運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1948-06-14 第2回国会 衆議院 商業委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月十四日(月曜日)     午後二時開議  出席委員    委員長 堀川 恭平君    理事 石神 啓吾君 理事 笹口  晃君       鈴木 仙八君    關内 正一君       多田  勇君    冨永格五郎君       前田  郁君    山本 猛夫君       梶川 靜雄君    金子益太郎君       林  大作君    松原喜之次君       師岡 榮一君    山口 靜江君       櫻内 義雄君  出席政府委員         商工事務官   武内 征平君  委員外出席者         参  考  人         (自轉車競技法         期成連盟総務部         長)      倉茂 貞助君     ――――――――――――― 六月十日  自轉車競技法案林大作君外四十七名提出、  衆法第三号) 同月十一日  事業者團体法案内閣提出)(第一一六号) 同月二日  中小企業復興に関する請願田中稔男紹介)  (第一一三三号) 同月三日  疊表原料藺草輸入請願川合彰武紹介)(  第一二八九号) 同月十二日  中小企業復興に関する請願福田繁芳紹介)  (第一三八八号) の審査を本委員会に付託された。 五月十九日  自轉車接競技法制定に関する陳情書  (第三〇八号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  國政調査承認要求に関する件  自轉車競技法案林大作君外四十七名提出)(  衆第三号)     ―――――――――――――     〔筆記〕
  2. 堀川恭平

    堀川委員長 ただいまより会議を開きます。  おはかりいたします。本委員会は第一回國会におきまして貿易及び商業行政一般に関する諸問題の國政調査要求いたしまして、議長承認を得たのでありましたが、右調査をその趣旨に鑑み、同会期中に限られるべきものではなく、第二回國会においても、継続すべきものと思われますので、次の要求書議長提出し、その承認を求めたいと存じます。要求書を朗読いたします。    國政調査承認要求書  一、調査する事項貿易及び商業行政一般  二、調査目的貿易促進及び商業対策  三、調査方法関係方面より意見聽取資料要求実地調査等  四、調査の期間 本会期中   右により國政に関する調査をしたいから衆議院規則第九十四條により承認を求める。   昭和二十三年六月十四日      商業委員長 堀川 恭平    衆議院議長松岡駒吉殿 以上の要求書提出することに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 堀川恭平

    堀川委員長 御異議なしと認めます。さよう決定いたしました。     —————————————
  4. 堀川恭平

    堀川委員長 次に、十日本委員会に付議になりました自轉車競技法案林大作君外四十七名提出、衆第三号を議題とし審議に入ります。  林大作君の提案理由説明を求めます。     —————————————
  5. 林大作

    ○林(大)委員 ただいま議題となりました自轉車競技法案について提案理由説明をいたします。  大正十三年に競馬法が公布せられました当時、すでにわが國の自轉車業界及び当時隆盛を極めておりました競輪界等には、競馬法に対抗して、この種法案制定を要望する声が相当に強かつたのであります。爾來競馬発展に並行いたしまして、機会あるごとに、日本における自轉車重要性を強調し、この種法案制定を希求する輿論が起つたのでありますが、遂にその目的を達せずして、今日におよんだのであります。すなわち、今回の自転車競技法提案は、以上のごとき多年の宿願を基盤とし、次に申し上げますごとく、自轉車業界が遭遇いたしました空前の窮状を、何とか克服せんとする熱情を背景といたしておるのであります。  わが國の自轉車業界大正年代より逐年隆盛を極めつつあつたのでありますが、参考図表のごとく最高生産高において昭和十五年百二十四万五千台、最高輸出高昭和十一年十四万一千五百十七台で、今次大戰の発生以來、その生産及び輸出の状況は、量におきましても、質におきましても、低落の一途をたどり終戰とともにまつたく壞滅寸前の状態に立ち至つたのであります。  しかるに、日本における自轉車は、地形その他の関係上、交通機関として重要なる地位を占むるはもちろん、毛細管的な末端輸送機関として、國民社会生活、なかんずく経済活動密接不可分関係を有するのでありまして、自轉車業界の盛衰が日本経済復興に及ぼす影響はまことに重大なのであります。  さいわい終戰後自轉車生産及輸出は、質量ともに逐次上昇しつつはありますが、かかる現状を続けておりましては、数字的に考えてみましても、当面の需要を充たすことすら、百年河清を待つにひとしいのであります。すなわち戰前自轉車國内保有量は、約八百万台でありましたものが、現在は不完全なものを合算いたしましても、約二百万台で頭りまして、年産二十万台以下の生産現況をもつてしては、その自然滅耗数を補充することすら危ぶまるるのであります。まして戰前主としてわが國から自轉車輸入を仰いでおりました東洋諸國及び南洋方面の無限に近い需要考えて見ますれば、眞に情ない現況にあるのであります。  ここにおいて自轉車生産輸出復興の重要なる対策として、多年の宿願でありまして本法案制定を愼劍に要請し來つたのであります。以上のごとき情勢を基礎といたしまして私どもは昨年秋以來、本法案の直接、関接効果や、その効果を必要とする日本現状や、本法案施行の諸問題等をあらゆる角度から愼重に檢討いたしました結果、本法案日本における自轉車生産及び輸出復興、ひいては日本産業再建に貢献し得ると確信いたしまして、提案いたした次第であります。  本法案効果は、きことに廣汎にわたつておりますが、特に重要なものを述べますれば、次の諸点であります。その第一は、國民の自轉車に対する関心を増大し、かつその智識を普及することによりまして、自轉車工業発展の無形的な素地をつくり得ることであります。第二は、この法案施行によつて期待し得る、莫大な收益を活用することによりまして、あるいは品質の改良生産の増強に必要なる助成を行い、あるいは自轉車に関する各種の試驗研究施設を完備し、あるいは諸外國における廣汎市場獲得のために必要なる宣傳を行う時、自轉車生産及び輸出振興に直接寄與し得るのであります。第三は自轉車工業発達特にその生産及び輸出の増加が國内産業復興に及ぼす影響でありまして、決して軽視することはできないのであります。第四は、現在きわめて窮迫しております地方財政増收に寄與し、幾分でも大衆課税を軽減し得るということであります。  実收益が幾何であるかは、これを確言することはできないのでありますが、現在の競馬状態から判断しまして、各府縣に一箇所宛の競輪場を完備いたしますれば、年間少くも百三十億円の收益をあげ得るものと存ずるのであります。  以上のほか、本法案効果は、自轉車スポーツ発達國民体位向上等色々の分野にわたつて考えられますが、特にこの法案が何となく陰鬱な日本現状にとつてまことに明るいものであり、一掏の清涼剤であることを、強調いたしたいのであります。  以上きわめて雜然と申し述べてまいりましたが、競馬法が多年にわたり馬匹なかんずく軍馬の改良育成に幾多の貢献をなし來つたことく、本法案がその第一條に明示いたしましたごとき目的を十分に達成し得ることを確信いたすのであります。何とぞ本法案がこれからの再建日本のため、本質的にきわめて有意義であるとともに、現下の日本のため、起死回生的即効ある法案であることを御了解していただき、愼重御審議の上、速やかに御賛成あらんことを切望いたします。
  6. 堀川恭平

    堀川委員長 これより質疑に入ります。
  7. 多田勇

    多田委員 提案者から理由の御説明がありましたので、私どもも非常に今日まで期待しておりました関係上賛成するのでありますが、二、三御質問いたしたいのであります。  自轉車競技施行團体である自轉車振興会はどういふ形でつくるか、これが提案される法案との関係がどうなつているか、自轉車競技場設定場所都道府縣のほかに特定な市に決定されておりまして、その市がわずかに五大都市だけを指定しておるという点を、いま少し決定する場所をきめずに、設定する場合には監督官廳の認可を受けて決定する形をとるとよいと思います。
  8. 林大作

    ○林(大)委員 自轉車振興会というものを各都道府縣に設けるのでありますが、この振興会というものが、主催者であるところの都道府縣に委託を受けて実施に当るのであります。ちよつとここに図解しておきましたが、今までの競馬会馬匹連合会などは主催、馬券の発賣、競技場所有など全部をやつておつた。從つて色々の法律に触れるところがありまして、新しく競馬法を執行しなければならなくなつたのであります。今度の方法は、振興会自体競走実施だけにいたしまして、主催権車券の販賣という府縣及び特定都市のもつておる権利は自轉車振興会が委任を受けて実行することになります。競技場の方は、各府縣に於て私設團体、公共團体、場合に依つて私設鉄道会社といふものを、利用してやることになるのであります。從つて今御指摘のような廣範囲にわたる事業をやつて刑法に触れることは今度はまず起らない、この範囲のものならよかろうと確信している次第であります。  なお、この法案は、ごらんになるように中央に自轉車振興会の本部=連合会ともいうべきもの=を設立するということを現わしていない。しかし各府縣にできた振興会自分達連絡機関として東京に後ほどこれをつくるという形になるのであります。実際においては今やつておる既成連盟なるものが、あるいは双方の連絡をやることになると思います。  第二の点の五大都市以外の都市競技場を設けるようにしたらよいというお話でありますが、きわめてもつともな御意見でありますが、提出者といたしましては、各縣にとりあえず二つ、三つ、取上げてみたらよいと思つて、一應限つてみたのでありまして、必ずしも、これを固執するものでありません。
  9. 多田勇

    多田委員 自轉車振興会というものはどういう機構、どういふ内容か、その構想ですか。
  10. 林大作

    ○林(大)委員 私が今頭の中に考えておりますのは、まずこうしに御関係議員方々主唱者になりまして、各府縣において自轉車製造業者並びに卸賣業者、これらの販賣業者方々、並びにもし必要がありますれば、競技場所有者代表者というものが加つて一つ振興会を作るのであります。かように想像いたしておりますが、あくまでこういうものでなければならないというのじやなくて、自然の各府縣に発生するのを待つというぐあいであります。
  11. 冨永格五郎

    冨永委員 戰災都市競馬施行させてもらいたいということで、今まで政府並びに日本競馬会の方に関係議員の一人として提唱いたしておる実情でありますが、今戰災都市の上に、さらに海外からの引揚者指定都市が加つておりまして、これらの都市関係しておる実情でありますが、戰災都市あるいは引揚都市という特定條件にある都市には、これを施行せしむることができ得る條項を設けるお考えはありませんか。使用する場合でありますが今の場合困難を感ずると考えられるのでありますが、競馬場のごときは今日の日本競馬会公認競馬地方競馬場を使用するという案をいうのでありまして、現在東京でもそうですが、東京以外の各地においても自轉車や犬を競走させることを考えて、競馬場を使用させたいということで交渉しておりますが、なかなか競馬会との間が困難な状態にあります。この点どうでしようか。
  12. 林大作

    ○林(大)委員 戰災都市及び引揚者指定都市に、特に競技場の設置をするような意思はないかということであります。この問題はまことに御もつてもな御要求でありますが、一体法案にあるように、都市指定は各縣で二ケ所、縣が指定することができるのであります。從つて今の御希望は各當によつて、なるべく御希望をかなえる都市を選ぶという考えであります。その次に競技場空地を利用してはどうかといふお話でありますが、空地の利用というのは、御もつともなお考えでありまして、自轉車競技場陸上競技場のトラツクは、十分併設することができるのであります。競馬場が空いている間だけ使うということは、実上際ほとんど起らないと思う。会社経営はどうかというお考えは、私ども希望するところでありまして、その他何ら意見はないのであります。
  13. 冨永格五郎

    冨永委員 競馬場を使用されるようなくふうはないか、どうですか。
  14. 林大作

    ○林(大)委員 競馬場の空ているのを使うというお話はごもつともなことでできることなら技術的にできる範囲において競馬場を使いたいと思うのであります。
  15. 梶川靜雄

    梶川委員 車券を買う場合、買う方の側から、何を対象車券を買うかということになりますか。
  16. 堀川恭平

    堀川委員長 倉茂参考人の発言を認めるに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 倉茂貞助

    倉茂参考人 結局選手対象にして買うということになるのであります。
  18. 梶川靜雄

    梶川委員 競馬の場合は、馬の性能を見て買うことになるが騎手というものももちろん参考になるが。自轉車の良し惡しを見ずして自轉車の乘り手を見て車券を買うということになると、非常に投機性が馬の場合より大きくなると思います。從つてそれによつて起る弊害が大きいと思うがどうですか。
  19. 林大作

    ○林(大)委員 ちよつと訂正いたします。まづ主として自轉車そのもの種類及び性能と申しますか、それが対象となるのであります。それから次に今倉永さんの言われた選手の重さによつてA、B、C、にわけるのであります。
  20. 梶川靜雄

    梶川委員 私は自轉車の方は、素人でありますが、八インチ、六インチの自轉車の大きさによつてきめるか、会社の商標によつてきめるということになるのでありますが、それに対しても、タイヤがどこの会社タイヤを使つておるか、メーカー競爭ということにもなります。
  21. 林大作

    ○林(大)委員 法案の第五條によりまして、第一條の自轉車競技に出場する選手規格を命令の定める所の自轉車振興会に、登録することになつています。從つて八インチの自轉車にも規格ができてくるのであります。その型の中で車体は特製のものを使う、競走に先だちまして今日の自轉車はどういうアセンブルでできているかということを発表するのであります。そうして競走者が出てくるということになるのであります。
  22. 梶川靜雄

    梶川委員 種類規格が同一種類規格でなければならないということは、よくわかるが、もちろんどういうアセンブルでできておるかということを研究する、認識を深めることにもなる、製作会社としては、勝つような自轉車をつくるということにもなるが、馬の場合にも言えるが、競馬用と、輓馬用とが違つてくると同じように、日常使うものと、競走用のものと、相当特殊性ができてくると思うのであります。自轉車アセンブルなどを知ることも必要であるが、車券を買う場合自轉車選手の品定めによつて、同じアセンブルでできた自轉車競走させる場合は、自轉車乘りの技倆が問題になります。競走によつて振興される自轉車輸出に援助して、製作振興に対してウエイトが違つてくると思います。その点をどう考えておられるか、お伺いしたいと思います。
  23. 林大作

    ○林(大)委員 もちろん競走する自轉車そのものが良くなつてくることも考えられるのでありますが、車券を賣つた中の賣上金額の百分の二十五を取上げ、百分の十一に値するものは自轉車振興に使うわけであります。これによつて相当優秀な自轉車をつくり上げることに役立つといふぐあいにお考え願いたい。
  24. 梶川靜雄

    梶川委員 現在の日本の國内における自轉車製造状態は、われわれの必要量に十分どころか、半分も充たしておらぬという状態であります。とかく自轉車の形をしておればやみ値で賣れるという場合に、はたして業者がそういう良心的なものをつくるかどうかということも問題であります。提案者効果があると言われるが、私は、自轉車生産内容については素人でありますが、需要者として見た場合そういふことが言えると思う。相当時期が経つて、そういう効果が出るというならばよいが、現在は自轉車改良に役立つという段階ではなく、時期尚早と思うがどうですか。
  25. 林大作

    ○林(大)委員 その点について少しお答え申し上げます。御承知と思いますが、先月十日ほどにわたつて商工省が非常に世話をされて自轉車性能試驗をやつたのであります。これなどによつてみるとお互いの製造業者の間に改良すべき点など、かなりはつきりいたしてまいりまして、同じ國内に賣るものでも、同じ材料でよいものをつくるようになるということを聞きました。自轉車改良に志すことによつて、良い自轉車堅実な自轉車海外に出す見通しがついてくる。しかしそれらの研究に対して、日本には研究費がない。從つて競技法の生む若干の金の一部分が自轉車改良の大きな役立ちになるということを確信をもつておるのであります。
  26. 武内征平

    武内政府委員 直接競走に出ます自轉車性能については、御承知のように、自轉車は走つておるときにスピードが出るという点については、鋼鉄の自轉車、最近はジラルミンや一部が木製の自轉車ができておる。これにスーピドの出る設計と、さらに技術者によつて競走は決定するとも思いますがジユラルミン鋼鉄車は非常にウエイトが違う。ジユラルミンは、十六K、鋼鉄車に二十Kから三十五、六K、そうすると、そこに相当ウエイトに差がある。はたしてスピードについては、鋼鉄ジユラルミン、木ということに対して結論が出てくるか。競走をやつて後で、現在の製品がそのままでよいかどうかということは、分解すると、そういつた二つの面から來ていまして、非常にスピードの点に刺激を與えると思う。もう一つは先ほど林さんの申しましたように、商工省試驗をいたしまして、本年は四十五社から出して、百二十五、六台あつたのであります。これについて試驗をいたしまして、昨年の試驗の結果、宮田が最高の賞をもらつたのでありますが、今年は昨年のそれに比して一級品がずいぶん出てきました。もちろん百二十何台の選択については、一台は最も特異とするもの、二台は性能試驗委員行つてたくさんの中から拔取つて選定いたしましたものでありますから、本年度の百二十何台の自轉車は、昨年の一級品と同じ物ができているとわれわれは考えるのであります。もう一つ、自轉車競走をやつて、テストをすることは、技術面刺激になることは、疑いないと思います。さらに車券から出る費用をいただきまして、これらの製産設備技術改良に使うならば、相当貢獻があると考えております。
  27. 梶川靜雄

    梶川委員 自轉車車券から賣上げの一部を改良にまわすということでありますが、メーカーの補助ということになつてくると思う。このことは自轉車車券を買う大衆の犠性において、自轉車製作の一部、製作者をカバーしている結果になると思います。これはどういうことになろうとも結果においてよければよいということになると思うが、現在の情勢のただ中において、納得しかねるものがあります。先ほど多田君から御質問のあつた振興会性格はつきりしないし、さらに相当弊害が起ることもあるので、これらの点がはつきりしない間は、われわれは賛成しがたいと思います。もう少し詳しい御説明をお願いしたいと思います。
  28. 師岡榮一

    師岡委員 自轉車競技施行者都道府縣であるということがはつきりしておるので、実施に当つては恐らく自轉車振興会がこれをやると思います。ところで第四章において各府縣ごとに二箇所以内と決定したのはどういう理由か、十條の所で第一項の金額及び第二項の金額を、先ほど梶川さんが言われたように、振興会性格がきわめて漠然としておると思います。実際の場合施行者が自轉車振興会だと思う。この振興会性格を明確にしないと、競馬において非常に大きな問題を起しておるような、いまわしい事態の起らぬようにしていく必要がある。振興会性格いかんによつて非常に困つた方向に使用される。小ボスの利権運動的な方向にもつていかれるという心配がある。十一條規定を、もう少しはつきりしたらよい、都道府縣に二箇所以内というのはどういふわけですか。
  29. 林大作

    ○林(大)委員 都道府縣に各二箇所以内というのは、現在の競馬法が、公営競馬場が十一、その他各縣に、一、二箇所ということになつておるのを一應そうした観念にならつて一箇所にしたのであります。第十條の收益金処分方法についての御指摘は、まことにごもつともなことでありまして、私どもといたしましては、規定を一應こうしておいて、必要な関係者を入れた所の運営委員というものを中央につくつたらどうかということを考えております。そして公正なる委員会運営によつて、今の金額を適当な方向に使用するようにいたしたいと考えております。しかし師岡さんの御指摘の点は、まことに、その通りでありますので、運営委員会の設立に際しまして、十分考えてやりたいと思つております。
  30. 武内征平

    武内政府委員 この経費については一應先ほど御質問がありました。一つ金社ということでなく、たとえば現在はスマートな外國向きの形に、さらに研究する必要があります。そういふ面については、一應輸出のために、外國の自轉車を買う、そういうものをつくるのに特に施設がいるという場合、これについて一定の設備を設ける、委託いてやる、そういう風に使つて行きたいと考えておるのであります。
  31. 師岡榮一

    師岡委員 大谷相当弊害もあるが、利点もあるので賛成でありますが、もつとも公明に、振興会運営に対していろんな管理、監察制度を設ける、競技から生ずる弊害、あるいは、窮迫しておる自轉車工業に対して相当利点はあると思うが、比較的弊害を少くおさえていくために、監察制度について民主的な制度をつくつていく。
  32. 林大作

    ○林(大)委員 今御指摘の点は、まことに、その通りでありまして、先ほど申し上げたように、各府縣代表及び公正に選ばるべき運営委員会というものを中心にして、これを民主的に組織いたしまして、全般の指導、指図、監督監察運営委員の力によつてただいま御指摘趣旨に副うように努力いたしたいと考えておる次第であります。
  33. 堀川恭平

    堀川委員長 本日はこの程度で散会いたします。     午後三時散会