運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1948-01-24 第2回国会 衆議院 水害地対策特別委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年一月二十四日(土曜日)     午後零時十五分開議  出席委員    委員長 山崎 岩男君    理事 海野 三朗君 理事 大島 義晴君    理事 古島 義英君 理事 大澤嘉平治君       金子益太郎君    永井勝次郎君       馬場 秀夫君    田中 健吉君       川島 金次君    吉川 兼光君       島村 一郎君    山口 好一君       竹尾  弌君    田口助太郎君       淺利 三朗君    石田 博英君       泉山 三六君    高田 弥市君       小平 久雄君    松井 豊吉君       鈴木彌五郎君    圓司 安正君       野本 品吉君    谷口 武雄君       船田 享二君    本間 俊一君       山口 武秀君    外崎千代吉君       河口 陽一君    木村  榮君  出席政府委員         建設院総務長官 阿部美樹志君         農林事務官   平川  守君         農林事務官   伊藤  佐君  委員外出席者         総理廳技監   岩澤 忠恭君     ————————————— 一月八日委員小峯柳多君は退職した。     ————————————— 本日の会議に付した事件  予算外國庫補助に関する件  水害地復興に関する決議案起草小委員選定     —————————————
  2. 山崎岩男

    山崎委員長 これより会議を開きます。
  3. 石田博英

    石田(博)委員 会議を開会いたしますにあたつて、この水害復旧事業に関する予算の問題につきましては、実は今日まで水害対策委員会が昨年八月以來しばしば開かれ、その間各関係大臣あるいは関係政府委員との間に質疑應答があり、また種々の言明を聽いてまいつたのでありますが、その言明と、現実に先般計上せられました第一次追加予算、さらに今回上程されようとする第二次追加予算の内容ははなはだ懸隔があります。特にこのたびの第二次追加予算の計上の中には全然水害復旧工事に関する予算が計上されていない。こういう状態知つて、われわれは実は唖然とし、かつ愕然としておる次第であります。ついては、ここに出席政府委員から、所管事項についての今日までの経過概要、並びに交渉の見透しと申しますか、成行きについて御報告を聽取したいと思います。
  4. 阿部美樹志

    阿部政府委員 それでは私から災害復旧國庫補助額に関しまする経過を一應御報告申し上げたいと思います。  昭和二十二年度災害復旧工事費総額として約百五十億一千万円ほどに上ります。これに対しまして國庫補助額を計算いたしますと百九億六千余万円となるのでありまして、これに対して國庫は一億四千二百八十万六千円を融雪の災害に対して、それから八億八千二百七十五万円を一般風水害に対しまして、合計十億二千五百五十五万六千円というものを支出することに決定しておるのであります。またこのほかに資金融資方法によりまして六億六千万円の支出を準備中であります。この支出が確定いたしましても、合計は十六億八千五百五十五万六千円にすぎませんで、昭和二十二年度災害復旧國庫補助総額百九億六千余万円に比較いたしますと、わずかにその一割五分にすぎないのであります。こういう状態で進みますと、二十二年度災害復旧全部を完了いたしまするには、今後七年間を要するということになるのであります。しかもこの融資すらも現下金融状態では画に描いたもちに終るのではないかと懸念せられることは、大藏省銀行局当局の見解でもややうかがわれるのであります。災害復旧工事食糧増産、民主安定などに及ぼしまする影響はきわめて大であることはいまさら申し上げるまでもございません。昨年の災害は大阪府を除く全國にわたつておりまして、その出水により農耕地の損害をあげてみますと、流失埋沒いたしました耕作地は七万一千余町歩浸水区域は五十一万二千余町歩にわたつておるのであります。この災害耕地復旧の遅い早いということは、一に災害復旧工事の成否にかかつていることでありまして、これが遅れますとその影響はきわめて甚大であります。つきましては当局といたしまして、少くとも三年ないし四年間にこれを完成せしめる方針のもとに工事促進してきたのであります。地方におきましてもまたこの方針に呼應いたしまして、あらゆる苦難を排して促進に努めて今日までまいつたのであります。しかし國庫財政関係國庫補助金が僅少になりましたために、支拂方法に行き詰り、復旧工事は中途で中止しなければならぬというような状態に差迫つてまいつたのであります。もしこの上國庫助成が不能となるようなことがあり、工事中止しなければならぬということになりますれば、関係全國にわたりまして、食糧増産などにきわめて重大なる関係が生じてまいります。復旧工事をここで中止せしめるというようなことになりますと、これは容易ならぬことになると思うのであります。当局といたしましては、さき追加予算決定の際、六・三制実施及び災害復旧のため、なお不足する金額については一般会計予備費支出などの方法によつて、極力別途の措置を講じたいという趣旨を決定いたしたのでありまするが、本年度内にはさらに十八億四千万円の増額を要求いたしておるのであります。前記の六億六千万円の融資が決定いたしましても、なお十二億円程度不足を生ずるということになります。政府さきに官吏の越年資金支出にあたりましても相当額追加予算を決定いたしましたが、災害復旧工事費國庫補助右樣支出にまさるとも劣ることはないというような重要な措置考えておりますが、この点を十分審議なされまして、工事促進ができますようにお骨折りを願いたいと思います。
  5. 石田博英

    石田(博)委員 若干お尋ねを申し上げたいのですが、本年度内要求せられている十八億四千万円の金額についての大藏省との交渉経過大藏省のそれに対する意見というか、態度というものについてお伺いしたい。
  6. 岩澤忠恭

    岩澤説明員 ただいまの石田さんからの御質問につきまして、今日まで事務当局がとりました交渉の顛末を一應お話し申し上げたいと思います。今年度災害費は、先ほど総務長官から申し上げました通りに、百五十一億一千余万円でありまして、その補助額は百九億、これを何箇年でやるかということによつて、年々の補助額が変つてくるのでありますが、現下の情勢からみましても、食糧増産あるいは民生安定というような点からみまして、われわれといたしましては、できるだけこれを急速に復旧したいという念願でありますけれども、何分にも國家財政の窮乏した折柄でありますから、こういう多額な補助金を一時に出すことは不可能と考えまして、大体の目途といたしましては、三箇年にこれをやり、特に被害激甚な縣に対しましては、大体これを四箇年で完成するという方針のもとに、補助金の割当をいたしたのであります。從つてこの二十二年度の当初の年度においては、大体各府縣とも折衝をいたしまして、まず補助金として二十八億ぐらいの金額が要るのじやないかという考えで進んでおつたのであります。ところが今年度は、すでに御存じ通り復旧措置、並びに七月及び九月の風水害に対する緊急措置といたしまして十億二千余万円を支出しておりますから、われわれが当初考えておりましたものよりもなお十八億何がしというものが不足をいたしておるのであります。しかしながら各府縣におきましては、この緊急性を十分に認識せられて無理に無理をして、この資材難折柄、あるいは金融難折柄にもかかわらず、非常に工事は進捗いたしまして、現在といたしましては支拂その他において非常に縣当局はお困りのようなことで、これは当然の帰結であろうと考えております。そういうような関係から、われわれといたしましては、昨年の國会が終了いたしました後に、大藏事務当局折衝いたしまして、この十八億を必ず、閣議の申合せ事項もあることだから、六・三制と並元的に、二次予計に計上してもらうということを折衝いたしたのでありますが、政局方面におきましては何分にも財源が乏しいから、六・三制も沒になるし、また從つて災害復旧第二次追加予算もほとんど事務当局では期待できないというようなことを申しておつたのであります。そうして遂に六億六千万円の予算外國庫補助内務省の方で認めてくれ、そうして一應の肩替りしてくれというようなことは申したのでありますけれども、これが前議会の最終の対策委員会において、すでに御存じと思いますが、大藏大臣がその席で説明せられた通りに、すでに地方の起債の認可が百二十億ばかりあつて、これが全然資金化せられておらない。その上になお予算外國庫契約内務省の六億六千万円、また農林関係の二億数千万円のものをやつてつて九億八千万円のものを追加するということになれば、資金化ということはほとんど不可能だということを一應申されましたけれども、そのときの大藏大臣の話では、この融資は優先的にやるようにすればいいではないかというようなお話を伺つておるのであります。しかしながらわれわれといたしましては、この六億六千万円の予算外契約というものを、一應認めましても、これが完全に資金化し得るかどうかということを非常に疑問をもつておるのと、また先ほど申しましたように、この六億六千万円がかりに政府の確実なる保証ものとに資金化するといいましても、なおこの十二億というものが縣の今の工事進捗状況に比べて非常に不足を來しておるので、この十二億というものをなお今次編成されつつある二次追加予算の中に計上してもらうように、極力事務当局といたしましても盡力いたしておるのでありますけれども、われわれの微力のいたすところで、遂にその目的を達せずして、今日皆様の非常な御心労を煩わすことに相なりましたことについては、深くおわびを申し上げなければならない立場に相なつたのであります。以上申し上げました通りに、建設院といたしましてはこの不足額の十二億というものは極力二次追加予算かあるいはまた何らかの方法によつてこの実現をするように今後も十分努力いたしたいと考えております。
  7. 松井豊吉

    松井委員 この機会にちよつと伺いしたいのですが、群馬縣の一億七千万円の國直轄工事に対しては、どの程度まで進行されておりますか。その点についてちよつとお伺いいたします。
  8. 岩澤忠恭

    岩澤説明員 前の追加予算において議決になりました國直轄工事についての今の松井さんのお話は、多分渡良瀬川方面お話だと思いますが、それは今着々進行いたしまして、少くともこの春水には支障のないように工事は進めつつあります。
  9. 松井豊吉

    松井委員 その工事関係については、もう請負業者との入札関係は済んでおりますか。
  10. 岩澤忠恭

    岩澤説明員 これは地方建設事務所直轄をやつておる箇所と、それからまた一般業者の方に御協力を願う箇所がありまして、これは全部手配は済んでおります。
  11. 山口好一

    山口(好)委員 建設院関係でもいろいろと御盡力になつておるようでありますが、聞くところによりますれば、知事さんや各縣の議長さんが非常に心配して、かくも熱心に陳情に参られましたのは、從來議会においては水害対策委員会があつて熱烈にわれわれが要望して、また関係当局でも非常に骨を折つておるにもかかわらず、今度の追加予算には、これが計上されない。そうして工事中止しなければならなくなつた。それでこの知事さんが上京されたときには、その中止命令を各縣に向つて出す一歩手前であつた。こういうことでありますが、さような中止をいたすことに相なつてつたのか。またそれを皆様は肯んぜずして、そうして中止命令を出さんとしておつたか。この間の事情をお伺いしたいと思います。
  12. 岩澤忠恭

    岩澤説明員 ただいまの工事中止命令を出すというようなことは、私は初めて聽くのでありますが、当局といたしましては、あくまでも初志を貫徹するように、この工事中止命令を出す意思は毛頭ありません。
  13. 山口好一

    山口(好)委員 ただいまの答弁では、中止命令を出すことにはなつていなかつたというが、先ほどの阿部総務長官答弁には、これを中止しなければならなくなつてつたというような言葉があつたのであります。はたして中止する考えでなかつたか。どこまでもこれを遂行するという考えであられたのか。その点をはつきり阿部長官からも伺いたい。
  14. 阿部美樹志

    阿部政府委員 先ほど申し上げましたのは、もしこの追加予算なり、その他の補助額が増額しないようであれば、今日まで極力進めてきておつた仕事でも、あるいは中止しなければならぬようになるかもしれないという懸念を申し上げたのでありまして、これを中止するという考えを申し上げたのではないのであります。どうか誤解のないように願います。
  15. 淺利三朗

    淺利委員 私少し遅れて出ましたから前に発言があつたかもしれませんが、今國土局長の御意見を伺つてみましても、建設院当局は非常に努力しておるけれども、微力のいたすところでなかなか思う通りにならぬ。こういうお話であります。この問題は根本的には大藏省が十分に認識して、大藏省にわれわれは当らなければならぬ問題だと思うのであります。しばしばこの対策委員会が開かれておつても、今日までわれわれの希望するだけの効果をあげないということは、要するに大藏当局が、この問題に対して熱意が乏しいと思うのであります。しばしば建設院当局だけをここに呼んで聽いても、解決はつかぬのでありますからぜひとも大藏当局に、これに対する対策の問題を聽き、また責任ある答弁を願うように委員長から格別のお計らいを願いたいと思います。
  16. 山崎岩男

    山崎委員長 承知いたしました。
  17. 石田博英

    石田(博)委員 農林省総務局長がお見えになつておるようでありますから、次に農林省関係事項につきまして、今までの経過概要交渉の見透しその他について一應お伺いしたいと思います。
  18. 平川守

    平川政府委員 農林省関係におきましては、開拓関係林野関係及び漁港、船だまりに関する施設の関係全体を合しまして、復旧費といたしまして概略六十八億円ほどの費用を要する見込み調査ができ上つておるのでありまして、これに対しまして開拓に関しましては初年度に約三五%の事業促進いたしたい。林野関係におきましては林道において三〇%、林地復旧において一五%漁港、船だまりにつきましては約二〇%事業本年度において施行いたしたいという計画を立てたわけであります。そういたしますと本年度所要工事費といたしましては、総額約二十一億円に相なる見込みでございます。これに対しまして補助金といたしましては、現在安本等において一應の目安といたしまして、最低の率を計上いたしております。この率によりますと、これは大体耕地関係において六割二分五厘、林野水産方面においては約五割見当の補助率を一應最低のものとして見ておるわけであります。実際問題といたしましては、縣の財政なりあるいは災害程度の大きさに應じまして、これよりもさらに高率の助成になるわけでありますが、その最低の見積りといたしましても、約十二億円の補助金が必要に相なるわけであります。およそ通常の從來慣例から見まして、要求ということになりますと、おそらく十五六億円の補助金をこれに対して必要とすることと存じますが、先ほど申しました最低基準で一應裁定いたしましても、約十二億円ほどの補助金が必要となつてまいるのであります。これに対しまして從來までに認定を受け、あるいは追加予算として承認をせられました金額は約五億四千四百万円ほどでございます。從いましてかりに最低補助金を想定いたしましても、約七億円ほどの金額補助金として不足をいたしておるという状況に相なるわけであります。これに対しまして昨年年末におきまして大藏省の方では予算外國庫契約をもつて、約二億五十万円の金額補助金の額といたそうというプランでありました。從いまして、かりに十二億円の裁定ですから、五億四千万円とさらに二億五千万円、これをかりに全額融資等関係が十分にまいりましても、約八億円になるわけでありますから、なお四億六千万円は不足である。補助金の率を毎年の慣例によりまして、相当高度にまでもつてまいりますと、総額約十五、六億円の補助金を本年度内において必要といたします。從いまして約十億くらいの金がなお不足である。予算外國庫負担契約の分をとりましても、なおかつ七、八億円の額は不足である、こういう状況に相なつておるわけであります。これに関しまする大藏省安本方面との折衝状況は、國土局上面同一歩調をとりまして、一緒にお願いをいたしておるような状況であります。
  19. 伊藤佐

    伊藤(佐)政府委員 ただいま総務局長から御説明申し上げましたが、私の方の関係を多少補足して申し上げたいと思います。  開拓関係におきましては、関東、東北の本年度水害被害総額でありますが、その後最近までの数字によりますと、ただいま総務局長から申し上げましたよりも殖えておりまして、現在のところ事業量といたしまして約七十二億になつておるのでございます。これの復旧につきましては、三箇年以内に復旧をいたす、御承知のように食糧増産がきわめて緊急に要請されておる窮状に鑑みまして、二年あるいは三年、遅くも三年間に全部復旧をいたす、こういうことでまいつております。しからば本年度内にどれくらいの金額を必要といたすかと申しますと、各府縣の方からいろいろ御報告も出ておりますが、最低事業量といたしまして十八億円、それに対する補助金といたしましてわれわれの方で要望をいたしておりますのは約十五億円でございますが、それだけのものはどうしても本年度内に必要である。それでは予算方面でいかになつているかと申しますと、そのうち約四億九千万円が先般の第一回國会追加予算として通過いたしたわけであります。それに予算外國庫負担契約といたしまして二億一千万円、会計約七億の金額が一應認められておるのであります。先ほど岩澤説明員からお話になりましたように、予説外國庫負担契約現実資金化ということにつきましては、私の方といたしまして、これが確実性につきまして多大の不安と申しますか、非常な危惧をもつているわけでございます。從いまして本年度確実な方法といたしましては、先ほど申し上げました十五億のうちから約五億を差引きました残りの十億円を、本年度追加予算あるいは何らかの方法によりまして、ぜひ本年度内支出をいたすような運びにいたしたいと、事務当局といたしましてはかよう考えて、すでに昨年の十一月末に予算要求しておるわけでありますが、先ほど岩澤説明員からも申し述べになりましたように、はなはだわれわれの力の足りませんためにいろいろと御迷惑をかけ、また現状かくのごとき状態になつておりますことを、恐縮かつ遺憾に存ずる次第でございます。
  20. 石田博英

    石田(博)委員 ただいま開拓局長総務局長とのお話の間に、そうすると若干金額増減が出てまいりますが、開拓局だけで十億の要求をされておる、農林省全体として十億要求されておる中で、開拓局関係が十億というと、他の耕地その他の関係費用が出てまいらぬわけでありますから、その場合それはどういう関係になりますか。
  21. 平川守

    平川政府委員 これは開拓局長からの答弁はごく最近のものをお集めになつたようでありますが、私の方では一應全体としてつり合いがとれておりますから、さきに各局から集めました数字で申し上げますと、全体の復旧費総額六十八億円ほどになつておりまして、そのうち開拓の方が五十二億円ということになつております。それに対しまして林野関係が、林道が五億九千万円、林地復旧関係が八億六千万円、それから漁港船まり関係が一億五千万円ということでありますから、大部分が開拓になるわけであります。それに対して本年度補助額として一應最低基準としてあげておりますのは、開拓が十一億、林道関係が八千五百万円、林地復旧関係が五千二百万円、漁港、船だまり関係が千四百万円、合計いたしまして約十二億六千万円の総額になつております。これは開拓の方でまだ調査をときどき訂正いたしておりますから、その分で増減があると思います。
  22. 石田博英

    石田(博)委員 これはもちろん第二次追加予算にぜひとも計上してもらわなければならない費用でありますので、その金額調整は至急やつてもらわなければならぬ性質のものであると考えるのであります。しかも後刻御相談申し上げなければならぬことでありますが、議会運営実情から考えまして、きわめて早い時期において、少くとも私どもの方では月曜日まで程度にその間の調整をせられたものをお教え願いたい。もう一つは、念のために伺つておきますが、開拓関係予算というものの中には耕地修復費というものがはいつておるわけですね。次にどなたかにお伺いしたいのでありますが、漁港船まり関係はわかりましたが、一般港湾水害による災害復旧建設院でやつておるのでありますか、その点をお伺いいたします。
  23. 岩澤忠恭

    岩澤説明員 それは運輸省です。
  24. 石田博英

    石田(博)委員 その額の大体の推定はわかりませんか。
  25. 岩澤忠恭

    岩澤説明員 今ちよつとわかりませんむれども、大体港湾御存じのように、内務省からわかれた関係災害関係したものは多分運輸省で全体やつておるのではないかと考えます。それもよく調べて御報告申し上げます。
  26. 石田博英

    石田(博)委員 種々事情も聽取いたしましたが、この水害復旧工事というものは、單に被害地の民生の安定、あるいは同胞救助という建前から必要であるという消極面ばかりでなく、それ以上に翌年の生産を確保するという意味におきましてもきわめて重大なものである。しかも水害地諸君は、この水害復旧を望むのあまり、またそれに対する國家補償当局補償を期待、信頼して、各府縣とも、他の方害を受けない地域に比べて、きわめて迅速かつ確実に供出を完了しておられるのであります。こういう実情に鑑みまするときに、何はさておいても追加予算に計上しなければならぬ性質のものであるにかかわらず、政府は第二次追加予算に、この問題に対する誠意の片麟だに示していない、きわめて認識の不足なものを、われわれ自身が過去半年にわたるこの委員会の審議の経過から見て、かつまた昨日及び一昨日の首相との交渉経過から考えまして、非常にその感を深くするものであります。ここにわれわれはわれわれがぜひとも必要と信ずる水害復旧予算を、必ず必要額だけ十分に第二次追加予算に計上せしむるために、院議をもつて決議案を上程いたしたいと思うのであります。この動議を提出いたしまし前、各位の御賛同を求めたいと思うのであります。  なおこれについて附加いたしておきたいことは、二十二日第二國会休会明け劈頭開催せられました議院運営委員会におきまして、私からその旨を各委員にお諮りをいたしましたところ、各委員がすべてこれに御賛同をお願いできたのであります。この点も附加いたしまして、できるだけ速やかにこの水害復旧を完成する決議案を緊急上程せられるよう、動議を提出いたしたいと思うのであります。
  27. 大島義晴

    大島(義)委員 ただいま群馬縣知事初め政府委員諸君のいろいろの説明によつて、この水害復旧がいかに急を要するかということは明瞭な事実なのであります。さらに今石田君から、本委員会の名において決議をなして、必ず第二次追加予算に織りこむようにというお話でありましたが、これまたごもつともであります。しかし私は実は農林委員会におきまして、かつて農業災害補償法を通過せしめる際に、水害地に、関係のある人々は、いずれも熱心に主張いたしたのでありますが、水害のないとこにおいては、必ずしもこういう関係になかつたのであります。從つてこの委員会が総急に單独に決定するということなくして、これ案も最も確実に実行するという意味におきましても、この際委員長から適当員数委員を指名して、この委員折衝により、その金額方法等をよく相談されて、しかもその案を各党もち帰つて各党の党議をまとめて、一度ここで決定した以上は必ずこれを実現するという建前に立つて、本案を取扱いたいと思いますので、本日委員長から適当な員数委員を御指名願つて、そうして原案を作成願つて、月曜日に委員会を開き、その委員会において決定し、火曜日の本会議に緊急上程していただくように、特別に御配慮願いたいと思いますので、この動議を提出いたします。
  28. 石田博英

    石田(博)委員 私の動議を撤回し、大島君の動議に賛成いたします。
  29. 山崎岩男

    山崎委員長 大島君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  30. 山崎岩男

    山崎委員長 御異議なしと認めまして、それでは小委員をここに選定いたしたいと存じます。選定の方式はいかがに取計らいましようか。
  31. 石田博英

    石田(博)委員 委員長に一任いたします。
  32. 山崎岩男

    山崎委員長 ただいまの石田君の動議に御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  33. 山崎岩男

    山崎委員長 それでは委員長から指名いたします。    馬場 秀夫君  石田 博英君    松井 豊吉君  野本 品吉君    外崎千代吉君  田中 健吉君    本間 俊一君  河口 陽一君    山口 好一君  以上九名に委員長が加わりまして小委員を決定いたしました。  ほかに御意見のある方はございませんか。——御意見なしと認めまして、本日はこれにて散会いたします。     午後零時五十五分散会