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1948-06-21 第2回国会 衆議院 通信委員会 第18号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月二十一日(月曜日)     午後一時四十六分開議  出席委員    委員長 土井 直作君    理事 白井 佐吉君 理事 重井 鹿治君       降旗 徳弥君    千賀 康治君       多田  勇君    宮幡  靖君       森  直治君    伊瀬幸太郎君       片島  港君    村尾 薩男君      生悦住貞太郎君    田島 房邦君       園田  直君    萩原 壽雄君       水野 實郎君    中野 寅吉君       林  百郎君  出席國務大臣         逓 信 大 臣 冨吉 榮二君  出席政府委員         法 制 長 官 佐藤 達夫君         逓信政務次官  五坪 茂雄君         逓信事務官   大野 勝三君          逓信事務官   小笠原光壽君          逓信事務官   中山 次郎君   委員外出席者    議員 川野 芳滿君 議員 織田 正信君    議員 成田 知巳君 議員 前田 種男君         專門調査員   吉田 弘苗君     ――――――――――――― 六月十九日  下田郵便局電話交換方式改善請願(勝間田  清一君紹介)(第一四六九号)  簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する請願原彪紹介)  (第一四九七号)  同(森三樹二君紹介)(第一四九八号)  同(三好竹勇紹介)(第一四九九号)  同(井谷正吉君外三名紹介)(第一五〇一号)  簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する請願  外一件(永井勝次郎紹介)(第一五〇二号)  簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する請願  (佐竹新市紹介)(第一五〇三号)  同(倉石忠雄紹介)(第一五二五号)  栃木縣郵便局舎建設並びに電話交換方式変更  の請願小平久雄君外一名紹介)(第一五三八  号)  簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する請願  外一件(小坂善太郎紹介)(第一五四二号)  同(小川半次紹介)(第一五四三号)  簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する請願  (植原悦二郎紹介)(第一五四四号)  簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する請願  外二十二件(椎熊三郎紹介)(第一五四五  号)  八向村大字升形特定郵便局設置請願(金野  定吉君紹介)(第一五四六号)  簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する請願  (田中角榮紹介)(第一五七二号)  簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する請願  外二件(苫米地英俊紹介)(第一五七三号) の審査を本委員会に付託された。 六月十九日  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外二件  (第七三七号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外九件  (第七五〇号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外五件  (第七五八号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外三件  (第七六七号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書(第七八〇号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外一件  (第七八九号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外四件  (第八〇六号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外一件  (第八一六  号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外三件(  第八一八号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外八件(  第八三一号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外九件(  第八四四号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外六件  (第八五二号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外四件  (第八五八号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外二件  (第八七七号)  簡易保險及び郵便年金積立金地方融通再開の  陳情書外五件(第  八七九号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  郵便法の一部を改正する法律案内閣提出)(  第三九号)  逓信職員訓練法案内閣提出)(第七〇号)  電信電話料金法案内閣提出)(第八四号)  郵便法等の一部を改正する法律案内閣提出)  (第八五号)   請願  一 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願深津玉一郎紹介)(第八五五号)  二 大野村に特定郵便局設置請願小枝一雄    君外一名紹介)(第八五七号)  三 鹿兒島放送局電力増強並びに二重放送施設    促進請願(上林山榮吉君紹介)(第八七    四号)  四 逓信高等学校及び逓信大学設置請願(片    島港君紹介)(第八九五号)  五 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願山本幸一紹介)(第九三一号)  六 同(岡野繁藏紹介)(第六九四号)  七 同(川野芳滿紹介)(第九六五号)  八 尾八重郵便局電話架設請願川野芳滿    君紹介)(第一〇二二号)  九 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願角田幸吉君外一名紹介)(第一一〇    〇号) 一〇 同(米田吉盛紹介)(第一一〇一号) 一一 同(前田郁紹介)(第一一一六号) 一二 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関す    する請願石田博英紹介)(第一一四二    号) 一三 同(亘四郎紹介)(第一一四三号) 一四 同(明禮輝三郎君外一名紹介)(第一一四    四号) 一五 同(松原一彦君外三名紹介)(第一一四五    号) 一六 同(井谷正吉君外三名紹介)(第一一四六    号) 一七 同(安東義良君外一名紹介)(第一一四七    号) 一八 高等逓信講習所存続請願重井鹿治君外    二名紹介)(第一一六二号) 一九 札幌普取逓信議習所存置請願片島港君    紹介)(第一一六三号) 二〇 十河村に特定郵便局設置請願成田知巳    君紹介)(第一一六四号) 二一 詑間町松崎特定郵便局設置請願成田    知巳紹介)(第一一六五号) 二二 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関す請    願(米田吉盛紹介)(第一一九二号) 二三 同(淺利三朗紹介)(第一一九三号) 二四 同(大野伴睦君外一名紹介)(第一一九四号) 二五 桐生郵便局電話交換方式改善促進請願    (椎熊三郎紹介)(第一二〇一号) 二六 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願成重光眞紹介)(第一二二七号) 二七 逓信職員訓練法案に関する請願赤松勇君    外二名紹介)(第一二三六号) 二八 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願河口陽一紹介)(第一二四一号) 二九 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願外一件(神山榮一紹介)(第一二四    二号) 三〇 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願外二件(福田繁芳紹介)(第一二四    三号) 三一 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願外一件(林百郎君紹介)(第一二四四    号) 三二 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願金光義邦君外二名紹介)(第一二四    六号) 三三 此花郵便局復興請願前田豊男紹介)    (第一二六四号) 三四 簡易生命保險法並びに郵便年金法に関する    請願成瀬喜五郎紹介)(第一二六六号) 三五 同(生越三郎紹介)(第一二六七号) 三六 同(高岡忠弘紹介)(第一二六八号) 三七 同(織田正信紹介)(第一二七六号) 三八 同(林百郎君紹介)(第一二七七号) 三九 同(坂東幸太郎紹介)(第一二七九号) 四〇 同(森三樹二君紹介)(第一二七九号) 四一 同(永井勝次郎紹介)(第一二八〇号) 四二 田部郵便局電話架設請願山本猛夫君    紹介)(第一二八三号)      ――――◇―――――
  2. 土井直作

    土井委員長 これより会議を開きます。  郵便法の一部を改正する法律案内閣提出、第三九号、逓信職員訓練法案内閣提出、第七〇号、電信電話料金法案内閣提出、第八四号、郵便法等の一部を改正する法律案内閣提出、第八五号、及び請願第一より第四二を一括上程して審議に入ることにいたします。  まず請願を審査いたします。日提第一、第五ないし第七、第九ないし第一七、第二二ないし第二四、第二六、第二八ないし第三二及び第三四ないし第四二の合計三十一の各請願は同一趣旨でありますから、一括して議題といたします。まず紹介議員説明を求めます。林百郎君。
  3. 林百郎

    ○林(百)委員 それでは私がまとめまして紹介いたしたいと思います。簡易生命保險並びに郵便年金積立金運営の点でありますが、これが昭和二十年の十一月以降は簡易生命保險並びに郵便年金積立金地方資金融通が停止されていたのであります。從來はこの簡易生命保險並びに郵便年金積立金逓信省の独自の判断によりまして、公共團体あるいは地方團体貸付あるいは地方債証券を買上げなどしておりまして、非常に地方民関心をもたれて、また逓信事業がこの簡易生命保險並びに郵便年金積立金地方貸付によりまして、地方民から非常に愛好され、いわゆる愛される逓信事業の大きな筋金になつていたのであります。ところがそれが戰爭後のいろいろな事情で一時停止されているのであります。本年度新規ですら大体十億円の積立金があるだろうということになつている。これをかりに七分にまわしましても七千万円、今年だけでも七千万円の運営の利潤がはいることになりますし、また十億の金の貸付によつて逓信事業地方民との結びつきということが出てきます。それから一つは簡易生命保險並びに郵便年金に從事しておる從業員勤労意欲というようなものも非常に高まるのであります。逓信畑の從業事が非常に苦労して簡易生命保險、あるいは郵便年金割当が來て、その割当額だけを募集しても、その得た金が逓信事業運営に任せられずして、大藏省預金部へ行きまして、大藏省預金部市中銀行へまわすか、あるいは金融資本の方へまわすか、それは大藏省預金部の扱いだと思いますが、そういう方面に行つてしまう、自分が非常に苦労してせつかく集めた簡易生命保險郵便年金積立金が人様に使われてしますということは、從業員勤労意欲から言つても非常に悲しむべき現状であつて勤労意欲が出てこないと思うのであります。從來地方逓信事業が非常に地方民と密接につながり逓信事業が愛好されておつた大きな理由は、この保險並びに郵便年金積立金地方に融資されていたという点で非常に大きな血のつながりがあつたのであります。たとえば地方郵便局長なども融資の権限があるために地方民と大きなつながりがあり、また地方に対するにらみもきき、重きをなしておつたのであります。ところがこれがないということになりますと、地方郵便局長などもどうも警察署長、あるいは駅長などと比べて、忌憚のないことを言いますと、格が一段下のようなことになりますが、宴会の席へ出てもまず署長さん、それから駅長さん、最後に局長さんということになつておるのであります。こういう点を見ても、やはり簡易生命保險郵便年金積立金逓信省運営するということがぜひ必要だと思うのであります。こうしておきますと、たとえば電話局局舎だとか、工事関係局舎だとか、あるいは郵便局長官舎、あるいは從業員官舎を建てるような場合、民間寄附を仰ぎたいというような場合には、民間人たちもまた心よく寄附をするというようなわけで、もちつもたれつ非常によかつたのであります。ところがこれを大藏省預金部へもつていくということについては、とびに油揚をさらわれたような感じで、どうもわれわれ逓信事業関心をもつておる者にとつては、実に遺憾千万な次第なのであります。お聞きすると、大藏省預金部の方で何か難色があるようでありますが、これはぜひ逓信省へもう一度運営を取りもとしてもらいまして、逓信省名実とも地方においても有益な仕事をし、重要な仕事をしておるということを、民間人たち関心をもつてもらうようにいたしたいと思います。いろいろ困難な事情はあると思いますけれども、ぜひこれを実現していただくように、また地方民からも非常に要望があるのでありまして、さらに私たち談会のたびに地方民からこの要望なり、請願なりを聽き、あるいは中央への働きなりをしまして、逓信省が再びこれを復帰することの助けにしたいとわれわれは思つております。ですからどうか、官民こそつて再びこの生命保險郵便年金積立金逓信省運営に復帰させることに努力願いたいということを思いまして、私も請願紹介人になつておるのであります。私一人の分だけでも四つか、五つの市町村長からこの請願が來ておるのであります。全國的に言えば非常に大きな数に將來発展すると思います。そうすると逓信省の方も後援者が出てきまして、仕事もやりいいと思いますから、今日は四十件か、そこらでありますが、將來は全國的な運動にしたいとわれわれは考えておるのであります。そこで逓信事業公共性ということにもなります。それからあまり役得もないような郵便局長もこういうことにより、地方で奉仕することによつて地方民に対して重きをなす途も開けていくと思いますから、そういう意味でぜひこれを促進していただきたいということを請願する次第であります。以上簡單紹介いたしておきます。
  4. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 ただいまの請願の御趣旨はまことにごもつともでありますので、逓信省といたしましても、何とかしてさようにいたしたいと努力をいたしております。簡易保險及び郵便年金積立金は現在総額九十七億円の巨額に達しております。その運用に当りましては、國民経済生活の安定と、社会福祉増進とを目的とする簡易保險、それから郵便年金、この両事業の使命と、加入者大衆の拠出した零細な資金の集積でありまするこの積立金の本質とに関しまして、またさらに本事業を創設いたしました当時の國会における積立金運用方針に関する國会側要望及びこれに対する政府答弁内容等に鑑みまして、資金地方に還元し、地方公共の利益の増進を企図することを運用の第一義といたしまして、地方公共團体に対する証書貸付地方債証券購入引受等方法によりまして一般市場金利よりもはるかに低利に地方公共事業資金の供給に從來努力してまいつてきておつたのであります。しかるに昭和二十一年一月関係筋の指令によりまして、簡易保險郵便年金積立金逓信省における新規運用は、契約者に対する小口の貸付のほか全面的に停止されてしまいました。資金はことごとく大藏省預金部に預け入れることを命ぜられて今日に至つているのであります。しかしながら本來生命保險事業におきましては、事業経営保險資産運用とは一体不可分でありまして、事業経営者が死乏率、事業費等事業経営上の要素と資金の利廻りとを緊密に関連せしめて、資金の直接運用をいたさぬ限り、保險事業上の円滑な運営は困難であります。また殊に簡易保險郵便年金事業におきましては、積立金逓信省が直接加入者階級福祉増進のために運用することが本事業創設一大眼目であつたのであります。またさらに簡易保險郵便年金事業の現在直面している契約危機を打開するためには、積立金の直接投資、それによる運用收益の増加が絶対必要であることは申すまでもありません。從つてまた本事業経営危機の打開には、新契約大量獲得が必要なのでありますけれども、逓信省における積立金運用権のなくなつたということは、今もお話がありましたように、從業員勤労意欲の低下を招きまして、事業成績の向上を期待し得ない状態であります。また一方資金地方還元が、公共團体簡保年金契約募集に関する協力を招きまして、わが國簡易保險事業世界無比普及発達を見たのであります。さきの大戰中強行されました財政金融緊急措置によつて一切の資金大藏省預金部へ集中津川せしめた際においても、なお地方公共團体に対する貸付逓信省の手へ残される理由であつたのであります。さらに地方財政は目下空前の危機に直面いたしておりまするし、その救済、建直しが現下國政上大問題となつておることは、もうすでによく御承知の通りであります。その対策として簡易保險郵便年金積立金地方資金融通再開が各地方から熱烈に要望されておる次第でありまして、地方公共團体があげて簡易保險年金積立金運用再開要望しております。今回の國会に対する請願もその現われと思われるのであります。本省といたしましては、もちろんこの請願趣旨に副いまして、積立金運用再開促進を強力に関係筋に懇請せんとするものでありまするが、どうかこうした関係でありまするから、各位におかれましても、これが実現するように何分の御協力、御高配を賜わりたいと切にお願いする次第であります。
  5. 土井直作

    土井委員長 これに対して別に質疑はありませんか。——なければ次に移ります。
  6. 土井直作

    土井委員長 次に日程第二、大野村に特定郵便局設置請願文書表第八五七号、小枝一雄外一名紹介紹介議員が見えておりませんから、重井委員から御説明を願います。
  7. 重井鹿治

    重井委員 この請願岡山縣苫田大野村長金田馨君外二十名の請願でございます。請願要旨は、岡山縣苫田大野村は、近時復員、引揚、疎開等のため人口激増し、郵便事務は急激に増加しつつあるが、その郵便事務は一里も離れた小田局で取扱つているので、その不便ははなはだしい、ついては該村に特定郵便局設置されたいというのであります。
  8. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御所見をお伺いいたします。
  9. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 大野村に特定郵便局設置しくれという請願でありますが、よく状況調査いたしてみまするのに、既設郵便局との距離及びその関係範囲があまり大きくありませんので、早急に設置することは困難ではないかと思われます。また私どもの方ではそれじやできぬようだつた請願局を置いてくれというお話もあるかのようでありますけれども、この請願局の問題は、昭和十九年六月以降一切受け付けていないことになつております。さよう御了承願います。
  10. 土井直作

    土井委員長 別に質疑はございませんか。——ないようでありますから次に移ります。
  11. 土井直作

    土井委員長 次に日程第八、尾八重郵便局電話架設請願文書表第一〇二二号、川崎芳滿紹介紹介議員の御説明を願います。
  12. 川野芳滿

    川野芳滿君 尾八重局電話架設についての請願でございますが、宮崎縣東米良村という所は、東西二十八キロメートル、南北十四キロメートル、面積十三万里という、まことに廣大なる村でございます。この東米良村は森林地帶でございまして、山産物あるいはしいたけその他の非常に重要な産物があるわけであります。しかるに電話架設がないために非常に不便を感じておりますので、ぜひひとつこの東米良村の尾八重電話架設していただきたいというのが本請願趣旨であります。詳細は請願書で出しておりますので、説明を省略いたしまするが、ぜひひとつ近い機会にこの尾八重局電話架設していただきたい、こういう請願をいたす次第であります。
  13. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御所見を伺います。
  14. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 尾八重局電話架設の御請願でありますが、既設当局からは二十八キロ余あります。そうしてこの尾八重局電話架設するということは、交通上からも産業上からもまことにその必要が痛感されるのでありますけれども、距離が非常に遠いので、電線、電柱、その他の資材がずいぶんかかるようであります。係の方の調査によりますると、工事費がおよそ七十万円余もかかるようでありますので、必要は十分に認められておりますが、今年実施するということはちつと困難であろうと思いますけれども、予算並びに資材割当状況によりまして、あるいは來年度あたりにおいて実施できるのではないかと考えております。
  15. 川野芳滿

    川野芳滿君 ただいまの御説明によりますると、費用が非常にかさむというので、遺憾ながら本年はできないというような御説明があつたようであります。しかし費用の点になりますると、村においてもある程度負担はいたしてもよいと考えます。それでぜひひとつ早めに御調査願つて政府の方で地方負担をいくら出せというお話でもあるならば、地元において相当な熱意をもつておりますので、でき得べくんば調査だけでも早い機会にお願いいたしたいのであります。
  16. 土井直作

    土井委員長 別に質疑もないようでありますから次に移ります。     —————————————
  17. 土井直作

    土井委員長 次に日程第三、鹿兒島放送局電力増強並びに二重放送施設促進請願文書表第八七四号、紹介議員が見えませんから、重井君から説明を願います。
  18. 重井鹿治

    重井委員 この請願鹿兒島縣会議長有馬純氏からであります。本請願要旨は、鹿兒島放送局放送用電力は五百ワツトに過ぎずして、電波強度がきわめて弱いために郡部分面における放送聽取が困難である。これは氣象予報等による海上船舶災害防除のためにも、十キロワツト放送設備完成実現要望し、また熊本中央放送局の遊休施設充当して、二重放送の実施をはかられたいというのであります。
  19. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御所見を伺います。
  20. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 ただいまの請願の鹿兒島放送局の放送電力を増加することと、二重放送を実施することは、あの地方といたしましてはまことにごもつともであつて必要性が痛感されるのでありますが、しかし計画を立てつつありますけれども、御承知放送協会の財政的な方面と、そうしたことの全國的な計画の立場から考えまして、いまただちにそれを実現することは困難のようでありますけれども、大体の計画といたしましては、昭和二十六年度内には着工完成するのではないかと考えております。
  21. 土井直作

    土井委員長 別に質疑はありませんか。——ないようでありますから次に移ります。     —————————————
  22. 土井直作

    土井委員長 次に日程第四、逓信高等学校及び逓信大学設置請願文書表第八九五号片島港君紹介紹介議員の御説明を願います。
  23. 片島港

    片島委員 詳細は請願書にありますので、簡單紹介の御説明を申し上げます。逓信部内に職を奉ずる從業員学歴程度を見ますと、從來高等学校程度以上の学歴を有する者は一・五%、中学校卒業程度以上の教育を有する者が二九%、義務教育終了程度、及びそれ以下の者が六九・五%という比率になつております。從來これらの非常に教養の低い、学歴の低い從業員に対して、地方普通逓信講習所中央高等逓信講習所設置して教育しておつたのでありますが、今般学制の改革に伴いまして、一般中等学校が新制の高等学校に切り替えられ、また專門学校の制度がなくなつたわけであります。現在の普通逓信講習所中等学校卒業程度資格を認められ、高等逓信講習所專門学校程度資格を認められておるのであります。それでこの際設備なども現在の高等逓信講習所及び普通逓信講習所の現設備によつて十分間に合うものと考えますので、この際地方逓信講習所逓信高等学校高等逓信講習所逓信大学というように、新学制に則り設置してもらいたいというのが本請願趣旨であります。
  24. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局所見をお伺いします。
  25. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 逓信大学逓信高等学校設置の問題は考えられ得ることではありますけれども、御承知のように逓信職員訓練法によりまして、文部省系統普通教育を完了した者を逓信職員として採用し、必要な技術を授けることにいたしたいと思つておるのであります。お話大学あるいは高等程度教育を授けるということにつきましては、委託訓練方法によつて大学なりあるいは專門学校その他の研究機関に委嘱いたしまして、訓練を施していただきたい、かように考えておるのであります。しかし必ずしもそれで十分とは考えられぬと思います。さきにもお話がありましたように逓信從業員教育程度、技能の程度は、決して満足すべきものではありませんので、もつもつと向上させる必要があると思います。從つて將來においては請願趣旨は十分研究していきたい、そうしてその必要があるならば設置するように考慮いたしたい、かように考えておる次第であります。
  26. 土井直作

    土井委員長 別に御質疑ございませんか。——質疑がなければ次に移ります。     —————————————
  27. 土井直作

    土井委員長 次に先ほど日程第一から日程第四二までの間一括上程されました請願中、第一二七六号の紹介議員織田議員が見えておりまして、発言をしたいということでありますから、これをお許しいたします。
  28. 織田正信

    織田正信君 先ほど林委員から説明はあつたのでありますが、簡易保險及び郵便年金積立金地方融資再開についての請願であります。簡單に申し上げますが、地方公共團体事業資金は、從來大藏省預金部簡易保險及び郵便年金積立金から資金の適正な地方還元方法として多額の融資をしておつたものであります。しかし二十一年度より簡易保險及び郵便年金積立金の、地方資金としての融通が禁止せられ、預金部資金についても相当な制限を受け、なおかつ現金融情勢が、一般金融機関から借り入れるのもなつたく不可能の状態であり、地方資金の消化、地方財政の円滑なる運営に多大の支障を來しつつある実情でありますので、速やかに逓信省所轄の簡易保險年金積立金地方融通を再開せしめ、これにより遊休資金の吸收、貯蓄の奬励を積極化し、ひいては事業收益も増進し、もつて國家財源の増加を來し、現下の金融政策に好結果を見るものと思うのであります。この際簡易保險年金積立金運用事務再開方に特別の御配慮を煩わしたいと思つて請願している次第であります。     —————————————
  29. 土井直作

    土井委員長 それでは日程一八、高等逓信講習所存続請願文書表第一一六二号、重井鹿治君ほか二名紹介紹介議員の御説明を願います。
  30. 重井鹿治

    重井委員 本請願者は東京都北多摩郡東村山町逓信同窓会代表近藤儀一氏からの請願でございます。その理由は、通信事業は國の独占企業であり、かつその性質上專門的知識技能を必要とする関係上、逓信省では明治二十二年つとに職員の最高養成機関として郵便電信学校を設置し、近年高等逓信講習所と改称して現在に至つたものでありまして、その間部内に送られた約一万名に及ぶ卒業生は、斯業の中堅職員ないし幹部要員として活躍しておるのであります。しかるところ、最近通信会計の赤字その他の理由により、高等逓信講習所を廃止し、普通逓信講習所のみを存続せしめる議が起り、数十万の青年職員に前途の光明を失わしめるとともに、斯業の発達に暗影を投げしめるものとして、反対の声強きものがあつたのでありますが、いよいよ近く第二回國会に提出せられる逓信職員訓練法案の実施を契機として、これが廃止は具体化されんとしておるのであります。  私どもは日本再建の途上、斯業は今後ますます科学的、能率的運営を必要とし、從つていよいよ高度な專門的養成機関を必要とする事実に鑑み、高等逓信講習所はこれを存続せしめるのはもちろん、新情勢に対應した適切な拡充整備をはかることが緊要であり、かつ他の鉄道事業ないし警察行政における養成機関の趨勢にも照應し得るものと確信するのであります。  願わくば本問題の重要性を御賢察あつて高等逓信講習所の存続並びに改善整備を実現せしめられるよう、請願する次第であります。
  31. 土井直作

    土井委員長 次に政府委員の御所見を伺います。
  32. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 請願の御趣旨はよくわかりました。そういうことの必要も感ぜられます。しかし目下訓練法の機構、内容等について鋭意檢討中でありますので、その結論を得ました上に、高度な技術訓練のできるような施設も考えていきたい、かように存じております。
  33. 土井直作

    土井委員長 別に御質疑はありませんか。——なければ次に移ります。     —————————————
  34. 土井直作

    土井委員長 次に日程第二〇、十河村に特定郵便局設置請願文書表第一一六四号、成田知巳紹介紹介議員の御説明を願います。
  35. 成田知巳

    成田知巳君 請願の目的は香川縣の木田郡十河村に特定郵便局設置をお願いしたいということであります。請願理由でございますが、この十河村というのは高松市から約十三キロの東南でありまして、米麦を中心にした農村地帶でございます。東の方に平井町というのがございます。西の方に川島町というのがございますが、古くからその十河村に郵便局設置したいという意向が地元に非常に強かつたのでございますが、今日まで実現ができなかつた次第であります。しかしながら十河村の地理的な環境からいきまして、この村は非常に南北に長くて、しかも隣の川島と平井には約三キロずつ離れております。村の両端からいきますと六キロ以上も里程があるということになつておりますので、最近戰災、引揚者等によりまして非常に人口も増加しておりまして、約四千三百ばかりの人口をもつております。通信、貯蓄の便宜のためにぜひとも特定郵便局を本村に設置していただきたいという請願でございますから、どうか滿場一致御採択を願いたいと存じます。
  36. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御説明を伺います。
  37. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 十河村に特定郵便局設置せよという御請願でありますが、十河村の役場附近に設置すると仮定いたしますと、その地域とする戸数はそうたくさんないようでありますし、現在の川島局には一・六キロ余りしかありませんので、急に設置するということはちよつと困難なようでありますが、御了承を願いたい。
  38. 成田知巳

    成田知巳君 法定の最小限度の規格に合わないのでございましようか。
  39. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 こちらの方で調査いたしましたところによりますと、戸数が大体四百五十戸余りであります。そうして川島局への距離が一・六キロであります。戸数の方は四百五十戸あればいいと思ますけれども、川島局への距離が短かい。普通の標準としては二キロ以上ということになつております。そういう点もありますので、急速にはちよつと困難ではないかと考えます。
  40. 土井直作

    土井委員長 別に質疑はありませんか。——なければ次に移ります。     —————————————
  41. 土井直作

    土井委員長 次に日程第二一、詑間町松崎特定郵便局設置請願文書表第一一六五号成田知巳紹介紹介議員の御説明を願います。
  42. 成田知巳

    成田知巳君 本件も同様に香川縣の三豊郡詑間町松崎という所に特定郵便局設置していただきたいという請願であります。理由といたしましては、この詑間町というのは戰時中は海軍航空隊の基地でありました。現在進駐軍の保養地として利用されております。また近く新制大学——多分法学部と思いますが、設置されるというような地帯でございまして、非常に発展の一途をたどりつつあるのでありますが、戸数は二千百三十六戸、人口といたしまして一万二千を擁しておりまして、三豊郡第二の人口稠密地帯なのであります。この設置要望しております松崎という所は、戸数五百七十戸、人口二千七百人ありまして、詑間町の中心部をなしております。この地に位置しておりますところの予讚線の詑間駅は、單に詑間町だけでなしに、附近の仁尾町、大見村、吉津村、下高瀬村等各村の陸上の交通の中心をなしておりまして、これら町村から詑間駅に乗降する客は非常に多く、三千五百人というような状況であります。しかるにこの駅を中心といたしまして設置されておりますところの郵便局は、須田局四・三キロ、蟻の首局一・五キロ、大見局二・四キロ、吉津局二・七キロというように、松崎から見ますと遠隔の地にありまして、ぜひともこの松崎に特定郵便局設置していただきたいというのが地元の要望なのであります。ただいま十河村の問題につきましては、里程で困難だというような御意見でありましたが、この松崎につきましては事前に調べていただきましたところ、最低限度の條件には合致しておるという話でございますから、その点ひとつおくみとりくださいまして、ぜひとも当委員会におきましても滿場一致御賛成を願いたいと思ます。
  43. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御所見を伺います。
  44. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 ただいまの御請願でありますが、こちらの方の調査によりますと、駅附近に局を設けるといたしますと、既設の局までは一・四キロで距離で非常に短かい。それからこの附近の戸数を合わせますと、三百八十七戸くらいしかないようでありますし、標準といたしましては二キロ以上、四百戸以上というようなことになつておりますので、そうした関係上、今ただちにということはちよつと困難じやないかと思ます。
  45. 成田知巳

    成田知巳君 一・四キロというのはどの局に対してでございますか。
  46. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 蟻の首局でございます。
  47. 土井直作

    土井委員長 別に御質疑がないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  48. 土井直作

    土井委員長 次に日程第三三、此花郵便局復興請願文書表第一二六四号、前田種男紹介紹介議員説明を願います。
  49. 前田種男

    前田種男君 簡單要旨説明したします。大阪市此花区は皆さん御承知のように大阪市内におけるところの工地地帯の中心地でございます。しかも大阪における大工場が密集しておる所で、この工場がすべて賠償工場の指定を逃れまして今日復興にいそしんでおるわけでございます、区所の人口は三、四万でございますが、この工場を中心にして毎日働いております勤労大衆は十万以上を算えるという地区でございます。戰災のために郵便局が焼失したしまして、そのために非常な不便ら來しておるわけであります。ぜひ此花郵便局の復興を熱望したします。しかも地元の大阪逓信局が、昨年來この重要性を認めて、本省にそれぞれ申請してきておるはずでございます。この機会にぜひ皆さん方の御協力を願いまして、此花郵便局が復興できますように本請願を提出した次第でございます。要旨の内容は請願文書に盛られてありますから説明を省略いたします。  ただ一言つけ加えておきますことは、ちようど地区的に場所の非常によい所に財産税の物納の関係で今日土地を税務署が取上げておる地区がございます。この地区を税務署から逓信省で買受けることができますならば、割合に安く手に入るはずでありますから、この土地を放しては郵便局設置の土地も容易にみつからぬのじやないかというような、最近の情勢でございます。遅ればば遅れるほど大阪のような所は地價が上つてまいりますので、この際逓信当局がこの土地をさいわいに手に入れることができますならば、同郵便局の復興も早く進むと考えておりますので、われわれ地元としては、各会社あげて郵便局復興のために当局協力したいという熱意をもつておりますので、どうぞその意をおくみとりくださいまして、本請願を御採択くださらんことを切にお願いいたしまして、要旨説明に代えます。
  50. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御所見せ伺います。
  51. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 此花郵便局を復活することは最も必要なことだと考えます。そこで大体本省として計画を立てて予算にも盛つてみたけれども、いろいろ他との振合い等もありまして、実は予算を削除されたのであります。復活すると申しましても局舎を新築しなければなりません。しかるにその予算を削除されました今、ただちに設置する運びには至りませんけれども、今もお話にありますように、適正な土地があるようでありますから、この点はひとつ本省といたしましても十分研究をいたしたい、かように考えております。
  52. 土井直作

    土井委員長 別に御質疑ありませんか。——なければ次に移ります。     —————————————
  53. 土井直作

    土井委員長 次に日程第一九、札幌普通逓信講習所存置の請願文書表第一一六三号、片島港君紹介紹介議員の御説明を願います。
  54. 片島港

    片島委員 札幌普通逓信講習所存置についての請願でございますが、札幌普通逓信講習所は明治二十一年以來今日まで続いておるわけであります。このたびの、ただいま本委員会で審議を行つております逓信職員訓練法案提出を機会に、この札幌普通逓信講習所を廃止するということが傳えられておるのでありますが、北海道の特殊情勢というものを十分に御考慮くださいまして、特に札幌普通逓信講習所が廃止になれば、おそらく職場訓練以外のものは仙台あたりにもつてきて養成せられるのではないかというふうに考えるのでありますが、そういうことになりましたならば、北海道の逓信從業員の確保、あるいは質の向上ということはとうてい望み得ないと思うのであります。この請願は北海道知事、札幌市長、あるいは北海道経営者協会委員長、北海道地方労働委員会の会長といつたような官民労資あらゆる團体が存続を要望しておるのでありますので、本委員会においてもどうぞこの趣旨をおくみとりくださいまして、御採択あらんことをお願いいたす次第でございます。
  55. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御所見をお伺いします。
  56. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 札幌普通逓信講習所を存続せよということでありますが、これはただいま御審議を願つております訓練法が通過いたしました際には、その訓練所をどこに置くかという設置場内については大いに考慮いたしております。しかし北海道という所は特殊的な関係もありますので、そうしたような問題については、できるだけ無理のないように計画を進めていきたい、かように存じておりますから御承知を願います。
  57. 片島港

    片島委員 無理のないようにというお話でございますが、訓練所を置かれるような場合には、やはり北海道の方にも一つは置くように努力をするというような趣旨に受け取つてよろしゆうございますか。
  58. 土井直作

    土井委員長 別に御質疑ありませんか。——なければ次に移ります。     —————————————
  59. 土井直作

    土井委員長 次に日程第二五、桐生郵便局電話を交換方式改善促進請願文書表第一二〇一号、椎熊三郎紹介——紹介議員が見えておりませんから、重井委員から御説明を願います。
  60. 重井鹿治

    重井委員 本請願は桐生市長前原一治、桐生商工会議所会頭境野清雄その他四名からの請願でございます。請願要旨桐生郵便局における電話交換方式を共電式を自動式に改式をしてもらいたいというのであります。これは前國会におきまして、すでに採択になつたのでありますが、予算の関係上今日まだ実現をしておらないのであります。從つて現在の桐生市は繊維工業その他関東地方における最も産業地帶でありますので、一日も早く自動式に改式を請願する次第でございます。
  61. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御所見を伺います。
  62. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 桐生局の電話方式を自動式にかえてくれという御請願でありますが、もともと自動式でやつてつたのでありますけれども、御承知のように戰時中大都市にそれをもつていく必要がありましたので、取去られてしまつたのであります。逓信省といたしましては一日も早く桐生の都市の状況から考えま島前、自動式に改良したいと考えておるのであります。現に二十三年度の予算にも計上したのでありますけれども、不幸にして予算を削除されました。來年度は実現するように大いに努力したいと考えております。
  63. 土井直作

    土井委員長 別に御質疑ありませんか。——なければ次に移ります。     —————————————
  64. 土井直作

    土井委員長 次に日程第二七、逓信職員訓練法案に関する請願文書表第一二三六号、赤松勇君ほか二名紹介——紹介議員が見えておりませんから重井委員より御説明を願います。
  65. 重井鹿治

    重井委員 本請願は愛知縣愛知郡鳴海町藥師山全逓信從業員組合名古屋逓信講習所支部高橋芳道君ほか二千五百名の請願でございます。これはすでに逓信職員訓練法が本國会に提出されております時に、それに対しましていろいろ本委員会におきましてもすでに論議いたされておりますが、その論議の結果によりまして、もしこの法案が通過さるといたしましても、その場合は修正としての意見があるのでございます。  一、逓信職員教育は講習所において行うこと。二、業務の遂行上直接必要なる專門的学科目以外に事業能率増進並びに人格の陶冶に必要と認められる学科目を修得せしむること。三、逓信職員のうち職業教育を欲する者に対して所要の課程を習得せしむること。四、逓信講習所は逓信局の管轄区域毎に一箇所設置し必要に應じ支所分室を設すること。  右が請願要旨でございます。
  66. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御所見をお伺いいたします。
  67. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 ただいまの請願の問題でありますが、目下御審議を願つておりまする逓信職員訓練法案が通過いたしますると、一般の國民教育程度の高くなつたものを逓信從業員として採用して、それに專門の必要な技能を授けるのでありまするから、まず大体それで今のところ逓信從業員の養成ができると確信をいたしておるのであります。人格の陶冶であるとか、いろいろそうした普通学科に関係する問題は、これはもちろん必要ではあるけれども、一應そういうことの完成したものを從業員として採用して、それに專門的な技能訓練をする、こういうわけでありますからどうかその点を御了承願いたいと思います。
  68. 土井直作

    土井委員長 別に御質疑ありませんか。——別に質疑がないようでありますが、ただいままで上程されました請願第一号から第四二号に至る請願の件は、いずれもきわめて重要な事項でありますので、これの可否は他日に讓りたいと思います。     —————————————
  69. 土井直作

    土井委員長 なお政府から、前会審査の請願説明について修正の申出がありますから、これを許します。中山政府委員
  70. 中山次郎

    ○中山(次)政府委員 先般この通信委員会で御審議いただきました請願のうち、愛媛縣の奥南村に公衆電話架設する請願に対する私どもの答弁でございますが、まことに恐縮でございますが、請願趣旨を取違えて御答弁をいたしておりますので、この際訂正さしていただきたいと思います。それは奥南村の公衆電話というふうに言つておられたので、いわゆる公衆電話かと思つたのでありますが、よく調べてみますと、公衆電話ではなしに、むしろ普通の加入電話架設してほしいというような御趣旨なのでございます。從つて調べました結果、この村に加入電話を希望しておられる方が、現在約七名ほどおられるのでありますが、この村は現在の局から非常に遠距離にありまして、約二十キロも離れておりますので、設備なり資材関係に非常に多額の費用、物件を要しますので、ちよつと急速には現在の通信事業の現状においては、御期待に副い得ないのでありまして、今年度にはむずかしいと思いますが、なるべく急速に実現したいと努力する考えでおります。
  71. 土井直作

    土井委員長 別にこれに対して御質疑はありませんね。——なければ次に移ります。     —————————————
  72. 土井直作

    土井委員長 それでは先ほどの日程にもどりまして質疑を行います。質疑の申入れがありますからこれを許します。重井委員
  73. 重井鹿治

    重井委員 郵便法の一部を改正する法律案についてお尋ねいたしたいのであります。  この郵便法の一部を改正する法律案というのは「郵便法の一部を次のように改正する。第十三條に次の一項を加える。外國郵便に関する料金及び損害賠償金は、昭和二十二年法律第三十四号財政法第三條の規定にかかわらず、條約に規定する料金及び損害賠償金額を超えない範囲において、内閣総理大臣及び逓信大臣が、命令でこれを定める」こうあるのでございますが、私のいろいろ研究したところによりますと、この「昭和二十二年法律第三十四号財政法第三條の規定にかかわらず」、これだけを削除すべきではないかと思うのであります。それは財政法第三條には、料金に関する事項については規定があるが、損害賠償金額については規定するところがないのであります。なおその理由といたしましては、新法たる郵便法の一部改正法律は、旧法たる財政法に優先するのであります。なお財政法には「料金等は法律に基いて定める」とあり、法律でもつて直接定めるとないのでありますから、本法は財政法を排除するのではなくて、これに準拠する法律である。こういう理由によつて昭和二十二年法律第三十四号財政法第三條の規定にかかわらず」、これを削除すぼきではないか。これに対する当局の御答弁を伺いたいと思います。
  74. 佐藤達夫

    ○佐藤(達)政府委員 ごもつともなお尋ねと拜承いたします。考え方によりましてはまさに御指摘の通りに、この財「政法第三條の規定にかかわらず」という言葉がありませんでも同じ結果になるものと、これは理屈はそうなると思います。ただわれわれの立案に際してこの法案のみではございませんが、とつておりますのは、例の先回成立させていただきました財政法第三條の特例に関する法律というものがございます。いわばただいまの郵便法の一部を改正する法律案は、あの第三條の特例の法律案と並んでの一種の特例法になるのであります。その意味において、やはりその趣旨を何かはつきりうたつた方がよかろうということで、この文句を入れておるわけであります。そこで第二に御指摘のように、損害賠償金額という事柄は三條の問題ではないではないかという、今度は御批判が出てくるのであります。この点はまさに御批判の通りと申し上げた方が端的であり、卒直であろうと思いますが、この郵便に関する料金及び損害賠償金額は、及びで一緒につないでおります。こういう場合はほかにもたくさんあります。もつとたくさんいろいろな事柄を一括してつないで書きまして、そうして何とかの條文の規定にかかわらずという文字をその下に入れておる例が相当あるのであります。その場合におきましても、精密にその列挙されておる事柄を檢討してみますと、実際はかかわらずと言つておるこの條文に何ら関係ない事柄がはいつておる例がたくさんございまして、われわれとしては、その点は適用上何ら差異がない。あるいはまだ間違いを生ずることもないということであれば、そういう書き方をしておつても差支えないではないかという態度を持しておるのであります。ただいまの法律案が、たまたま及びでつないでおるのがただ二つでありましたために、一つ明瞭にかかわらずがあるではないかというお感じをおもちになるのはごもつともでありまして、何ら理論上の弊害はございませんけれども、立法のしかたとしては非常に上手とは言えないではないかという御批判があればやむを得ない。非常に上手な立法方法とも考えられません。しかし適用上何ら支障のないことと考えておる次第であります。
  75. 重井鹿治

    重井委員 今の問題はなお御研究をお願いしたいと思います。もしそう認められますれば、討論の場合に修正をしたいと思つておるのであります。  なおもう一問お聽きしたいのですが、今の法律案の中に附則でございますが、「この法律は、その成立の日から起算し、十日を経過した日から、これを施行する。」とあるのでありますが、成立という言葉は内部行為である。いわゆる國民に知らせるというのではなくて、内部行為であると私ども考えるのであります。そこで公布というふうに改正すべきではないかと思うのであります。聞くところによりますと、法務廳の方でも今後法律施行の場合は、公布ということになるということを承つております。この点を伺いたいと思います。
  76. 佐藤達夫

    ○佐藤(達)政府委員 重井委員のお尋ね、まことに適切なお尋ねでありまして、かような方向に向つて苦労をしておりますわれわれといたしまして、まことにありがたく感謝する次第であります。ただいまお話のありました通りに、成立の日というものは一般の目から見てわかりませんので、かような点を施行の日を押える、起算の源にすることは適当でないという考え方をわれわれはもつておるのであります。しかし法律の提案になりますまでの過程の間には、御承知のようにいろいろわれわれのままにならぬ過程をふんで、字句などもあまり意に満たないように形になるような場合もあるのでありますけれども、この場合につきましては、私どもの考えといたしましては、この法律の性質から申しまして、成立の日というものが非常にあいまいであるということから來る欠点はないというふうに考えております。何となれば、この十三條の條文自身が一種の授権と申しますか、総理大臣、逓信大臣が現実の料金をきめることについて、一種の法律外授権をしておるわけであります。從いまして、現実に料金がいくらと定まり、あるいは損害賠償の金額がいくらと定める。すなわち國民に最も緊密なる関係のある部面はどこで定まるかと申しますと、この法律自身ではないのでありまして、これに基いて定められます総理大臣、逓信大臣の命令というもので金額がはつきりきまつて、それによつてその金額が國民に適用になるわけであります。從いまして、現実の問題といたしましては、御承知のようにすでに総理廳令、逓信省令で外國郵便に関する省令がきまつておるわけであります。それが財政法が今度実施されます関係上、ここで根拠を一つ得たということと、それから新たにこの省令を改正いたしまして、料金なり損害賠償の金額を新たに定め、あるいは変更するという場合に、総理廳令あるいは逓信省令でそれがきめられるということになるわけであります。結論におきまして、われわれ國民として直接これの適用を受けますのは、その省令が適用になる。そこで問題はその省令の施行期日がはつきりきまつておれば、國民としては何ら心配するところはないという性質の法律であります。ゆえにわれわれはむきになつて向うにどうというところまではやりません。この意味でこの法案に石する限りにおいては、私の申し述べましたような見地から何ら弊害はないということを確信をもつております、ただ一般の問題として重井委員仰せの通り、われわれの方といたしましては、この成立の日というものを極力避けようというわけで公布の日を起算点とする。あるいは現実に何月何日と法律で押えていくか、とにかくはつきりした方法をとることが正しいというようなわけで、國会の両法政部の当局と緊密な連繋をとりまして、場合によつては法規委員会がひとつ勧告でもしていただいたならばよくはないか。もつと権威のある努力をしていただいたならばよくはないかというので、努力いたしておるようなわけでありまして、今のようなお言葉を伺つて非常に心強く感じておる次第であります。
  77. 土井直作

    土井委員長 先ほど本日の議題といたしまして郵便法の一部を改正する法律案逓信職員訓練法案電信電話料金法案郵便法等の一部を改正する法律案を一括上程されております。しかし質疑の整理をいたします関係から逓信職員訓練法案に対する質疑をただいまから続行いたします。森君。
  78. 森直次

    ○森(直)委員 政府委員の方にお尋ねします。訓練法の第一條に「その業務に從事する職員」ということがありますが、その業務に從事する職員というのは、訓練をするときにはすでに逓信省の職員となつて者を訓練なさるお考えでありますか。
  79. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 仰せの通りであります。
  80. 森直次

    ○森(直)委員 そうしますと、二十三年度の四十一万二千人のうちに訓練なさる人員は含まつておるのですか。
  81. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 その通りでございます。
  82. 森直次

    ○森(直)委員 大体何名くらいでありますか。
  83. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 現在逓信講習所で訓練中の者を四月一日現在で申し上げますと、約七千名でございますが、これはさらにこの訓練法が通過の曉におきましては、その法律に基きます訓練計画がきめられるのに從いまして、現在それぞれの事業に配置されております職員の中から、必要数をこの訓練機関の方へまわしまして、所要の訓練を施すということになるわけでございます。
  84. 森直次

    ○森(直)委員 次に第二條の「直接関係があるものに限られる」という点でありますが、逓信省は御承知のごとく事業官廳でございまして、他の役所と趣の違つておる点は私が申し上げるまでもないと思います。從つて逓信省の人事というものはいわゆる世間でいう、あるいは各省でいうところの一般人事よりも、さらに技術方面に中心点を置かれることが必要ではないかと思います。特に独立採算制を御採用になる上からは、それに適應するところの人事政策をお考えになることが必要だと思います。ところが直接関係あるものに限つて行うということになりますと、その点われわれとしては政府の御意見に賛意を表することはできませんが、逓信省職員訓練法案の資料によりますと、第一條に逓信講幼所は逓信職員として必要なる知識、技能を授け、併して心身を鍛え、徳性を養うことを目的とする、これはまことに申分のない逓信講習所の訓練の目的だろうと思いまうが、今のようにただ技術のみの訓練といたしますと、実際逓信省仕事そのものが國民生活に直接関係があり、さらに最近いろいろ続出するところの不正行為者の数とか、いろいろそういうふうな点から考えましても、直接関係のある技術関係のある技術方面のみよりも、やはり心身及び徳性を養うというような点をさらにお考えになるのが至当ではないかと考えますが、この点に対する政府の御所見をお伺いします。
  85. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 ごもつともな御意見と拜聽いたしたのでございます。第二條で「直接関係があるものに限られる」というふうに規定いたしました趣旨は、この逓信省職員訓練法に基いて逓信大臣の行う訓練は、これは要するにその趣旨が他の一般行政事務と多少異なりまして、多分に專門的な知識と技能を必要といたします逓信行務を担当いたします從業員として、眞に能率を発揮し得るような素質の者を養成訓練するということがねらいでございますから、この法律の趣旨から申しますれば、当然訓練の範囲はそれぞれの職員の担当いたします業務遂行に直接関係あるものに限られるというわけでございます。  お話になりました、一般的な教養を高め、あるいは人格を陶冶するというようなことはもちろんこれは必要なことでございまして、これらは職員のそれぞれの自発的な意思による教養あるいは向上の余地があることはもちろんでございますが、そのほかにおきましては、一般的に從業員の福利、厚生等の事業の一環として別途にまたそれぞれ適当な方法を考えたいと思つておる次第でございます。
  86. 森直次

    ○森(直)委員 重ねてお尋ねしますことは、通信事業というものが、いかに日本の経済再建及び日本の復興に重大な役割を果すものであるかということは、申し上げるまでもなく御承知のことと思いますが、それだけ重大なる役割を果すべき逓信省の職員が、ただ單に技術方面のみに訓練の重点を置かれて施されるということになりますと、実際その目的を果すことは不可能ではないかと思います。特にストライキと言えばただちに全逓を想像するほど、いろいろストライキも中央地方を問わず行われておりますが、物を正しく判断する能力とか、いろいろそういう点から考えましても、ただ技術面のみに重点を置かれるような訓練方法では、職務目的の完遂は不可能だと私は考えます。この点を大いにお考えにならないと、今後の複雜化する社会情勢下において、しかも重要な通信事業というものを担当する職員が、その判断する能力において欠けるのではないか。從つていろいろの煽動に乘ぜられたり、あるいは正しからざる行為をする者が出てくるのではないかと思いますので、この点は十分政府としても、私はお考えにならなければならないのではないかということを申し上げ、重ねてこの点の御所見をお伺いいたします。
  87. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 御説を伺つておりまして、私どもまつたく同樣な感を抱く者でありますが、さりとてこの訓練法の目的といたしますまず有能なる逓信從業員を得るために、それぞれの担当職務に直接関係のある知識技能についての訓練をおろそかにしてはならないということは申すまでもないことだと思います。そういうわけで、まず第一に根本的に逓信從業員としてそれぞれの職場を担当いたします者には、その職場を担当して十分にその責務が果せるだけの知識技能を授けるということは、これは逓信大臣としての最小限度の職責でなければならないというふうに考えるのでございます。そういうふうにまず職業人としてりつぱにその任務の果し得るような素養を身につけて、しかる後にさらに——あるいはしかる後にと申しますよりは、これは並行的に、ただいま仰せになりましたような一般教養を高め、常識良識を具えた、りつぱな人間をつくり上げるということも、もちろんこれは必要なことでありますが、それは先ほど申しましたように訓練法の義務としてやるのではなくて、これはむしろ新憲法のもと、それぞれ公職に携わる公務員一般に共通する一つの普遍的な、ある意味においては責任あるいは義務とも言い得るものではないか、かような考えに立つているものでございます。
  88. 森直次

    ○森(直)委員 政府の御答弁、遺憾ながら賛成することはできません。  次にお尋したいことは、「前項第三号の契約を締結しない逓信職員に対しては、」ということがありますが、この六箇月なら六箇月ということを契約を締結しない職員は、そうするとどうなるのでありますか。
  89. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 これは第三條の第二号で特殊の訓練を受ける場合の規定でございまして、この特殊の訓練というのは、実はごく限られた場合、つまり一般的な職務に從事するために必要な專門的な知識技能を訓練の対象とする場合以外に、さらにその上に特別な——例をあげて申しますれば、國際交換のために特に必要な語学に堪能な者を養成するという場合を指さすのでございまして、さてそうした場合に、こちらでこの人はと思う者と話をしてその訓練を施そうとする場合に、相手方がそれを承諾しないということでありますれば、他に適当なる希望者を選んで、その希望者と話合いをつけて、これにそういう特殊の訓練を施していくということに相なるわけでございます。
  90. 森直次

    ○森(直)委員 今までは普通訓練所が二箇年、それから普通訓練所の中の高等訓練所と申しますか、それが一年、それから高等逓信講習所が三年ということでありますが、今回の訓練法によりますと、訓練の日数は大体どのくらいになつておりますか。
  91. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 この点は実はまだしつかりと固まつておりません。と申しますのは、現在のところは、この四月を一應の切替時といたしまして、過渡的な訓練をいたしておりますが、その過渡的訓練を現在行いつつ、一面において新訓練法が御審議、御協賛の上成立をいたしました場合には、この法律の五條に基きまして、具体的な年次訓練計画を立てる、その年次訓練計画によつて、それぞれの專門科目別に、どれだけの授業科目で、どれだけの授業時間数で、どれだけの人員をどういうふうに訓練養成するかということがきまることになるのでございまして、ただいまのところでは、そういうわけで実はまだはつきり固まつておりません。なお経過的に現在訓練をいたしております人員は、先ほど申しましたように約七千名でございます。
  92. 森直次

    ○森(直)委員 なお重ねてお尋ねいたしますが、そうしてみると普通、高等訓練所の教官などに対する——いろいろ相当の人がおられると思いますけれども、身の振り方、そういう点についてはお考えになつておられますか。
  93. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 高等、普通両逓信講幼所を通じまして、教職員はいずれも新訓練法ができましても、それぞれ大部分は新訓練の方の教職員として、その職に携わつていただくつもりでございますし、もしその間に過不足ができますれば、それぞれ逓信部内の問題としてこれは善処できる見込でございます。
  94. 森直次

    ○森(直)委員 そうしますと、いわゆる失業者は一人も出さないというお考えですか。
  95. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 その通りでございます。
  96. 森直次

    ○森(直)委員 高等逓信講習所、普通講習所、無線電信講習所を合わせまして、大体四十箇所くらいあると、この報告書で拜見いたしますが、全國にこの訓練法が実施をされますと、どれくらいの訓練所を御設置になるおつもりですか。
  97. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 その点も先ほど申しました年次訓練計画のいかんによりまして最後的にきまる問題だと考えますが、一應われわれ事務当局といたしましては、現在御指摘になりましたような訓練養成の施設がございますものをでき得る限り活用し、むだのないように將來の新しい訓練も実施するように取計らいたい、かように考えておる次第でございます。
  98. 森直次

    ○森(直)委員 聞くところによりますと、講習所の所在地は、逓信事業諸施設の上から見て、從業員の利用に合理的に應じ得る所にあるということを聞かされておりますので、もしそういうふうなことを考慮に入れますと、それこそこの土地及び建物の利用に関しましては、特定の工場なりそういう方面に御使用なさるようなお考えも特に勘案いたしますようなお願いいたします。
  99. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 ただいまの御意見よく研究いたしたいと思います。
  100. 土井直作

  101. 片島港

    片島委員 逓信講習所は私はまだ何ら法令的な措置が行われておらないから、そのままやつているのかと思いましたが、昨日政務次官のお話では、三月には全部—そういうはつきりしたことでもなかつたですけれども、すでに從來つてつたような方式は変更しておるというような話を承つたので、官制も、あるいは省令その他の法令的な措置もなされておらないのに、三月に切つて從來つてつた教育を止めたというようなことは、どういう根拠に基くものであるかをお伺いいたします。
  102. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 ちよつと速記を止めて……。
  103. 土井直作

    土井委員長 それでは速記を止めて下さい。     〔速記中止〕
  104. 土井直作

    土井委員長 速記を始めてください。
  105. 片島港

    片島委員 從來普通逓信講習所におきまして、郵便、電信、電話、為替、貯金、保險等、総合的教育をやつてつたわけでありますが、特定郵便局の中に勤務する者は、あらよる業務について一通りのことを全部知つておらないと、非常に仕事をする上において能率が惡いと思います。この訓練法が実施されてから、総合的な教育事業の共通的な授業を、しかも非常に短い期間において、どういう方法で実施せられるお考でありますか。
  106. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 お話になりました特定局の要員の訓練につきましては、まさにその通りの関係がございます。またそれらの特殊な要員をいかよすな期間、どういうような項目について実際訓練を施すかということは、ただいま研究中でございまして、はつきり結論をもつていないのであります。
  107. 片島港

    片島委員 第三條第二号に、一定の期間勤続する契約をするということになつておりますが、契約を守らないで出ていつた場合には、どういう処置を講ずるのでありますか。
  108. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 特別にその場合について法律上罰則を設けるとか、どうとかいう必要は認めておらぬのでございますが、一般的に一應そういう契約に基いて特殊訓練を受けた人については、少くとも一般原則に基いてその契約を守るべき義務があることは当然ではないかと思います。從いましてその契約條項に從わない場合には、これまた一般原則に基いてそれぞれ手続その他が起り得ることになろうかと考えます。
  109. 片島港

    片島委員 そうすると今の手続その他ということになりますと、民法の契約條項に從つてやれるというようなお考えでありますか。
  110. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 さように考えております。
  111. 片島港

    片島委員 そういたしますれば、民法の契約條項に從つて、当事者間が契約するのはこれは勝手なことで、あたりまえなことで、特別にここに法律として契約をしなければならぬというようなことをもつてくる必要はないと思います。やつてもいいのでありますが、わざわざここへもつてこられたのはどういう理由でありますか。
  112. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 第三條は御覧になります通り、逓信大臣の訓練を行うについての権威職責を規定した條項でございますので、さような特殊訓練を行うについて、職員と契約を行うということも、逓信大臣の権限及び職責であるということを明瞭にする意味で、ここに掲げた次第であります。
  113. 片島港

    片島委員 第二條には、逓信職員の担当する業務の遂行に直接関係あるものだけを訓練して、專門的な学科目を除いては実施してはならないというように書いてある。また第六條にはうしろの方に、「その職員の担当事務に直接関係のある專門の事項を研修させることができる。」となつているが、第二條では、直接関係あるものであつて、專門的な学科目を除く、第六條では、直接関係ある事項を、ほかの学校にもつてつて研修させることができるとなつているが、この点に矛盾があるように思うのでございますが……。
  114. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 一見さような感もいたすのでございますが、この趣旨は第二條におきましては、逓信大臣の行う訓練の範囲をどうように限るかという問題であり、その訓練の範囲内に属する事柄については、逓信大臣は直接自分で訓練施設を設け、経費を負担して訓練を行うもよし、またその範囲内において他に委託して訓練してもよしという考え方で、第二條と第六條を定めたわけで、両者の間には矛盾はありません。もう一度申し上げますれば、第二條で一般的な逓信大臣の訓練の範囲をきめる。その範囲の訓練は直接やつてもいい。他に委託してやつてもいい。第六條の場合はその後者に属します。
  115. 片島港

    片島委員 提案理由説明を聽きましたときには、專門的な特別なものだけは自分のところで訓練するが、そのほかのいろいろな高級な教養、あるいは技術は、いわゆる文部省系統教育機関に委託するというように承つたのでありますが、ただいま政府委員の御説明だと、直接関係のあることを逓信省が少しやり、また文部省も少しやつて、両方へ割振りをやるという御説明のようにありますので、どうもその点はつきりしないのであります。
  116. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 どうも説明が十分うまくできませんので、そういう誤解も生じたかと思うのでありますが、第二條では一般的な、つまり逓信大臣の行う訓練の限界を規定したものでございます。その限界の中で、初歩のものからだんだんと高次のものに行きまして、非常に高い段階の專門的な訓練も、それが業務の遂行に直接関係ある限りでは、第二條の幅に含まれるわけであります。それでまず非常に多数の從業員を対象とする一般的な專門訓練一般的な職業訓練は、この法律の精神から申しましても、また実際の運用の便宜から申しましても、逓信大臣が直接やるに越したことはない、またやるべきだと考えますけれども、ごく高次の專門教育、非常に程度の高い敬業訓練—深遠な学理を探求し、深い理論を研究しなければならないというような問題につきましては、そういう訓練を必要とする職員の数もそれほど多くあろうとは考えられませんし、またそういう訓練のために、逓信省独自で專門的な訓練施設を設けることももちろん理論的には不可能でありませんが、それよりも他に、そういう專門的な適切なる機関がある場合には、その機関にさような訓練を必要とする職員を大学の、たとえば聽講生、あるいは委託研修生というようなことにして、委託して訓練することの方が一層能率的であるし、また効果的でもあるというような場合には、この第六條を適用しようという考えであります。
  117. 片島港

    片島委員 第三條の第三号に「訓練に必要な施設(寄宿舎を含む。)」というようにありますが、訓練に必要なる施設は、もちろん訓練所を設けて、その訓練所に寄宿舎も含むというようにとれるのでありまするが、そういうように考えていいのですか。
  118. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 この第三條第三号の「訓練に必要な施設(寄宿舎を含む。)」と書きましたのは、この括弧はまつたく注意的意味でありまして、法律的にぜひ必要であるかどうかと言えば、多少議論はあろうかと思いまするが、ただ実際上の必要を考慮いたしまして、たとえば訓練所の施設、あるいはその他訓練に直接関係あるいろいろの施設は、これは訓練に必要なる施設という言葉で全部網羅されるでありましようが、寄宿舍という施設になりますると、若干議論を生ずる場合があつては困りますので、これは特に訓練に必要な施設の中に含むという趣旨を明確にするために、ここに括弧をもつて入れたわけであります。
  119. 片島港

    片島委員 私の本日の質問はこれで終ります。
  120. 林百郎

    ○林(百)委員 これはちよつと速記をやめていただきたいのですが。
  121. 土井直作

    土井委員長 速記を中止して下さい。     〔速記中止〕
  122. 土井直作

    土井委員長 速記を始めてください。
  123. 林百郎

    ○林(百)委員 これは私の考えですが、問題は、第五條の「各種類別に訓練人員、訓練課程、訓練期間その他の事項を瓦む練訓に関する実行計画、」これがわからなくして、本案の審議はなかなか不可能なのです。そこで問題はこれがどう具体的に進められて、これが現行の訓練とどういうような比較になるかということを親切に説明してもらわなくては、われわれはこの法案を審議する責任を果すことはできない。これをひとつ説明してもらいたいと思います。     〔委員長退席、白井委員長代理着席〕
  124. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 お手もとに配つてございます逓信練員が訓練法案資料というものの一番最後から五、六枚目くらいのところをごらん願いますと、新制度による訓練科目案というのがございます。第五條の趣旨は、つまり法律でもつて時勢の進運に從つて刻々変つていくべき訓練内容を固定してしまうことはいかがなものであろうか、むしろこれは事業の進展あるいは時勢の変遷等に應じ、またあるいは從業員の現実の状態等を考え合わせまして、毎年々々最も効果的な訓練計画を立て、また事業の消長に應じて訓練人員等にも消注があるのであろうから、それらの訓練人員も定めていくことが、一番訓練の効果をあげるゆえんであるという意味で、第五條に訓練計画を定めことを規定したわけでございます。そうしてしからばこの訓練計画では、現在の訓練とどういうふうに違つた内容が定められるのであろうかということは、もちろんこれはこの法律が成立をいたしましたあとでの問題ではありますけれでも、一應この法律の趣旨から申しまして、それぞれの事業の種類別に應じて、それぞれの職務内容に應じて、最も必要なる科目は必ず漏れなく訓練の内容として盛りこんでおかなければならないということは当然であろうと思います。そうしておよそ新制度による訓練科目案といたしまして考えておりますのが、逓信從業員については一般通信オペレーター、あるいは特殊通信オペレーター、これこれというように、資料で差上げましたような科目を一應掲げておるわけでございます。これらの科目をどういう期間において訓練を終るかというような問題になれば、これはおのずから長い経驗もございまして、大体この科目は一人前にするのにはどれだけの期間をかけて訓練をしなければならないか、その授業時間数をどのくらいにしなければならないかというようなこともほぼ見当がつくのでございまして、その辺は今まだ檢討中ではありますけれども、要するに非常に浮動する内容のものではなくて、科目がこの程度ときまつておりますれば、ほぼこの計画内容もそれほど大きな変動なしに出てくる問題だと考えておるのでございます。
  125. 林百郎

    ○林(百)委員 今度やろうという科目で現在やつておる科目とは比較にならないのですが、これは高等部ですか、普通部の方ですか、一体どこの科目にするつもりですか。その点と、それから逓信講習所規則というのがありますが、しかもこの規則の中にいろいろの科目がありますが、一体どの科目を除いてしまうのか、その点も今おわかりであつたら……。
  126. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 ただいま申し上げましたように、実はまだ訓練計画を檢討中でございますので、最終的なことは申し上げられませんけれども、一般的に申しますれば、現在の普通逓信講習所の例をとつてみますれば、公民とか、國語、漢文、地理、歴史、法制、経済、物象、生物、生理衞生、農耕、書道、図画といつたようないわゆる普通学科に属するものは、大部分今度は訓練内容にははいつてこないものと考えます。そのほかの、たとえば逓信事業の概要とか、事業管理とか、会計法規の問題とか、重氣通信術、実習、実践、各事業法規といつたようなものは、当然訓練科目の中にはいつてくる、かように考えております。
  127. 林百郎

    ○林(百)委員 そうすると一般科目、普通部でやつておる公民、歴史、國語、漢文、物象、農耕、図画、生物、生理衞生、数学、地理などは皆なくなつてしまう、そう解釈していいのですか。  もう一つは今度は訓練人員ですが、私の方は普通逓信講習所は高等部、普通部、研修科、專修科全部合わせますと、過去二年間に約四万人、年に二万人くらいの講習員があることになつておりますが、今度の講習制度によると、それがどの程度減るかを説明願いたい。
  128. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 一昨年計画予定人員は、お説のように二万人でございましたが、昨年全体の予算定員を六万人落しました。あの際にこれを一万四千人余りに落したのであります。つまりこの一万四千人というのは予定養成計画人員であります。実際昨年度において養成中であつた人数と申しますと、これは一万人ちよつと出たというところでございましたが、それが逐時卒業をしてまいりまして、今年四月一日におきましては、先ほど申しましたように七千名がさらに訓練を受ける人員として残つております。この七千名はこの法律が成立をいたしますれば、第五條に基く新しい訓練計画による訓練人員のほかでございますから、この訓練人員はただいまのところでは予算的にはまだ相当殖やし得るという見込みでございます。と申しますのは、先ほど森委員からの御質問に答えましたように、現在逓信職員として各事業に配属されております者を訓練所に送つて訓練を受けさすわけでございますので、全体の人の上においては差引き異動はございませんが、ただ職場から訓練所へという関係が起つてくる。その辺は職場の都合と訓練を必要とするその必要性の点からと、両方にらみ合わせて適当なる訓練人員を彈き出すということになるわけでございます。
  129. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方の調査によりますと、高等小学校以下のいわゆる義務教育程度の者が全逓從業員の六割の二十四万、これでは逓信省の高度の技術をこなすことができないので、それには技術的な教育——これはあとでお聽きしますが、おそらく從來の三箇年が六箇月くらいの訓練号間に減るのではないかと思つておりますが、これではとてもこういつた國家の神経中枢ともいうべき逓信事業教育ができないと思うのです。そうして予算の方は大体四億七千万円程度に削減するのだということもわれわれ仄聞しておるのでありますが、これでは教育の途がまつたくとざされることになると思うのであります。そこでお聽きしたいことは訓練期間を一体どのくらいにする予定か、われわれ六箇月と聞いておりますが、全逓從業員の中で高等小学校卒業以下の者がどのくらいか、この二つについてもしわかつたら、私の方の調査とあなたの方の調査がどうなつておるか確かめらみたいと思います。
  130. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 現在從業員の中で高等小学校を終えた者がどれくらいのパーセンテージを占めておるかという点については、実は最近の正確な統計資料を持ち合わせておりませんので、確かなお答えができかねるのでありますが、少し古い昭和十八年のときの調べがございます。その調べでは大体御指摘のものと大差ございません。それから新訓練による訓練の期間でございますが、これはただいま申しますような訓練計画の決定と相まつて八まる問題でありますので、ただいまきまつておりませんけれども、経過的にやつておりますもので見てみますと、たとえば高等逓信の場合ですと、現在は二年を終了いたしました者はさらに三箇月の補習訓練を施していく、それから一年の課程を終りました者はさらに六箇月の補習訓練をしていく、特殊な科目につきましては一年を終りました者でもさらに九箇月の補習訓練を施していくといつたやり方をいたしておりますので、一概には申せませんがそれぞれの科目に從いまして六箇月、九箇月、一年、あるいはさらにそれ以上といつたようないろいろの訓練期間が考えられるのではないかと存じております。
  131. 林百郎

    ○林(百)委員 今普通逓信講習所の例をとつてみますと、普通科二箇年、高等部へ行きますと一箇年、三箇年の修習年限がある。ところが今お聽きするとせいぜい一年くらいということのようですが、この普通逓信講習所を例にとるとどうなのですか。
  132. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 訓練計画が確定しておりませんのではつきりしたことを申し上げかねるのであります。そういうわけですから確定したことではないというふうな意味でお聽取り願いたいのでありますが、普通逓信講習所におきましては、現在大体普通学科と考えられるものを二千四十時間やつております。これに対して事業学科とでも申しますものを二千五十二時間やつております。これで普通科二年を終るわけであります。そうしますと時間数から申せばほぼ五割々々という比率になつております。ですからかりに現在やつております普通学科だけを全部排除すると仮定いたしますれば、二年の課程は一年に短縮しても、職業教育としてはほぼ現在と同じレベルが維持できる、こういうことになるわけであります。
  133. 林百郎

    ○林(百)委員 そうすると結局普通科を除くと、今の修習年限の半分になると解釈してよいわけですか。
  134. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 それが普通学科の中にも何か関連性があるかないかはもう少し檢討を要しますので、簡單にそうも言い切れないけれども、今かりにということにすればそういうことになるわけであります。
  135. 林百郎

    ○林(百)委員 それから講習所ですが、官練というものがあります。これは私たち常識で言うのでありますが、あれは高等逓信講習所と同じなのですか、違うのですか。官練というのは今度廃止されるのか、存続されるのか、その点確かめておきたいと思います。
  136. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 昔逓信官吏練習所と名前をつけておりましたものを高等逓信講習所と改称いたしたものでありまして、お説の通りあれはすなわち高等逓信講習所であるわけであります。そしてその高等逓信講習所を廃止するのか、しないのかというお尋ねでありますが、これは訓練法の附則の二号によりまして、逓信講習所官制はこれを廃止するとはつきりうたつてございますので、訓練法ができますれば一應廃止になるわけであります。つまりこれは法律的に廃止になるのであります。しからばその実体がなくなるのかと申しますれば、実体は、もちろん内容に多少の変化はございますが、訓練訓練法に基いてやります限りにおいては、訓練をする施設としてやはりそれに代るべきものが必要であろうと私どもは考えておる次第であります。
  137. 林百郎

    ○林(百)委員 どうも微妙な答弁でよくわからないのですが、結局やめになるのではないかとわれわれは思うのです。施設だけ残して内容はどうなるかはつきりしませんが、ほとんど実質的には今の高等逓信講習所というものはなくなるのではないかというように解しますが、それは別として、この法案が通りますと、高等逓信講習所、それから普通逓信講習所の施設や存置する数量というようなものは現在より減るのか、施設だけは今の通りあるのか、この点もはつきりしていただきたいと思います。
  138. 大野勝三

    大野(勝三)政府委員 先ほどもその点について一應お答えをいたしましたが、現在のところではまだその辺が確定をいたしておりませんけれども、われわれとしては事務的にはすでにあるこういつた專門の養成施設は十分これを活用して遺憾のないようにいたしたいと考えております。
  139. 中野寅吉

    ○中野(寅)委員 議事進行について発言を求めます。学科のことを林君から聽いたら檢討中、それからまた訓練計画はまだ確立しない、未完成のものをここに突き出したということは腹から出た案ではない。それでさすがの大野総務局長も、平生に似合わずきようはずいぶん答弁がさえない。それは森という木のたくさんあるものにかかり、林という木のまん中に出たから、時節柄大野も野原の中から出て林なり森にはいつたから、まごついただろうかしらぬが、要するにこの法案はみんなが早く通したいという心があるならば、もう少し檢討いたす必要がある。きようのようにこんがらがつてしまつてはすらつといかない。私はきようはこれで休んで、今度ひとつ大いに檢討して、速記でもやめて、懇談会でも開いてもらつた方がはつきりいくと思います。きようはこれで散会願いたい。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  140. 林百郎

    ○林(百)委員 せつかく逓信大臣も見えましたが、今の中野さんのお話のように、この法案についてはひとつじつくり速記でもやめて、もう少し話してもしわれわれ委員協力できるような点があつたらできるだけ協力したいから、きようはこの程度で、この次にゆつくり大臣に來てもらつて話をしたい。
  141. 森直次

    ○森(直)委員 補足した意見かもしれませんが、なるほど中野さんの言われるように、私たちも実際政府の抱負経綸を伺うのには、実行計画というものをお示しくださらないと、訓練の有終の美が果せないと思う。この実行計画に関しては何らお示しにあずかつておりません。これは重大な法案でありますから、できることなら高等逓信講習所、それから東京都内にある普通逓信講習所を見学することができれば結構だと思います。この動議を提出いたします。
  142. 白井佐吉

    ○白井委員長代理 ただいまの森委員の御意見に御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  143. 白井佐吉

    ○白井委員長代理 それではさように取運ぶことにいたしたいと存じます。  それでは本日はこの程度をもつて散会いたしたいと思います。なお次会は二十三日午後一時から審議を続行することにいたします。  これにて散会いたします。     午後三時五十三分散会