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1948-05-26 第2回国会 衆議院 農林委員会 第9号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年五月二十六日(水曜日)     午前十時四十分開議  出席委員    委員長 井上 良次君    理事 森 幸太郎君 理事 永井勝次郎君    理事 鈴木 強平君 理事 萩原 壽雄君    理事 北  二郎君       小川原政信君   小野瀬忠兵衞君       佐々木秀世君    重富  卓君       田口助太郎君    綱島 正興君       野原 正勝君    松野 頼三君       八木 一郎君    渡邊 良夫君       田中織之進君    成瀬喜五郎君       野上 健次君    溝淵松太郎君       小林 運美君    関根 久藏君       寺本  齋君    中垣 國男君       坪井 亀藏君   的場金右衞門君       松澤  一君    大瀧亀代司君       森山 武彦君  出席政府委員         農林政務次官  大島 義晴君         農林事務官   伊藤  佐君  委員外出席者    議員 庄司 一郎君 議員 圖司 安正君    議員 金光 義邦君 議員 三好 竹勇君    議員 田中 角榮君 議員 佐々木更三君         專門調査員   片山 徳次君         專門調査員   岩隈  博君 五月二十五日委員圖司安正君辞任につき、その補 欠として青木清左ヱ門君が議長の指名で委員に選 任された。     ————————————— 五月二十五日  農藥取締法案内閣提出)(第六六号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  請 願  一 新川沿岸農業水利改良事業継続施行請願   (船崎由之君外三名紹介)(第二九号)  二 北海道土功組合事業國庫補助請願(   北二郎君外九名紹介)(第九四号)  三 幾春別川水利事業國営に関する請願(北二   郎君外九名紹介)(第九五号)  四 北海道土地改良客土事業施行請願(北二   郎君紹介)(第一六二号)  五 東和土功組合水温上昇施設建設費全額國庫   負担請願河口陽一君外三名紹介)(二三   四号)  六 滋賀縣土地改良事業費國庫補助に関する   請願外十一件(今井耕紹介)(第三六〇号   )  七 岡山縣における農業土木事業費國庫補助の   請願外八十三件(多賀安郎紹介)(第四五   一号)  八 兵庫縣における土地改良事業並びに農業水   利改良事業費國庫補助増額請願小島徹三   君紹介)(第四五七号)  九 配給大豆粉を味噌に釀造して配給請願(   山崎道子紹介)(第四六二号)  一〇 山梨縣農業水利改良並びに土地改良事   業に國庫補助請願天野久紹介)(第四   六六号)  一一 鹿兒島縣耕地改良事業費國庫補請願   (的場金右衞門紹介)(第四六七号)  一二 愛媛縣における農業土木事業費國庫補助   請願米田吉盛君外二名紹介)(第四七一号   )  一三 大分縣における農業土木事業費國庫補助   の請願外八十三件(松原一彦君外六名紹介)   (第四七七号)  一四 白岩町の耕地改良事業助成に関する請願   (圖司安正紹介)(第四八八号)  一五 蕨岡村の土地改良事業施行に関する請願   (圖司安正紹介)(第四九一号)  一六 宮城縣農業水利改良事業費國庫補助に   関する請願竹谷源太郎君外一名紹介)(第   四九二号)  一七 新潟縣土地改良事業費國庫補助に関す   る請願渡邊良夫君外一名紹介)(第四九三   号)  一八 山口縣土地改良事業費國庫補助に関す   る請願今澄勇紹介)(第五一六号)  一九 吉島村の土地症良事業に関する請願(松   浦東介紹介)(第五四四号)  二〇 大里郡各河川治水工事並びに農業用水   改良工事施行請願関根久藏紹介)(第   五五〇号)  二一 那賀川水利事業施行請願成瀬喜五郎   君紹介)(第五五二号)  二二 三條郷排水工事施行に関する請願(稻   村順三紹介)(第五五六号)  二三 兵庫縣における土地改良事業並びに農業   水利改良事業費國庫補助増額請願田中源   三郎君外八名紹介)(第五六九号)  二四 同(田中源三郎紹介)(第六九一号)  二五 和歌山縣土地改良事業費國庫補助の請   願(田中織之進君紹介)(第五七〇号)  二六 西根村の土地改良事業費國庫補助請願   (松浦東介紹介)(第五七一号)  二七 三重縣土地改良事業費國庫補助請願   (水谷昇君外一名紹介)(第五七四号)  二八 岐阜縣土地症良事業及び旱害恒久対策   費國庫補助請願岡村利右衞門君外一名紹   介)(第五八三号)  二九 鮭川村の土地症良事業施行請願圖司   安正紹介)(第五八五号)  三〇 酒田市の農道拡張工事費國庫補助請願   (圖司安正紹介)(第五八六号)  三一 東置賜南置賜両郡の土地症   良事業助成に関する請願大瀧亀代司紹介   )(第五九五号)  三二 靜岡縣土地改良事業費國庫補助請願   (竹山祐太郎君外一名紹介)(第五九六号)  三三 亘理名取両郡の土地改良事業費國庫補   助の請願庄司一郎紹介)(第五九八号)  三四 東置賜四箇堰普通水利組合水路改修   工事國庫補助請願大瀧亀代司紹介)(   六〇〇号)  三五 名取郡の土地改良工事施行請願(佐々   木更三君紹介)(第六〇八号)  三六 長野縣土地改良並びに災害耕地復旧費   國庫補助請願小坂善太郎紹介)(第六   二〇号)  三七 金丸井堰用水利用に関する請願川野芳   滿君紹介)(第六二五号)  三八 佐賀縣農業土木事業費國庫補助請願   (中村又一君外二名紹介)(第六三二号)  三九 秋田縣土地改良事業費及び災害復旧事   業費等國庫補助請願細野三千雄紹介)   (第六三五号)  四〇 大阪府の旱水策対策土地改良事業費國庫   補助請願松原喜之次紹介)(第六三六   号)  四一 群馬縣農業土木事業費國庫補助請願   (鈴木強平紹介)(第六五〇号)  四二 最上郡の土地改良事業費國庫補助請願   (圖司安正紹介)(第六五八号)  四三 滋賀縣土地改良事業費國庫補助請願   (今井耕紹介)(第六六八号)  四四 山口縣における耕地災害復旧並びに土地   土地改良事業促進請願重富卓君外二名紹   介)(第六七七号)  四五 山口縣西部における災害復旧並びに土地   改良事業費國庫補助請願周東英雄紹介   )(第六八六号)  四六 玖阿郡の旱害恒久策事業施行請願(   周東英雄紹介)(第六八七号)  四七 千葉縣営大利根用水改良事業費國庫補助   に関する請願寺島隆太郎紹介)(第七二   五号)  四八 上郷村の土地改良事業費國庫補助請願   (金野定吉紹介)(第七三五号)  四九 トーツル沼干拓工事促進請願永井勝   次郎紹介)(第二六号)  五〇 曽根干拓事業施行請願成重光眞君紹   介)(第七七号)  五一 五十澤村地内林道開設請願田中角榮   君紹介)(第一〇一号)  五二 勇拂原野開発に関する請願三好竹勇君   紹介)(第一七五号)  五三 大野夏井間林道開設請願山本猛夫   君紹介)(第二四三号)  五四 籔川高原開拓に関する請願山本猛夫君   紹介)(第二四四号)  五五 中ノ原開拓中止に関する請願宇都宮則   綱君紹介)(第二四八号)  五六 隼人町一帶の干拓事業施行請願的場   金右衞門紹介)(第四〇二号)  五七 満洲引揚開拓民入植継続に関する請願   (吉川久衛紹介)(第五一〇号)  五八 満洲引揚開拓民優先入植に関する請願   (吉川久衛紹介)(第五一一号)  五九 鵠井戸沼干拓に関する請願大島義晴君   外四名紹介)(第五二三号)  六〇 金ケ崎、岩崎間林道開設請願志賀健   次郎君外三名紹介)(第五七六号)  六一 満洲引揚開拓民優先入植に関する請願   (吉川久衛紹介)(第六五五号)  六二 西國東干拓事業助成の請国(金光義邦   君六名紹介)(第七〇六号)  六三 大高根開拓團開拓事業に関する請願(   海野三朗紹介)(第七三三号)     —————————————
  2. 井上良次

    井上委員長 会議を開きます。  これより請願審査にはいります。本日の日程審議の都合上変更されますから御了承願います。  それでは日程一三、大分縣における農業土木事業費國庫補助請願外八十三件、文書表第四七七号、紹介議員松原一彦君外六名。それから日程六二、西國東道干拓事業助成請願文書表第七〇六号、紹介議員金光義邦君外六名。この二つを上程いたします。まず紹介議員説明を求めます。
  3. 金光義邦

    金光義邦君 ただいま議題となりました日程第一三について御説明申し上げます。本請願要旨は、食糧事情打開策として開拓、灌漑、排水等農業土木事業が、予算または資材関係のため思うようにならないことは眞に遺憾である。ついては速やかに積極的対策を樹立し、必要資材の割当とその所要経費に対しては、全額國費をもつて補助されるようにされたいと存じます。以上簡單ながら本請願要旨を申し上げます。
  4. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  5. 大島義晴

    大島政府委員 ただいまの御説明における事業はいずれも重要なことと存じますので、これらに対しては政府最善努力をいたしまして、この実現に協力申し上げたいと存じます。
  6. 金光義邦

    金光義邦君 六二号の趣旨を申し上げます。大分縣西國東國営干拓事業は、一昨年当初予算一億二千五百万円、五箇年継続事業として計画せられましたが、初年度において五百三十四万九千五百円、第二年度において一千三百十万三千五百円の配賦を受けまして、すでに準備工事として姫島採石設備や取附道路(一、七〇〇メートル)を初め、難関でありました漁業権問題も無事解決しまして、いよいよ本工事に着手、昨年以來ポンプ式浚渫船運轉を開始し、石材運搬と相まつて護岸工事樋門及び潮止工事施行中でありますが、現下の物價高と資材難のため、着工以來二箇年になんなんとする今日、工事も遅々として進捗しないのは地元民としてはなはだ遺憾でありますが、本工事は現地の優越性と將來性がありますので、完成の曉には現に呉崎村に見るがごとき、米・麦・甘藷はもちろん、縣内優良蔬菜産地となることは期してまつべきであります。さらにわが國現下食糧事情より見て、食糧増産は喫緊の急務であります。從いまして小区画に区分して、一区画ずつにても完成したいと思うものであります。  つきましては目下國費多端折柄ではありますが、格別の御詮議をもつて必要資材並びに予算増額配賦を賜わらんことを、郡内関係町村長一同地元民の熱意を代表して請願申し上げる次第であります。
  7. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  8. 大島義晴

    大島政府委員 本干拓事業は、実は政府におきましても重点干拓事業の中の一つに算えておるので、できるだけ促進をいたしたいと存じておりますが、御承知の通り、暫定予算においてはきわめて金額が少いのであります。そこで本予算にできるだけこれを取入れまして、可及的速やかに促成いたしたいと考えております。     —————————————
  9. 井上良次

  10. 鈴木強平

    鈴木(強)委員 インフレの高進と食糧不足は、われわれ國民生活を不安の深淵に沈ませています。敗戰日本経済を再建するために種々の事を解決せねばならぬが、なかんずく食糧問題の解決は緊急を要する重大問題であります。  食糧増産する方策は種々ありますが、現実問題として米食を主食とするわが國にとつては、まず水田農業経営を高度化し、その生産を高めねばなりません。そのために農業水利改良及び土地改良等農業土木事業を実施することが根幹をなす重要な方策であることは明らかであります。  殊に本群馬縣從來より食糧消費縣であつた上に、昨年の大水害のため耕地は荒廃し、用水源は壞滅して、いよいよ食糧減産は必至の事実となりました。これが対策として水害復旧各種土地改良災害防止等事業は、今や一刻を爭う緊要事となり、從來からの継続事業はもちろん、今後この種事業の急速な達成はまさに重大事となつたのであります。  しかるにこの事業実施にあたりましては多額費用を新するのであるが、さなきだに窮乏縣である本縣は、水害のためいよいよ経済力が削減され、とうていこの負担には耐えませんので、実情御賢察の上、最小限度でかつ緊急実施を新する別紙予定事業に対し、補助金として國帑の御割愛を得たく、ここに連署をもつて請願いたす次第であります。その内容を申し上げますならば、用排水幹線改良事業土地改良事業水害復旧耕地事業災害防止事業、かような場所八千二十八箇所を改良し、かつ復旧しなければなりません。その金額が十三億八千五百万円に及んでおるのでありますが、厖大でありますので、とうてい縣の力では達せられないので、ぜひとも國の補助を願いたいと思つております。この請願には縣会の議長以下全縣会議員及び町村長関係團体が一致して陳情請願しておる次第であります。どうぞ御当局の御採択を願いたいと存じます。
  11. 井上良次

    井上委員長 政府委員説明を求めます。
  12. 大島義晴

    大島政府委員 ただいまの請願は、特に同じ水害と申しましても、水源地帶における水害なのでありまして、その被害は大きい。さらにこの復旧工事等に対しては多額経費を新することは、私どもも固く信じておりますので、これらに対しましてはできるだけこの工事を速成せしめて、そうして増産の一助ともなしたいという考えをもつて最善努力をいたしておるのでありますが、さらにただいまの御趣意に則つて、できるだけの御協力を申し上げ、その実現を期したいと考えております。
  13. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 ただいまの政務次官の御説明にちよつと補足して申上げます。特に災害復旧については、群馬縣が昨年度の災害の中で一番大きな打撃を受けておられます。われわれの方といたしましても十分でない予算ではございますが、その中で最も重点的に考えてやることにいたしております。
  14. 井上良次

    井上委員長 以下三件は同一性質のものでございますので、一括採決いたしたいと思います。すなわち日程第一三、第四一、第六二は、採択して内閣へ送付すべきものとして、議決いたしたく思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 井上良次

    井上委員長 異議なきものと認めまして採択いたします。     —————————————
  16. 井上良次

  17. 三好竹勇

    三好竹勇君 ただいま議題となりました本請願要旨を申し述べます。  勇拂郡苫小牧市及安平村、厚眞村、鵡川村及び穗別村の五箇町村にまたがるいわゆる勇拂原野、並びにこれに連なる白老原野千歳長都原野は、その面積が四万町歩と称せられ、わが北海道に残された大集團利用可耕地中最も大きいものでありまして、この原野開発請願しておるのであります。この地方は氣候温暖道南の地を占め、鉄道、自動車等陸送交通に惠まれ、苫小牧市を中心に札幌、江別、岩見沢、夕張、室蘭等の大都市を近くに控え、農業経営上の環境のすぐれた地帶でありますが、土地がやや劣惡で、すなわち火山灰地帶でありましてあまり顧られないで今日にいたつております。しかしながらこれを改良して、ここに適正ある有畜農業を営みますならば、りつぱな経営が成り立つことは、いろいろこれまでの実証によつて明らかなのであります。現在残存未利用可耕地中、自然的しかも経済的條件において最もすぐれた所でありますから、速やかに開拓をして、一大人口安定帶とせしめてもらいたいという請願でありまして、この請願苫小牧市並びに附近各町村長の署名をもつて、この請願採択を願い出ておるのであります。以上御説明申し上げます。
  18. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 ただいまの勇拂原野開発問題でありますが、御説明にもございましたように土壤性質等がかなり粗雜な点がございまして、開発可能面積についてもなお調査することも要しますし、また開発の方式に関しても、諸般の見地からこれは総合的に研究いたさなければならぬのであります。地域も非常に廣うございますので、今後十分に調査をいたしました上で決定をいたしたい、かように考えております。
  19. 井上良次

    井上委員長 日程第五二も採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 井上良次

    井上委員長 異議なければ採択いたします。     —————————————
  21. 井上良次

    井上委員長 次は日程第三一、東置賜南置賜両郡の土地改良事業助成に関する請願文書表第五九五号第三四東置賜四箇堰普通水利組合水路改修工事國庫補助請願文書表第六〇〇号を一括して上程いたします。紹介議員大瀧亀代司君。
  22. 大瀧亀代司

    大瀧委員 これは東南置賜郡の各町村から請願が出ておるのでありますが、これは全部同種のものでありますから、代表的な請願の理由を述べまして、全部にかえたいと思います。  敗戰日本の復興は、食糧問題の解決である。これが増産達成を期するには、農民自体増産によりまするのはもちろんでありますが、これに附随して農地の改善にまつところすこぶる大きいと思います。われわれ農民増産計画に呼應し、これが実現を期したいので、各町村計画中でありますから、ぜひこれに対して御同情をいただいて、その達成を助成していただきたい、かような次第であります。
  23. 井上良次

    井上委員長 政府委員説明を求めます。
  24. 大島義晴

    大島政府委員 ただいまの第三一号はもつともなことでありまして、この工事等に対しても相当考慮をし、速やかにこの実現のできるように御協力申し上げたいと思います。第三四の水利組合の問題に対しては、土地改良と関連いたしまして、これまだできるだけ御希事に副うよう処置を講じたいと考えます。
  25. 井上良次

    井上委員長 日程第三一、第三四は採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 井上良次

    井上委員長 御異議なければ採択いたします。     —————————————
  27. 井上良次

  28. 庄司一郎

    庄司一郎君 本請願宮城縣亘理郡並びに名取関係町村長二十五名より提出をされた請願でございます。  内容趣旨は阿武隈川両沿岸における亘理名取郡地帶耕土は、古より阿武隈耕土と称され、約二万町歩耕地を保有しております。敗戰後において一段と政府食糧一割増産運動に相呼應して、あくまでも関係町村区域内における農村の農家諸君は、奪い起ち上つて、まず根本的には土地改良土性改良灌漑用水改良等に邁進をして、現下國家の要請する食糧増産のために、この後一段と奪励し、また政府の要請される供出量よりも多くの米を出したいという念願のもとに活動しております。つきましては土地改良灌漑用排水あるいは水利改良その他のことに関し、両郡内において、この後向う五箇年計画のもとに約七千万円の費用を要する概算でございますから、刻下財政多事多端の場合でございますけれども、何ぶんこの趣旨を御了察いただいて、より高率なる補助助成等をお願い申し上げたいというのが本請願の概要でございます。よろしく御審議の上、御採択を願います。
  29. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  30. 大島義晴

    大島政府委員 ただいまの亘理名取郡下における土地改良事業は、ただいま政府計画の中にはいつておりません。しかしこれの重要性はただいまの御説明によつてもよくわかりましたので、速やかにこれらに対しましてもこれを取上げて、この土地改良事業を遂行いたしたいと考えております。
  31. 井上良次

    井上委員長 日程三三は採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 井上良次

    井上委員長 御異議なきものと認めて採択いたしました。     —————————————
  33. 井上良次

    井上委員長 次は日程第二一那賀川水利事業施行請願文書表第五五二号成瀬喜五郎紹介成瀬君の説明を求めます。
  34. 成瀬喜五郎

    成瀬委員 那賀川水利事業施行請願につきまして、請願要旨を御説明申し上げまして、皆さんの御採択あらんことをお願いする次第であります。  請願要旨といたしましては徳島縣那賀川南岸用水改良事業は、昭和二十三年度において七百六十万円の事業費を必要とするのであつて、左に事情を陳述する次第であります。  那賀川南岸用水改良事業は、那賀大野村ほか五箇町村一千三十七町余歩区域とする灌漑取水のため、現在那賀川に設置せる一の堰、竹原堰乙堰三井堰を合口統一する目的のため、各せきを連絡する幹線水路施行するものでありまして、昭和十七年工事に着手し、事業中難工事であつた隊道二箇所約三百メートル、軟地盤地開渠工約七百五十メートル、取入樋門その他仮設備工附帶工等工事をすでに終了し、昭和二十二年度までに一百二十二万余円の事業費を要し、第一期事業三十万六千円、第二期事業二十五万円、第三期事業二十一年度分五万九千二百八十円、二十二年度分六十万五千円、これらの事業により、一の堰関係三百五町歩はすでに生産効果をあげつつありて、地元関係民の喜びとするものであります。しかしながら本取水施設である各井堰はその構造すこぶる粗雜であり、水位の上嵩十分でなく、從つて用水引入れは困難であり、かつ内務省直営工事たる那賀川改修工事の進捗と相まつて那賀川の河床は低下し、幅員は増大し、河川の砂州は撤去された関係上、那賀川洪水による被害は年年激しくなり、最近においては取水不能の状態となりつつあり、井堰はいつ欠潰するやもはかられず、もし関東水害のごとき事態に遭遇すれば、一朝にして関係耕地一千三十七町歩取水不能となり、関係農家一千八百五十戸、人口一万二千人の生活不安は想像にあまりあるものがあります。特に竹原堰乙堰竹原堰の直上にある那賀川派川岡川の締切工事により、那賀川從來洪水量は著しく増大し、両せき被害はなはだしく、もはやその維持並びに取水は不可能となり、米穀生産上影響するところ大なる現状であります。よつてこれが対策として二十三年度においては二十二年度事業に引続き、最少限七百六十万の事業費により竹原堰まで幹線水路施行し、取水の安定を得ば三百三十余町歩関係地域事業効果を得られ、米穀増産は期してまつべきものがあり、本事業施行は緊急切なるものがあります。政府当局におかれましては、何とぞ以上陳述の実情を御賢察くださいまして、二十三年度事業により、効果を発揮し、関係地区を救済し得らるよう、特別の御詮議により御高配くださるようここに実情を述べ請願する次第であります。請願者那賀大野村長中道初次ほか三名であります。以上御審議くださいまして、ぜひ御採択あらんことをお願いする次第であります。
  35. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  36. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 那賀川農業水利改良事業は、実施計画がすでに完成いたしまして、着工準備はできたのでございますが、現在のところ予算関係でまだ事業量が決定されておらぬのであります。いずれ本予算が決定いたしました上は、すでに着工準備もできておりますので、できるだけ早く完成いたすようにいたしたい、かように考えております。
  37. 井上良次

    井上委員長 日程第二十一は採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 井上良次

    井上委員長 異議なしと認めまして採択に決しました。     —————————————
  39. 井上良次

    井上委員長 この際お諮りをいたしますが、本日日程上つております残余の請願は、その請願書が全部議長の手もとに提出してありますし、なお内容はいずれも地元請願者自身の熱烈なる要望に基くものでありますので、委員長といたしましては一々これに対する紹介議員説明を求めるまでもなく、いずれも重要な請願と認めまして、一括採択いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
  40. 小林運美

    ○小林(運)委員 請願についてちよつと委員長の考えを聽きますが、全部採択されることも結構だと思いますが、紹介議員も來なくて、ここでただ項目だけを見てわれわれ委員として簡單にそんなに採択するということは、ちよつとどうかと思うのです。それから採択されたものがはたして実際にどんなふうになるか、この関係は一体政府はどう考えておるか、政府の御所見を承りたいと思うのですが……。
  41. 井上良次

    井上委員長 委員長といたしましてはお手もとに各議員の書籍箱の中に請願文書表というのがはいつております。この請願文書表を見ますと、請願の理由が全部詳細に書いてありますので、これによつて委員の方々は請願内容を御了承いただけるものと考えましたから、さよう申したのでありますが、なお請願採択されましても、実際これが予算面に、あるいはまた実施面にどう取上げられるかということにつきましては、政府側の意見を十分聽く必要がありますので、小林さんの御質問に対して政府側の御答弁を求めます。
  42. 大島義晴

    大島政府委員 本請願はいずれも食糧増産に伴う緊急な事業でありますので、全面的にこれを取入れてやることこそが、やはり日本農村の民主化の先決條件である、かように考えておりますので、力の及ぶ限り努力いたしまして、これらの請願には御協力申し上げる、こう考えているわけでありますが、御承知の通りの日本の現下予算関係から、必ずしも全部取入れるということには相なりませんので、事実を調べた上、緊急を要するもの、あるいは考慮を要するものの区別をいたしまして、さらにその具体化については適当の機会に御協賛を願うことにいたしたいと考えている次第であります。
  43. 小林運美

    ○小林委員 これはほかの委員会の方のこういう請願の採否と農林委員会の採否とが大分違うのですが、こういうことは委員長同志でもう少し歩調を合せてやる必要があるのではないかと思います。そうして委員会の権威にも関すると思います。ただ何でももつてくれば、名前が食糧増産と書いてあれば、何でもかでも採択するなどということは、委員会の権威に関すると思いますから、こういうことは詳細にやつてもらいたい。それからその請願の文書に書いてあるのも、ほんとうに簡單に五、六行しか書いておりませんので、何だかよくわからないものがあります。だから委員会の権威のためにも、ちやんと紹介議員が來て、しつかりしたことを言い、また議員も本氣に出席してやらなければ、でたらめで、こんなものはあつてもなくてもいいということになりますから、その点は委員長もよく氣をつけて、ほかの委員長ともよく連絡して、委員会によつて請願の採否に軽重があるのはおかしいと思いますから、十分御注意を願いたいと思います。
  44. 井上良次

    井上委員長 それでは請願紹介議員の方々も見えましたので、來られた方の案件から個別に処理することにいたします。  日程第二、北海道土功組合事業國庫補助請願文書表第九四、日程第三、幾春別川水利事業國営に関する請願文書表第九五号、日程第四、北海道土地改良客土事業施行請願文書表第一六二号、何れも北二郎君の紹介であります。
  45. 北二郎

    ○北委員 北海道土功組合事業國庫補助請願幾春別川水利事業國営に関する請願北海道土地改良客土事業施行請願、以上三件につきましては、その理由も請願書によつて盡きておりますから、何とぞ採択の上御送付いただきたいと思う次第であります。
  46. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 ただいまの幾春別川の請願でありますが、これは戰時中一應計画をされたものでありますが、現在資材、資金の面から再檢討をいたしております。その再檢討を終りましたならば、今後のいき方をはつきりいたしたい、かように考えております。  それから土功組合の点は、自治管理費に全額國庫補助を行つてもらいたいという請願と承知いたしますが、北海道の土功組合につきましては、現在ある程度の予算を折衝しているわけであります。全額國庫補助ということはちよつと困難であろうと思います。  それからもう一つの土地改良事業でありますが、これは客土の点だと思いますが、北海道の客土事業、特に北海道特有の軌道客土を多量にやつてもらいたい。それに高率補助で実施するようにという請願でございますが、補助事業といたしまして目下計上いたしております。ただ補助率の点につきましては、國家の財政の面等からいたしまして、御希望のように高率にはなかなかまいらないかと存じますけれども、こちらといたしましては相当程度の率を目下交渉いたしております。
  47. 井上良次

    井上委員長 日程第二、第三、第四は採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 井上良次

    井上委員長 御異議がなければ採択いたします。     —————————————
  49. 井上良次

  50. 永井勝次郎

    ○永井(勝)委員 請願内容は明白でありますので、簡單に説明をいたしますが、海岸に砂丘ができて高くなつて、その内海の内側の方に水たまりができておる、それが湖水の実情であります。從つて高くなつておる部分に排水溝を掘つてこの水を拔き、海にそれを落すということをすれば、その水たまりの地域が相当の廣い面積でありますが、水を拔くことによつてどのくらいの可耕地が助かるかというと、約一千五百町歩の可耕地がただちに耕作ができ、さらにその溝のあることによつて濕潤な地域が乾燥して、農業経営上の効果を大いにあげることができる、こういう條件のところであります。從つて干拓と申しましても土を埋めるのではなくて水を拔くというので、北海道廳においてもすでに調査をいたしまして、ここは最も有望な地域であるということになつておるのであります。急速にこれの実行をお願いいたしたいと思いますが、これに対する御意見を承りたいと思います。簡單でありますが、それだけを申し上げておきます。
  51. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  52. 大島義晴

    大島政府委員 ただいまの請願の要件でありますが、北海道廳では何か御調査ができたように承りましたが、本省においてはまだ調査をいたしておりません。從つて請願の趣意はきわめてごもつともなる御意見でありますので、速やかに本省におきましてもこの調査を遂げて、請願の御趣意に副うように努力いたしたいと思います。
  53. 井上良次

    井上委員長 日程第四九は採択の上内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 井上良次

    井上委員長 異議なければ採択いたします。     —————————————
  55. 井上良次

    井上委員長 次は日程第四〇、大阪府の旱水害対策土地改良事業費國庫補助請願文書表第六三六号、松原喜之次紹介
  56. 松原喜之次

    松原喜之次君 大阪府の旱害対策につきましては、昨年の旱害被害以來、他の縣とともに衆議院に対しましても、あるいは政府当路者に対しましても、しばしば陳情、もしくは請願をいたしているところでありまして、その趣旨、しこうしてまたその急を要すること切実なるものであることは、いまさら御説明申し上げるまでもないと存じます。從つて二十三年度の予算におきましては、暫定予算にわずかの金額を計上してあるのみでありますからして、さらに進んで本予算においても、できるだけの計上をしていただくように御処置をお願いいたしたいというので、特に請願をいたしているわけであります。さらにまた土地改良事業費でありまするが、一割増産といい、あるいはその他食糧事情に鑑みまして、どうしても土地改良事業を完遂するにあらざれば、これらの食糧増産はできないということは申すまでもございません。しこうして大阪府におきましては、一昨年以來、たとえば淀川の右岸における改良事業をやつているわけでありまするが、政府におかれての予算措置がはなはだ貧弱でありますために、途中で工事が行き詰まつているというふうな事情にある例もございまして、せつかく途中までできているところの工事が、わずかの継続経費の不足のために、それを完成することができず、從つてせつかくの今まで入れたところの費用が、何ら効果を見ないというようなことは、たいへん困つたことであるのであります。從つて何とぞこの土地改良事業費に対する國庫補助についても、できるだけの予算的措置を講じていただきたいというのがこの請願趣旨でございます。
  57. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  58. 大島義晴

    大島政府委員 ただいまの旱害対策請願に対しましては、実は五月分の暫定予算で七千万円の予算が組みこまれておりまして、その一部をもつてつているようなわけでありますが、さらに本予算においては相当な予算額を請求いたしまして、御希望に副い得るような観点にこれを取運びたいと思つております。なおまた一時的な旱害対策でなく、將來対策といたしましては、農業水利の面において相当の計画を立てて実行を期したいと考えている次第であります。
  59. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 大阪府の旱害対策につきましては、府といたされましても非常に御熱心でありまして、本年もかなり巨額の対策費を組んで、すでに実行に移されつつあるように伺つているのであります。われわれの方といたしましても、その御熱意に対しましてでき得る限りのことをいたしたい。かように考えております。
  60. 井上良次

    井上委員長 日程第四〇は採択の上内閣に送附すべきものといたしたいと存じますが、異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  61. 井上良次

    井上委員長 異議なければ採択いたします。     —————————————
  62. 井上良次

    井上委員長 次に日程四四、四五、四六、三案を一括いたしまして議題に供します。日程四四は、山口縣における耕地災害復旧並びに土地改良事業促進請願文書法第六七七号、四五は、山口縣西部における災害復旧並びに土地改良事業費國庫補助請願、文書法第六八六号、四六は、玖珂郡の旱害復旧策事業施行請願文書表第六八七号以上三案の紹介議員重富卓君。
  63. 重富卓

    重富委員 四月七日提出請願第六七七号、四月九日提出請願第六八七号、四月九日提出請願第六八六号につきまして、この請願紹介いたしました者といたしまして、内容説明を簡單に申し上げたいと思います。ぜひ御採択あらんことをお願いしたいと思います。この三案はいずれも災害復旧土地改良事業に関することでありまして、これについてはその都度詳しく当局の方にも申し上げてあります。また委員会等におきましても、いろいろと御説明申し上げていることでありますので、ことさらに今こまごましく申し上げることもないと思うのでありますが、要しまするのに、災害復旧に関しましても、たいへんな水害を受けたのでありまするが、それがほんの一部手がつけられたというだけで、しかもその手をつけたのも政府からの補助金等がまいりませんし、しかもそれに対しましては、地方としては借入までいたしまして、当然補助金がくるというふうに内示がありましたので、それでやつておつたにもかかわらず、なお來ないというようなことから、非常に困却しております。またこれが完全に復旧いたしませんと、またどんなことからより大きな災害がこないとも限りませんし、また特に食糧増産折柄特別にこうした面に対して御配慮願いたいというのがこの三件のすべての趣旨であります。ほとんど全縣下到るところからこういうものが出ているというふうな状況でありますので、ぜひその実情を御洞察願いまして、極力これが要望にお副いいただけるようにお願いいたしたい、こういうわけであります。ぜひ御採択を願いまして、これが実現に御盡力願われんことを切にお願いする次第であります。
  64. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  65. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 山口縣災害復旧につきましては、昨年より以前の分が非常に多いと承知いたしております。この点につきましては非常に御努力をいただきまして、事業の方はかなり進んでいるのでありますが、現在までのところ、國庫補助関係から申しますれば非常に不十分でありまして、はなはだ恐縮に存じておるのでありますが、中國地方では山口縣が相当ひどくやられておられる実情に鑑みまして、ことしの予算におきましては、過年度災害の中でこれはかなり重点的な復旧をしていただくようにいたしたいと考えております。
  66. 井上良次

    井上委員長 日程四四、四五、四六は採択の上内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  67. 井上良次

    井上委員長 御異議がなければ採択いたします。     —————————————
  68. 井上良次

    井上委員長 次の日程第二五、和歌山縣土地改良事業費國庫補助請願文書表第五七〇号、田中織之進君の紹介
  69. 田中織之進

    田中(織)委員 二十三年の五月二十五日に提出いたしました請願第五七〇号であります。和歌山縣土地改良事業費について國庫補助をお願いしたいというのが請願趣旨であります。土地改良事業食糧増産の最も近道であるということについては、いまさら申し上げるまでもないことでございまして、特に和歌山縣土地改良事業について、政府において格段の御考慮を賜わつておることについては、縣下の農民一同として非常に感謝いたしておるところでありまするが、和歌山縣といたしましては、御承知のように一昨年の南海の大地震、引続きまして昨年七月の紀南地方における水害及び八月九月にかけて紀北地方の旱害等のために、和歌山縣農民といたしましては、この天災地変のために非常の窮迫をいたしておるわけであります。この点について特に土地改良事業との関係において、昨年の旱害の問題につきましては、和歌山縣といたしましても特にこの点に関する國庫補助についてお願いをしたしておつたわけでありまするが、こうした旱害の應急対策のみならず、縣といたしましては、全縣下にわたりまして約一万二、三千町歩にわたつて暗渠排水、客土、用排水、機械揚水、耕地整理、床締る、農道等の各項目について土地改良計画を立てておりまするので、この点について現下和歌山縣の地方財政の窮迫した時代におきましては、相当高率な補助をいたたかないとこには、これらの事業を遂行することはできませんので、この点について和歌山縣災害による特殊の事情をも御考慮を願いまして、特別の御配慮を願いたいというのが趣旨でございます。殊に旱害の恆久対策事業といたしましては、地積約四千五百余町歩にわたるその事業費の縣の計画によりましても、約一千二百九十九万円という多額事業費が予定せられておりますけれども、この点をも併せて特段の御考慮を願いたいと存ずるのであります。ただいま大阪府の問題に関連して、大島政務次官から五月の暫定予算に旱害対策経費として七千万円を計上しておるというお話でございましたが、これは本來から申しますからば、二十二年度においてすでに支出されておらなければならないものが、いろいろの財政上のやりくりから二十三年度へもち越されたものでございますので、この点については二十三年度の本予算において、特に前年度において各方面の要求額のきわめてわずかな部分して満たされておらない実情に鑑みまして、特に格段の御考慮を願いたい、かように考え本請願提出いたしたような次第でございますので、何とぞ本委員会においても御採択の上政府に対してこれが実現に向つて要請していただきたいと存ずる次第であります。
  70. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  71. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 ただいま田中議員からお述べになりました通り、和歌山縣は一昨年の末から昨年にかけまして震災と旱害と水害、この三つを受けられまして非常に大きな打撃を受れられたのであります。從つてこれらの災害復旧並びに今後の耕地改良事業というものは、相当大規模に施行しなければならぬ部分があるとわれわれも考えております。従つて今後これらの点につきましてできる限りのことをいたしたいと考えております。
  72. 井上良次

    井上委員長 日程第二五は採択の上内閣へ送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  73. 井上良次

    井上委員長 次は日程第一六、宮城縣農業水利改良事業費國庫補助に関する請願、次は日程第二二、三條郷排水工事施行に関する請願、次は日程第三五、名取郡の土地改良工事施行請願、次は日程第三九、秋田縣土地改良事業費及び災害復旧事業費等國庫補助請願、次は日程第五九、鵠井戸沼干拓に關する請願、以上五件を一括議題に供します。紹介議員を代表して成瀬喜五郎君にお願いいたします。
  74. 成瀬喜五郎

    成瀬委員 昭和二十三年三月十五日提出請願第四九二号、請願者仙臺市長岡崎榮松外七名、紹介議員竹谷減太郎君、佐々木更三君、本請願要旨は、昭和二十三年度実施予定の宮城縣農業水利改良事業に関し、目下工事中の既定事業廣瀬川沿岸用水改良事業ほか四地区及び新規事業の鞍坪排水改良事業ほか十八地区の実施については、現下食糧事情に鑑み緊急を要するものであるから、右事業につき所要事業費の全額を國庫補助されたいというのであります。  次に昭和二十三年三月二十四日提出請願第五五六号、請願者新潟縣南蒲原郡井栗村長樋口奥藏外七百十八名、紹介議員村順三君、本請願要旨は、新潟縣の中央に位する三條郷は屈指の米産地であるが、信濃川及び下條川の各河川に囲まれ、豪雨の都度收穫皆無地数十町歩を出し、平年作以下の耕地数百町歩を数える現状でおるので、昭和二十一年度から機会排水工事施行中であるが、資材の暴騰のたのこれ以上の負担はとうていできない。ついては昭和二十三年度においてこれが経費として千三百万円が貸しつれられたいというのであります。  次に昭和二十三年三月三十日提出請願第六〇八号、請願者宮城縣名取郡増田町松尾治外二十名、紹介議員佐々木更三君、本請願要旨は、宮処縣名取郡館腰村東南部、玉浦村北部及び下増田村南部地区を一円とする毎年の水害の原因は山館村、愛島村及び千貫村より合流する惡水が該地区内に氾濫するためである、ゆえにこれが対策として排水機を設置する等努力してきたが、先年玉浦村及び下増田村地区に飛行場が建設され、加うるに戰時中の山林濫伐によりその被害はいよいよ大となつてきた、ついては本郡の土地改良工事を速やかに施行されたいというのであります。  次に昭和二十三年四月二日提出請願第六三五号、請願者秋田縣仙北郡刈和野町土井常吉君、紹介議員細野三千雄君本請願要旨は、日本農業現下最大の目途たる食糧増産のために、耕地改良災害の防止等の耕地事業が重大であるかは論ずるまでもない、しかるに本事業に対して、國家経費の点より予算が縮小され、補助率が低下の傾向にあることは憂慮にたえない、ついては秋田縣土地改良事業及び災害復旧事業等に対しても優先認証補助率の増加に対し盡力されたいというのであります。  次に三月二十日提出請願五二三号、請願者茨城縣猿島郡森戸村飯田謙一、紹介議員大島義晴君、安平鹿一君、佐竹新市君、菊池重作君、石野久男君、本請願要旨は、茨城縣猿島郡境町の利根川の北岸、森戸村外一町四箇村にまたがる鵠井戸沼の干拓工事昭和十七年に開始され、一時中止の憂目を見たが、その後再開、目下予算の不足から又々中断されようとしているが、このまま放置されることは沿岸千五百戸農民死活の問題である、ついては追加予算その他の方法を以て速やかに六百町歩に余る鵠井戸沼の干拓工事を完成されたいというのであります。  以上それぞれにわたりまして何とぞ本委員会におきましては、御審議の上御採択あらんことを切にお願いする次第であります。
  75. 井上良次

    井上委員長 各案に対します政府説明を求めます。
  76. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 最初の宮城縣下における用排水事業促進でありますが、すでに着手されておる地区につきましては、できる限り速やかに完成することにいたしたいと存じております。それから新規地区につきましては、今後本予算の成立を見ました上で、全國から非常にたくさん出ておりますが、重点的に考えてまいりたいと存じます。  それから新潟縣の三條郷の問題でございますが、これはすでに実施中のものでございまして、地元民も非常に熱心なのであります。國が金を貸すということは、あるいはちよつと困難ではないかと思いますが、私どもといたしましては、それよりも、こういうものに対してはできるだけ早く補助金を出して、完成するようにしていただきたいと考えております。  それから宮城縣名取郡の問題は、先ほど宮城線の一般用排水の問題について申し上げましたと同様に、名取郡の土地改良事業につきましても、新規予算成立の上善処いたしたいと考えております。  それから秋田縣災害土地改良の問題でございますが、災害につきましては、秋田縣は昨年の第一次の災害のときに最もひどくやられました。その点は私ども十分に現地調査もいたしましたが、ひどくやられております。その後非常な御努力によりまして、復旧も着々と進んでおるのでありますので、重点的にかなりの金額を注ぎこんで、復旧していただくようにいたしております。  それから最後の鵠井戸沼の干拓でございますが、これはすでに着手しております。昨年の水害でやられたかと存じておりますが、そういうものにつきましては、できる限り速やかに回復するようにいたしたいと考えております。
  77. 井上良次

    井上委員長 ただいま日程上つております中で、日程二二は、さらに愼重審議を要する問題でございますので、一應これは保留して、一六、三五、三九、五九の各案は、採択の上内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  78. 井上良次

    井上委員長 御異議なければ採択することに決します。
  79. 大島義晴

    大島政府委員 ただいま留保になりました二二の要旨は、政府に金を貸せというふうな請願のようでありますが、もちろん開拓事業にしても、あるいは農業水事業にしても、もう少しででき上るという場合に、政府予算がないために工事をそこで中止しなければならぬというようなことがありますと、せつかくの工事もまた逆もどりする危險性も相当考えられますので、こういう場合においては、政府自身が金を貸すことはできませんけれども、できるだけ地方民の要望にこたえて、融資の方法を斡旋いたしたい、かように考えておりますので、この機会にこの請願に関する趣旨に関連して、政府の心構えの一端を申し上げておきます。
  80. 成瀬喜五郎

    成瀬委員 ただいまの御趣旨はよくわかるのですが、大体政府部内、復興金庫あたりにおいても、戰爭の災害に基いた復旧事業に対しては金融をいたすが、農業関係は戰災でないという意味から、復金の融資が得られないということが、有力な意見となつて現われているということも聞いておりますが、そういうことをもつてして、食糧増産に至大なる関係をもつこういつた関係の融資がのびのびになつていくということになつたならば大変ですが、ただいまの大島政務次官政府の意向として発表せられましたところによると、何かの方法をもつて融資の要請にこたえたいという御趣旨でありますが、われわれは速やかに農業復興金融金庫等の設立を見て、食糧一割増産趣旨に副うように、また農村においてこれら経済的の事情のために遅れている復旧工事を、急速に復旧されんことを特にお願いする次第であります。     —————————————
  81. 井上良次

    井上委員長 次は日程第四七千葉縣営大利根用水改良事業費國庫補助に関する請願寺島隆太郎君の紹介になつておりますが、寺本君から説明を願います。
  82. 寺本齋

    ○寺本委員 本請願は、千葉縣干潟水害予防組合及び千葉縣大利根用水普通水利組合請願で寺島君の紹介になつております。  千葉縣営にかかる大利根用水改良事業は遠く昭和九年に起工、すでに揚水機場と大幹線水路は完成し、地域の北端には注水可能となり、約二千五百町歩はその恩惠に浴しておるそうでありますが、その後最近の経済界の変動その他戰時の影響を受けてその後の状態というものは、ほとんど中止の状態に、なつているそうでございまして、事業の完成を考えるときに、まことに寒心にたえないものがあるのであります。昨年のごときは非常な早害に遭いまして、被害も甚大であり、米麦の供出も困難なのはもちろん、農家経済の破綻も顧慮せらるるに至りまして、関係農民も非常に苦慮しておる状態であります。そこでこの新年度においてぜひ昭和二十三年度事業費の四千三百万円の認承と、前項事業費に伴う資材の優先配給と、事業の運営上組合債の全額承認とを容認せられることを地元民が要求しておる次第でございます。右請願趣旨紹介申し上げ、何とぞ御採択あらんことをお願いいたします。
  83. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  84. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 お話の通大利根用水は昭和九年に始めておりまして、まだ完成を見ておらぬのであります。その間いろいろな事情はございましたけれども、千葉縣のと申しますか、むしろ日本で有数の早害地帶である山武郡の早害が、大利根用水の完成によりまして、相当部分が恒久的に救済されるのでありまして、もう一歩というところまでいつております。從いまして私の方といたしましても、今年はその一部は注水を見るように、地元もそのつもりで非常に熱心におやりになつておられますし、まつその見透しもついております。と同時に一部分の方につきましても、急速に完成するようにでき得る限りの御援助を申し上げたいと考えております。
  85. 井上良次

    井上委員長 日程第四七は採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  86. 井上良次

    井上委員長 異議なければ採択いたすことに決しました。     —————————————
  87. 井上良次

    井上委員長 次は日程第一四、白岩町の耕地改良事業助成に関する請願圖司安正紹介日程第一五、蕨岡村の土地改良事業施行に関する請願圖司安正紹介日程第二九、鮭川村の土地改良事業施行請願圖司安正紹介日程第三十。酒田市の農道拡張工事費國庫補助請願圖司安正紹介日程第四二、最上郡の土地改良事業費國庫補助請願圖司安正紹介。以上議題に供します。圖司君。
  88. 圖司安正

    圖司安正君 本請願は山形縣の穀倉地帶ともいうべき酒田市、飽海郡及び最上郡に関する土地改良に関しての請願でございます。内閣はため池の築造であるとかあるいは用排水の改修であるとか、あるいは暗渠排水客土等の施行であるとか、あるいは灌漑用水の完成であるとか、そうとたことを含んでおるのでありまして、関係住民のきわめて熱烈なる意思を表明いたしたものでございます。一割増産が刻下の重要課題であり、しかも山形縣法ごとき、米産地として國家的にもきわめて重要性をもつところの地方におきましては、こうした土地改良は國家的に見て急速に施行していただかなければならぬ事柄であろうと存じます。しかるに、政府予算関係もございましようけれども、未だ手の届かないところが多いのでございまして、関係住民におきましては自分でできるだけのことはいたしておるのでございます。殊に昨年の大水害を受けましたあと、この酒田、飽海郡、それから最上郡は、山形縣での災害の中心地でございましたけれども、自分でやれるだけのことはやりまして、あとどうしてもやれないということだけを政府の救済を待つておるような事情にもございますので、そうした事情を御勘案の上、何とぞこの請願を御採択あらんことを切にお願い申し上げる次第でございます。
  89. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  90. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 ただいま圖司議員からお述べのありました通り、山形縣のごとき米産地でありまして、しかも單作地帶というふうな方面の土地改良、用排水事業というものにつきましては、こういつたような面から考えまして、できる限り重点的に事業施行してまいりたいと考えております。
  91. 井上良次

    井上委員長 日程一四、一五、二九、三十、四二は採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  92. 井上良次

    井上委員長 御異議なければ採択に決しました。     —————————————
  93. 井上良次

    井上委員長 次は日程第一一、鹿兒島縣耕地改良事業費國庫補助の請願的場金右衞門紹介日程第三二、靜岡縣土地改良事業費国庫補助請願、竹山願太郎君ほか一名紹介日程第五六、隼人町一帶の干拓事業施行請願的場金右衞門紹介、以上一括して坪井君に御説明を額います。
  94. 坪井亀藏

    ○坪井委員 紹介議員に代つて説明を申し上げます。  鹿兒島縣耕地改良事業費國庫補助に関する請願請願者鹿兒島縣議長有馬純、紹介議員的場金右衞門君。本請願要旨は、鹿兒島縣においては耕地改良五箇年計画を樹立して目下実施中であるが、その工事費は多大でとうてい縣財政ではその目的を達成することができないので、本縣の耕地改良事業に対して、昭和二十三年度予算にこれが國庫補助を計上されたいというのである。  ただいま趣旨を朗読した通りでありまして、二十三年度において國庫の補助を計上されまして、本事業の完成できるように格段の御配意を賜わりたいと存じます。  次に隼人町一帶の干拓事業施行に関する請願請願者鹿兒島縣姶良郡隼人町長福重米之助、ほか千百十六名、紹介議員的場金右衞門君。本請願の更旨は、鹿兒島縣姶良郡隼人町は飛行場設置による地方減退と、終戰後急に入口が増加したのとで、食糧の需給は困難の度を増し、町政上に幾多の難問題を生じつつある、ついては飛行場跡の復旧と、本町東南部の遠浅地区一帶の干拓事業とを施行されたいというのである。  ただいま朗読いたしました通り、この遠浅地区一帶を干拓いたしまして、この終戰後におけるところに人口問題並びに食糧問題の解決をするという趣旨にほかなりませんので、これが実現につきましてはこの趣意に副うように格段の御国慮を要望いたします。  次に靜岡縣の土利改良事業費國庫補助請願者靜岡縣知事小林武治外八百六十名、紹介議員竹山祐太郎、坪井亀藏本請願要旨は、靜岡縣土地改良事業昭和十八年以來数次にわたつて施行食糧増産に多大の貢献をしてきたが、なお今後に幾多の土地改良事業が山積しており、地元農民の要望も切なるものがあるので、昭和二十三年度において本縣の土地改良事業に対して特別なる國庫補助をされたいというのである。  ただいま朗読いたしました通りでありまして、靜岡縣土地改良事業昭和十八年以來、こ食糧増産のために大いに貢献してまいりましたが、なお今後幾多の土地改良事業が山積しておりますので、地元民はこれが完遂できるように要望しております。この要望実現のためには、どうしても縣の財政だけでは賄いでき得ませんので、どうしても國庫の特別補助を受けなければ完遂できません。昭和二十三年度におきまして國庫の特別補助を要請する次第であります。右請願紹介をいたします。
  95. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  96. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 鹿兒島縣土地改良の問題でございますが、これは目下土地改良一般に本年度は相当な事業をやりたいと考えまして予算を要求中であります。  それから隼人町附近の飛行場跡の復旧の問題は、現在手をつけて実施中なのであります。予算等の点で十分でなかつた点がございますが、これもできるだけ速やかにやるようにしたいと考えます。それからそれにつながります干拓地の問題は、これは現在研究中であります。  それから靜岡縣の問題につきましては、靜岡縣は大井、天龍の二大河川を控えておりまして、その関係土地改良事業、あるいは用排水改良事業というものが、現在非常に大きなものが行われております。なお今後行わるべきものが相当あるのでございまして、われわれの方といたしましては、目下具体的に技術研究をいたしております。
  97. 坪井亀藏

    ○坪井委員 ただいま開拓局長から、この請願内容につきまして詳しい説明をいただきまして、了承いたします。どうか特に靜岡縣の農地改良事業につきましては、御承知の通りに靜岡縣は富士、大井、天龍等の河川がありまして、相当府縣の財政においても支出いたしておるのでありますが、この場合において食糧増産のため、消費縣としての重要性から、思い切つた土地改良事業に対しては相当多額費用を縣においても計上しております。この機会において特に御配慮を願いまして、この耕地改良事業の目的完遂のためにぜひともできる限りの國庫助成をお願いいたしたい。特に私からもこの点を強くお願いをする次第であります。
  98. 井上良次

    井上委員長 日程一一、三一、五六は採択の上内閣に送付すべきものといたしたいと思います。御異議ありませんか。     〔「異議ない」と呼ぶ者あり〕
  99. 井上良次

    井上委員長 御異議なければ採択に決しました。     —————————————
  100. 井上良次

    井上委員長 次に日程第五一、五十沢村地内林道開設の請願文書表第一〇一号、紹介議員田中角榮君。
  101. 田中角榮

    田中角榮君 新潟縣南魚沼郡五十沢村地内林道開設工事に関する請願書を御紹介申し上げます。本村は御承知の通り上越線六日町から約二十二キロの所にある村でございまして、千古斧鉞を知らざるところのなら材地帶約七千五百町歩、並びにけやき材地帶六千五百町歩を有し、その開発により利用可能なる薪炭林は無数に存しており、かつ金鉱、鉄鉱マンガン鉱の潜在せる鉱脈も現在試掘いたしておるものが多数あるのであります。なおかつ温泉の掘鑿も可能なる所が非常に多いのでございまして、この林道開設工事をやつていただくことによりまして、現在までの長い間の未利用資源が非常にたくさん利用されるものと思うのであります。その意味におきましてぜひとも政府におかれまして実地を踏査されて、できるだけ早くこの林道を開設されんことを請願いたす次第であります。
  102. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  103. 大島義晴

    大島政府委員 ただいま請願になつております五十沢村地内林道開設の件は、御説明によりますと非常に多くの資源があるようでありまして、資源難に悩むわが國の現状といたしましてはこれは放任することができないのであります。速やかに係の者を派遣し、相当調査いたしまして、できるだけ御希望に副うようにいたしたいと考えております。
  104. 井上良次

    井上委員長 日程第五一は採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議がございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  105. 井上良次

    井上委員長 異議がなければ採択に決します。     —————————————
  106. 井上良次

    井上委員長 次の日程第四八上郷村の土地改良事業費國庫補助請願文書表第七三五号、紹介議員金野定吉君。日程第六三大高根開拓團開拓事業に関する請願文書表第七三三号、紹介議員海野三朗君。この両案を議題といたします。これは紹介議員に代つて成瀬君の説明を求めます。
  107. 成瀬喜五郎

    成瀬委員 最初に第七三五号でありますが、本請願要旨は、山形縣飽海郡上郷村は昭和二十二年の水害により幾多の増産施設が破壊され、現在應急的工事施行しつつあるが、恒久的工事の完成までは今後とも國庫の助成を得たい、ついては該村の土地改良事業費に対し引続き國庫補助をされたいというのであります。  次に大高根開拓團開拓事業に関する請願について御説明申し上げます。本請願要旨は、大高根開拓團は山形市西北部四十キロの地点に位置し、さきに分村事業を実施しつつあつたが、終戰後事情に逆轉により、反対に海外引揚者の受入計画を樹立し、昭和二十一年より開拓事業を実施しつつあつたところ、今回委託事業廃止令により、事業計画は変更のやむなきに至り、入植者の死活問題とまでなつている、ついては該事業を基本施設開拓事業となるようにされたいというのであります。  以上二件につきまして、それぞれ御審議の上、御採択あらんことをお願いする次第であります。
  108. 井上良次

    井上委員長 政府説明を求めます。
  109. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 大高根開拓團開拓事業に関する件につきましては、本年度から全國的に事業の方法を改めます。從來開拓者、すなわち入植者が労務者というような形で、労賃をもらつて開拓をしておつたのであります。それではむしろ主客顛倒でありまして、將來農家として安定していくむしろ主人公であるべき人が使われてやつておるというふうなことは、実際から申しましても、また観念的に申しましても、はなはだおもしろくないというので、入植者を主体にいたしまして、それに直接國から補助金を出しまして、開拓を進めてまいることにいたしたのであります。從いまして請願の御趣旨はよくわかりませんですが、ただいま申し上げましたような趣旨で、むしろ改善されるのでありまして、何を特殊な事情がありますれば、具体的に私どもの方で調べてみますが、ただいま伺いましたところでは、別段これによつて影響するところはないと考えます。  それから上郷村の土地改良事業費國庫補助の件でありますが、これは昨年の水害で破壊された場所と承知いたします。この点につきましては、災害復旧事業として完成するようにいたしたいと考えるのであります。
  110. 成瀬喜五郎

    成瀬委員 大高根開拓團関係につきましては、ただいま局長より簡單な説明がありましたが、本員はこれに対しまして、そのまま受け容れることは承服しがたいのであります。事業計画が変更せられたいということをもつて、かえつて開拓團の利益を増進するというような説明があつたように考えまするが、從來この村は分村計画事業として、おそらく昭和十八年以來、十箇年計画によつてなされたものであろうと思います。それが戰爭の失敗によりまして、海外引揚者を入植せしめるというようなことにもなつてきたのでありまして、さようなことによる事業計画が、どの程度この開拓團の生活を脅威いたしておるかということも愼重に考えなくちやなりません。從つてこの件のみならず、先ほどの保留された件につきまして、あるいは進捗状態につきまして、本委員会は特別調査團等の編成と相まちまして、十分地方民の要望にこたえるような一つの組織をつくつていただきたいということを、これはむしろ委員長にお願い申し上げまして、私の説明を終ります。
  111. 井上良次

    井上委員長 日程第四八は採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  112. 井上良次

    井上委員長 御異議なしと認めます。採択に決しました。日程六三はさらに愼重審議を要すると考えますので、さよう取計いたいと思います。      ————◇—————
  113. 井上良次

    井上委員長 次は日程第二八、岐阜縣土地改良事業及び旱害恒久対策費國庫補助請願岡村利右衞門君ほか一名紹介紹介議員を代表して永井勝次郎君より説明を願います。
  114. 永井勝次郎

    ○永井委員 請願趣旨岐阜縣下における旱害地区の土地改良を実行いたしまして、恒久的にこれらの問題を解決し、食糧増産に寄與したい。こういう趣旨であります。岐阜縣下における用水不足が三万一千町歩、排水不良が一万四千町歩耕地整理を要するものが一万余町歩あるのでありまして、これを改善することによつて、十数万石の増産が恒久的に確保し得られるわけであります。從つて急速にこれらの土地改良施行いたしまして、食糧増産の國家的要望に副いたいというのが縣下全農民の切望でありまして、これらのことを実行しますためには、できるだけ國費をもつてつていただきたいし、またその補助額もこれらの地区にある農民負担力の関係からいたしまして、補助額を相当に引上げて実行していただきたいというのであります。何とぞ愼重審議の上、御採択あらんことをお願いする次第であります。
  115. 大島義晴

    大島政府委員 ただいまの請願はきわめて食糧増産に関しましては重大な関係にありますので、速やかにこれが調査を遂げて、請願の御趣旨に副うように努力いたしたいと考えます。
  116. 井上良次

    井上委員長 日程第二八は採択の上、内閣に送付すべきものといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  117. 井上良次

    井上委員長 御異議がなければ採択に決します。
  118. 井上良次

    井上委員長 残余の日程はこれを延期いたします。なお次会は明後日午後一時より会議を開きたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時十八分散会