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1948-06-28 第2回国会 衆議院 農林委員会 第28号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月二十八日(月曜日)     午前十時二十八分開議  出席委員    委員長 井上 良次君    理事 岩本 信行君 理事 森 幸太郎君    理事 佐竹 新市君 理事 永井勝次郎君    理事 小林 運美君 理事 寺島隆太郎君    理事 萩原 壽雄君 理事 北  二郎君       小川原政信君   小野瀬忠兵衞君       佐々木秀世君    佐瀬 昌三君       重富  卓君    田口助太郎君       綱島 正興君    野原 正勝君       松野 頼三君    八木 一郎君       梁井 淳二君    渡邊 良夫君       黒田 寿男君    田中織之進君       成瀬喜五郎君    野上 健次君       溝淵松太郎君    守田 道輔君       神山 榮一君    菊池  豐君       小林 運美君    関根 久藏君       寺本  齋君    中垣 國男君      的場金右衞門君    平工 喜市君       松澤  一君    森山 武彦君       大瀧亀代司君  出席政府委員         農林政務次官  大島 義晴君         農林事務官   山添 利作君  委員外出席者         農林事務官   小倉 武一君         專門調査員   片山 徳次君         專門調査員   岩隈  博君 六月二十八日理事鈴木強平君の補欠として小林運 美君が理事に当選した。     ————————————— 本日の会議に付した事件  理事補欠選任の件  小委員追加選任の件  食糧確保臨時措置法案内閣提出)(第一一五  号)     —————————————
  2. 井上良次

    井上委員長 これより会議を開きます。  審議にはいります前にこの際お諮りいたします。鈴木強平君が理事を辞任されましたので、この補欠選任を行いたいと思いますが、この選任方法委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 井上良次

    井上委員長 異議ないものと認めまして、それでは小林運美君を理事に指名いたします。  それから畜産小委員追加指名委員長においていたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 井上良次

    井上委員長 御異議ないものと認めまして、松澤一君を畜産小委員追加指名いたします。  それでは昨日に引続きまして、食糧確保措置法案の質疑を継続いたします。平工委員
  5. 平工喜市

    ○平工委員 実は全國農民大会実行委員会の方から今日ここへ來るはずになつておりますが、その方面でいろいろ研究したことを私はお尋ねしたいと思います。  これは前の溝淵委員の発言に関連したことでありますが、大臣に申し上げておきました通り、第三條の第一項について、農林大臣中央農業調整委員会議決を経て、こういうふうに改めたいと考えておるのであります。これについて溝淵委員質問されたことに対して、大臣答弁が不満足であつたということはかねて申し上げておきましたが、この点について今度大臣が來られたときに、溝淵委員はつきりした答弁をしていただくことが私の質問に対するまた答弁にもなるのでございまして、これが一番のこの食糧措置法のやまだと私は思つております。農業調整委員会を、これを諮問機関にして、天降り的な機関にするということであつては困るのであります。この点について溝淵委員の発言されたことを私は支持するものであります。     〔委員長退席佐竹委員長代理着席〕  それから第三條の第三項に、これも各委員から発言されたことと同じでありますけれども農業生産者生産に必要なる食糧は優先的に確保するということを挿入してもらいたいと考えておるのであります。この前の中央農業調整委員会議決を経てということと食糧確保ということは、二つの大事なやまだと思つております。これは繰返されておることでありますけれども、この点が可能か不可能かが全國の農民供出意欲に及ぼす影響は絶対的なものだと信じております。  それから農業調整委員中央構成についての希望があるのでございます。委員は各府縣毎に二名宛とする。これは下から盛り上るように地方長官の方から推薦させるような形式にしてもらいたい、それから第二番目が、府縣委員互選としてもらいたい。三は、大臣右委員数に対する三分の一の範囲で中央委員を任命できる。四、会長は互選とする。五、第十六條乃至第十八條條項を入れる。  第六條第六号に、農林大臣都道府縣知事より前項の申請ありたる場合、中央農業調整委員議決を経て申請の正否を決定する。これを挿入してもらいたい。理由は、異議申し立ての第六條が、農林大臣の一方的拒否によつて無意義條項となるおそれがあるのであります。  第八條第四号の「第一項の請求は、食糧管理法第三條第一項の規定による賣渡命令効力を停止しない。」とあるのを、第一項の「賣渡命令の」を削除してもらいたい。その理由は、未決定状態で賣渡しを強制すべきでないというのであります。  それから同條第三項、請求期間都道府縣知事決定することに対しては、なお研究を要するとあるが、これに対する御所見はどうか。  第十條、「都道府縣知事が、主要食糧農産物生産確保するため、その生産確保に支障を及ぼす虞のある農産物一定面積以上の作付制限する必要があると認める場合において、都道縣農業調整委員会議決を経て、地域期間農産物種類及び面積を指定したときは、市町村農業調整委員会の承認を受けなければ、当該地域においては、当該期間内は当該面積をこえて当該農産物作付をしてはならない。」とありますのを、こういうふうに改正する意思はないか。すなわち  一、作付制限する必要ありと認める場合において都道縣農業調整委員会議決を経て、地域期間農産物種類及び面積を指定することができる。  二、右議決にあたつて道都縣農業調整委員会市町村農業調整委員会意見を聽くべし。  三、第一項の指示を受けた農業生産者当該期間内は当該面積を超えて当該農産物作付してはならない。  こういうふうに改めるように要請しているのでありますが、これに対する御意見はどうかということをお伺いいたします。
  6. 山添利作

    山添政府委員 平工委員が詳細な研究の結果を御発表になりまして、それに対する意見を求められたのでありますが、それに対するお答えをいたします。  第一点は、農林大臣農業計画を定めます場合に、中央農業調整審議会意見を聽くことになつている。これを諮問機関から決議機関にしてはどうかという御意見であります。現在のやり方でも、御承知のように供出割当につきましては都道府縣知事意見を聽きますと同時に、都道府縣知事と同時に出席しておられる食糧調整委員各位意見をも十分聽取いたし、協議の結果きめておるのであります。今後一層事前割当制度によりまして具体的統計資料に基き、科学的な供出割当をいたしたい考えでありますが、この場合においても都道府縣知事並びに食糧調整委員各位意見を十分聽取いたしまして、公正妥当な計画をきめたいと考えておるのであります。しかしながら全國的に食糧計画は、事國民食糧に関することであり、きわめて重大な意義をもつておることは申すまでもございません。事柄性質——事柄性質と申しますのは、それらの重要性並びにこれを決定するにつきまして、各地方地方利害関係ということもありますので、やはりこれを最後的に決定するのは、農林大臣責任において決定をすることが、実際上必要ではないかと考えておるのであります。  その次に農家保有食糧確保することを法文に明示する必要があると思うがいかんという御質問であります。これは第八條に関連することでありまして、「災害その他眞にやむを得ない事由因つてその指示に係る農業計画によつて定められた供出数量」を供出することができなくなつたときは、農家の方ではその補正を要求することができるのでありまして、災害によつて保有量を欠くというような場合は、当然農家の方ではその補正を要求し、かつその要求に対しては、市町村食糧調整委員会において、実情を調査の上決定をするのでありますから、農民諸君保有米に対する権利は十分認められておると考えておるのでありまして、この精神については何ら変更はないのであります。從いましてこの法文に直接そういうことはうたつてありませんけれども農家が再生産に必要とする保有食糧を認められるのに当然のことと考えております。  それから中央食糧調整審議会構成につきまして、府縣ごと府縣食糧調整委員——この法律では農業調整委員となつておりますが、その中から二名を互選をして出すという御意見であります。現在知事会議等をいたい場合は、御説のように実行いたしております。しかしこの法律の第三條に規定いたしております中央農業調整審議会はもつと專門的なと申しますか、地方代表というよりも全國的な見地に立つて國計画を檢討する委員会であると考えております。農家代表といたしまして北海道、そのほか八ブロツクにわけまして、代表に出ていただく、その他学識経驗者に參加していただきまして、科学的な見地から、また日本の食糧確保、並びに農業政策の視点から、全國的な農業計画審議をしていただきたい。こういう考えでおりますので、諮問委員会といたしましては、そう多数をもつて構成することは適当でないと考えております。府縣知事並びに府縣農業調整委員会各位意見を聽くことは、別に知事意見を聽くという條項によつて、十分その意を盡したいと考えておるのであります。  それから計画変更ないしは災害等によります場合の供出数量補正について、府縣知事の方からその補正に対する意見農林大臣に申出をされた場合に、農林大臣が独断をもつて決定をしないで、中央農業調整審議会議決によつて決定するということにいたしたらどうかというお話でございますが、この事前計画につきましては、すでに中央委員会において十分審議を盡し、かつ知事意見を聽いたものが府縣におろされるのでありますから、そこに意見の相違が後になつて出てくるであろうことは、しかく考える必要はない。問題は災害等によつて收穫が減つた、その減つた量をいかに見るかという点でございますが、この点につきましては、実際問題として府縣側から見積られる損害額は、いつでも從來の例に徹して非常に多いのでありまして、今後も多分そうであろうと思うのであります。もつともこの法律によりまして、あらかじめそういう災害等がありました場合には、その都度農家市町村の方に届出をしておく、その收穫期になりまして市町村でも檢見その他の方法によつて災害見積ります。また國の方でも作報事務所等を動員して、これまた見積りをいたすわけでありまして、また府縣の方でも、市町村の報告を基礎にいたし、府縣自身調査によつて災害見積りをいたすと思うのであります。從つてそこで府縣見積りと國の見積り二つ資料があることは、これはやむを得ぬと思うのでございますが、その場合に事はおのずから客観的な事実を決定するということでありまして、要するに調査が正確であれば二つは帰一すべきものであります。これは何らか第三者の人が理屈を判断するがごとく、あるいは裁判するがごとくきめるということは、そういう問題に対する処置として適当でないのでありまして、やはりこれはあくまでも事実を究明し、事実上に立脚して災害数量等決定すべく、またその決定に基いて供出数量補正をいたすべきものと考えております。  それから第八條の第四項にございます。供出数量補正に対する請求は、食糧管理法第三條第一項の規定により、賣渡命令効力を停止しないという規定に関しての御意見でございましたが、これは本來から申しますと、法律上は当然のことであります。ただ事が供出に関することでありますから、供出に関する一種の惡い場合を想像いたしますれば、一斉に多くの人が供出補正請求する。そしてそれが片づくまでは一切供出をしないというような態度に出るような事態が生ずるようなことでは大変困るわけであります。そこで一應減額の請求は減額の請求として処理をする、供出供出としてやつていただく義務があるということを明確にいたしたのであります。その事柄は、供出数量補正をそのままにしておくということでは決してございません。補正は必ずいたされるわけであります。また補正をされますれば、補正された数量供出数量になるのであります。実際問題といたしましては、供出数量補正についても非常に大きく上りました場合にも、四十日という制限期間内に処理することになつております。実際供出完納期間もそれ以上ございますので、それが片づくまでに強権発動をいたすということは事実上想像はできない。そういうことはないと思います。ただ供出数量補正という請求権を濫用し、いわゆる供米阻害というような事柄に使われるようなことは、あらかじめ誤解のないような方法にいたしておきたいという意味でありまして、事情をよく御承知くださいますれば、あえてこの第三項の規定は他意がないのであります。  第十條の農作物の作付制限に関する御意見並びに御質問がございましたが、伺つてみますと、これは文字をおかえになつただけでありまして、法案規定の内容には何ら違いがないように存じます。從つてこの法案の十條に書いてありますのは、簡潔になつておるというふうにお考えを願いたいと思うのであります。これで終ります。
  7. 重富卓

    重富委員 ただいま御答弁の中に、委員の方からお尋ねしました食糧保有に関する法律を定める必要はないかということに対して第八條供出量変更請求関係があるから、その必要はないというふうな御答弁がありましたが、私はその御答弁に対しましてはなはだ遺憾に思うのであります。なぜなれば、今最後にお話しになりました第八條の第四項の規定がありますので、根こそぎ供出ということがそこにあり得るのであります。そういたしますと、その翌日からの食糧をどうするかということに対して何ら保障がどこにも設けてないのであります。そういうような状態であるからこそ、本年あたりもずいぶんもめたのであります。実際自分食糧だけは確保させるという保障は、ぜひ供出上必要があるのではないかと考えておりますが、当局はやはり必要がないと言われます。また変更することができるからと言われますけれども、今までかつてほとんど変更されたことはないのであります。すべて出せ出せでやつております。またなるほど強権発動という面にはいきませんけれども、いろいろな意味での圧迫を加えて、あるいは部落の方で使嗾し、あるいは町村当局は圧迫して、いや應なしに出させておる。なるほど強権発動まではいつていないけれども、そういうするぞするぞという掛け声をも、つてつてきたというふうな事実があますので、これはやはり委員の方からり言われましたそうした点が必要ではないかと思いますが、再度お尋ねいたします。
  8. 山添利作

    山添政府委員 重富委員のお尋ねは、從來の事実に立脚しての御意見でございますが、從來の事実に立脚する以上、御質問趣旨は当然と思います。しかし從來通りにやるものであれば、新しい法制をつくる必要はないのであります。この法律はそういうような点をここに合理的に改正していこうというのが、考え方になつておるわけであります。そこで第一に、供出数量事前にきめる。その事前にきめるのは、平年作に基いて生産数量をきめる。それから保有量を差引いたものをもつて供出数量にする。そのことは言わずして明らかであります。問題は、災害が生じた場合に、その保有量を割るというような場合に補正をいたす、こういうのであります。この保有量をもたしめたということにつきましては、これは趣旨においてわれわれ重富委員のお考えと全然違つたことはないのであります。ところが一方そういうふうに請求権を認めながら、賣渡命令効力を停止しない、供出供出でやつてもらう、そこに矛盾があるじやないかというお考えでありますが、今申しましたように、供出数量補正は、農家請求がございましてから、これは農林大臣にもつてくる場合においても四十日以内に処理をする。同時にいつまでに供出完納してもらいたいということは、農業計画に基く指示ということでやるわけでありますから、これも大体早くても一月の末、二月の末という期間であります。その間收穫から完納まではおよそ百日近く時日がある。それまでには必ず補正の問題も処置がつくわけであります。事実問題といたしましては、私はその点において不安を感ずる必要がない、こういう見解をとつているのであります。またそういうふうにやりたいという考えでいるわけであります。
  9. 重富卓

    重富委員 ただいまのお話で一應わかつたのではありますけれども、今の変更をするという、眞にやむを得ない事由によつてというところの点でありますが、この関係につきまして、地方係官吏説明するところによりますと、たとえば肥料とか、あるいは何かの調子で草取を少しやりしくじつたというふうなこと、あるいは病虫害等については、全然認めないという説明はつきりいたしております。ただいま申しました災害のときだけ変更するのであつて、それ以外は変更しないというふうに、地方においてははつきりと係の役人が説明いたしておりました。私もその席に出て默つて聽いておりましたが、そういうふうな形になつておりますので、そういたしますと、この変更ということもなかなか容易なことではない。あるいは大風、大雨といつたことがあつたときだけに限つている。今のような病虫害とか、肥料不足とか、人手間が病氣等のために欠けたということからくる減産ということにつきましては、何ら考慮していない。また考慮しない。それは農業者みずからの責任であるというような説明をいたしております。そういたしますと、そういうものに対しましては無論変更がないと見なければならぬ。変更がないということになれば、当然にその人の保有量はなくなつてしまいます。そういうふうなことが相当地方官廳の自由に一任されているというふうな形でありますので、今あなたのお言いになりましたような意味でのことも、実際は画餅に帰するということが言えることが一つ。それから第四項の関係供出完了以前には起らないというふうな話もありますけれども、しかしながらそれはただこちらで想像をなさるだけのことであつて、実際問題としてはやはりそういうことが起り得る。そういたしますと、翌日からの食糧をどうするかという問題が必ず起ると思いますので、やはりこれは想像をいたすよりは、そうした規定を設けるべきではないかと考えるのでありますが、その点の御見解を伺いたいと思います。
  10. 山添利作

    山添政府委員 本來事前割当根本趣旨といたしますところは、政府肥料その他において責任を負うとともに、農家の方でもまた生産並びに供出に対する責任を負つてもらう、こういうことから出ているわけであります。そこでやむを得ない事由によらずして、自分が全然草取もしないというようなことで減つた。これは農家責任を負われるわけでありまして、そのことによつて供出数量補正という意味ではないのであります。しかしながらこういうことは言えます。その場合といえども、なるほど四合平均の保有にもてない。しかし人として生きるに必要な二合五勺、今ならこれは保障されておるわけです。それは農家が必要とするところの四合をもつためには、やはり自分通常肥培管理等を努める必要があるわけであります。この春の食糧割当会議におきましても、眞にやむを得ない事情によつて保有食糧を著しく食い込むという場合には、当然補正をするということについては決議があり、また政府もそれを確認いたしておるのであります。その場合にこういう説明があつたのをひとつ御紹介申し上げておきたいと思うのです。病害虫等についての、稻熱などが少し出たということは、事実災害補正理由にならない。これはそういう稻熱が年々出るというようなことは、それだけのものがすでに過去の実績に現われておる。反当收量の計算というときにそういうものは当然あるものとして計算されているわけです。從つてそういう通常あり得るようなその程度の減收であれば、これは事前割当の中に当然ある減收として含まれておる。從つてそういうものが一々問題になるということではないということを説明をいたしたのであります。これはその通りでありまして、從來平年作を基準にする、それはおおむね從來実績基礎にいたしておるのでありまして、ある程度の稻熱が、毎年起る地方に例年の通り稻熱ができたというのは、すでに織込み済みである、こういう意味であります。
  11. 北二郎

    北委員 私は大臣がいないのではなはだ遺憾ですが、農政局長に御質問する次第であります。一体農林省は昨年度に米におきまして、農村の還元しておる米が相当あるはずであります。これらのことは正しいと思うかどうか、まずこの点をお伺いしたいと思う次第であります。
  12. 山添利作

    山添政府委員 還元米制度ははなはだおもしろくないと思つておるのです。この法律趣旨は、そういう事態が生ずることを避けようとする趣旨に出ておるのであります。
  13. 北二郎

    北委員 正しくないということはこれはごもつともと思いますが、しからばなぜ保有米を優先的に認めるという條文を入れないのか、この理由はつきりと承りたい次第であります。
  14. 山添利作

    山添政府委員 私はそれが入れられないと言つておるのではないのでありまして、そういう趣旨に基いておるということを申し上げておるのです。
  15. 北二郎

    北委員 入れられないというのでなかつたら、なぜここに明文化できないのですか。この法案の中に保有米は優先的に認めるということを明文化してもよいのじやないですか。
  16. 山添利作

    山添政府委員 ただいまの問題はひつきよう御意見にわたることだと思います。私どもの立案の趣旨から申せば、当然保有米確保ということは、法文と言いますか、法律全体の趣旨の中にはいつておるという考えでおるわけであります。そこで一面これは……。     〔「ごまかしてはいかぬ。」「そんなことを言うなら第四項をとつてもよい。」と呼ぶ者あり〕
  17. 佐竹新市

    佐竹委員長代理 お靜かに願います。
  18. 山添利作

    山添政府委員 これはごまかすものでも何でもないので、私どもは本來そもそも当初に事前割当をいたします場合に、自家保有量を差引いたものをもつて事前割当の数字をきめる、そしてそれが災害その他やむを得ない事由によつて、それを著しく割るというような場合には補正するという、この第八條規定を設けておるのであります。そこで農家の方でも——なるほど農家の方も供出責任を負うわけでありますから、当然通常生産高以上を上げるところの努力をしてもらわなければならない。しかるにやむを得ない事由によつてそれだけの生産を上げることができなかつたならば、供出数量補正をする、こういう規定があるのでありますから、そういうことは当然農家自家保有量を尊重するという趣旨に出ておることは申すまでもないという観念に立脚しておるのであります。
  19. 北二郎

    北委員 しからば昨年——これは今まででもそうでありますが、食糧管理法の第三條によつて農家保有米というものが完全に認められておるにもかかわらず、その還元米をしなくてはならぬことは非常な違法だと思うが、農政局長はどう感ずるか。
  20. 佐竹新市

    佐竹委員長代理 北君に御注意申し上げますが、関連質問は一應これで打切つてください。まだたくさんありますから……。
  21. 山添利作

    山添政府委員 そういう事態が起らないように、個々の農家についての異議申立等を認めて、そうして還元配給というような事態を起さないで済むようにいたしたいというのが、この法案制度なのであります。
  22. 佐竹新市

  23. 森山武彦

    森山委員 関連質問ですが、農政局長の話を聽いておりますと、過去において非常な弊害があつた。それでこの立法をしてこれを是正していくというようなお話であつたのであります。ところが実際問題としては、さつきから質問があるように、第八條によつて異議の申立はしたが、実際において四項によつて渡命令が実施されたならば皆無になつておる。伺もないというような実情に立ち至つた場合には、非常に困つた事態が起るのではないか。現実これは今まで行つてきた。農家は非常に困つて保有米が全部なくなるまで、ほとんど暴力にひとしい状態においてこれを買上げておる。それでありますから農家が安心してこれを供出し、また異議の申請をするのには、もし農政局長のような非常に御好意的な話ならば、第四項を削除するか、さもなければこの停止命令を撤廃しないが、何日かそこに決定するまでの余裕の日にちをおくか、何とかそこをしなければ、このままではおそらく私は非常な事態が起るのではないかと思うのでありますが、いかがでありますか。
  24. 山添利作

    山添政府委員 この第四項の規定は、御承知のように昨年國会の御審議をいただきました時分にはなかつたのであります。ところがざつくばらんに申しますと、供出ということはいろいろ問題が起るわけであります。かりに供米鬪爭というようなことで、農民諸君にあるところの補正請求権、そのことを盾によつて一斉にみんながやる。そうして供出をしないということに合法的なように見えるところの口実をつくつて、何か集團的にやられるというような場合がもし萬一にでもありますれば、それは非常に困る。そこでそういうような事柄を未然に防止しておく方がよろしいというので、この四項を新しく設けたのであります、何ら他意はないということをひとつ御了解願いたいと思います。
  25. 森山武彦

    森山委員 農林当局のお考えは非常に農村の実情にうといようであります。実際において農村の末端にいきますれば、こういう規定をつくつておけば必ずひどいことが行われる。現にわれわれの方にもそういう例がありまして、供出ができない。保有米の全部をもつてもまだ足らぬというので、やむを得ず泣く泣く近所から借りてきて出した。ところがそれは食糧管理法違反だというので、ぶた箱にぶちこまれたという事例もあります。でありますから、これを適用する際におきましては、末端の方で間違いが起つてはいけませんから、そういう危險がないようにいたしますためには、どうしてもこれを撤廃するか、あるいはさもなければ、ある期間をおいて徹底するまでの猶予をしてやるというようなあたたかい規定をおかれた方がいいと思うのでありますが、いかがでありますか。
  26. 山添利作

    山添政府委員 これは今までも御承知のように、供出完納期限はおよそ二月末とかいう程度にいたしておるのであります。事実それだけくらいの余裕を見込んでおきませんと、もみすり、あるいは俵につめるというようないろいろな面がありましてできない。それまでに結局農家としては完納すればよいわけであります。收穫直後供出数量の全部を供出してしまうという必要はない。これは事実明らかなのであります。從つて異議の申立てに対する決定は、行政廳といたしましては四十日以内に片をつける処置をするという法律上の義務があるわけであります。その点から見ますと、当然この食糧管理法に基く賣渡しの最終期限は、この法律におきましては農業計画に関する指示事項ということできめるわけでありますが、その以前に補正決定をいたすのであります。從つて事実問題としてその間仰せになるような事柄が生ずるわけがない。こういうふうに私は考えておるのであります。
  27. 北二郎

    北委員 この法案に対しましては、いずれ質疑の順番がまわつてきたときに徹底的に議論をすることにいたしまして、ただいま農村で重大な問題が起つておりますので、農林当局にお伺いいたしたいと思う次第であります。これに過般も國会で決議された昨年度の農作物に対する物價改訂によるところの追加支拂いの問題でありますが、昨年度の農作物は、御承知のようにパリテイ計算だと言いながら、他物資または労賃との公平が保たれていない。今度の物價改訂によりましても、一つも公平が保たれていない。そこで昨年度の農作物に対して追加支拂いをするというのは、当然だと思うが、過般國会におきましても全員が決議したのでありますが、一体農林省はこれをやる腹であるかどうか。その後どういう処置をされたか。この点ひとつお伺いしておきたいと思う次第であります。
  28. 山添利作

    山添政府委員 この点については後に農林大臣から御答弁を願いたいと思います。
  29. 佐竹新市

    佐竹委員長代理 通告順により、森山君の発言を許します。
  30. 森山武彦

    森山委員 簡單にお伺いいたしたいと思うのでありますが、その前に私は先般から質問の中に、いろいろな問題が起ります原因は、本法案食糧確保という漠然たる名前をつけて、実際はただ供出の話である。こういうことでカモフラージしているような感じがありはしないか。むしろこれは主要食糧生産供出臨時措置法というようなはつきりした線を引いておく必要がありはしないか、こう考えております。その点におきましてはなはだ杜撰でありまして、昨年の法律が評判が惡かつたので、そこで急いでこの名前をつけたように思うのでありますが、その点についてはいかがでありますか、お伺いいたしたいと思います。  第二にこれは食糧長官にぜひお願いしたいのでありますが、局長にもぜひこの点について一言お伺いしたいと思うのであります。というのは、この法律を見ますと、供出を進んでするように、そうして食糧確保をしよう。こういう趣旨のようでありますが、せつかく供出したところの生産品が、その後農林当局の操作において非常にむだができておる。それでそのむだと、農民は一旦供出して買上げになつた以上は、何らこれに権限はないので默つておりますけれども、これは操作において非常にまずいことが起つている。たとえば甘藷を供出するのにほとんど強権発動にひとしいようなことをして買上げて、その甘藷を加工して現在澱粉をこしらえている。ところが澱粉に加工していますれば、御承知のごとくパーセントは非常に低くなるのであります。ところが主要食糧としてこれを用いる場合は、いわゆる芋粉として食糧に供すればずつとパーセントが高いのであります。おそらく四十パーセントくらいに止まるのではないかと思うのであります。しかも食糧としては芋粉の方が適当であります。しかるに農林省ではこの甘藷を澱粉にして食糧として配給している。これは一体どういう考えであるか。たとえば本年も私の宮崎縣におきましても、澱粉を主要食糧として十四万貫配給しております。これがもし芋粉であるならばおそらく三十万貫以上になる。しかも食糧として非常に適当である。これは專門家はみなそう考えておるのであります、何ゆえにこれをわざわざ主要食糧に適しないようなものに加工して配給しなければならぬか、そういうことをして、せつかく生産して供出しましても、かようなむだをしたのでは意味をなさない。こうわれわれは考えるのであります。そういう点におきましていかがなお考えをもつて実行しておるのか、またどうして今後調整されるつもりであるか、それからもう一つは、これに加えまして、その供出したところの加工品につきまして、いろいろな醜事実が行われている。昨年におきましても農林省の出先官廳が、至るところにおいて贈收賄をやつて司法問題を起している。これの監督は一体たれがするのか、その責任は一体たれが負うのか、これを私はお聽きしたいのであります。さようなことでは、農民がせつかく生産し、またこの食糧確保法律によつて供出をしましても意味をなさない。むしろ出先官廳の生活擁護の材料にしか過ぎないという結果になるのであります。その点に対する責任をいかがなさるかということをお伺いいたしたいのであります。  次に本法律を見ますと、報償制度のことは別に何も規定はしてありませんが、これに対する特別な処置が別に講ぜられているのか、もしそうであるとするならば、こういう供出をすればこういう報償をするということを明らかにすべきであると思うのであります。何をどれだけ報償するのかはつきりせずに、ただ出せ出せと言う一方では、はなはだ生産者は心細いと思うのであります。  次にもう一つお伺いいたしたいのは、先ほども問題になりました食糧調整委員会であります。私は中央のことは知りませんが、地方の調整委員会構成がこの法律を見ますと、選挙になつております。ところが実際の面を見ますと、從來行われた例が多々あるのでありますが、ある調整委員が選挙されるまではなかなかよい。選挙されると急にこれが旗色をかえて、中央みたようなかつこうをしてなかなか勝手なことをやる。ちようど農地調整法でもそうであります。あの委員を選挙するときに、非常に小作人のために働くだろうと思つた。ところが一たび委員に当選すると、いつの間にか資本家の走狗になつて、反対の方向をとつておるというものが多々あるのであります。これは地方の実情は非常にそこに不公平が起こつておるために、供出を阻害することが多々あるのであります。これにつきまして、そういう弊害を防ぐためには、いかなる方法をとるおつもりか。これは非常に大切なことであります。まずこれだけお伺いしておきます。
  31. 大島義晴

    ○大島政府委員 ただいま澱粉と芋粉との関係について、森山委員からかなり詳しいお話があつたのであります。もちろん芋粉の方が量が多いということは申すまでもないのであります。しかしあの收穫の時期にその加工が困難であるということが一つと、その次は澱粉は澱粉としてもつ非常に大きな使命があるので、この方面に使用されるということも考慮されなければならぬのであります。ただ現下日本の食糧事情の観点から申しまして、できるだけこれを主食にまわしておるということを、御了承願いたいのであります。  それからただいま委員制度において、非常に困難が生ずるのではないかというお話があつたのでありますが、この食糧調整委員は、やはり農地委員と同じように、リコール制になつておりまして、委員が不公平なことをいたしますならば、ただちに耕作農民はこれに対してリコールの要求ができることになつておりますから、その点は公平が期し得られると固く信じておる次第であります。
  32. 山添利作

    山添政府委員 法案の名称のことでありますが、これは法律の目的は第一條に書いてあります通り、直接に申せば生産数量及び供出数量の割当等を行うということが骨子になつておるのであります。そこで法案の名前といたしましては、当初からいろいろ変遷を來しておりますが、ともかく最大目標としては、要するに食糧確保のための一つの処置を講ずるというのでありまして、最も簡單明瞭なのがよろしいという意見で、この名前におちついたのであります。それから報償制度につきましては、第三條に生産を奬励するための特別措置を定めて公表する。本年は追加供出をしてもらいます場合は、三倍で買い上げるということを発表いたしております。さように御承知願いたいと思います。
  33. 森山武彦

    森山委員 食糧管理法によりますと、たとえば米麦の場合でもまた甘藷の場合でも、「加工品に及ぶ」ということになつておりますが、そうしたような場合に、むろんこれも含むだろう。加工品に及ぶだろうと思いますが、もし加工品に及ぶとしますならば、余剩澱粉は三倍でお買い上げになりますか、いかがでありますか。
  34. 大島義晴

    ○大島政府委員 余剩澱粉の價格を三倍にするかどうかという御意見でありますが、芋は供出当時すでに政府の買い上げたものに対して、加工いたしているのでありまして、これは供出者の手は、すでに離れておるということを御了承願いたいのであります。
  35. 森山武彦

    森山委員 私もそういうふうに考えているのでありますけれども食糧管理法によりますと、「加工品に及ぶ」としてある。しかも加工品に及ぶとすれば、その解釈からいけば、この三倍に買い上げなければならぬ法律上の建前になると思うのでありますが、しかし実際はそうではないので、どういうわけでそれがそういうふうに書かなければならぬのか、こういうことをお伺いしたいのであります。
  36. 山添利作

    山添政府委員 農家に対して澱粉で供出して下さいということはないのでありまして、今までは芋を買いまして、そのうちの一部を澱粉製造業者に賣り渡す。できた澱粉をまた政府で買いとる。そういうやり方をいたしておつた。この間食糧管理局長官の話で、資金上の関係から今後はおそらく政府が芋を買つて、そうして加工業者に澱粉の委託加工をさせる。こういうことになつております。いずれにしても農家に対しては芋を供出してもらうのでありまして、そこで價格の問題は、任意の追加供出がございますれば、二・二五倍で買うということになつております。
  37. 北二郎

    北委員 農林次官が來たからお伺いいたしますが、さきほど次官が來なければ答弁できないということであつたのであります。この案も國会で決議されました二十二年度の米價の追加支拂いということに対しては、農林当局はその後いかなる処置をとられているか。この点をまずお伺いしたい次第であります。
  38. 大島義晴

    ○大島政府委員 米價の問題につきましては、大臣がしばしば本席上で御説明申し上げており、またかつて会議でも、これに関する決議が行われているようなわけでありまして、その線に沿つて、われわれは最大の努力をいたしておるわけであります。いつどうするかということは、ひとり農林省だけの関係ではないのでありまして、もう一つ上の関係がありますので、下手をやるとかえつて実行困難な事態が発生するのではないかはと考えておる。今愼重に事前の策を考究いたしておるようなわけであります。あらかじめ御了承願いたいと存じます。
  39. 北二郎

    北委員 しからば農林当局においては、支拂う腹があるのかどうか。その点をお伺いしたい次第であります。
  40. 大島義晴

    ○大島政府委員 ただいま申し上げた通り、めつたなことの言えない立場におかれておる重大な問題でありますので、これ以上のお答えは申し上げられない。
  41. 北二郎

    北委員 続いて本旨にはいりますが、農林当局は実は本案はなくても、このことをすでに末端まで行つておるのでありますが、いまさらなぜこんな法案を出さなければならぬか。この点をお伺いする次第であります。
  42. 大島義晴

    ○大島政府委員 この関連事項といたしましては、第一回國会にもこれに類似の法律が出ていることは御承知の通りであります。そこで……、     〔発言する者多し〕
  43. 佐竹新市

    佐竹委員長代理 私語を禁じます。
  44. 大島義晴

    ○大島政府委員 この問題につきましては、耕動農民の立場から申しまして、今の四合保有という、あの保有量食糧管理法によつて、一應認められておりますけれども、今までの供出制度から申しますと、いつもできのよいものが、余計とられる。檢見をする、あるいは立毛の檢査をするということで、精農がよけい供出しなければならないということに、いつでも相なつておりますので、この不合理を是正して、精農はまず安心して余分なものが持てるように、また情農はその精農の標準にまで、收穫の量を増していくようにという考え方が、われわれの頭から一日も去つたことがないのであります。從つてどもはそういう観点から本案を提出いたしまして御審議を願つておるわけでありますが、これは法案説明のときにも申し上げましたように、第七條の第四項に政府自体の行動を政府は追加供出割当ができないという絶対的な法文がこの中にあるということもよく御含味くださいまして、今後は四合とか五合とかいうような数量を問わず、割当てられた供出を完了したものにほ、それが一升に該当とこれをもつていけるという点が、非常に大きな違いである。そういう点を御了承願いたいと思います。
  45. 北二郎

    北委員 しからばこの法案が施行後におきまして、供出完了農家は三倍に買上げるということを聞くが、一体三倍に買上げるということはいかなる理由で三倍に買上げるのか、この点をお聽きいたしたい次第であります。
  46. 山添利作

    山添政府委員 これは食糧管理法によりまして、農家は非常に供出にゆとりがあるほど生産をした、これを他人に賣ることはできません。自家保有米にするなり、あるいは自分の家で飼料に使うなりするわけであります。処分するならばこれを政府に賣つてもらうわけであります。政府といたしましてはたくさんとつていただいて、これを政府に賣つてもらうならば三倍の値段で買う、増産奨勵の措置であります。
  47. 北二郎

    北委員 私はそう考えておりません。現下の米價が適正なものでないと思う次第でありますが、この点農林次官はどう考えるか。それがゆえに三倍に買上げることができたと思うのでありますが。この点どうお考えになりますか。
  48. 大島義晴

    ○大島政府委員 米價の問題につきましても、これまたたびたび大臣あるいは食管長官等からも申し上げておるのでございます。現下日本の状態におきましては、パリテイ計算を基礎としてこれを決定するという以外に方法はない。從つてその観点から決定されておるということに御了承願いたいと思います。
  49. 森山武彦

    森山委員 関連して……。先日も米價のことでいろいろお話がありましたが、今の三倍に買上げなければならぬということは、そうたいして私は根拠のあるものじやないと思う。これは先日から御質問がありますように、やはり農林当局はひとつ新しい案に出しかえて、供出を完了したものは自由賣買というこということはできませんから、ある一定の期日を切つて、ここでいわゆる自由賣買と統制と半々みたいな制度をこしらえて、たとえば日曜日なら日曜日に、ソヴイエトでは米を自由販賣するというような制度を設けておる。それをやるだけの御意思があるかないか。
  50. 山添利作

    山添政府委員 現在そういうことはなかなか実行困難であると思います。
  51. 北二郎

    北委員 現在農林当局は、法がなくても今年の春から勝手にやつておるのであります。結局この法律の最後の目的は、罰則だけを適用する魂膽であると思うが、農林政務次官はどう考えるか。
  52. 大島義晴

    ○大島政府委員 卒直に申し上げますと。今やつておることは食糧管理法に基いてやつておるわけでありまして、農民の利害に最も深い理解をもたれる皆さんは、必ずまた本法案をお通しくださるという確信をわれわれももつておるからであります。
  53. 北二郎

    北委員 ただいま農林政務次官のお説によりますと、食糧管理法に基いてやつておると言われましたが、食糧管理法の第三條には農家保有米ということがちやんと確信されておりますが、この法案にどういうわけで優先確保ということを述べていただきたい。
  54. 山添利作

    山添政府委員 食糧管理法第三條には生産者は命令をも誠て定めたものを賣渡すべしこれだけ書いてあります。
  55. 北二郎

    北委員 これ以上追及しても答えられんと思いますから、この点はこれでやめます。  次にこの法案を見ますれば、本体におきまして、日本の農業は今非面に略奪的な農業でありまして、輪作経営というものは全然できなくなると思いますが、農林当局はどう考えるか。
  56. 山添利作

    山添政府委員 そういうことはございません。輪作経営等を適宜に織込みでいけるようにしたいというのが、この法案趣旨であります。また実行上も主食の生産の割当といいましても、過去の実績業を勘案してやるのであります。また先般の割当をいたしましたものについては、いろいろそういう輪作関係等を檢討してみようというのは、こまかいことではございますが、あれだけの主食をつくるための面績を考えなるかという点を詳細檢討をしたのであります。決して主食の配分の面績が他をひどく圧迫するほど過大でないという確信をもつておる、従つて輪作等も可能でありまして、その辺はひとつうまく町村の食糧調整委員会等においてやつていただきたいと思います。
  57. 北二郎

    北委員 農林当局がなんぼそんなことを希望いたしましても、割当が非常に過大なので、そういうことは私はできないと確信しているものであります。しかもこの法案作付反別の追制の法案だと思います。万が一このようなことが実施されますならば、人力によつて成る日本農業、特に日本の農業は欧米のそれと違いまして、手でものをつくる。この本質を弁えつつ惡法を設定せんとするのは、日本農業の根本的な破壊を來すと思うが、農林当局はどう考えるか。
  58. 山添利作

    山添政府委員 米を例にとつてみますと、戰爭中一番多かつた場合には三百二十二万町歩、本年あたりは二百九十二、三万町歩というのが事前割当基礎になつておるのであります。また表にいたしましても、戰時中の統計でりあますけれども、二百六十万町歩というのが多い年であります。昨年は約百六十万町歩でございますが、これには五万町歩程度の開拓地を含めてのもので、既懇地におきましては百五十五万町歩程度でございます。もつとも実績はそれよりも少うございまして、大体百五十万町歩ぐらいであると思います。今後はその程度で行きたいと考えております。いもは最近だんだん面績が殖えてまいりました。おおむね殖えたその面績を基礎にしております。これが全体の農業生産の中でしかく過重であつて、農業経営をいびつにしておるというようには、私どもは数字を檢討いたしまして考えいない。
  59. 北二郎

    北委員 食糧供出といい、また食糧強権発動といいましても、他物資の労賃に対して極端に低廉である、生産費の一部にも達せざる、いわゆる掠奪價格でもつて農民に強いておる。さらにこの法案によりまして、作付までも強制するごときは、日本官僚の農民を束縛し、奴隷視するはなはだしき惡法であると私は思う。昭和二十二年十二月のマツカーサー司令部の覚書の農民解放と勤労の成果を搾取すべからずという趣旨を蹂躙せんとする陰謀であると思うが、農林当局はどう考えるか。
  60. 山添利作

    山添政府委員 現下の事情において、食糧供出について農家責任をもつていただかなければならぬことは議論するまでもない。その責任を合理的にやつていただきたい。そうしてそれが非合理的に過重になるようなことを避けたいというのがこの法案趣旨であります。
  61. 北二郎

    北委員 農林当局中央においては合理的だといつておりますけれども、末端においては、農民の立場からいいますれば、一つも合法的なところがないのである。全部非合法的であります。こういう法案が施行された結果におきましては、農民生産意欲というものを根本からなくして、食糧の極端なる減退を來すものと私は思う。農林政務次官はいわゆる嚴罰主義でなければ農民は一体働かないと思つておるのか、この点をひとつお伺いしたい。
  62. 大島義晴

    ○大島政府委員 私は農業生産は嚴罰主義でできるものではないと考えておるのであります。從つて本案におきましても從前体刑のあつたものを全部削除いたしまして、ただ法としてこれが適用を望む以上は、何らの処分規定のない法はないというようなきついある筋からの御意見がありまして、やむを得ず罰金刑というものを最後に入れておいたのであります。なおこの法案に対していろいろな御意見があるようでありますが、私は耕作農民であり、農民組合の指導者といたしまして、耕作農民はたびたびこの案件に対しては、昨年來いろいろな意見を徴しておりまして、結局一定の責任額をきめてくれ。そうしてそれ以上よけいとろうという努力を、現下農民が懸命やつておるという事実を私どもは認めておるのでありまして、決してあなたの言われるような、これが官僚の陰謀でもなければ、独裁的な、フアツシヨ的な行民主的なものであり、一應の責任を果して、四合しか保有できないというのを、努力の結果によつてはいくらでも保有できるという自由な建前においておるということを御了承願いたいのであります。なおまた輪作等の関係について先ほど農政局長からもお答えがあつたようでありますが、第五條を詳しく御解釈くださいまして、これに対しては当該生産者の意見を聽取して、当該市長村農業調整委員がきめるのであります。そのきめる範囲は六項目にわたつて、これだけの長いことをきめておるのであります。この範囲において、農民意見を聽いてこの計画を立とるということであつて、決して上からのみ割当てるというようことではないのでありまして、この点に御了解が願えれば、たいへん結構だと思つております。
  63. 北二郎

    北委員 今の御趣旨から言いますれば、当然この法案も四合を確保し、保有食糧は優先的に確保されるような法文が、この法案の中にうたわれると私は信じておるものであります。また先ほど政務次官が嚴罰主義ではいかないと言われましたが、それならこの食糧強権をやめる腹があるかどうか。私は先日群馬縣に行きましたが、群馬縣のいろいろ農村をまわつてみましたが、戰時中と同じような考え方である。いわゆるこれはどうしてもこうしても、何としてもというような頭からの考え方で、農村に自由はひとつもないように思われたが、各農村をこのように指導していつていいかどうか、この点をひとつ伺いたい。
  64. 大島義晴

    ○大島政府委員 一つ一つがたいへん重なる御質問ですが、私はただいまあなたから群馬縣の事情について御指摘になつたからお答えいたしますが、あなたは群馬縣のどこをおまわりになつたか存じませんが、私は群馬縣の農民の利益を代表する日農の連合会長をしておりますが、われわれの知つておる範囲においては決してそういう声はないのであります。この点何かのお間違いじやないかと思うのであります。
  65. 北二郎

    北委員 先ほどからの御意見は御もつともでありますが、嚴罰主義でいかないというなら、今の強権発動を今後やめられる意思があるかどうか、この点をひとつお伺いしたい。
  66. 大島義晴

    ○大島政府委員 去年法律の成立当時、いろいろな御議論がありましたように、ただいまも議論が十分あると思う。ただあの適用は上から天降りにするのではないのでありまして、当該町村の食糧委員会決定に基いて、極端な惡農を対象としてこれが縣に申請され、また國に申請されて、初めてここに追権発動という法律の適用があるわけでありまして、頭から國がただちにやるというのではないのであります。当該町村の食糧委員会決定に基いて、これが稟申されるということでありまして、決してこれが非民主的ないき方ではない、昨年の強権発動についても、実は何かいき違いがあつたようでありまして、こまはちよつと申し上げかねると思うのでありますが、いずれにいたしましても、極端なる惡質の者でもこれを放つておいていいということにはならないと思うのであります。この点は何とぞ強権発動が善良な農民にはまつたく関係のないものであるという事実の上から御判断願つて、御了承願いたいと思います。
  67. 北二郎

    北委員 また強権発動のことでありますが、一体極端な農家強権発動をいたすと言いますが、極端な農家というものは一村に大体いくらくらいあるか、政務次官は御存知ですか。
  68. 大島義晴

    ○大島政府委員 極端な惡質農家というものは、一村にいくらというのではないのでありまして、日本に幾人という程度しかおりませんから、この点は事実の上に基いて御判断を願えれば御満足が得られることと思うのであります。
  69. 北二郎

    北委員 しからば日本に幾人しかないその農家を対象にいたしまして、日本全國のこの強権発動を振りまわして、そうして貧農をいじめる、いわゆる徹底的にいじめる。昨年は徹底的にいじめられた。そのようなことは一体正しいと思うかどうか、この点を伺いたい。
  70. 山添利作

    山添政府委員 この強権発動に関する法制は、終戰後の混錬事態に処して、立案せられたのでありまして、その後たびたび國会においてもいろいろ論議がございます。現在そのまま緊急命令として残つてはおりまするけれども、この事柄を振りまわして農民供出を迫るというようなことはないのであります。從つてそういうような事柄が起るようなことではおもしろくないので、結局供出制度そのものを合理化し、そうしてこれを増産的に——根本において問題を解決するような方向に進みたいと思う考えをもつておるのであります。いわゆる強権発動に関する法令を廃止するや否やということにつきましては、ただいま政務次官から述べられましたように、ある種の場合においてそういうものが必要だということも考えられまするので、これは極端に制限された場合の問題として、そういうものがあるというふうに御了解をお願いしたいと思うのであります。
  71. 佐竹新市

  72. 北二郎

    北委員 発言中じやないですか。
  73. 佐竹新市

    佐竹委員長代理 大体今までの発言の時間が、三十分以上超過した者はおらぬのです。別なことを質問するならばいいけれども、同じことを重複されるから……。
  74. 北二郎

    北委員 何も重複していないではないか。
  75. 佐竹新市

    佐竹委員長代理 守田君に発言を許します。
  76. 守田道輔

    ○守田委員 お尋ねいたします。この食糧確保臨時措置法というものの目的がどこにあるかということですが、それは結局農家が安心して食糧をつくり、供出ができ、自分食糧確保する、こういう基本に立つものだと思うのです。そういたしますと、問題の要点は、今までの食糧管理法による供出制度がはなはだ遺憾な点が多かつた、一生懸命つくつた精農はそれによつて供出をさせられるが、いかにふまじめに農家があつた場合でも、その方は結局供出の対象にならぬことになつていたのであります。私はこの法案と前の管理法とを比較した場合には、この方が少しはよいと考えている。ところが私がこれから質問しようと思いまする問題のところはこういう点であります。  現在事前割当がいいか惡いかという場合において、すべての農民事前割当の方がよいと言うのです。これは大体において農民の一致した考え方であると思う。ただ事前割当の場合に問題があるのであつて、この事前割当を反対する方面もある。反対する声はどういうところにあるかというと、私が知つている範囲におきましては、今まであるいは二割、三割の隠し高があるというようなことで、事前割当の前に基本調査をされたが、その基本調査を全村で拒否されているというな所も私は見受けておる。この意味でとにかく大体において隠し高が相当ある所が、この法案に対して事前割当を反対している。ところが次にほんとうに考えにれるのはこういう問題があるのです。今まで精農の地区は、事前割当をした場合に、食糧を増産いたしましても、増産の量があまりあがらない。今までの実績で割当をされるものでありますから、一生懸命つくつしても、それだけの余裕というものが残つてこない。供出した残りを政府が三倍に買上げようとしても、もう買上げしてもらうようかもしのがないから、そこに一つの反対の原因があるの思うのであります。そこで今まであまりよくつくらなかつたように所におきましては、この割当を非常に歓迎しておる。と言うのは、今まで一反六俵できたのが五俵平均しかできといないと、今度一生懸命つくると一俵ずつは拔けてくるという関係で、事前割当もに特に賛成するところがある。こういう二つの原因があると思います。だから大体において精農者としてはあまり喜ばないということが、今日の場合言い得るんじやないか。そこで問題になりますところは、基本の調査であります。ところが最近の新聞を見ますと、都市の附近におきましては三五%の隠し高があるというのでありますが、そうすると精農地区だけが、いわゆる今まで通りの割当を余計かぶつていく、また事前割当におきましも、やはり精農地区が事前割当をよけいかぶるというような矛盾がここにあるわけであります。そこで問題は、この調整法を決定して、それによつて基本調査をきちんとやつて、それによつて割当をやることは、現在よりもはるかに進んでおるということにおいて、私はいいんじやないかと思うのでありますが、今申し上げましたところの事前割当が問題になります。どこの基本をおいて事前割当をやるか。今に政府のやり方は、実績本位で割当をやられる。こういう点に大きな間違いがあるんでやないか、この一点をお尋ねいたします。  それからもう一つ、これは先ほど森山君から御質問なつたのでありますが、芋類が——甘藷、馬鈴薯が今日はこの中の管理の対象になつておるわけでありますが、甘藷のごときにおきましては、供出いたしまして、それが倉庫がないものですからどこか野原に積んである。そこへ雨が降つて腐る。それをまた次の場所を輸送する。さらにある物は酒精、いわゆる釀造用の原料となつていく、それでその酒精会社の倉庫において、あるいは何万俵あるいは何十万俵というものが腐つていくというような状態である。こういう場合に私は農家に対しましては澱粉の供出が当然認められなければならないのじやないかと思う。今までは、たとえばこういう話があります。鹿兒島で芋を供出する。割当てを済まして残つてまいる。ところがそれを賣るにいたしましても、今まではかつぎ屋というものがありまして、それがかついてで行つて若干農家のふところを肥やした。ところが鉄道運賃が二倍半、あまいは三倍ということになると、かつぎ屋という商賣もできなくなる、管理法の取締りも相当に受けるということになると、芋を賣ろうにも、その農家では腐らすよりほかに仕方がないという現象が起るのではないか。現に極端な例でありますが、実は自分の家は梅を百貫ほどつくつたのですが、昨年は一貫目六十円で賣つたが、今年はたつた十五円になつた。東京では一貫目百五十円しております。そういう現象が私のところでは起きておりますが、それと同樣の現象が方々に起つてくるんじやないかと考えますので、実は加工品を供出の中に特にこの際入れておく必要があるんじやないか。それから事前割当の問題につきまして、これは農林次官もしくは農政局長のどちらでもよろしゆうございますから、その点伺いたい。
  77. 大島義晴

    ○大島政府委員 ただいま守田君の御質問でありますが、過去の実績を主体とすると精農がよけい供出しなければならぬ、精農は少くて済むではないかというような御注意があつたようであります。そこで政府といたしましては、本年すでに開始いたしております地方調査を徹底化しまして、地方に應じて生産数量をきめたいと考えておりますし、なおまた隠し田があるというようなお話も実は事実でありまして、これを計画の上にのせるように、今の地方調査等を通じて、やはりこれも一緒に行われるので、從つてその点の弊害は地方調査の徹底を期してまいりますと、ある程度そういう惡弊が是正できるのではないかと考えておるわけであります。  澱粉粉供出を認めるかどうかということでありますが、この澱粉供出ははなはだ困難であろうと思うのであります。設備も相当大きく要りまするし、また操作の上に残り得る数量基礎として澱粉の加工等は考えられるのである。しかしそういうことをしなければ、汽車賃が上つた上にはかつぎ屋がなくなつて農家で腐らすじやないかというような御意見のようでありましたが、その点はただいまもG・H・Qの方にお願いいたしておりますのは、供出完了後の甘藷、馬鈴薯を蔬菜賣格に引上げて、蔬菜と同じような報奨物資の出せるようにただいまお願いしておるわけであります。未だ決定にはまいつておりませんが、その後の処置としては、そういうことを考えておるような次第であります。
  78. 守田道輔

    ○守田委員 理想としては結構であります。事前割当をおやりになつて、隠し田を見つけて公平にやられることは結構でありますけれども、現官はすでに今までの実績で割当てておられるのですから、やはりそこでいろいろの不平が起り、北君やその他の方々の、これは実に惡法であると言われるような結果になるのです。この点実に大きな手拔かりがあるのではないかと思うのですが、この点ひとひ、これは農政局長の方にお尋ねします。
  79. 山添利作

    山添政府委員 東京都あたりが三割近くも隠し田があつたというのは、今年のサンブリング調査の結果から見た事実であります。しかしこれはある一年のサンプリング調査の結果をそのままとるわけにもいかないので、これをある幅の中で調整をして取入れておるのであります。從つて來年の麦の生産割当をいたす場合においては、やはりそういう点が修正されたものが基礎になるのであります。実績と言いましても、それが間違つた数字であればどんどん修正をしていくわけであります。
  80. 守田道輔

    ○守田委員 そういうふうに言われますけれども、実際にはそうではないのです。地方においてもそうです。結局今まで供出を一生懸命やつたところが割当をよけいかぶるという結果になつておるのであります。これを根本的に是正する必要がある。地方調査でも、やはりそれはその村々では地方調査というようなこと言つておられますが、それはあなたの言われるように簡單にいかないと思う。そこにいわゆる諸種の反対意見が強いのではないかと思うのであります。
  81. 山添利作

    山添政府委員 極端に申しますと、部落や市町村では実際の面積はわかつておる。しかし府縣へ報告するのは違うのだ、二重帳簿というようなことがないとは言えないのであります。そこでこの作付実績を調べます場合には、サンプリング調査をやりまして、なわ延べによる調査とか申告脱漏の事実を調べまして、これを一層事実に近いものにしておるのであります。その事実に一層近くしたものを次の年の事前割当基礎にいたすのであります。なお本年三月から四月にかけていたしました地方調査におきましては、同時に面積の一筆調査もいたしております。もつともこれは実測によらず、土地台帳による面積であります。これは今まで農地委員会で調べたものもございますし、農地委員会で調べたものがございますればそれをとる、それがないところは今回いたしておりますので、そのことによつて府縣において相当耕地面積についての資料が得られると考えておるのであります。さらに三月、四月にやりましたのは、個々の農家の割当を公平ならしめるという意味地方調査でありまして、今度は府縣における対市町村の割当を公平ならめしるのにはまだそれをそのまま使うわけにはまいらない。そこでそのために一千六百万円でありますけれども、新たに予算ももらいました。今度は対市町村の割当を公正ならしむるための客観的な地方面積等の基礎資料を整備する調査を早急にいたしたいと考えております。また國にいたします割当の基礎といたしましては、この作物報告事務所の資料等を參酌いたしまして、今まで隠れておるところの欠陷をなるべく是正していきたい、かように考えておるわけであります。
  82. 守田道輔

    ○守田委員 私の質問はこれで終ります。
  83. 佐竹新市

    佐竹委員長代理 小川原委員の発言を許します。
  84. 小川原政信

    ○小川原委員 大臣が見られませんから、根本問題ですから大臣が來られてからにいたします。     〔佐竹委員長代理退席、委員長着席〕
  85. 井上良次

    井上委員長 お諮りいたします。本日この部屋は午後他の委員会が使うことになつておりますし、かつ速記の関係がありまして続開できません。從つて本日はこれにて散会いたします。     午後零時八分散会