○荻田
政府委員 ただいま御
紹介のありました
請願の件に対しまして、私どもの
考えておるところを申し上げたいと思います。仰せになりましたように、ごく北の
地帶と申しますか、米作
單作地帶は、あらゆる面においてそうでありますが、
地方財政の面においては
相当困
つておることは確かな事実だと思います。これを分與税法によ
つて救済するという問題でありますが、案の中にあります点いずれも一應の
理由がある点であると
考えるのでありますが、ますその課税力に所得税を入れる問題でありまするが、これは一應所得税附加税が現在の
地方税の中にない以上は、
地方團体の課税できない税をも
つてきて課税力の計算に入れることは、ちつとぐあいが惡いんじやないかと思います。殊に所得税を入れた場合、はたして結果がどうなるかということを
考えてみましても、最近のように
相当國税の方の所得税の査定が農家にも重い場合には、はたしてそれで課税力が低くなるかどうかということは、非事常に疑問があると思います。それで今度新しく入れまする事業税が、むしろ米麦等につきましては誤称外にな
つております
関係上、事業税を課税力の算定の基礎の中に中に入れますれば、そういう米の
單作地帶におきましては、課税力がうんと低くなりますかう、その点によ
つて救済されると思います。
第二に人口割増について、寒冷地についてある程度の割増をする。つまり寒冷地であ
つて、特別の経費が要るからという点、これは確かに
一つの
考えでありまして、あるいは北海道のごとき強く要望しておるのであります。しかしこういうものを入れますると、寒冷
地帶においては、寒冷なるがゆえに経費が多いということも言われますが、そのほか各地にいていろいろ特殊な事由が出てくるのじやないかと思いまして、そう
考えますと、よほど
研究した上でやりませんと、どこで食いとめるかということがむずかしくなりますので、さしあたりは
考えないつもりであります。ただ從前のように、大都市の人口は三倍し、都市の人口は二倍し、町村方面はそのままにな
つておるという不合理な点は、今度は改正して、同じく人口そのものをとりますから、都市対農村の問題においては、
相当農村方面が改善されるのではないかと思います。
第三の特別分與税の中に寒冷地というのを
一つの
理由に入れること、これは確かに
考えられる点でありますので、これは政令と申しますか、
命令の問題になりますが、その際に
考えたいと思
つております。