけたことはないのであります。
目量によ
つて処分しておるのではないかと思われるのであります。こういう点から千五百万トンか百二十一万トンに
なつたという
ような結果が出はしないかという点であります。第六に問題になるのは取除きの
経費であります。
経費が下請負でもやられておるし、いろいろな
分解その他、
費用のかかつたものも実はあると思いますけれども、收入十一億何ぼに対して
経費がやはり十一億何ぼかか
つておる。この
経費の
計算に疑問が起
つてくるのは
分解費用といいますか、取壞し
費用といいますか、そういつた
費用の
計算の基礎、そういうことであります。第七に問題になるのは
價格を
認定した
委員会の性質といいますか、権限といいますか、それと、やつたことによ
つて價格差が先ほど言いました
ように、同じ
非鉄金属でも甲の
非鉄金属は一トン一万六千円するものが、一方は千五百円とか六百円という
ような極端なものがあるのであります。こういう
ような極端な
價格差ができておるのは、この
認定委員会がいかなる
処置をしておるかということになるわけであると思います。第八に
拂下先と物の
所在地の
関係であります。第九には
代行機関の
拂下問題以外に、
拂下代行機関から、さらにまた多面にわたり
拂下げをしておる
関係であります。第十には
情報を入手するということでありますが、
情報を入手する
方法はどうしたらよいかということであります。か
ような点については今日
あたり皆さんのお
知惠を拜借したいと思う次第であります。十一は
拂下物品とその用途の
関係、この
拂下物件は一九四五年六月二十四日でありますか、
司令部からの
指令によ
つて、物の使用は
國民の
救済のみに使えということ、あるいは
経済の
救済に使えという
ような一つの
方針が定められておるにかかわらず、それがはたしてそういう
ようにな
つておるかどうかということであります。十二は一人で数口にわた
つて拂下げを受けておる人があると思われるが、そういう人はどういう
理由によ
つて数口に
拂下げを受けたかということ、こういう点にわた
つて調査員の方が鋭意
調査中であります。この問題については
担当の代議士の方もきま
つておるのでありますが、この問題は
司令部の方でも非常に急いでおられるそうでありますから、われわれの方でもその意を体して、できる限りやらなければならぬ、総動員をしてやらなければならぬと思
つておるのでありまして、この
担当の
委員はもちろんのこと、休みにな
つても
不当財産取引の
委員の方には
電報を打
つて御
援助を願わなければならぬ
ようなこともいつ起るかしれませんので、今のうちに
電報が行つたら必ず帰
つてくるという点の御
了解を願いたいと思う次第であります。
いろいろ申し上げることはまだあるかと思いますが、大体の御
報告はそれだけであります。