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1948-05-20 第2回国会 衆議院 通信委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年五月二十日(木曜日)     午後一時四十五分開議  出席委員    委員長 土井 直作君    理事 白井 佐吉君 理事 重井 鹿治君       多田  勇君    周東 英雄君       千賀 康治君    平井 義一君       宮幡  靖君    森  直次君       片島  港君    野上 健次君       矢尾喜三郎君    荊木 一久君       田島 房邦君    長谷川政友君       水野 實郎君  出席政府委員         逓信政務次官  五坪 茂雄君         逓信事務官   小笠原光壽君  委員外出席者         議     員 秋田 大助君         專門調査員   吉田 弘苗君     ――――――――――――― 五月十九日  鏡港に無線局設置陳情書  (第三七五号)  旭川釧路間無装荷ケーブル施設促進に関する陳  情書  (第四  一七号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  郵便法の一部を改正する法律案内閣提出)(  第三九号)   請願  一 指宿町丙市外電話制廃止請願(上林山榮    吉君紹介)(第五三号)  二 原別郵便局集配事務開始請願山崎岩    男君紹介)(第六〇号)  三 茂原町の増設電話開通促進請願田中豊    君紹介)(第六九号)  四 豊田村に電話架設請願田中豊紹介)    (第七三号)  五 特定郵便局制度撤廃請願長谷川俊一君    紹介)(第六七号)  六 郡山郵便局舎用地及び建物費收請願(原    孝吉紹介)(第八二号)  七 東京郡山間直通電信回線復活請願(原    孝吉紹介)(第八四号)  八 豊濱町に郵便局設置請願早稻田柳右エ    門君紹介)(第九八号)  九 尼崎市北部地区電話復旧促進に関する請    願(岡田勢一君紹介)(第一〇二号) 一〇 市野々郵便に仕配事務開始請願海野豊    三朗紹介)(第一二一号) 一一 特定郵便局制度撤廃請願海野三朗君紹    介)(第一二二号) 一二 木屋平字下地に無集配郵便局設置請願    (秋田大助君外一名紹介)(第一六〇号) 一三 久慈郵便局昇格並びに同局舎新築請願(    山本猛夫君紹介)(第一八八号) 一四 特定無仕配郵便局電話事務存請願(岡    田勢一君外一名紹介)(第一八九号) 一五 鳥取郵便局電話交換方式改善請願(森山    武彦君紹介)(第二二〇号) 一六 栃木郡郵局棒建設並びに電話交換方式改善    の請願小平久雄君外二名紹介)(第二二    六号) 一七 箱石郵便局集配事務開始請願山本猛    夫君紹介)(第二三五号) 一八 大野、軽米間電信電話開設請願山本猛    夫君紹介)(第二四二号) 一九 若柳村愛宕原郵便局設置請願小澤佐    重喜君紹介)(第二五四号) 二〇 南金澤郵便局電話架設請願笹森順造    君紹介)(第二五六号) 二一 福岡市の電話復旧促進に関する請願平井    義一亀紹介)(第二六五号)     ―――――――――――――
  2. 土井直作

    土井委員長 これより会議を開きます。  郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。政府当局より前会の提案理由説明に追加して、説明の申入れがありましたから、これを許します。小笠原政府委員
  3. 小笠原光壽

    小笠原政府委員 前回の本委員会におきまして、逓信大臣から法律案提案理由並びに要旨を御説明申し上げましたので、大体御了承いただいたことと存じますが、多少補足的に申し上げたいと思います。  この外國郵便の仕事は、終戰後一昨年九月から連合軍最高司令官指令によりまして、原則として從來日本が加盟各國と締結いたしておりましたところの万國郵便連合の條約、それから日本の数箇國との間において特に結んでおりましたところの特別の約定、これらを適用いたしまして、外國郵便業務再開に関する指令を受けまして、その線に沿つて一昨年の九月から外國郵便業務を再開いたしているのでございますが、それ外國郵便のに関する料金、それから外國郵便業務に関しまして利用者に対して損害賠償をいたす場合の金額は、郵便に関するところの條約の中に一つ一つの場合について金フランをもつて具体的にその基準規定されているのでございます。たとえて申しますれば、外國郵便の書状に対しては最初の重量概算二十グラムまで二十サンチーム、その後は二十グラム毎に十二サンチームずつの料金を課するというように、一々の取扱いにつきまして料金が、規実されておるのでございます。そういうわけでありまして、これを国内法的に考えます場合には、いわば、法律に個々の料金額等金フラン規定されておるのと同様に状況になつておるのでございます。各締約國におきましては為替相場基準といたしまして、なるべくこの條約に規定されておるところの金フランによる料金額等に近い價値でもつて、それぞれの自分、の國の通貨におけるところの料金額及び損害賠償金額決定することになつておるのでございます。從つてそれぞれの國の通貨におけるところの料金額は偽替相場の変動に伴つて、自然変更する建前に、なつておるのでございます。他面この外國郵便料金の中で小包料金航空取扱いに徴收しますところの料金、それから代金引換郵便物料金は、これらの郵便物を差出します國から、すなわち日本から差出す場合について申しますれば、日本から名あて國に到着するまでの間に経由して行きますところの、途中の関係の國々に支拂う割当額内容としておるのでございます。たとえて申しますれば、英國にあてるところの小包料金は、日本から出て太平洋を通つてアメリカを通過し、大西洋を渡つてロンドンに行くというような、そういう途中を経由して行くために必要な経費をそれぞれ関係の國の割当てることになつておりますので、その割当額を合計したものでその料金が構成されておるのでございます。從つて郵便物を送りますところの経況が移動しますときは、それに從つてまたその中間関係国も変つてまいりますので、随時その割当額内容が変つてくる性質のものになつておるのでございま穂帝高絡の点から考えまして、外國郵便に関する料金及び損害賠虫額日本通貨円銭におけるところの金額は、法律規定しないで、命令規定するのを適当と考えるのでありまして、それがためには財政法第三條に対する特別規定といたしまして、郵便法にその根拠規定を設ける必要がある、かように考えた次第でございます。そしてこの法律はごらんのように、外國郵便に関する料金及び損害賠償金額決定につきましては、財政法第三條の規定にかかわらないで、この郵便法の委任によつて、條約に規定する料金及び損害賠償金額を超えない範囲において、内閣総理大臣逓信大臣命令でこれを定めることといたしたいというのがこの改正法律案趣旨でございます。大体この法律案内容はただいま申し上げたような次第でございますが、この法律案は、その成立を見ました曉には、その成立の日から起算した十日を経過した日からこれを施行することにいたしております。そうして実はこの法律案施行されますと、日本から外國に出ておりますところの、いわゆる通常郵便物、たとえば手紙とか、はがきとか印刷物といつたようなものでございますが、これらのものの中で、航空郵便外國に出せますものは、現在においては手紙はがきだけでございますが、この法律成立いたしました曉においては、ただちに手紙はがき以外の通常郵便物航空郵便料金もきめることにいたしまして、いろいろの印刷物あるいは商品の見本、そういつたものも航空郵便で送れることになる予定でございます。それからまた御承知のように、今日は外國から小包郵便が到着いたしてまいりますけれども、日本からはこれまでは外國小包を差出すことはできなかつたのでございますが、先般これも拡張してもいいということになりましたので、この法律案成立の曉には、日本から外國へ送り出すところの小包郵便についての料金も、命令できめることにいたしまして、ただちに小包日本から出せるようにいたしたい、かように考えておる次第でございます。
  4. 土井直作

    土井委員長 引続いて質疑に入ります。——特に御質疑はございませんか。
  5. 森直次

    ○森(直)委員 郵便法第十條の質問でありますが、郵便法第十條の規定は、附則によりまして、その施行期日昭和二十三年四月一日以前に政令でこれを定めるということになつておりまして、この政令は本年三月三十一日附政令第七十六号で公布せられておりますが、郵便物運送に関する法律は、在來からありますところの鉄道船舶郵便法以外にはありません。政府側におきましては、新しい法律を制定する予定だということを言つておりますが、もし現行鉄道船舶郵便法根拠としてやられたとすれば、この規定施行を遅らせられた理由というものは、一体どこにありますか、その点をひとつ御説明いただきたいと思います。
  6. 小笠原光壽

    小笠原政府委員 郵便法の第十條につきましては、当時この法案の御審議をいただきました際に御説明申し上げたのでありますが、この郵便物運送に関する法律というものは、現行法としては、ただいま御指摘のように鉄道船舶郵便法がございますが、鉄道船舶郵便法は、文字通り鉄道船舶並びに軌道にして適用がございませんので、それ以外のここに書いてある一般の自動車その他等には直接規定がございません。從つて現行鉄道船舶郵便法は、今日の実情から見ますれば、十分な規定を包含しているとは申せませんので、これに代るべき新しい郵便物運送に関する法律案を作案いたしまして、御審議に供するつもりでとり運んでまいつたのでございます。それで初めの予定では三月中にその新しい法律案成立するようにいたしたいという氣持で努力してまいつたのであります。実はそういう線に沿いまして努力いたしてまいつたのでございますが、まことに申訳ないのでありますけれども、間に合いませんでしたので、この法律規定もございまして、四月一日以前でなければならないということにこの第十條の施行期日法律で制限いたしておりますので、やむを得ずただいま御指摘通り政令でこの十條の施行いたしている次第でございます。新しい郵便物運送に関する法律案は、すでに私どもの方としましては立案いたして、目下檢討中でございます。近い將來において御審議を煩わすことができるものと考えております。
  7. 森直次

    ○森(直)委員 新しい法律を出すからその点四月一日ということになつておりますが、そういうような政府の怠慢、しかもこういうことに関してわれわれの委員会に対して何らその後御発言なさらないということは、委員会を無視せられたことではないかと思います。今後はこういうことがありませんように、ひとつ十分注意していただくようお願いいたしておきます。
  8. 小笠原光壽

    小笠原政府委員 ただいま述べられました点は、まことに申訳ない次第でございます。ただいまのお話のように、この種の場合におきましては、十分この委員会にもお話申し上げるようにいたしたいと思います。ちよつと速記を止めて……
  9. 土井直作

    土井委員長 速記を止めてください。     〔速記中止
  10. 土井直作

    土井委員長 それでは速記を始めてください。  この際ちよつとお伺いしておきたいのですが、本件については、さきに公布されました財政法第三條の特例に関する法律案、その中に規定した方が適当ではないかと思いますが、この点について政府側見解を一應聽かしていただきたいと思います。さらに料金及び損率賠償というふうにあるけれども、損害賠償の分については財政法の第三條の規定するところではない、從つて財政法第三條の規定にかかわらずという点はどういうような意味になるのか、この点ひとつお聽かせ願いたいと思います。
  11. 小笠原光壽

    小笠原政府委員 財政法第三條の特例に関する法律におきましては、もちろん郵便料金のみならば、各種のものににつきましてこれを規定いたしておるのでございまして、この郵便料金につきましては、現行郵便法に一切の郵便に関する料金規定いたしております。さようなわけでございまして、今度の改正法律案も、單に外國郵便に関する料金命令に讓るというだけの内容ではなしに、その命令に讓るにいたしましても、ここに具体的な條件、自主的な條件を示して委任するということにいたしたいと考えておりますので、從つてこれは今の財政法第三條の特例に関する法律規定いたしますよりは、郵便法規定いたす方が適当と考えまして、郵便法の一部改正に関する法律案として提出いたした次第でございます。  それから「財政法第三條の規定にかかわらず」という規定を入れましたのは、財政法第三條の規定におきましては、この料金法律に基いて規定しなければならないということになつておりますから、法律にはただその基礎と、その委任する條件だけを示して、具体的の料金額命令に讓るということにした趣旨でございますので、「財政法第三條の規定にかかわらず」という字句を入れた次第でございます。
  12. 森直次

    ○森(直)委員 財政法第三條との関係をもう少し詳しく……。
  13. 小笠原光壽

    小笠原政府委員 財政法第三條の規定によりますと、「法律上又は事実上國の独占に属する事業における專賣若しくは事業料金については、すべて法律又は國会の議決に基いて定めなければならない。」かように規定されております。この新しい法律案におきましては、具体的な料金決定命令に委任すると同時に、その基準を「條約」に規定する料金及び損害賠償金額を超えない範囲において」と基準を示して命令に委任するということにいたしましたので、「財政法第三條の規定にかかわらず」という字句を入れた次第であります。
  14. 土井直作

    土井委員長 この問題については損害の点について明確に書いてないですね。
  15. 小笠原光壽

    小笠原政府委員 損害賠償金額については、財政法三條には現われておりません。むしろ今の「財政法第三條の規定にかかわらず。」というのは、料金にかかるものと私ども考えておるのでございますが、損害賠償金額につきましても、この郵便法におきましては、内國郵便損害賠償につきましては、民法上の一般原則に対しまして特例を設けておりまして、損害賠償金額についても、郵便法規定いたしております。さような次第でございまして、これを命令に讓るということは、やはり法律に書いた方が適当と考えまして、損害賠償金額も併せて列記いたした次第であります。     —————————————
  16. 土井直作

    土井委員長 他に質疑がないようでありますから、次に請願を審査いたしたいと思います。日程は公報によつて御通知してありますけれども、特に第一二の木屋平字下地に無集配郵便局設置請願文書表第一六〇号、秋田大助君ほか一名の紹介となつておりますが、さいわい秋田君が見えておりますから、この請願を先に審査いたしたいと思います。紹介議員説明を求めます。秋田大助君。
  17. 秋田大助

    秋田大助君 紹介議員の一名として簡單に御説明申し上げます。徳島縣麻埴木屋平大字三ツ木字下地という所に無集配郵便局をぜひ設置していただきたいという請願であります。請願理由並びに詳細の根拠請願書に簡明に記載せられておりますが、簡單に補足を私からいたしてお願いしたいと思います。この木屋平村というのは四國山脈の最高峰で、四國で有名な劒山、あの劒山の東北に位しまして、周囲がほとんど山で囲まれております。面績の比較的廣い大村落であります。その中に現在川井という所に三等郵便局が一箇所設置されておるのでありますがそういう大村落の中に一箇所あつて、もう一つ川井と別に、大きな村落中心都をなしておる三ツ木という所との間は三里も離れておる。しかも山の中の險阻なる地勢の所である。多分には雪も非常に深いという所であります。近年林産物が非常に出るようになりまして、大材、薪炭、それから紙の原料となるみつまた、こうぞ等も大分出てまいつております。それから農産物としては山地でありますので、麥、有名な徳島縣の栗、葉タバコの産地の一中心地をなしておるわけであります。甘藷その他雜穀、こんにやく等が出ておりまして、これらの産物はほとんど全部阪神地方と取引されるもので、非常に盛んでありまして、阪神地方の逼迫せる食糧緩和の一助もこの村がなしておるという実情なんであります。從つて通信事務等が頻繁になつてまいりまして、村民は現在郵便物の差出し並びに金融上の為替の取組、貯金をするというようなときに、三里も距たつており、殊に冬は雪の深い所を歩いていかなければならないというような不便に悩まされておる実情なのであります。なおこの村の北に位して中枝村というのがありますが、この中枝村もほとんど山間部でありまして、この中枝村の大部分は、池勢的関係から申しまして、この木屋渡村の三ツ木との交通が頻繁なのであります。この中枝村には野々脇鉱山という鉱山がありまして、ここには銅鉱が年産約五万トン出るというような実情であります。こういうふうに産業上の徳島縣内における相当重要な地点をなしておるという関係もありますし、ここに無集配郵便局設置を願うということは、産業上、通信交通上非常にこの際必要であると私も考えましたので、この請願紹介申し上げたような次第であります。格別の御配慮をもちまして、財政窮乏のこの際でありますが、無集配郵便局をぜひ設置くださるようにお願い申し上げたいと存ずる次第であります。
  18. 土井直作

    土井委員長 本件に対する政府見解を質しておきます。
  19. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 ただいまの秋田紹介議員の御説明を拜聽いたしますと、下地地区に無集配郵便局設置することの必要性は十分あつて川井局からの距離も相当あるようですし、またその方面人口戸数も相当多いようでありますので、ぜひ逓信省としては無集配局設置したい。かように考えますけれども、何分そういう要望の地が多いことでもあるし、予算関係もありますので、今ただちにということは多少困難かとも思いますが、將來設置するように努力したい。かように考えております。
  20. 秋田大助

    秋田大助君 もう一度発言いたします。ただいま政府委員から御理解のある御回答に接して、請願者に傳えれば喜ぶと思うのでありますが、國家財政窮乏の際ということはよくわかつておるのですけれども、およそ予算で無集配局を全國に割当てて、このくらいつくるという予算もあることだろうし、徳島縣の中にも大体の割当の数もきまつておることとも思いますが、その際はぜひ第一に取上げていただくように御配慮方特にお願いしておく次第であります。
  21. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 十分考慮いたしておきます。
  22. 土井直作

    土井委員長 これに対して何か御意見ありませんか。——意見がないようでありますから、次の日程にはいります。     —————————————
  23. 土井直作

    土井委員長 引続いて秋田さんの紹介請願がありますから、それを上程いたします。日程第一四、特定集配郵便局電信事務存続請願岡田勢一君ほか一名紹介であります。紹介議員説明を願います。
  24. 秋田大助

    秋田大助君 これは同じく徳島縣三好郡三繩村という所に、現在無集配郵便局として大利郵便局込郵便局という二つ郵便局がございますが、この無集配郵便局において現在取扱つておりまする電信事務、いはゆる電報配達等事務について、この際取上げるという風聞を聞きましたので、この方面村民部落民が非常に前途を憂慮いたしまして、もしうわさのごとくであるならば、ぜひともこの際両郵便局電信取扱事務を存続していただきたいという請願趣旨であります。この三好郡三繩村というのは、先ほど御請願申し上げました劒山の西側にある村でありまして吉野川の支流をなしておる祖谷川というのに沿うておる。これもまた大きなものであります。平家が逃げこみました地帶でありまして、從つてこれまた從來非常に交通の不便な地勢險阻な、冬は雪の非常に深い、交通通信上非常に不便の多い村なのでありますが、この二つの無集配郵便局のほかに、現在は三繩三等郵便局があるのであります。この三繩三等郵便局から込郵便局という所まではおよそ二里少々距離があると思いますが、その三繩郵便局込郵便局中間大利郵便局というものがあるのでありまして、これは祖谷川沿つた部落でありますが、その祖谷川のまた支流の各部落部落とその二つ郵便局関係をしておりまして、その部落間の交通というものは、ほとんど林道間を利用する非常に險阻な所なのであります。そこでこの二つの局においてこの電報事務取扱いを廃止されますというと、これはもう村民の不便というものは非常なものがありまして、産業の点から申しましてもおもしろくないと感ぜられますので、ぜひひとつ——これまた財政窮乏関係から出たことでありましようけれども、三繩郵便局一つにこれをまとめてしまうということは、地勢上の関係等から申しまして、これは格別配慮を要すべき問題であらうと感ぜられますので、これまた格別の御配慮をもちまして、この二局に関しまして、從來通り電信取扱事務を存続していただきたいと思うのであります。電報配達一、二名を存置しておくという費用でありまして、ちりも積れば山となる日本全國では相当の財政支出になるかもしれませんけれども、格別の事情を配慮の上請願趣旨に副うよう御配慮を願いたいと思う次第であります。
  25. 土井直作

    土井委員長 本件の対する政府当局の御意見を伺います。
  26. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 すべての郵便局電信事務取扱いをするということにしておくことは、非常に都合のよいことでありますけれども、財政上その他の関係で必ずしもそういうふうにいかぬ場合がある。從つて再檢討をしてあまり必要のない所はこれを廃止するというような議がありますので、そういうことにしたいと思うのであります。しかし既設の電信事務取扱つておる所を今急に廃止するということは、これはいろいろ既得権益というような点から考えてみてもどうかと思うのでありますし、今お話の局は廃止するという標準になつておるようでありますけれども、実際の状況を調査しますると、廃止することは少し無理なように考えますので、本省の方針としては存続させるように考えております。さよう御承知を願います。
  27. 土井直作

    土井委員長 これに対して御意見ありませんか——ないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  28. 土井直作

    土井委員長 日程第二十一、福岡市の電話復旧促進に関する請願平井義一紹介紹介議員の御説明を願います。平井君。
  29. 土井直作

    土井委員長 福岡市は御承知のごとく戰災ではほとんど大半をなくしました。もちろんその際電話もほとんど焼かれましたような関係にございます。福岡市は九州一の大都会で、産業文化その他の点につきまして九州中心をなしておるのであります。これがためには電話復旧が非常に必要と感ぜられるのであります。戰後二年有半、約三年になりまして、経済、産業文化の再出発の福岡市でありまして、この途上におきまして電話復旧が非常に遅れておるという現状にありますので、先般福岡市の市会議長並びに市会の方々が上京されまして、ぜひとも産業再建ために速やかに復興してくれという陳情があつたのであります。どうそこの点を考慮くださいまして、福岡市というものがいかなる立場にあるか、一方観光地帶を控え、あるいは政治、文化中心であるという点を考慮くださいまして、一日も速やかに電話施設復旧を進められんことを切にお願いするのであります。これにつきまして政府当局福岡市の発展のために速やかに善処していただきたい、こういう趣旨請願をした次第でございます。
  30. 土井直作

    土井委員長 次に政府当局の御所見を伺います。
  31. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 ただいまの御説明を承りましてまことにごもつともだと考えます。特に福岡特殊性を考えてみましても、一日も早く戰前同樣に、あるいはそれ以上に電話架設をやらなければならぬと考えておりますけれども御承知のように何分資材と予算に縛られておりますので、思うようにならぬのであります。よく状況を調べてみますと東京、大阪、それから名古屋、神戸、横浜といつたような所は、戰災電話復旧率が三〇%から、多い所で五〇%ぐらいまでしか進んでおらぬ。これはまことに遺憾なことだと思うのですが、今申し上げたように、資材と予算の面で縛られるものですから、どうにもならぬ。しかし福岡の方は六一%の復旧成績を示しておる。これはいづれも今年の二月末現在の調査であります。しかしそうかといつて、決して満足はいたしておりません。できるだけ資材の入手、それから予算を請求いたしまして、御希望に副うように努力いたしたいと思います。
  32. 土井直作

    土井委員長 本請願に対する質疑はありませんか。——質疑はないようであります。     —————————————
  33. 土井直作

    土井委員長 日程第一にもどりまして、指宿町内市外電話制廃止の請願、上林山榮吉君紹介文、書表第五三号、重井君の御説明を願います。
  34. 重井鹿治

    ○重井委員 本請願の要旨は、指宿町の電話は指宿局区と指宿湊局区の二区にわかれ、両区の通話はすべて市外電話として取扱われています。僅々三キロ以内でありながら、鹿兒島局をまわることになるので、呼出しに一時間以上、三、四時間も要しまして、たいへん不便であります。ついては町内相互間の通話を全部市内電話として直通できるように改正いたされたいというのであります。
  35. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府側の御所見を伺います。
  36. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 御説明まことにごもつてもで、二時間も三時間も通話までに時間をとられるというようなことはその用が半分も達せられないというわけで、できるだけ御趣旨に副いたいと考えるのでありますが、しかし今急速に御希望に副うということは加入者分布状態やら、あるいは資材、予算というような点を考えたら、多少困難性があるかと、かように思つております。しかし將來はできるだけ御希望に副うように努力いたします。鹿兒島中継というお話がありましたけれども、これは両局間に二十四面線あるようで、中継にはなつておらぬようであります。しかしその間いろいろな関係で通話が遅れるのだろうと思いますが、これは本省の方から熊本逓信局の方へ話しまして、よくその事情を調べて、できるだけ御希望に副うて、迅速に通話ができるように取計らいたいと思います。御承知を願います。
  37. 土井直作

    土井委員長 本請願に対しても別に御質疑はないようであります。     —————————————
  38. 重井鹿治

    ○重井委員 この際政務次官に質問をしたいと思うのであります。
  39. 土井直作

    土井委員長 これと別ですね。——では日程外ではありますが、政務次官に特に質疑があるそうでありますから、これを許します。重井君。
  40. 重井鹿治

    ○重井委員 過日新聞に、第二封鎖の郵便貯金が切捨てになるというようなことが発表されておつたのですが、おそらくこれは大藏省の事務当局の方から漏れたものだと私は考えるのであります。しかしながらこうして重大なることが発表になります以上は、おそらくその主管廳てあるところの逓信省に対しましては、何かの相談があつたであろうと私は考えるのであります。私が申し上げるまでもなく、郵便貯金というものは、いわゆる中産階級以下の零細な勤労者の請諸が貯金をしておるのでございまして、しかもその額は現在六億円以上残つておるはずであります。こうした零細な、しかも多くの勤労者諸君が額に汗してわずかな貯金をしておるというものが、切り捨てられるということになりますと、將來郵便貯金に対する信頼というものは全然地に落ちてしまう結果になると考えるのであります。なおその反面大口預金が同けられているところの銀行に対しましては、未だ百億以上の第二封鎖があるはずであります。これは何かの方法によりまして、こうして銀行に預けられている人々には、これが融通されておる状態であると考えるのであります。こうしたことを考えますときに、この第二封鎖の郵便貯金を切り捨てられるということは重大な影響があると考えますので、私はこの際、この問題が大藏当局の事務担当方面から外部に漏れるまでに、逓信当局の方と何か御相談があつたかどうかということをお聽きしたいのであります。
  41. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 御質問の問題はまことに重大な問題だと思います。庶民階級が零細な金を貯金した、それが第二封鎖となり、今まさにその第二封鎖が切り捨てられようとしておるというようなことが新聞にもありましたし、今も重井委員の御質問でありますが、それが実現するということになると、ただいまのお話のごとく非常に大きな影響を與えると思います。しかしながら事実そういうことになるかどうかは、逓信当局といたしましては、大藏省の方から正式に何らの相談、協議を受けていないのでありまして、そういうふうに決定したからというのではないのじやないかと考えられるのであります。なお逓信省といたしましては、今申し上げるように重大な問題でありまするから、大藏当局とも協議いたしまして、零細な金を貯蓄しておる大衆の利益をできるだけ擁護すべく計らいたい、かように考えます。
  42. 重井鹿治

    ○重井委員 この問題は先ほど申し上げましたように重大な影響がありますので、どうか逓信当局におかれましては、大藏省に積極的に働きかけて、善処されんことをお願いいたしますと同時に、なお委員長にお願いしておきたいのですが、この次の委員会の場合に、この問題に対して大藏当局の御出席をお願いしたいと考えるのであります。  それからなおもう一つ御質問いたしたいのであります。それは、これもまた新聞で発表になつておるのでございますが、逓信職員訓練法というものができるというようなことが発表になつており、また相当うわさされておるのでございます。これはもちろん未だ國会に出てまいりませんので、その内容は明らかでございませんが、われわれの入手しておりますところの、いわゆる事務当局の立案の現在までの内容を見ますと、たいへんとの逓信関係に大きな影響のあるものと私は考えておるのであります。私は特にもしこういう法案が立案せられる場合におきましては、いろいろ関係筋との御相談があると思いますが、日本実情に即した法案を立案せられることをお願いすると同時に、直接その事業に携わつておるところのいわゆる逓信從業員諸君と緊密な連絡をとつて、そうして日本の現状に合うような立案をしてもらいたいと思うのであります。これは決して逓信当局だけではございませんので、いろいろな法案が出る場合に、特に現在各官廳にも労働組合があるのでございますが、その労働組合の方と積極的な話合いがなく、ただ單に事務当局の考えによりまして立案せられる関係上、國会に出てまいりますと、なかなかそれを修正するというようなことは困難なのでございますので、まず國会へ出す前に、関係筋と相談されると同時に、その関係の從業員諸君ともよく相談いたしまして、万全の法案を立案されて國会へ出していただきたいと考えるのであります。大体現在当局の立案せられておるところの逓信職員訓練法の内容を見ますと、日本の現状や特殊性というものが全然考慮がされておらないということが言えるのであります。この法案が通りますと、効果的な業務がほとんど不可能になるということを私どもは心配するのであります。現在立案されつつあるという法案の内容を見ますと、第一に能率と企業性のみが強調されて、人間は單なる機械としてのみ存在するというふうになりはしないかという心配があります。第二は事業の公益性に対する認識や、公務員として、また会社人としての自覚の必要性というものが盛られておらないのではないかと考えます。第三には、職業教育を基礎として普通教育が行われるように行くのが現代教育の風潮であります。從つて事業上に必要な教科は、それが普通教育の領域内のものでも認めなければならないというのではないかと考えるのであります。なお第四としましては、長年月にわたる戰爭に基因いたしまして、一般教養の度が著しく低下しておりまする現状におきまして、いわゆる職業訓練のみをもつてするところの教育は、あまりにも國民の道義的な質的実情を無視しておるのではないかということが言えます。第五には高等教育を受けた者に職業訓練を施すとすれば、日本事業施設、機械器具がすこぶる非文明的であり、たとえば電氣通信にいたしましても、手送りが主とされておる関係上、低年齢すなわち満十五歳より満十八歳を対象として訓練されなければならない等により、ほとんど不可能になるのであります。第六は高等教育を受けた者に対してたいへん現在は待遇が惡いという関係で、通信事業に希望をもたないというような現状におかれておるのではないかと考えます。第七は眞の逓信人を育成する、逓信從業員の唯一の養成機関たる逓信講習所というものが、今後も置かれるか、あるいはなくなるのか、それがはつきりいたしておりません。第八は普通教育は就職後でも、通学あるいは通信教育による学習方法はありますけれども、最低賃金さへ保障されていない現在の実情におきましては、現在手いつぱいでありまして、そのほかに勉強するというような余裕は全然ないのであります。なお現在逓信從業員の学歴のパーセンテージを見ると、六〇%までは高小卒というような関係にあるようでありますが、なお六・三制が実施されましても、現在の情勢を見ますときに、いささかも進歩あるいは期待ができないのではないか。こういうふうな情勢にあるときにおきまして、今企画されておる逓信職員訓練法というものが実施されて、まだ実業教育ということだけを考慮しますと、たいへん変なものになりはしないかということを私どもは心配するのであります。私どもこういうように訓練法に対するいろいろ意見をもつておりますので、どうか國会に出てまいりますまでに、よく御檢討くださいまして、関係筋とも相談されて、日本実情に合うようなものを、なお從業員諸君、特に全逓從業員諸君はなかなか元氣のいい人が多いのでありますから、なるだけ摩擦の少いようにこの法案をつくられんことをお願いしたいのであります。
  43. 土井直作

    土井委員長 この際郵便局員の不正事件について白井君からの質問がありますのでお許しいたします。白井君。
  44. 白井佐吉

    ○白井委員 この際特に発言をお許し願つて一つの事件につきましてお伺いしたいと思うのであります。それは話は若干古くなつておりますが、本年の三月十五日川崎市溝口郵便局におきまして、婦人の事務官保谷智子という二十五歳になる職員が他人の貯金通帳を惡用いたしまして二百三十二万五千円の金を引出してこれを費消しておる事件であります。これに対しまして監督上の地位にある当局は、この事件の内容を御存じであるかどうか、もし御存じであるならば、その後の取調進行の経過を伺いたいと思うのであります。まず第一にそれをお尋ねいたします。
  45. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 ただいまの御質問、逓信省といたしましてはまことに不祥事と言わなければなりません。所管局ではもちろんよく承知しておることと思いますが、まだ本省といたしまして十分な調査ができておりません。この次の通信委員会まで御猶予願いまして、よく調査をした上でお答え申し上げたい、かように考えるのであります。
  46. 白井佐吉

    ○白井委員 私はこの事件の内容を聽きまして相当の調査をいたしているのでありますが、これは私が自分の意見を申し述べるということよりは、今日一般官公吏の汚職事件、殊に前職警官の汚職事件等が頻発しつつある社会情勢の面から見まして、ここにこの事件をつとめて重視するのであります。從つてこれに対する当局のただいまのお考えは一應了承いたします。この次の機会までに詳細御答弁あらんことを希望してやみません。一時留保いたします。     —————————————
  47. 土井直作

    土井委員長 日程第二、原別郵便局集配事務開始請願山崎岩男君紹介文書表第六〇号。紹介議員の出席がありませんので、重井委員から説明を願うことにいたします。
  48. 重井鹿治

    ○重井委員 本請願の要旨は、青森縣東津輕郡原別村郵便局区内は、交通の便に惠まれ、工業地区、漁業地区または住宅地帯として將來を期待され、比較的通信量が多数に上り、かつ大区域にまたがつているが、隣村同郡野内村郵便局に属する無集配局であるため、同村住民の不利不便はこの上もない。ついては該郵便局に集配事務を開始せられたいというのであります。
  49. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府側の御所見をお伺いいたします。
  50. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 原別局に集配事務を開始せよということは、実は第一回國会のときにもそういう請願がありましたので、できるならばそういうことにした方がいいと思いまして、逓信局の方へよく調査を命じましたのでありますが、原別局だけの集配ということになりますと、きわめて区域が狹くなりますばかりでなしに、隣りの局の区域もまた狹ばめられるというので非常に不経済になるわけです。そればかりでなく、原別局へ逓送するのと、直接配達するのと、そう大して遲速において違わぬような状況でありますので、今のところ集配局にするということは困難な情勢にありますから、さよう御了承を願いたいと思います。
  51. 土井直作

    土井委員長 本請願の対して別に質疑はありませんか。——質疑がないようでありますから次に移ります。     —————————————
  52. 土井直作

    土井委員長 日程第三、茂原町の増設電話開公促進の請願田中豊吉君紹介文書表第六九号。紹介議員がおりませんから重井委員説明願います。
  53. 重井鹿治

    ○重井委員 本請願の要旨は、千葉縣長生郡茂原長は、日立製作所を初め多数の工場を有する工業都市で、最近は著しい発展ぶりを示し、近く市制施行の準備中であるが、現在電話は二百三十二器を在するにすぎず、諸般の運営上きわめて不便せ感じている。ついてはさきに増設受付済の十八器を速やかに開通されたいというのであります。
  54. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府の御所見を伺います。
  55. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 昨年度十一月下旬に電話公債の問題が)りましたので、一時架設することを中止いたしておりましたけれども、十二月下旬にそれを解除いたしまして、茂原町の申込受理者に対しては、本年の三月までに全部架設済であります。もう今の御希望のように達成されておりますから、さよう御了承をお願いいたします。
  56. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して別に御質疑はありませんか。——質疑がないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  57. 土井直作

    土井委員長 日程第五、豐田村に電話架設の穂願、田中豊紹介文書表第七三号。紹介議員が出席いたしておりませんから、森君に御質問を願いたいと思います。
  58. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、千葉縣長生郡豐田村は人口三千三百を有し同郡茂原町に隣接しているが、まだ村役場にも電話の施設なく、官廳との連絡に多大の不便を來している。ついては速やかに本村内に電話三還の新設をされたいというのであります。
  59. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府側の御所見をお伺いします。
  60. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 豐田村の郵便局を初め、三名程度の電話架設の申込みがあつたのであります。しかしそれは茂原局の方へ編入して架設しようという計画でありましたけれども、豐田村に茂原局区域外にあるので、工事上いろいろの支障がありますために、今ただちに設置するということは多少困難を伴うのであります。しかしながら御希望のように必要性は十分認めておりますので、できるだけ実現をするように努力いたしたいと思いますから、さよう御承知を願いたいと思います。
  61. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して質疑はございませんか。——質疑がないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  62. 土井直作

    土井委員長 日程六、郡山郵便局舎用地及び建物買收の請願、原孝吉紹介文書表第八二号。紹介議員が出席しておりませんから、森委員から御説明願います。
  63. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、郡山市は戰災都市として、これが復興事業、生産都市善建並びに御生安定に資する生活援護、住宅難緩和のための庶民住宅建設等の経営をしているが、さらに最も急を要する学制改革に伴う新制中学校及び昇格工業高等学校の新築並びに昨年十二月燒失の小学校及び既設新制中学校の應急対策等の識金に充当するため、大正十三年以來仙台逓信局長と賃貸契約の上、郡山郡郵便舎に使用中の土地及び建物を政府において至急本年度内に買い上げられたいというのであります。
  64. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府の所見をお伺いします。
  65. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 郡山局の敷地並びに建物の買收のことは御説明があつたよ女に必要性を感じておりますし、また仙台局からも上申がありますので、本省といたしましても速やかに実現したい、こう考えまして、今回の予算に計上しておるのであります。予算が都合よく通過することになりますれば、その実現を見ることができるかと、かように考えております。
  66. 土井直作

    土井委員長 本請願に対する質疑はございませんか。——ないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  67. 土井直作

    土井委員長 日程第七、東京郡山間直通電信回線復活請願、原孝吉紹介文書表第八四。紹介議員が出席しておりませんから、森委員から御説明を願います。
  68. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、現在郡山市及び近接町村と東京方面における発着電報は、東京、郡山間の直通電話回線が昭和二十年八月以來すべて福島郵便局中継となり、電報取扱いは著しく遅延し、商工業の取引上並びに一般市町村民の不便はこの上もない。ついては東京、郡山間直通電信回線を復活されたいというのであります。
  69. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府側の御所見をお伺いします。
  70. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 東京郡山間直通電信回線復活請願でありますが、ただいま御説明を拜聽いたしまして、まことにその必要性を痛感するのでありますが、しかし本省といたしましても、戰前同様速やかに復活するように努力いたしておりますけれども、何分にも電信線の余裕がありませんので、今のところ新設以外には方法がないのではないかと考えております。しかし線の新設にいたしましても、資材関係もありますので、早急に実現することは困難であると考えております。
  71. 土井直作

    土井委員長 本請願に対する質疑はありませんか。——ないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  72. 土井直作

    土井委員長 日程第八、豊濱町に郵便局設置請願早稻田柳右エ門君紹介文書表第九八号。紹介議員が出席しておりませんから、森委員から御説明を願います。
  73. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、愛知縣知多郡豊濱町は、伊勢湾ただ一つの大漁村でその発展を期待されているが、郵便局、役場、農業会の支所すらなく、郵便物小包、貯金、電話等一々三キロもある隣村の豊濱局まで行かなければならない。ついては本町中洲に速やかに郵便局設置されたいというのであります。
  74. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府の御所見をお伺いします。
  75. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 この件は第一回國会にも請願されておるのでありまして、この豊濱町は最近相当活氣を呈しておるようでありますけれども、しかしまだ無集配局設置する必要があるかどうかということは問題ではないかと考えております。しかし土地柄がだんだん発展し、その必要性が濃厚になつてきた場合には考慮いたしたいと考えております。
  76. 土井直作

    土井委員長 本請願に対しては質疑はありませんか。——ないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  77. 土井直作

    土井委員長 日程第九、尼崎市北部地区電話復旧促進に関する請願岡田勢一君紹介文書表第一〇二号。紹介議員が出席しておりませんから、森委員からお説明を願います。
  78. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、尼崎市北部地区における電話は終戰数箇月前より不通となり、今日に至るもまだその復旧を見ないので、加入者の不便苦痛はこの上もない。ついては速やかにこれが復旧を実現されたいというのであります。
  79. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府側の御所見を伺います。
  80. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 資材の都合がつき次第、できるだけ御希望に査いたいと思います。      —————・—————
  81. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して特に質疑はありませんか。——ないようでありますから、次に移ります。
  82. 土井直作

    土井委員長 日程第一〇、市野々郵便局の集配事務程始の請願海野三朗紹介文書表第一二一号。紹介議員が出席しておりませんから、森委員から説明を願います。
  83. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、山形縣西置賜郡津川村は面積十一万里にわたる廣大な村であるが、郵便物の集配事務は村の東伴にある津川郵便局取扱つているので、村役場所在地たる市野々まで八キロもあり、村の大半を占める今部地方までは二十キロもあつて郵便物の遅配はなはだしく、地方民の文化の向上、経済の発達に多大の支障を來している。ついては市野々郵便局に集配事務を開始されたいというのであります。
  84. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府の所見をお願いいたします。
  85. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 市野々局に集配事務を開始するということは、郵便物の速達上大して交果がないのではないかと考えているのであります。またそこに集配事務を開始することになりますと羽前津川局との関係上、津川村を二分してやらなくてはならぬ。その二分の仕方もめんどうではないかと思いますし、また積雪のときに雪が積つて市野々局へ逓送することが困難であるというような場合には、汽車で市野々局まで行くようなぐあいにいたします。從つて大体現在でも御希望のような点は達せられるのではないかと思いますので、今のところちよつと困難である。かように考えております。
  86. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して質疑はありませんか。——ないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  87. 土井直作

    土井委員長 日程第一一、特定郵便局制度撤廃請願海野三朗紹介文書表第一二二号。紹介議員が出席しておりませんから、森委員から御説明を願います。
  88. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、文書表第七十六号に出ておるのと同様でありまして、特定郵便局制度による局長は、資本を提供した特殊の官吏で、その局の運営は局長の独裁にあり、その從業員は精神的苦痛と物質的劣惡な待遇とを受けている。ついては特定局從業員十四万を局長の封建的、非民主的支配から解放して、公務員としての自由と権利とを確保し、通信事業の民主化をはかられたいというのであります。
  89. 土井直作

    土井委員長 本件に対して政府の御所見を伺います。
  90. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 特定局制度が、通信機関の普及と小規模通信機関の合理的運営とに適合する制度として創始されたことは、御承知の通りであります。しかし時勢とともに漸次改善されてきているのでありまして、その内容は決して昔のままではありません。たとえば從業員の労働條件については、昭和十二年には集配特定局につき、昭和十一年には無集配特定局につき、從業員の俸給給料等の人件費はこれを政府の直轄といたしましたほか、昨年五月全逓との特定局制度特別研究委員会で結論を得ました問題、すなわち局舍を有償直轄にするということ、渡切費の私的性質をなくして公経済的に運用するということ、從業員の待遇並びに厚生施設について普通局員との間に差別を設けないということなどは、着々実行に移しておりまするほか、全逓とまだ完全に意見の一致を見ていない局長の任用問題、これについても從來局長任用上の一つの條件であつた資産的條件、有産階級でなければいかぬといつたような條件を廃止いたしましたし、また切手の割引賣渡制に関連する從業員の労働條件も、普通局と同樣とするなど、旧來の不合理な点は漸次これを改正いたしまして、一層今日の時代に即應した運営の実現を期しておるのでありまして、第一回国会において示された衆議院の本問題に関する方針、すなわち現行特定局制度の欠陷は速やかにこれを是正いたしまするとともに、局長の自由任用制その他特定局運営上の特殊方式たる制度はこれを存続すべきものとせられた線にも、合致しておるものと考えておるのであります。さよう御承知を願いたいと思います。
  91. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して質疑はございませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  92. 土井直作

    土井委員長 質疑がないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  93. 土井直作

    土井委員長 日程第一三、久慈郵便局昇格並びに同局舍新築の請願山本猛夫君紹介文書表第一八八号。紹介議員が出席しておりませんから、森委員から御説明を願います。
  94. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、岩手縣九度郡久慈町久慈郵便局は一町九箇村の郵便物取扱い中心に当り、その取扱件数も激増の一途をたどりつつあるので、これを普通壁に昇格し、昭和二十年に燒失した同局舍を新築されたいというのであります。
  95. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府当局の御所見を伺います。
  96. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 ただいま御説明のありました久慈郵便局を普通局に昇格するという問題は、本省といたしましても十分その必要性を認めておりますので、もうすでに実現することに決定いたしております。しかし廳舍の新築という問題は、これはいろいろな関係で今急にとはいきませんので、できるだけ速やかな機会に実現を見たいと考えております。
  97. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して質疑はございませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  98. 土井直作

    土井委員長 質疑がないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  99. 土井直作

    土井委員長 日断第一五、鳥取郵便局電話交換方式改善請願、森山武彦君紹介文書表第二二〇号。紹介議員が出席しておりませんから、森委員から説明を願います。
  100. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、鳥取市は縣下行政、文化産業中心地であるが、その通信機関たる鳥取郵便局電話施設は大正十五年の創設で、手働交換方式による磁石式電話であり、機械の損傷はなはだしく、市民の需要を満たすことができず、その発庭を阻害すること大である。ついては速やかに鳥取郵便局電話交換方式を改善されたいというのであります。
  101. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府当局の御所見をお伺いします。
  102. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 ただいま御説明のあつた通りに、鳥取郵便局電話を自動交換方式に改善するということは、本省も十分認めておりますので、電話單独の廳舍を建設して自動交換方式を採用するという計画を立てております。しかし今すぐ廳舍を建てるということは、予算関係で多少困難であると思いますけれども、これもまたできるだけ速やかな機会に実現をはかりたい、かように考えます。
  103. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して質疑はございませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  104. 土井直作

    土井委員長 質疑がないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  105. 土井直作

    土井委員長 日程第一六、栃木郵便局舍建設並びに電話交換方式改善請願小平久雄紹介文書表第二二六号。紹介議員が出席しておりませんから、本委員から御説明を願います。
  106. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、栃木市は縣南地方の政治、経済、文化中心地であり、栃木郵便局は一市三村をその集配区域とし、職員の数も二百二十余名に及んでいるが、局舍が三箇所に分散し、公衆の利用上まことに不便である。ついては速やかに綜合局舍を建設されたい。なお電話設備においても旧式な磁石式單式制を改め、自動式又は共電議に変更されたいというのであります。
  107. 土井直作

    土井委員長 これに対して政府側の御意見をお伺いします。
  108. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 これも御説明のあつたように、本省といたしましてはその必要性をよく認めております。從つて速やかに局舍の改善をいたしたいと思いますけれども、御承知の通り何分にも予算と資材の関係もありますので、急速には困難であると思います。電話の方は現在八百名程度の加入者をもつておりますし、また將來加入者が増加する見込みでありますから、共電式交換方式を採用する予定になつております。このためには電話特殊性に鑑みて電話單独の廳舍を必要とするのでありますが、廳舍の新築は二十三年度の予定でありますから、それができてからになりますので、交換方式の改善はその翌年度以降になるかと思います。ともかくも御要求の内容に副うて進みつつあることを御了承願いたいと思います。
  109. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して質疑はございませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  110. 土井直作

    土井委員長 質疑がないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  111. 土井直作

    土井委員長 日程第一七、箱石郵便局集配事務開始請願山本猛夫君紹介文書表第二三五号。紹介議員が出席しておりませんから、森委員から説明を願います。
  112. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、岩手縣下閉伊郡川井箱石郵便局は、その区域内に役場、農業会等があり、また豊富な林産物の搬出加工が盛んで、通信の利用も激増しているが、同局は集配事務取扱わないため不便この上もない。ついては該局の集配事務を開始されたいというのであります。
  113. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府当局の御所見をお伺いいたします。
  114. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 この箱石局に集配事務を開始するということになりますと、大きな村ではありますけれども、この村に三箇所集配局ができることになるので、他の二箇所の集配区域も小さくなりますし、また箱石局の集配区請もきわめて狹小なので、経済上いろいろな点を考慮いたしまして、ただちに実現することは始難ではないか、かように考えております。御了承を願いたいと思います。
  115. 土井直作

    土井委員長 本請願に対する質疑はございませんか。——ないようでありますから、次に移ります。
  116. 土井直作

    土井委員長 日程第一八、大野、軽米間電信電話開設請願山本猛夫君紹介文書表第二四二号。紹介議員か出席しておりませんから、森委員から御説明を願います。
  117. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は岩手縣九戸郡大野村と隣村軽米町との間には電信電話の施設なく、行政連絡上の不便はもとより、一般民衆の不便また少くない実情にある。ついては該区間に電信電話を開設されたいというのであります。
  118. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府当局の御所見をお伺いいたします。
  119. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 この問題は、從來は大野から八戸、福岡、それから軽米へ電話が通じておつたのですが、大野、軽米へ直接に電話をつけることになると、十二キロ余り距離があるので、建設費が相当かかる、その上通話が一日三、四回というようなわけで、きわめてわずかなのであります。しかし八戸、福岡、あるいは福岡、軽米間の通話は非常に多いのです。そこで福岡、輕米福岡、八戸間の回線を増すことにしてそうして大野、軽米間の通話の時間をなるべく短縮して、早く通ずるようにしたい。こういうように考えております。さよう御了承を願います。     —————————————
  120. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して質疑はございませんか。——ないようでありますから、次に移ります。
  121. 土井直作

    土井委員長 日程第一九、若柳村愛宕原郵便局設置請願小澤佐重喜君紹介文書表第二五四号。紹介議員が出席しておりませんから、森委員から御説明を願います。
  122. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、岩手縣膽澤郡若柳村は面積十五万里の廣大な村で、現在若柳郵便局があるが、その位置が東に偏在しているため、約四百戸の部落民はこれが利用に二時間乃至十時間を要している。しかも本地域は木炭、木村、薪、山林及ば漆器類の産額が大である。ついては本村愛宕原郵便局設置されたいというのであります。
  123. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府当局の御所見をお伺いします。
  124. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 愛宕原郵便局設置するということは、実情を調査いたしてみましたところ、その附近の郵便局との距離も非常に遠いし、また土地の状況もだんだん発展するような傾向にありますので、本省としましては設置を必要と認めております。從つて予算の許す限り、できるだけ速やかな機会に設置したい、こういうふうに考えております。
  125. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して質疑はありませんか、——ないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  126. 土井直作

    土井委員長 日程第二〇、南金澤郵便局電話架設請願笹森順造紹介、支書表第二五六号。紹介議員で出席しておりませんから、森委員から御説明を願います。
  127. 森直次

    ○森(直)委員 本請願の要旨は、青森縣西津軽郡赤石村は交通通信の機関に惠まれず、文化施設も他町村に比して少く、住民は二里、三里の道を歩行して電信電話の用を弁じている。ついては本村内南金澤郵便局電話架設されたいというのであります。
  128. 土井直作

    土井委員長 これに対する政府当局の御所見をお伺いします。
  129. 五坪茂雄

    ○五坪政府委員 これは非常に必要なことでありますので、すでに前年度に実施する考えであつたのですけれどもいろいろの事情に妨げられて延びておるのです。本年度においては実施いたしたい、かように考えております。
  130. 土井直作

    土井委員長 本請願に対して質疑はございませんか。——ないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  131. 土井直作

    土井委員長 日程第五の特定郵便局制度撤廃請願、これは紹介議員長谷川俊一君より取上げの許可願が提出されております。これを許可することに対して御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  132. 土井直作

    土井委員長 御異議がないと認めまして、さよう決定いたします。  ただいままでの請願に対しましてはその可否を決定することは、愼重を期する意味におきまして、追つて協議の上決定いたしたいと存じますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  133. 土井直作

    土井委員長 御異議がないようでありますから、さよう決定いたします。  本日の委員会はこの程度をもつて散会いたします。次の委員会は公報をもつてあらためて御通知いたします。     午後三時二十七分散会